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超合体怪獣 グランドキング 登場
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『⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️!!!』
「チィッ、ディゾルバー!!!」
「パワードスラッシュ!!!」
怨嗟の声を上げながら激しく暴れまわるグランドキングに対し、グレートの両手から放たれた当たった相手を原子レベルで分割する光弾が、パワードの鉄塔30本を一息に斬り倒す威力を持つ青白色の回転カッターが放たれる。
……だが、グランドキングが全身から電撃を放出して光弾とカッターにぶつけてその威力を削ぎ、その超装甲によって弱まった二つの攻撃を弾き返す。
『⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️!!!』
「ええいっ、闇雲に暴れている様に見えてこっちの攻撃にはしっかり対応しているな!」
「本能で危険な攻撃を判別しているのか⁉︎」
そう言いながらグランドキングの口から放たれるエネルギー波を後方に飛びながら躱すグレートとパワードに変わり、ゾフィーとタロウがグランドキングの前に踊り出る。
「次は我々が行く。一旦下がって休んでいるんだ」
「はい!」
「……しかし、これだけ攻め続けて疲れる気配も無いとはな」
『⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️!!!』
タロウの言う通りウルトラ戦士達の波状攻撃を受け続けて尚グランドキングは一切衰えた様子が無く依然としてその圧倒的な暴威を振るい続けていたのだ。
『おそらくグランドキングは80の推測通り怨念が集まって誕生した合体怪獣で、それ故に通常の生物と違って怨念が尽きない限りはまともに疲労すらしないのかもしれん』
『やはり80の策が最も勝算が高いか。……事前に言っていた通り、銀河連邦艦隊のブラックスターへも総攻撃を機にグランドキングへの浄化作戦を実行する。それまでは引き気味に戦いつつ体力とエネルギーを温存するんだ』
『『『了解!』』』
そんなグランドキングを見てタロウはそう推測し、その念話にゾフィーも同意した上で味方に指示を出しつつグランドキングの足止めを続行して……遂に
『ゾフィー隊長、これよりエネルギーの充填を終えた四隻の戦艦の光量子波動砲によるブラックスターへの攻撃を開始する。エネルギー充填率は30%程に抑えておくが衝撃は注意されたし』
『全員聞いたな、来るぞ!』
その通信がゾフィーの元に届いた直後、彼等が戦っているブラックスターがまるで粉々に砕けるかと錯覚するぐらいに大きく揺れたのだ……言うまでもなく、これは後背に回った銀河連邦艦隊によるブラックスターへの攻撃によるものである。
……最大出力なら惑星一つを破壊出来る波動砲四つの一斉射撃は、エネルギー量を三割に抑えてかつ反対側で戦っているウルトラ戦士達に被害を出さない様に収束率を下げて放たれていたとはいえ、事前の計算通りにブラックスターの半分近くを抉って機能停止に追い込んでいた。
『⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️!?』
「ッ⁉︎ 動きが止まったぞ! 今だ押さえ込め!!!」
そしてブラックスターの機能が停止した事より、【エンペラ星人】から『ブラックスターを守れ』と
……尻尾にはレオ兄弟、右腕にはゾフィーとタロウ、左腕にはネオスとセブン21がそれぞれ組みついており、いくらグランドキングのパワーが凄まじくても流石にすぐ振り解く事は出来きず、その間に今まで浄化技の為のエネルギーを練り上げていた80がグランドキングの前に立った。
『⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️!!!』
「今だ! 80!」
「はい! ……ハァァァァッ! ウルトラオーラ!!!」
そうして80は体全体に力を込めながら
『⬛️⬛️aa⬛️⬛️a⬛️⬛️⬛️AaA⬛️⬛️Aa⬛️⬛️⬛️Aa⬛️AaAaA⬛️aa!!!』
「よし! 効いているぞ!」
「確かにあれだけ膨大だった存在感が徐々に薄れている。これなら……⁉︎」
浄化の炎に包まれたグランドキングは先程までとは明らかに違う叫び声を上げながら暴れ狂うが、その肉体からは徐々に力が失われて行っているので自身を拘束しているウルトラ戦士達を腕力だけでは振り解けずにいた。
……だが、それでも尚グランドキングが有する莫大な怨念とエンペラ星人から与えられたマイナスエネルギーは完全には消滅させられず、むしろ『この怨讐を消させてなるものか!』と奮起したグランドキングが自分の肉体に掛かる負荷すら無視した最大威力の電撃を全身から放って浄化の炎ごとウルトラ戦士達を吹き飛ばした。
『⬛️⬛️oO⬛️⬛️⬛️Aa⬛️⬛️⬛️Aa⬛️⬛️Ee⬛️⬛️aa!!!』
「クゥッ⁉︎ まだ動くのか!!!」
「まずいぞ⁉︎ ヤツは80を狙っている!!!」
そのタロウの警告通りグランドキングは自身を浄化しかけた80を最大の脅威と認識し、彼を排除する為に全力のグランレーザーを放とうとしていたのだ。
……それに気がついた80も避けようとするのだが、先程の『ウルトラオーラ』にグランドキングを浄化する為の多量のエネルギーを使っていた影響で動きが鈍くなっており回避行動が一瞬遅れてしまった……そこにグランドキングは容赦なく頭部からのレーザーを発射した。
「ッ⁉︎ しまった⁉︎」
『⬛️Aaa⬛️⬛️⬛️aa⬛️⬛️⬛️oO⬛️⬛️Oo⬛️⬛️ooo!!!』
「80⁉︎」
「……やらせん!!!」
だが、そこで80の前に躍り出て放たれたグランレーザーを受け止めた者がいた……万が一の時に備えて拘束役に参加せずにグランドキングを警戒していたグレートだ。
……彼はグランレーザーの膨大なエネルギーをその両手で受け止めると、それを
「くらえ! マグナムシュート!!!」
『⬛️⬛️AaAa⬛️⬛️⬛️⬛️Aa⬛️⬛️⬛️aa⬛️⬛️!!!』
そしてグレートが両腕を前に突き出すと同時に吸収されたグランレーザーのエネルギーが光球となって発射された……これこそウルトラマングレートが有する相手のエネルギーを吸収して撃ち返す絶技『マグナムシュート』である。
……放たれた光球はまるで逆回しの様にグランドキングの頭部に直撃し、超威力のグランレーザーのエネルギーを跳ね返した事とウルトラオーラの効果でグランドキング自身が脆くなっていた事もあってその一つ目を吹き飛ばしてしまった。
「……クッ、どうにか返せたが何というエネルギー量だ」
「大丈夫かグレート!」
だが、流石のグレートでも形振り構わない程に激昂したグランドキングのレーザーを撃ち返すのは厳しかったらしく、その両腕は痙攣する程のダメージを受けており彼自身も肉体に掛かった負担から膝をついてしまった……加えて頭部を吹き飛ばされたグランドキングにしても徐々にダメージが回復しており、浄化によって減った怨念や存在感も元に戻ろうとしていた。
……しかし、それを見逃す程に百戦錬磨のウルトラ戦士、そして彼等を纏め上げる『宇宙警備隊隊長』は甘くない。
「全員、合体光線だ! 今のグランドキングはかなり脆くなっている上に目も見えていない、ここが勝機だ!!!」
「「「「了解!!!」」」」
これまでどれだけの攻撃を浴びせても傷一つつかなかったグランドキングが自分自身の光線を跳ね返されたからと言ってダメージを受けている以上、浄化の影響で今のグランドキングは相応の脆くなっていることを判断したゾフィーは疲労している80とグレートを下がらせながら残りのメンバーでの一斉攻撃を仕掛ける指示を出した。
それに応えた彼等はグランドキングが頭部を破壊されて動きが鈍っている隙に各々の必殺光線のチャージを実行していく……ゾフィーは両手を水平に構え、タロウは周囲のエネルギーを吸収しながら七色に輝き、レオ兄弟は縦に並んで両手を開き、パワードは祈るような動作をしながらエネルギーをスパークさせ、ネオスとセブン21はそれぞれの構えを取りながら両手にエネルギーを迸らせる。
「M87光線!!!」
「ストリウム光線!!!」
「「ウルトラダブルフラッシャー!!!」」
「メガスペシウム光線!!!」
「ネオ・マグニウム光線!!!」
「レジアショット!!!」
そうしてチャージを終えた七人のウルトラ戦士達はそれぞれの必殺光線を放ち、それらは混ざり合いながらその威力を大きく増幅させてグランドキングへと突き刺さった。
『⬛️⬛️Aa⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️AaA⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️AaAaAaa⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️aa…………!!?』
さしものグランドキングでも怨念が浄化された事で弱体化した所に精鋭ウルトラ戦士達の一斉攻撃を食らっては耐えきれるはずも無く、そんな断末魔の叫び声を上げながら合体光線に飲み込まれてそのまま跡形も無く爆散したのだった。
「……フゥ、やったか?」
「少なくともグランドキングは跡形も無く爆散した様に見えましたが」
「ブラックスターもほぼ機能を停止している様ですし、後は完全に破壊してしまうだけですね」
「それは銀河連邦艦隊に任せておけばいいだろう。その為にもさっさとここから離れないと……」
その光景を見てようやく一息吐いたウルトラ戦士達は残るブラックスターを破壊する為にも早急にその場から飛び立とうとし……“それ”に真っ先に気が付いたのは『マイナスエネルギーの専門家』でもある80だった。
「待ってください! まだ『グランドキングのマイナスエネルギー』は消えていません!!!」
「なんだと⁉︎ ……これは⁉︎」
80の警告が放たれた直後、グランドキングが倒された場所から膨大なマイナスエネルギーが吹き荒れ、それが物凄い勢いで足元のブラックスターへと吸収されていき……その直後、半壊して機能と停止していたブラックスターが異様な鳴動を始めたのだ。
「何が起こっているんだ⁉︎」
「これは一体⁉︎」
「全員今すぐに飛べ⁉︎ ブラックスターから離れるんだ!!!」
突然の異常現象に流石の精鋭ウルトラ戦士達も困惑を隠せない様だったが、真っ先に気を取直したゾフィーの指示を聞いてすぐさまその場から飛び上がってブラックスターから全力で距離を取った。
……そうして、エンペラ星人がブラックスターに仕込んでいた『最後の防衛機構』が起動したのだった。
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「セイヤァッ!!!」
『◼️◼️◼️◼️◼️⁉︎」
「よし、いいぞアーク、下がれ! マクシウムカノン!!!」
背に宇宙用のブースターを装備したインペライザーに対して、アークはその砲撃を躱しつつ背後に回っての蹴りでブースターを破壊した……そして動きが鈍った所で共に戦っていたウルトラマンマックスの光線がインペライザーに直撃して跡形も無く吹き飛ばした。
……この様に残ったウルトラ戦士達は、他の戦闘系宇宙人達と強力してブラックスターから出て来る戦闘兵器を精鋭部隊や銀河連邦艦隊に向かわない様に手分けして撃破していたのだった。
「ふぅ、これで粗方片付きましたか。セブンガーは制限時間が過ぎて戻ってしまったがそれまでに片付いて何よりだ」
「ああ、銀河連邦艦隊がブラックスターを攻撃してくれたお陰で増援も途中で途絶えたからな。先程からグランドキングの攻撃もこっちに来ていない様だし、おそらく突入部隊の方も上手くやったのだろう」
最もこちら側の決着は戦闘兵器群のほぼ全撃破という形で合同部隊側の勝利となっており、今は負傷者を後方に待機させておいた支援艦隊へと退避させつつ残敵の掃討を行っていた所である。
……無論、厳しい戦いだったので少なくない犠牲も出たのだが、それでも部隊として壊滅する程のレベルでは無かったので一先ずこの戦闘には勝利したと皆が考えて一息吐いていたのだが……。
「……ん? なんだこれは……マイナスエネルギー?」
「どうしたアーク?」
「いえマックスさん、ブラックスターの方向から妙なマイナスエネルギーが……なんだ
浄化能力を習得しているが故にマイナスエネルギーの感知も可能だったアークは、いきなりブラックスターから『異様なマイナスエネルギー』が放たれている事に気が付いてマックスにその事を伝えつつそちらを見たのだが……そこでは驚くべき光景が広がっていた。
『…………▪︎▪︎▪︎▪︎◾︎◾︎◾︎◾︎◼️◼️◼️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️!!!』
「……なんだアレは⁉︎ 半壊したブラックスターが
「凄まじいマイナスエネルギーを感じます!」
なんと、半壊したブラックスターが異様な怨念の篭ったマイナスエネルギーを吹き出しながら、その形を急激に変えていっていたのだ……変形したその姿は漆黒の体表に両腕のハサミと太い足、更にゴツい尻尾と赤い一つ目を持った頭部と先程倒されたグランドキングに酷似していながら、その全長は5000メートル近くの超巨体であり全身には無数の砲門が取り付けられているという圧倒的な威容を持ったモノだった。
……これこそがエンペラ星人が仕込んだブラックスターの最後の防衛機構、倒されたグランドキングのマイナスエネルギーをブラックスターに融合させて超大型の戦闘兵器──【怪獣戦艦】へと変貌させて敵を皆殺しにする為のモノだったのだ。
『⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️⬛️!!!』
……そうして生み出されたエンペラ星人配下最強の戦闘兵器【怪獣戦艦 グレイテストキング】は、与えられたプログラムとその身を焦がす怨念にしたがって周囲にいる敵を一掃する為に動き出したのだった。
あとがき・各種設定解説
精鋭ウルトラ戦士達:グランドキングの撃破には成功
・エネルギーの消耗はあるが交代交代で戦っていた事で各々のダメージは少なく、更に銀河連邦艦隊のエネルギー支援によってまだ十分に戦闘可能。
【怪獣戦艦 グレイテストキング】:最終防衛機構
・実を言うと一旦変形させてしまうと元の生産拠点であるブラックスターには戻せず、更にこのグレイテストキングには生産機構がなく無理な変形から活動時間も一週間程度なので、防衛機構というよりは攻めて来た敵を道連れにする形態である。
・元ネタは『ウルトラマン超闘士鎧伝』に登場するエンペラ星人が使役する怪獣戦艦【グレイテストキング】で、彼方ではグランドキングモチーフの【ギガメタルモンス】とシーモンスを模した海上戦艦【アクアキング】とナースとバードンを模した空中戦艦【エアロキング】が合体した姿。
・本来ならギガメタルモンスの方が近いのかもしれないが、外見や能力はオリジナルだし名前の語呂がいいのでこちらにした。
読了ありがとうございました。
尚、現在エンペラ星人は地球から敗走しているメフィラス星人を粛正中なのでこっちには来ません。グレイテストキング起動は気付いていますが『それなら艦隊に痛打は与えられるだろう』とスルー。