ゲームキャスターさくら   作:てんつゆ

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きのこVSタケノコ 頂上決戦4

「誰です!?」

 

 突然キノコンがどしどしと私達の前へとやってきました。

 ちなみにキノコンのきぐるみは顔の部分が出ているので、近付いたら着ている人の顔がはっきりと判る仕様になってます。

 

「キノコの国からこんにちは!」

「あ、あなたは!?」

 

 社長さんと一緒にイベントに出てきた2匹のキノコンのキグルミの内、片方は忍さんだったのでしたが、なんと! もう片方はeスポーツジャッジの杉田さんだったのでした。

 

 

「私がジャッジして構わないね?」

 

 杉田さんは公平にジャッジしてくれて信頼出来る人なのですが、今回は―――――。

 

「嫌です!」

「な、何故だね?」

「キノコ派は信用出来ません!!!!」

 

 ――――そう。

 タケノコ派の私はキノコンのキグルミを着ている人は信用出来ないのでした。

 

「仕方ない。脱ぐからちょっと待ってなさい」

 

 そう言って杉田さんはキグルミを脱ぎだ……………ああっ!?

 

「シャンティ、大変な事に気付いてしましました」

「――――大変な事って?」

「私もキグルミを脱いだら良かったのでは無いでしょうか!」

「そ、その手があった!? ――――けどもうサポート登録しちゃってるから、この試合が終わってからじゃないとその手は使えないよ」

「そうなのですか? それなら仕方ないので、このまま行くしか無いですね」

 

 そうこうしている間に杉田さんはキグルミを脱ぎ終わり、いつもの審判服になりました。

 これだったら信用出来あそうです。

 

「では、ルールを決めるように」

「クラスリミット・スリー、フリーライフ、ターゲット破壊バトルだ」

「わかりました。クラスリミット・スリー、フリーライフ、ターゲット破壊バトル!」

 

 今回はお互いの陣地にあるターゲットを先に破壊した方が勝利のルールです。

 ライフが無くなっても無限に復活出来るのでデスペナを気にする必要は無いですが、復活するまでのリスポーンタイム中にターゲットを壊されてしまう事には注意しないといけません。

 

 ちなみにターゲットは社長さん忍さんチームがキノコのオブジェクトで私達はタケノコのオブジェクトを守る感じになっています。

 

 今回は防衛戦も兼ねているので、それを踏まえたクラス選びが重要になってきますね。

 

 

 ――――おそらく社長さん達はキノコに凄く思い入れがあるので、しょうもないキノコで戦うクラスを選択するはず。

 

 くふふ。相手の使うクラスが分かってるなら対策を組むのも簡単です。

 今回の私は望さんのサポート端末扱いで、私の使うクラスは望さんに変わりに選んでもらう必要があるので早く使うクラスを教えないと。

 

「では望さん。今回使用するクラスなんですけど―――――」

「あっ!? タケノコで戦うのがあるじゃん。これで、けって~い!」

「――――えっ!?」

 

 望さんの一存でタケノコで戦うタケノコナイトが選ばれてしまいました。

 

 

タケノコナイト

 

 攻撃力 D 

 守備力 C - 

 速さ  D+    

 

 適正距離 中距離

 

 スキル タケノコスピア

 槍の先端にタケノコが付いていてドリルのように回転する攻撃ができる

 

 

 

「あの。これはいったい……………」

「これは武器がぎゅいーーーーんって回転するんだよ!」

 

 望さんは右手を上げて笑顔で空想上のドリルを回転させてるみたいです。

 

「…………それは知ってます」

 

 まあ望さんが楽しそうなので良しとしますか。

 ゲームはモチベーションも大事ですし。

 

「それではクラウンデュエル、ファイトぉ!」

 

 ジャッジ杉田さんのラウンドコールと共に私の意識はゲームの中に―――――――は行きません…………。

 

 なぜなら今回はVRゴーグルを付けて無いので、目の前にあるバーチャル画面に私の姿をしたアバターが表示される感じになっているので。

 

「はろはろ~。望だけど、桜ちゃん聞こえる~?」

 

 ゲームが開始された直後、画面から望さんのボイスチャットが聞こえて来ました。

 

「はい、大丈夫です」

「そっか~、ちゃんと聞こえてよかったよ」

 

 ちなみに望さんは真横にいるのでボイチャを使う必要は全く無いです…………。

 

 ただ、こういうのをやった方がゲームの雰囲気は良くなるので、士気を高める的な意味でボイチャで話すのもありなのかもしれませんね。

 

 ――――とりあえず私は改めてマップを確認する事にしました。

 

 今回は相手の陣地まで無数の壁が存在していて、壁を避けて進む必要があります。

 壁は薄くて上に乗るには少し難しい感じになってるので、高い所から様子見や強襲するといった戦法は取れなそうですね。

 

 さて。相手をここで待ち伏せしてやっつけるか、勢いに任せて一気に攻め込むかどっちにするべきか―――――。

 

「ああ~っ!? 桜ちゃん、大変だよ!?」

「どうしました?」

「忍ちゃん達が!?」

 

 私が作戦を考えてると急に望さんの緊急事態を知らせる声が聞こえてきたので、前方を確認する事にします。

 どうやら忍さんと社長さんのコンビが凄い勢いでこっちに向かってきてるみたいです。

 

「ふっふ~。どうせ桜は小細工とか考えてるんだろうけど、おあいにくさま! 考える時間なんてあげないんだからっ!!」

 

 予想通り忍さん達は、キノコをミサイルのように発射して戦うクラスを選んでいるようです。

 忍さんの衣装は茶色と白のキノコカラーの服とキノコを模した王冠を被っていて、まるでキノコの王国のお姫様みたいな感じになってました。

 

 

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