ゲームキャスターさくら   作:てんつゆ

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フォールガールズ1

「フォ~ル、フォ~ル。フォ~ルガ~ル。さあ、皆もフォールガールズを始めよう! なんと今なら無料キャンペーン中! 今すぐフォールガールズで検索ぅ!」

 

 部屋で有名ゲームプレイヤーの配信を見ていると、突然愉快な音楽と共に新作ゲームの宣伝動画が流れてきました。

 

「フォ~ル、フォ~ル。フォ~ルガ~ル……………はっ!? いつの間にか歌がうつっちゃってます!?」

「聞いたら歌いたくなるメロディーみたいだね」

 

 私が見ている動画配信は30分に1回くらいの割合でコマーシャルが強制的に流れる仕組みになっています。

 

 この強制的に見せられるという事が結構厄介で、AIが自動で見ている人が興味ありそうなCMを判断して流す為、過去に何度衝動買いしてしまった事か…………。

 

 今回も私が好きそうなゲームが新しく紹介され、早速興味をそそられました。

 

 ――――けど、今回は深く考えずにダウンロードしても問題なさそうです。

 何故なら今は無料キャンペーン中なのだからっ!!!!

 

 そんな訳で。

 

「シャンティ。さっきのゲームをダウンロードしてもらえますか?」

「そう言うと思ってもうダウンロード中で~す」

「流石シャンティ。私の事を理解ってますね」

「そりゃ振り付け付きで歌ってたからねぇ~」

「ええっ!? 私そんな事してましたか?」

「はいこれ録画」

 

 シャンティは画面の右側に小さい小窓を表示すると、そこには私が楽しそうに振り付けをしながら歌っている映像が流れてきました。

 

「も、もういいので止めてください!」

「は~い」

 

 画面が一瞬切り替わったと思ったら、私が踊っている映像が全画面で表示されました。

 

「え、ちょ、ちょっと。シャンティ!?」

「ごめ~ん。間違えた~」

「絶対、わざとです!」

 

 次の瞬間ようやく全画面が解除され、最初に見ていたゲーム配信の画面に戻りました。

 ちなみに私が見ているのはカスタムバーサスというゲームで、アフロヘアーをした主人公のアフロのモノマネをしながら配信をしている人のチャンネルを視聴しています。

 

 主人公の名言「アフロ感激ぃ」が去年に流行語大賞を取って、ネット界隈を騒然とさせるといった珍事件は記憶に新しいです。

 

「さくら~。ダウンロード終わったよ~」

「では、早速やってみましょうか」

「ちなみに複数人プレイも対応してるけど、どうする?」

「そうなのですか? だったら、誰かと一緒にやった方が楽しそうですね」

 

 私は連絡帳を開いて、一緒に遊んでくれそうな人に連絡することにしました。

 そして、数分後――――――。

 

「お待たせしました」

「こっちもちょうど今来た所だ」

 

 私はゲームのロビーに降り立ち、和希さんと合流したのでした。

 現在、忍さんは部活で、望さんは世界を救ってる最中…………まあ多分ゲームでだと思いますが。

 なので今回は和希さんと2人でのゲームプレイですね。

 

 フォールガールはミニゲーム集みたいな感じのゲームで、最初は100人同時にゲームを開始して、ゲーム毎に成績上位者だけが次のステージにすすめるといったルールになってます。

 そして、最終的に残った1人が優勝者。

 

 ――――つまり。

 途中のゲームで全部下位通過でも、最後のゲームで1位を取ったら優勝。

 おおっ!? なんて分かりやすいルールなんでしょう!

 

「そういえば、お前はこのゲームやった事あるのか?」

「いえ。実は今回が初プレイだったりしちゃいますが、和希さんも?」

「そうだな。実は私も前からちょっと気になってたゲームだったし、丁度良かった」  

「そうだったんですか!? だったら早速ゲームに参加してみましょう!」

「だったら、あそこの部屋がもうすぐ始まるみたいだし、あの部屋にするか?」

「では。とりあえずあの部屋で」

 

 ――――というわけで、早速最初のゲームにエントリーです!

 私達は人が沢山集まっているサークルに移動してサークルの中に入ると、上に表示されている現在の待機人数の表示が2人分増えました。

 

 今の待機人数は98人。

 ちょど有名格闘ゲームの名作ナンバーと同じ数字ですね。

 

 あと2人でゲームかいし――――――っと、ちょうど今誰かが2人参加してくれたみたいで、100人集まった事でゲームが開始されそうです。

 

 緑色のサークルが黄色になってロックがかかり、私達はロビーからゲームのスタート地点へと転送されて行きました。

 

 そして私が目をひらくと、目の前には沢山の人が……………あれ? なんで私の前に人が沢山?

 

「って、一番後ろ!?」

 

 最初のステージのスタート位置はランダムに選ばれるんですが、何でよりにもよって最後尾に…………。

 

「和希さ~ん。どこですかーーーー?」

「ここにいるぞ~!」

「えっと、声のした方は……………あっ!?」

 

 和希さんはまさかの最前列です!?

 なんで初プレイなのにこんなにクジ運に差が…………。

 

 ま、まあ決まった事は仕方ないですし、気を取り直してプレイする事にしましょう。

 

 

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