ゲームキャスターさくら   作:てんつゆ

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フォールガールズ6

 

「ゴールはすぐそこだ! 行くぞ!」

 

 和希さんは相手キーパーの前で止まったボールを勢いで押し込もうと、相手陣地に突撃していきました。

 それに押されてか、他の味方プレイヤーも全員防御を捨てて敵陣へとなだれ込んでいきます。

 

「これだと、こっちの守備がいません!?」

 

 けど、こんなチャンスはもう無いかもしれないので、今のうちにリスク覚悟で攻め込むのもありかもしれません。

 人数で不利な状況なので、無理矢理にでも点数を取ることができたら、後は時間いっぱいまで守備を固めて逃げ切りを狙う方が逆に安定行動の可能性も。

 

 ――――だったら。

 

「今が勝機です!」

 

 私も皆に続いて相手陣地に向かって行き、相手のゴール際で押し合いをしている後ろから最後のひと押しに必殺シュート!

 

「サクラ・ドライブ!」

 

 私の全身全霊をかけた必殺シュートが相手プレイヤーを吹き飛ばしながらゴールへと突き刺さり、私達のチームは見事先制点をあげました。

 ちなみにこのゲームには必殺技とか無いので、技名を叫ぶのはただの自己満足です!

 

「皆さん。後は戻って守りきったら勝ちです!」

「お~!」

 

 私達は相手の速攻に警戒してすぐに陣地に戻って守備固め。

 これでもう後は時間いっぱいまでこっちに来たボールをクリアしていくだけですね。

 

 ――――相手ゴールに入ったボールが奥にある穴に落ちて、そのままボーリング玉のようにセンターラインまで運ばれて、再び上空から降って来るみたいです。

 

 ただここで1つ問題が発生。

 安定かと思った私の作戦ですが、落ちてきたボールを見た瞬間なんとも言えない不安感がフィールドに漂い出したのです。

 

 ドカンと地面に落下したボールは不規則な動きでフィールドを飛び跳ね、プレイヤーはみんなどうしたものかと困惑しています。

 

「こ、これは!?」

「…………確かに、これもフットボールには違いは無いが」

 

 それもそのはず。

 なぜなら、落ちてきたのは球体のボールでは無く、縦に細長いラグビーで使うボールだったのですから。

 

 このボールは跳ねる方向が予想しづらいので、防御一辺倒だと予想外のバウンドに対応できずゴールを許してしまうかもしれません…………。

 

 ――――そして、大ピンチを迎えた私達に更に追い打ちが。

 

「どうやら今はおまけ付きらしい」

「に、二個目!?」

 

 なんと2個目のボールがゲームに追加されちゃいました。

 こっちはさっきと同じ大きめのサッカーボールですが、サッカーボールは狙いがつけやすいといった利点があるので、安心は出来ません。

 変則的な動きのラグビーボールと狙い撃ちのサッカーボール。

 

「これだと同時にシュートされたら片方を防ぐのは無理です!?」

「だったら撃たせなければいい。右は任せるぞ!」

  

 そう言って和希さんと数名のプレイヤーはラグビーボールへと向かって行きました。

 

「皆さん。こっちも頑張って止めましょう!」

「お~!」

 

 相手チームと私達のチームはそれぞれ二手に分かれて2つのボールへと走ります。

 

 サッカーボールに来た私達の人数は5人。

 そして相手も5人。

 

 人数が同じならテクニックで上回った方の勝ち。

 なんならこのまま追加点だって狙えるかもしれません。

 

 けど、丸いボールは基本的に正面からの押し合いになるので、お互いに全く動く気配がありません。

 さっきみたいに横から蹴飛ばそうにも、この人数だと横に行った瞬間押し込まれてしまう可能性も――――。

 

「こうなったら気合です! 気合で押し込みましょう!」

 

 ここはテクニック勝負は捨てて正面からの根性勝負です!

 こっちのチームは気合の入った人が多いのか、ちょっとずつですが相手の陣地へとグイグイボールが進んでいってます。

 

 同数ならこっちの方が有利!

 と、思っていたら私は重大な事を忘れていました。

 

 ――――そう。

 こっちが同数と言う事は、和希さん達の方は人数が1人少ないと言う事になるので…………。

 

「チィ、厄介だな」

 

 変則的な動きをするボールは人数差があると、テクニックでは補えきれない動きをするので壁にぶつかりながら少しづつこっちに迫ってきているのでした。

 このままだと、もうちょっとでシュートレンジに入っちゃうかも…………。

 

 

 

 ――――だったら、逆に打たせて止める!

 

「ちょっと4人で頑張れますか?」

「え? たぶん少しなら大丈夫だと思うけど――――」

「じゃあ任せましたっ!」

 

 私はチームメイトにボールを任せると、ゴール前に陣取りキーパーモードにコンバート。

 

「和希さん。1回打たせてください! その距離からなら絶対に止めてみせます!」

 

 和希さん達は私の方を確認してうなずくと、一斉にボールから離れる事で相手はバランスを崩して軽めのロングシュートが飛んできました。

 

 今の私はSGGK。

 桜・頑張り・ゴール・キーパー。

 

 ペナルティーエリアの外からのシュートなんて絶対に入れさせません!

 

「やあああああああああああ! ゴッド・セーブ!」

 

 私は体を大きく広げてジャンプして、転がってくるラグビーボールに体当たりを試みます。

 

 不規則に転がってきたボールですが、なんとか体の正面で捉える事が出来、そのまま相手ゴールの方へと弾き飛ばしました。

 

 そして、次は私が抜けて人数が少なくなった方からのロングシュートが飛んできます。

 私はすぐさま体勢を立て直して反対側にジャンプ!

 

「えええええええええいっ! キング・セーブ!」

 

 普通のボールはシュートコースが予測しやすいので難なくセーブ完了。

 ちなみにゴッドセーブとキングセーブはキングセーブの方が強いです。

 セーブぢからは神・王・星の順番で強くなってく予定なのでこうご期待っ!

 

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