江戸川コナン?知らない子ですね!   作:宇垣秀康

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今回は時代が少しずれています
私もある程度再放送でしか知りませんが塚地さんではなく芦屋雁之介さんの方が好きでした。

殺伐とした話ばかりやっていたので少し清涼感を…

感想下さい。


幕間・野に咲く花のように1 子供たちに憤慨したので

夏の暑い日も過ぎ少し涼しくなってきた頃、コナンたちは公園に来ていた。

夏休みの課題の1つである写生を終わらせるため公園の風景を書くことになったのだ。

 

元太「よーし!、すげぇ絵を描くぜぇ!俺はあの猫だ!」

大声で寝ていた猫を指差す元太であったが大声でビックリしたのか猫は逃げてしまった。

それを笑う少年探偵団とコナン、灰原。

「~…!!笑うなよ!」

地団駄を踏む元太。

 

光彦「だって元太くんwあれだけ大声を出せば猫だって逃げますよ!」

歩美「そうよ!それに絵を描いてる間猫ちゃんが動くかもしれないのにどうやってずっと動かないでもらうの~?w」

少年探偵団がからかっているのを笑いながら見ているコナンが絵を描くことを促そうとした時、

 

 

 

 

「いったーーーーーいんだな!」

 

 

 

 

 

悲鳴と独特の語尾が響いた。

何だろうと子供たちは声が聞こえた方に向かうと、指を咥え涙目の男性と、ウインナーを美味しそうに食べている猫がいた。どうやら猫におかずを盗られたようだ。

男性を見ると短く刈り上げた坊主頭に、ランニングシャツと半ズボン。スリッパを履いた出で立ちで、持ち物を見るとリュックに傘とスケッチブックが見える。あとは手元におにぎりと少しおかずが入ったタッパーがあり、食事中だったことがわかる。

 

どう見てもいい大人がする格好ではないため、コナンは子供たちに近寄らないよう小声で話しかけようとすると、既に元太たちは話しかけていた。

歩美「ねーねーここで何してたの~?ねこさんとご飯ー?」

元太「うまそうなお握りだな!ひとつくれよ!」

光彦「駄目ですよ元太くん!歩美ちゃん!こんなところでご飯を食べているんです!この人は浮浪者ってやつですよ!」

興味を持つ二人に大声で浮浪者だと決めつけ慌てて止めようとする光彦。

コナン「そうだお前ら下がれ!」

お握りを奪おうとしていた元太はその拍子にお握りを落としてしまう。

コナンが一喝すると探偵団はコナンの後ろに逃げ込む。

 

 

そこまでの流れをポカンと見ていた男性は少しすると立ち上がり地団駄を踏む

「ぼ、僕は『ルンペン』じゃないんだな!失礼なんだな!」

と、 顔を真っ赤にして少年たちに反論している。

元太「る、るんぺんてなんだ?食い物か?」

光彦「さ、さぁ?どこか別の国の人なんでしょうか?…」

と慌てる探偵団。

それを見ていた灰原が説明に入る。

灰原「ルンペン…ドイツ語のLumpen…つまり襤褸や古着を意味する言葉が転じて『浮浪者』って意味の差別的な言い方ね。

つまり彼は浮浪者じゃないって怒ってるのよ。」

前時代的な言い回しで怒っているおじさん…とも呼べる歳の男性をコナンはよく見てみる。

 

髪の毛はしっかりとバリカンで刈ったように生え揃っていて、

ランニングシャツと半ズボンも公園で座って土が付いたところ以外は汚れも見えない。

リュックはしっかりとした造りで有名なブランドもので年季は入っているものの手入れがされているのは目に見える。

更にはお握りもおかずも今日作られたのだろう。傷んだ様子は見受けられなかった。

 

それを見たコナンは子供声を出し、謝る…

「ご免なさいおじさん。こんなところでごはん食べてるから変な人かと思っちゃった…でもこんなところでごはん食べたら怪しまれてもおかしくないよ?」

と、謝ると見せかけ責任を男に押し付けたのだった。

 

確かに公園の奥で、人に見つからないような所でご飯を食べていたのは怪しいが…

 

「ふ、ふん。こ、この公園は何処でご飯食べても問題ないって、か、か、管理人にか、か、確認しているんだな!ご、ごみだってちゃんと持って帰るんだな!」

 

と、顔をコナン達に向けずに反論をする。

そう、彼はしっかりとルールを確認した上でご飯を食べていたのだ。

そうなると反論の余地もない彼らは

「「「「ご、ごめんなさい」」」」

灰原以外の四人はなにも言い返せず謝ったのだった。

 

「本当にご免なさいね?この子達が失礼なことをして…」

 

と灰原が謝ると、男性もばつの悪そうに

 

「き、君が謝ることは、な、ないんだな…君はぼ、ぼくに嫌なことはしていないんで…あ、あの子達はし、しつれいだったからぼ僕も強く言ったのかも…ご、ごめんね?」

 

彼女が謝る事はないことを伝え会話が成立していることに嬉しそうに謝罪を述べた。

 

それを見ていた三人は少しまた男性を怪しむ。

元太「なぁ…あのおっさん灰原とは嬉しそうに話してねぇか?」

歩美「ほんとほんと!歩美たちだって謝ったのに…」

光彦「怪しいですね…本当はあの人、灰原さんに気のあるロリコンの人かも…!」

等と小声で話す。

聞こえていたコナンはあきれた口調で説明する

「あのなぁ…お前らだって突然話しかけられて、弁当くれって言われたり、犯罪者だって言われたら嫌な気分になるだろ?」

それを聞きまた黙り混む三人。

しかしながらコナン自身も謝ったのに怒られたことにまだイラついていたが、

「なに言ってんのよ。貴方も反省しなさい江戸川くん。彼はルールを守って食事をしていただけなのに因縁つけられたのよ?それも相手が怒る原因じゃなくて?」

男性との会話も一段落し、コナンが子供をたしなめるのを聞き、本人は反省してないことを責める灰原。

コナンはヤバッ!バレた!という顔をし誤魔化す。

 

「い、いいんだな、あいちゃん。ぼ、ぼ、僕はもういくから、へ、変な子供たちに怒られたことなんて忘れるんだな…」

 

そう言うと男は荷物を纏め、リュックを担ぎ、傘をリュックにさし、スケッチブックを脇に抱え、立ち去ろうとする。

まともに謝罪が出来ていないと慌てる灰原と、変な子供と言われた子供達も謝らないとと慌てる。

慌てるコナンは元太が落としたお握りを見て閃いた。

 

「おじさんご免なさい!お握り落としてお腹すいてるよね!?良かったらご飯作ってもらうから一緒に食べない?」

 

長い沈黙のあと

「お握りなら…」

と男をなんとか連れていくことに成功した彼らは頼りになる兄貴分がいる喫茶ポアロに向かうのだった。

 

ポアロに向かう道中、男は灰原としか話をしなかった。まともに謝れてもいない4人が話しかけてもほとんど返答はない。

 

「そういえばおじさん、お名前は?まだ伺ってなかったわよね?」

と灰原が聞くと

男は少しドモりながら答える。まるで兵隊のようにピシッと姿勢を正すと

 

 

「ぼ、僕の名前はき、き、きよしです。よ、よ、よろしくおねがいします。」

 

と答えるとまた姿勢を楽にし、灰原の横を歩き始めた。

こうしてキヨシはコナン達に連れられポアロに向かうのだった。

 

 

 

ー喫茶ポアロー

 

チリンチリンと入り口のチャイムが鳴る

 

「いらっしゃいませー!ってコナンくんと皆、いらっしゃい。」

ポアロの店員、榎本梓は喫茶店の上の階に住んでいる江戸川コナンとその友人達を快く迎えた。

 

その後ろには少し挙動が怪しいがどこか厳つく、どこか愛嬌のある男性が立っていた。

 

「えっと…お客様ですか?」

 

思わず確認してしまった梓に、男性の挙動は更に怪しくなる。

そうすると更に慌てたコナンが梓に説明に入る。

 

「梓姉ちゃん!僕たちこの人に酷いこと言っちゃってその時にご飯台無しにしちゃったんだ…だからなんとかご飯食べさせてあげたいんだけど…駄目?」

 

と少し甘えた口調で頼むコナン。

 

事情を把握した梓は男性を受け入れ椅子に座るよう進める。

その際灰原におしりが土で汚れていることを指摘されていたので座面にタオルを敷きその上に座ってもらった。

 

男性は姿勢よく椅子に座り、物珍しそうに周りを見渡していた。

 

「は、は、ハイカラなお店なんだな…」

「そんなハイカラだなんて、それよりもこの子達が失礼をしたみたいで…食べたいもの何でも言ってくださいね!」

 

男性と子供たちにお水を出しながら梓は注文を取る。

 

歩美「梓さん。きよしさんはお握り食べたいんだってー!」

光彦「元太くんが落としちゃって食べれませんでしたからね。」

元太「うっせーな…落としたくて落としたんじゃねぇよ。コナンが大声だすから…」

 

子供達は大声できよしの希望を通す。責任はコナンに押し付けながら

 

少しあきれたコナンはお店を見渡し、頼りにしてた男性がいないことに気づく。

「そういえば、安室の兄ちゃんは?」

梓に聞くと

「買い出しよー。今日はお客さん多かったから夕方の分の材料足らなくなりそうだったから頼んだの。多分もうすぐ帰ってくるわ。」

注文を受けてお握りを作りながらコナンの質問に答える。

 

 

お握り二つとお新香、卵焼きがきよしのもとに出されている

 

「い、いただきます。」

 

きよしは嬉しそうにお握りにかぶりつき、卵焼きやお新香も食べていく。そして食べ終わると

 

「ご、ご、ごちそうさまです。

お、お姉さん、有難うございます。」

 

と、深々と頭を下げるのだった。

 

一段落すると子供達はきよしにあれこれ話しかける。

「なぁおっちゃん!さっきはごめんな!」

「し、しつれいなお、おにぎりくん。も、もう怒ってないんだな。で、でも、き、君たちが失礼だってことはわ、わかってるんだな。」

「そんな!お握りまでご馳走したのに!」

「お、お握りをつ、作ってくれたのはお姉さんで、き、君たちはなにもしてないんだな。」

「ひどーい!なんでそんなこと言うのー?!」

「ち、ちゃんと謝ってくれたのはあいちゃんだけなんだな。君たちは謝ってないの、ぼ、ぼくにはわかるんです。」

 

きよしはまだ根に持っているようで子供達冷たく対応する。

 

それを見て苦笑いをしている梓と冷静にきよしを見ているコナン。灰原は一人カフェオレを飲みながら子供達の様子に呆れているようだ。

 

 

 

「なぁ、灰原。あの人もしかして…」

「ちょっと江戸川くん?失礼なことを言うつもりじゃないでしょうね!?」

「いや、そんなつもりはねぇけどよ…あの人、アスペルガー症候群か?」

 

コナンがそう言うと灰原の機嫌が急降下した。

 

「江戸川くん…障害がある人を騒ぎ立てるなんて…最低よ?」

底冷えするような低い声でコナンをたしなめる灰原

 

それに気づかないコナンは話続ける。

 

「何でだ?あの人が変な行動を取るのは障害のせいなんだからしょうがねぇだろ?」

などと話しているときよしと話していた三人もコナンの話が聞こえ大声で話し始める

 

元太「おーいコナン!なんだそのアスベストって?食えるのか!?」

光彦「違いますよ元太くん!アスペルガー症候群。別名発達障害ってやつですね。他にも色々言い方はあるはずですが…たしか大人になるまでに知能が上手く育てられない病気…でしたっけ?」

歩美「え?おじさん勉強できないの?」

コナン「ちげーよ。大体光彦の言うとおりなんだけど、そもそも文字が理解できなかったり、勉強が出来る出来ないじゃない。障害なんだよ。ほら、他の学校とかだと特別学級がある話とか聞くだろ?それは清さんみたいに障害を持った人かわいそうな人でも学校に来れるよう学校が配慮してるからなんだ。」

 

と自身の知識を出し、障害について話すコナンとそれに感心する三人。

 

コナンの後ろで灰原は凍りつく視線を放ちコナンを責める。

「貴方ねぇ…まるで障害がある人がかわいそうな人みたいな説明はやめなさい!子供たちに貴方の偏見をそのまま植え込むことになるのよ!清さんは話をしていてもまともな人よ?ましてや食べるときだってマナーをしっかり守るような教育を受けた人だわ!」

 

余りにも偏見を含むコナンの説明に憤る灰原。

ヤベッと焦るコナンは

 

「いや、きよしさんがまともなことは分かったけどよ?世の中じゃそういう人もいるからオメーらも気を付けろよ?と…」

 

と、さらに偏見を晒すコナン。

それにまた怒鳴る灰原。

 

それを聞きながら子供たちは清と話をしていた。

元太「おっさん。オメーかわいそうなんだな…」

光彦「僕、初めてこういう方に会いました…」

歩美「おじさん、かわいそう…」

 

コナンの話を聞き、きよしを哀れむ三人。

 

きよしは慣れっこだ。

変な子と言われたりいじめだって受けてきた。

嫌なやつからは面白がられ、いいやつにみえるやつでも哀れむだけで変な目で見てくるのだ。危機

そんななかでも優しい人はいることを知っているきよしは、

この場に優しい人がいなかったと割りきっているだけだ。

勿論、お握りをくれた梓や関係ないのに謝ってくれた灰原はいい人だと思っているが、少なくとも他の子供はろくな奴じゃないと判断し、途中から反応もしないようにしていた。

 

灰原の怒りが怒られていたコナンからきよしにしつこく憐れんでいた三人にも飛び火し一通り怒られ店内が暗いムードに包まれていたとき、また入り口のチャイムが鳴った。

 

 

「ただいまです梓さん。言われたもの全て買えましたよ…

あぁ探偵団の皆いらっしゃい。それと…お客様かな?」

 

色黒の金髪の店員が帰って来た。

 

 

 

事情を知らない安室にきよしを連れてきた経緯を話し、喫茶店内の流れも話すと聞いていた安室は苦笑いをし子供達を嗜めた。

 

「あのね皆、きよしさんはなにもルールを破っていなかったんだろ?それをとやかく責めてたのはコナンくんが悪い。勿論原因の君たちもね?

そして彼の病気についても憶測だし、それでかわいそうだって言うのはきよしさんに失礼だよ?」

 

なにも言い返せない子供達はまたきよしに謝るのだった。

安室も子供達の失礼に謝罪をし、きよしは安室にも少し喋るようになったのだった。

 

子供達は相手にされないながらも話しかけ、また返答がなく落ち込むというループに嵌まっている。見かねた灰原がきよしと子供達に入り、質問に答えさせることに成功したのだった。

 

 

そして安室と話すコナンはきよしの動向を怪しんでいた。

 

「ねぇ安室さん。あんなこと言ってたけど多分きよしさんは…」

「そうだね。自閉症かアスペルガー症候群だね。

なんだい?彼が危ない人だって君は怪しんでいるのかい?」

 

こそこそと話しかけるコナンに灰原に怒られたことを知り少しからかうように対応する。

そうするとまた灰原に怒られてはたまらないと慌てたコナンが聞くのだった。

 

「ち、違うよ!でも知的障がい者が問題を起こすことだってあるよね?」

 

と場を取り繕おうとするが、安室は呆れる。

 

「あのねコナンくん?確かにそういう事件もあるけど、少なくともきよしさんはそんな人じゃないよ。僕も少ししか話しはしていないが、ルールは守ろうとするし僕がお店に入ったとき、きよしさんは離れた場所にいた君以外を前に出て庇おうとしていたよ。

咄嗟にそんなことが出来る人が犯罪を犯すなんて僕は思えないなぁ」

 

と、お店の外からガラス越しにきよしと子供達が見えた安室はきよしの行動を注意していたのだ。

そして咄嗟に子供達を庇おうとした行動を見て好意を持ったのだ。

黙り混むしかなかったコナン。

 

 

「えぇー!きよしさん日本中を旅してるのー?!」

 

 

歩美の大声でまたきよしに視線が集まる。

どうやら子供達…もとい、灰原が聞いた話によると

 

きよしは日本中をあちこちお握りをもらいながら旅をしているらしい。

家はあるが旅が好きなので帰っていない

 

らしいのだ。

 

いい歳をした障がい者などが旅なんか…などと考えるコナンであったが、警察に捜索願など出ていないか確認するかと話していると、

きよしは警察には浮浪者だと苛められているのでお世話になりたくないと泣いて頼むのだった。

 

更に話を聞くと今日からしばらくこの辺りをふらふらしようとしているがお金もあまり持っておらず、河川敷で寝ようと思っていると嬉しそうに話すきよしに皆が心苦しくなった。

 

光彦「僕の家に誘おうにもお父さん達が何て言うか…」

歩美「私のママも…」

元太「うちは今日父ちゃんが酒飲んで来るから知らないおっさんがいるとどういう目にあうかわかんねぇし…」

 

灰原「博士の家は大丈夫だろうけど…確認するわね」

コナン「小五郎のおっちゃんの事務所はなぁ…お客さんが来るから、きよしさんがいるとどういう目で見られるか…」

梓「私は一人暮らしだから…きよしさんが悪い人じゃないのはわかるけど…」

安室「僕の家はここから遠いですし…もし行方が分からなくなっても探偵の仕事をしていたら探しに行けませんし…」

 

あまりいい雰囲気ではなかったが、博士に確認を取っていた灰原が許可を得たことで住居に関してはクリアーしたのだ。

そしてこの街にいる間はポアロで働いて次の旅のためのお金を稼ぐこととなった。

ポアロは梓と安室が気に入ったこともあり、すぐに店長が呼ばれ最初は障がい者だと言うことで少し嫌悪していたが、挙動は怪しいが性根がまっすぐなきよしはすぐに気に入られた。

一人旅をしているというのも男として感じるところがあったようだ。

少し仕事のテストをしてみたところ手が震えたりしているが、水が溢れるようなこともなく、注文はいつも客がカウンターに聞こえるようにしていた為問題もなく、配膳と清掃をすることとなった。

 

 

きよしの今後の話も決まったところで子供達は解散した。

灰原はきよしを連れ立って博士の家に向かう。

きよしは嬉しそうに灰原に付いていく。

灰原はふと、きよしのスケッチブックが気になった。

喫茶店で誰が見ようとしても取られまいと抱え込み、誰にも見せなかったのだ。

 

「ねぇきよしさん?」

「な、なにかなあいちゃん?」

 

話しかけられたことに少し驚いた様子だったがすぐににこりと笑顔を向けるきよし

 

「その、大切なものだったらご免なさい。そのスケッチブック…どんなものを書いているのかしら?」

 

興味が打ち勝ってしまい質問してしまった灰原は、コナンを笑えないと少し自虐めいた気持ちになっていた。

障がい者であればメモ帳だったり、日記だったりとプライベートなことを書いているのかもしれないのに…

 

 

少し考えたきよしはスケッチブックをパラパラとめくると、嬉しそうにそれを灰原に見せる。

 

 

 

灰原は息を飲む…

黒い背景にちぎり絵で表現されたその花火は、まさに目の前で広がり音まで聞こえてきそうであった。

 

 

それはきよしが旅先でお世話になった方たちに置いていく作品とは違い、一人で見た花火を描いた作品であった。

 

 

そして思い出す。とあるちぎり絵の得意とする芸術家が花火を好んで描くことを…

 

黒の組織に所属しているとき、RUMが大枚をはたいてその芸術家の作品を大量に競り落としており、志保のいた研究所にも飾られていたのを…

 

 

その芸術家が目の前にいる。

博士の家に連れていこうとしている

 

 

 

山下 清

 

 

 

 

ついて歩く清を見て頭のなかに

 

裸の大将

 

という単語が出てきたが、それはまた別の話…




ルンペン 実際にある差別用語、死語ですね。
山下清さんが活躍した戦後は差別なんて平気であったからこその言い回しでしょう。
ドラマのなかでも警察に浮浪者扱いされあちこちで追われるためいい思い出がないという設定を覚えています。

タイトルは主題歌と原作ドラマのタイトルと似た言い回しを使いました。

続きます。
今回から障がい者への偏見をテーマに書きたいと思います。

山下清画伯は実在した芸術家です。
戦後活躍した芸術家です。

有名なのは没後
ドラマとして彼の生涯をコメディとした
裸の大将
というドラマシリーズがあったためです。

まぁ実際は旅には行くがお洒落をしていたというのは割りと有名ですよね。
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