X Dimensions SoldierS Re: Xros Rays   作:raphel

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第6話A 深夜の激闘! 森林の暗殺者スティングモン

湖にてアニューの手料理と、アンジュとクリスが釣った巨大魚の丸焼きと言う、デジタルワールドでのサバイバル生活を強いられている中では豪勢な食事を堪能できたツナ達。

 

食事を終え、食器や調理器具等の片付けが終わった頃には深夜になっており、現在ツナ達は路面電車内にて座席の上、またはレジャーシートを敷いた床の上に雑魚寝する形で寝床に着いていた。

 

 

ツナ「…………眠れない。夜風に当たろうかな……」

 

 

中々寝付けないツナは夜風に当たる為、寝ているブイモン達を起こさない様に静かに路面電車を出ると、夜空に輝く数多の星々を目にする。

 

 

ツナ「綺麗だなあ……ここがデータの世界だなんて信じられないや……」

 

 

路面電車近くの森を抜け、少し離れた場所にある芝生の上に寝転がり、上空に広がる星空を眺めながらツナがそう呟くと……

 

 

アインス「ふふふ、確かにそうだね♪」

 

 

アインスがやって来るのだった。

 

 

ツナ「あ、アインスさん!? すみません、起こしちゃいましたか……?///」

 

アインス「ううん、私も君と同じで中々眠れなくてね。夜風に当たりに来たんだ♪」

 

ツナ「そ、そうですか……///」

 

アインス「隣、良いかな……?」

 

ツナ「ど、どうぞ……///」

 

 

アインスはツナの隣に腰を下ろし、星空を見上げていた。

 

そして……

 

 

アインス「……ありがとう」

 

ツナ「へ?」

 

アインス「私やマリア達だけであったら、きっとシェルモンに全滅させられていた……君やワームモン達がいてくれたおかげで生き延びることができた……本当に感謝してるよ」

 

ツナ「い、いえ、そんな感謝される様なことじゃ……でも、アインスさん達の助けになれて良かったです///」

 

アインス「ふふふ(可愛いなあ……)♪」

 

 

アインスは内心感謝されて照れているツナを可愛く思うのだった。

 

ツナとアインスは暫く夜風に当たりながら星空を眺めていると……

 

 

アインス「……ツナ、一つ聞いても良いかな?」

 

ツナ「? 何ですか?」

 

アインス「……君の親戚に金髪で橙色の瞳をした男性はいるかな? 顔はマリアを助けた時の君に瓜二つで、額に橙色の炎を灯していたんだが……」

 

ツナ「っ!」

 

 

アインスがそう質問して来て、ツナは思わず目を見開く。

 

ツナの中でアインスの言う特徴に該当する人物はたった1人しかおらず、アインスがその人物のことを知っていることに驚いていた。

 

そんなツナの表情を見て、アインスはツナが10年前自身を救ってくれた男性と関係があることを察したのだ。

 

 

アインス「やはり、いるんだね……」

 

ツナ「……はい。でも、どうしてアインスさんがその人のことを?」

 

アインス「10年前の話になるかな……当時の私はいくら破壊しても再生してしまう厄介なウィルスを体内に持っていてね……下手をすれば私の大切な人達や世界さえも滅ぼしかかねないそのウィルスを完全に消すには、そのウィルスを体内に持つ私ごと消滅させる以外他ならなかったんだ……」

 

ツナ「っ!」

 

 

アインスの話を聞いたツナは先程よりも驚いた表情をしていた。

 

それもそうだろう、目の前にいるアインスが過去に大切な人達や世界を守る為とは言え、自らの命を断とうとしていたのだから……

 

だが、ツナは敢えて何も言わずに、黙ってアインスの話を聞いていた。

 

 

アインス「世界を、我が主……大切な人の命を守る為なら、私は消えることに躊躇いは無かった……だが、そんな死に急いでいた私の前に『彼』が何処からもなく現れ、彼は『死に急ぐな。君を想ってくれている人達の為にも生きるのを諦めるな』と言って、穢れの無い澄んだ橙色をした炎を私に向けて放った……とても温かく、私を優しく包み込んだ彼の炎は私の体内にあったウィルスを跡形も無く消し去り、私の命を……私が主と共に生きる未来を切り拓いてくれたんだ……」

 

ツナ(間違いない……アインスさんが言ってるのは、『プリーモ』のことだ)

 

 

アインスの話を聞いたツナは、彼女の命を救い、彼女が生きる未来を切り拓いたその人物がボンゴレファミリーの創設者にして、ツナの遠い先祖にあたる初代ボス……『ボンゴレI世(プリーモ)』こと『ジョット』であると、初代ボスの血筋ーー『ブラッド・オブ・ボンゴレ』を受け継いだ者だけが持つ常人を遥かに凌ぐ直感力ーー『超直感』により確信するのだった。

 

何故ジョットがアインスの元に現れ、彼女の命を救ったのか……そもそもアインスの元に現れたジョットがまだ生きていた頃の彼なのか、それともかつての10年後の未来の世界での戦い……ミルフィオーレファミリーのボスーー『白蘭』との最終決戦の時に現れた、大空のボンゴレリングに宿る意識だけの存在である彼なのかはわからないが、少なくともジョットが死に急いでいたアインスを放っておけない優しい心の持ち主であることをツナは知っている。

 

同時に……

 

 

ツナ「誰も消すことが出来なかったウィルスを、跡形も無く消し去るなんて……プリーモ……いや、ジョットさんは凄いなぁ……」

 

 

改めてジョット……自身の先祖の凄さを感じるのだった。

 

 

アインス「ジョット? それが彼の名前なのか?」

 

ツナ「はい。そして、ジョットさんは俺の遠い先祖にあたるんです」

 

アインス「せ、先祖!? じゃあ、君は彼の子孫と言うことか……なるほど、道理で彼に似てる訳だね」

 

 

アインスはツナが自身を救ってくれた人ーージョットと似ている理由について納得していた。

 

それと同時に……

 

 

アインス「と言うことは、彼は既に天寿を全うしているのだな……」

 

ツナ「アインスさん……」

 

 

アインスはジョットが既に亡くなっていることも理解し、悲しげな表情を浮かべる。

 

ツナはそんなアインスを気遣わしげな表情で見ていた。

 

 

アインス「すまない、大丈夫だ……何となくではあるが、そんな気はしていたんだ」

 

ツナ「え?」

 

アインス「先程の話の続きだが、彼は私を救った直後まるで幻であったかのようにすぐに消えてしまってね……もしかしたら彼はこの世に存在していないのではないかと、薄々感じてはいたからね……私を救ってくれた彼に恩を返せないのは、非常に残念に思うが……」

 

 

苦笑しながらそう話すアインスに……

 

 

ツナ「……ジョットさんに応える方法なら1つありますよ」

 

アインス「え……?」

 

ツナ「それはアインスさんが笑顔で、大切な人達と共に幸せに生きることです」

 

アインス「っ!」

 

ツナ「アインスさんがどんな生き方をして、どんな過去を背負っているかはわからないですけど、とても辛いものであったことは何となくわかります……きっとジョットさんはそんなアインスさんの未来を変えたくて、アインスさんを救ったんだと思います……だから、アインスさんが幸せに生きてくれていることがジョットさんの願いだと思います……」

 

アインス「ツナ……」

 

ツナ「アインスさんは今、幸せですか……?」

 

 

ツナは超直感でジョットの願いを自分なりに解釈して、それをアインスに伝えた後、さらに彼女に今幸せであるかを問う。

 

ツナの問いに対し、アインスは……

 

 

アインス「うん……主達や彼……ジョットに、有り余る程の『祝福』を頂いたおかげで、私はとても幸せだよ♪」

 

 

心からの笑みを浮かべて、ツナにそう答えた。

 

 

ツナ「良かった……きっとジョットさんも安心していると思いますよ♪」

 

 

アインスの言葉を聞いたツナは安堵の笑みを浮かべるのだった。

 

 

アインス「ありがとう、ツナ。君と話ができて良かったよ♪」

 

ツナ「いえ、こちらこそ♪ さてと、そろそろ路面電車の中に戻りましょうか?」

 

アインス「そうだね♪」

 

 

ツナとアインスは立ち上がり、寝床に着く為路面電車へ向かって行く。

 

そんな中……

 

 

アインス(あ、そう言えば、ツナにジョットが去り際に残した言葉を話して無かったな……まあ良いか、ツナに私のことで変に期待を背負わせる訳にいかないしな……)

 

 

アインスはジョットが去り際に残した予言めいた言葉……

 

 

ジョット『すまない、俺の炎では君の命を拾うだけで精一杯だ……だが、少し先の未来……いずれ君の元に現れる俺と同じ大空の炎……いや、俺さえも超える、穢れなき大空の炎を持つ子供が君を本当の意味で救うだろう……その時が来れば、君の失われた力は蘇る筈だ』

 

 

……この言葉を言っていたことをツナに話すのを忘れていたが、仮にジョットの言っていた子供がツナだとしても、自身のことで変に期待を背負わせるのは良くないと判断し、今は話さないことにするのだった。

 

ツナとアインスが路面電車の帰路に着く中……

 

 

「うわあああああっ!!!」

 

ツナ「っ! この声は!」

 

アインス「ワームモン!?」

 

 

突如ワームモンの悲鳴が聞こえて来るのだった。

 

ツナとアインスは急いでワームモンの悲鳴が聞こえて来た方へ向かうと……

 

 

?「キイイイイッ!!!」

 

ワームモン「うわああああっ!!! こっちに来ないでーーー!!!」

 

 

ワームモンが緑色のカマキリのような姿をした野生デジモンに襲われているのを目撃する。

 

 

アインス「ワームモン!!」

 

ワームモン「あ、アインス〜〜!!」

 

 

ワームモンは泣きながらアインスに飛び付いた。

 

そんなアインスとワームモンに……

 

 

?「キイイイイッ!!!」

 

ワームモン「うわああああっ!?」

 

アインス「っ! しまった!」

 

 

野生デジモンが両腕の大鎌を振り下ろそうとしていた。

 

そこへ……

 

 

超ツナ「はあああっ!!」

 

?「キイイイイッ!?」

 

アインス「っ! ツナ!」

 

 

即座にハイパー化したツナが野生デジモンを殴り飛ばしたことで事なきを得た。

 

 

超ツナ「こいつは俺が食い止める! 2人は今の内に路面電車に向かえ!」

 

アインス「わ、わかった!」

 

ギュンッ!!

 

 

ツナはアインスとワームモンにそう言って、空中にいる野生デジモンに向かって飛翔し、戦闘を開始する。

 

アインスはひとまずツナの指示に従い、ワームモンを抱き抱えながら路面電車に向かっていた。

 

 

アインス「ワームモン、何故野生のデジモンに追われていたんだ?」

 

ワームモン「そ、それは……目を覚ましたらアインスとツナが何処にも居なかったから、路面電車を出て2人を探している内に『スナイモン』とバッタリ遭遇しちゃって……」

 

アインス「なるほど、あのスナイモンと言うデジモンは君を餌として追いかけ回していたと言う訳か……すまない、私達が不用意に路面電車の外へ出たばかりに……」

 

 

どうやらワームモンは路面電車から居なくなったアインスとツナを心配して探している内に、偶然湖を通りかかった成熟期の昆虫型デジモンーー『スナイモン』と遭遇してしまい、スナイモンに餌として追いかけ回されていた様だ。

 

ワームモンがそうなったのも、ツナとアインスが皆に黙って外に出てしまい、ワームモンに要らぬ心配をかけてしまったのが原因とも言える。

 

 

ワームモン「そ、そんな! 2人は悪くないよ! そもそも僕があいつを退ける力があれば、こんなことには……」

 

 

ワームモンはワームモンで、スナイモンを退けられない自分の無力さを悔やんでいた。

 

パートナーデジモンにとって大切なパートナーを守れない力が無いと言うのは恥ずべきことであった。

 

だからこそ、ワームモンはツナとアインスの所為にする等できる筈も無かった。

 

 

アインス「ワームモン……ひとまずお互い反省するのは後だ。今は路面電車にいるブイモンとアグモンを起こして、ツナの加勢に向かわせよう」

 

ワームモン「うん……」

 

 

スナイモンと交戦中のツナに加勢できるのは、進化できるブイモンとアグモンだけである。

 

そのことを理解しているアインスとワームモンは急いで路面電車に戻ろうとするが……

 

 

スナイモン「キイイイイッ!!!」

 

アインス「何っ!?」

 

ワームモン「も、もう1匹いたのーーー!?」

 

 

ツナと交戦しているのとは別の個体のスナイモンが2人に襲い掛かって来たのだ。

 

 

スナイモン「キイイイイッ!!!」

 

アインス「きゃあっ!?」

 

 

スナイモンは両腕の大鎌による超音速の一刀『シャドウ・シックル』をアインスとワームモンに向けて放ち、アインスは何とか躱すも、攻撃の余波で抱いていたワームモンを離してしまったのだ。

 

その隙を見逃さないスナイモンは……

 

 

スナイモン「キイイイイッ!!!」

 

ワームモン「うわあああああっ!!!」

 

 

ワームモンを口でキャッチし、そのまま飛び去ろうとするが……

 

 

アインス「させるか!」

 

 

アインスがすかさずジャンプし、スナイモンの足にしがみついた。

 

そして、アインスは少しずつスナイモンの体を登って行く。

 

 

アインス「ワームモン! 待っていろ、今助ける!」

 

ワームモン「あ、アインス!? ダメだよ、危ないよ!」

 

 

スナイモンに食べられそうになっているワームモンは自身よりもパートナーであるアインスの身を案じるが……

 

 

アインス「パートナーを放って逃げるなんて、できる訳ないだろ!」

 

ワームモン「っ!」

 

アインス「私も、君も、生きて皆のところに必ず戻るんだ! 私は諦めない! だから、ワームモンも……生きるのを諦めるな!」

 

 

アインスはかつて自身を救ってくれたジョットと同じ言葉をワームモンに向けて言う。

 

その言葉を聞いたワームモンは……

 

 

ワームモン「アインス……うん! 僕も諦めない!」

 

 

勇気づけられ、スナイモンの口の中から出ようと必死に動く。

 

スナイモンが自身の体にしがみつくアインスを振り落とすことに気が言っていたのが幸いだったのか何とか口の中から飛び出たワームモンは……

 

 

ワームモン「シルクスレッド!!」

 

スナイモン「キイイイイッ!?」

 

 

スナイモンの顔面に向かってシルクスレッドを放ち、怯ませるが……

 

 

アインス「あああっ!?」

 

 

その反動でスナイモンにしがみついていたアインスが振り落とされたのだ。

 

 

ワームモン「アインスーーーーー!!!」

 

 

ワームモンは急降下し、アインスに向けて手を伸ばす。

 

 

アインス「ワームモーーーーン!!!」

 

 

アインスもまたワームモンに向かって手を伸ばし、2人が互いの手を掴んだ……その時。

 

 

ドクンッ……!

 

アインス「っ!」

 

 

アインスは何かが鼓動するような感覚を感じた。

 

それはシェルモン戦でマリアが感じたのと同じものであった。

 

それと同時に……アインスのスカートのポケットに入っているデジヴァイスから眩い光が放たれ、ワームモンの体が輝き出した。

 

そして……

 

 

《挿入歌:brave heart / Be The Winners》

※お好きな方を脳内BGMとして再生してください。

 

ワームモン→スティングモン「ワームモン、進化ーーーー!! スティングモン!!」

 

 

ワームモンは昆虫独特の高い機動力と防御力を持ちながら、暗殺者の如き冷静さと知性を持つ人型のフォルムをした成熟期の昆虫型デジモンーー『スティングモン』へと進化した。

 

スティングモンはアインスを自身の頭の上に乗せながら、背中の羽を広げて飛翔する。

 

 

アインス「スティングモン……これが、ワームモンの進化した姿……」

 

スティングモン「アインスの温かな心が僕に力をくれた……もうスナイモンには負けない!」

 

アインス(臆病な性格のワームモンがこんなに勇しくなるなんて……デジモンの進化は凄いな)

 

 

アインスは臆病な性格のワームモンがスティングモンに進化して、見違える程立派な姿になったことに内心感嘆するのだった。

 

 

スナイモン「キイイイイッ!!」

 

 

スナイモンはスティングモンに向けてシャドウ・シックルを放つが……

 

 

スティングモン「ムーンシューター!!」

 

 

スティングモンは右腕から掌サイズある針状の光弾を放ち、スナイモンの音速の刃を相殺する。

 

 

スナイモン「キイイイイッ!!」

 

 

スナイモンはスティングモンに両腕の刃で直接攻撃しようと突撃する。

 

 

アインス「スティングモン!」

 

スティングモン「しっかり掴まっていろ!」

 

 

スティングモンも近接戦を仕掛けようとスナイモンに向かって行き、スティングモンとスナイモンはヒット&アウェイでの激しい空中戦を展開し、互角の戦いを繰り広げていたが……

 

 

スティングモン「はあっ!!」

 

スナイモン「キイイイイッ!?」

 

 

懐に入ったスティングがスナイモンの顎に向けて強烈な蹴りを入れたことで、スナイモンは大きく体勢を崩した。

 

その隙を見逃さないスティングモンは右腕から鋭利なスパイクを突き出すと、スナイモンの……デジモンの心臓とも言っていい『デジコア』のある胸に目掛けて……

 

 

スティングモン「スパイキングフィニッシュ!!」

 

スナイモン「キアアアアアアッ!!?」

 

 

鋭利なスパイクを突き刺し、スナイモンのデジコアを貫いた。

 

デジコアを貫かれたスナイモンは粒子となって消えると同時にデジタマになり、何処かへと飛んで行った。

 

 

スティングモン「よし!」

 

アインス「よくやったな、スティングモン。見事な戦いだったぞ♪」

 

スティングモン「アインスのおかげだ。ありがとう♪」

 

 

一方、もう1体のスナイモンと交戦中のツナはと言うと……

 

 

超ツナ「Xカノン!!」

 

スナイモン「キアアアアッ!!?」

 

 

苦戦している様子も無く、寧ろスナイモンを圧倒していた。

 

だが、スナイモンはツナの猛攻を受けてもしぶとく耐えており、このままではキリがないと判断したツナは……

 

 

超ツナ「ナッツ!」

 

ボウッ!!

 

ナッツ「ガウッ!!」

 

 

右手にある大空のリングVer.Xに炎を灯し、そこからパートナーデジモンであるブイモンとは別の意味で相棒的存在であるギアアニマルーー『天空ライオンVer.X(レオネ・ディ・チエーリ バージョン・イクス)』こと『ナッツ』を呼び出すと……

 

 

超ツナ「形態変化・攻撃モード(カンビオ・フォルマ・モード・アタッコ)!!」

 

ナッツ「ガオオオオオオッ!!」

 

 

ナッツにそう指示を出し、それを聞いたナッツは咆哮と共に体を輝かせ、ツナの右手のXグローブと合体するとその姿を変えていき……

 

 

超ツナ「I世のガントレット(ミテーナ・ディ・ボンゴレ・プリーモ)!!」

 

 

かつてボンゴレI世ことジョットが究極の一撃を放つ際にグローブを変形させた形態と言われたガントレットーー『I世のガントレット(ミテーナ・ディ・ボンゴレ・プリーモ)』へと形態変化するのだった。

 

 

スナイモン「キイイイイッ!!」

 

 

スナイモンが両腕の大鎌による攻撃を仕掛ける中、ツナはI世のガントレットを装備した右手を構えたまま猛スピードで突撃し……

 

 

超ツナ「くらえ! バーニングアクセル!!」

 

 

I世のガントレットから死ぬ気の炎を球状に収束し、凄まじい破壊力を秘めた究極の一撃をスナイモンに向けて放つ。

 

 

スナイモン「キアアアアアアアアッ!!!」

 

 

ツナの一撃を受けたスナイモンはその身を粉砕され、断末魔の叫びを上げながら粒子になる中……データの粒子の一部がツナのデジヴァイスの中に吸収された。

 

 

超ツナ「っ! これは……!」

 

 

ツナがデジヴァイスに起きた変化に驚く中、データの粒子はデジタマとなり、何処かへと飛んで行った。

 

 

超ツナ「何だったんだ、今のは……?」

 

 

ツナはデジヴァイスを入念にチェックするが、異常らしきものは見当たらないので、恐らく壊れてはいないだろう。

 

次に液晶部を見ると、スナイモンのデータがダウンロードされており、そのデータには……

 

 

超ツナ「デジゲノム……?」

 

 

見たことが無い特殊な文字で表示されているが、デジヴァイスに解読機能があるのか『デジゲノム』と読むことができた。

 

デジゲノムとはデジモンの構成情報のことで、簡単に言うと生物の持つ遺伝子(遺伝情報)の全体を指す『ゲノム』のデジタル版である。

 

如何やらツナのデジヴァイスはスナイモンのデジゲノムのデータをダウンロードした様だ。

 

何故デジヴァイスがそんなことをしたのかは不明だが、考えても答えは出ないのでその疑問は後にしたツナは、そのスナイモンのデジゲノムが古代種であるブイモンの成熟期以上の進化に大きく貢献することになるのを、この時はまだ知らないのであった。

 

 

超ツナ「そう言えば、アインスとワームモンは逃げ切れたのか……?」

 

 

ツナがアインスとワームモンの身を案じていると……

 

 

アインス「ツナ〜!♪」

 

超ツナ「っ! アインス! 良かった、無事だったんだな……って、え?」

 

 

アインスの声が聞こえ、ツナは安堵と共にその方へ視線を向けると……アインスが見知らぬ人型の昆虫型デジモンーースティングモンに乗っていることに目を見開く。

 

 

スティングモン「良かった、ツナも無事だったんだね♪ スナイモンは倒したのか?」

 

超ツナ「あ、ああ、そうだが……君は、一体?」

 

アインス「ふふふ、この子はスティングモン。ワームモンが進化したんだよ♪」

 

超ツナ「ワームモンが!? あ、確かに言われてみると、気配がワームモンに似てるな。でも、何故進化したんだ?」

 

スティングモン「逃げていた僕達のところにももう1匹のスナイモンが襲い掛かって来てね。一時はどうなることかと思ったが、アインスのおかげで進化できて倒すことができたよ♪」

 

超ツナ「そうか……そっちへ救援行けなくてすまなかった」

 

スティングモン「とんでもない! ツナがここでもう1匹のスナイモンを食い止めてくれなかったら、状況は最悪だったよ。だから、謝る必要は無いよ」

 

超ツナ「そう言ってくれると、ありがたいよ……」

 

アインス「さあ、皆のところに帰ろう。あまりに長く抜け出してたから、皆心配しているかもしれないね」

 

超ツナ「そうだな、戻ろう」

 

 

ツナ・アインス・スティングモンは飛翔しながら路面電車への帰路に着いた。

 

因みにツナもアインス同様勝手に路面電車から抜け出し、ワームモンに迷惑をかけたことを謝罪し、ワームモンは気にしない様にツナに言うのだった。

 

3人が路面電車に戻った時は、幸いブイモン達はぐっすり眠っていた。

 

そのことに安堵したツナ達は自分達も寝ようと再び寝床に着くのだった。

 

それから野生デジモン達の襲撃は無く、ツナ達は朝まで静かな眠りの夜を過ごすのだった……

 

 

To Be Continue……

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