X Dimensions SoldierS Re: Xros Rays   作:raphel

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第7話B 灼熱の戦い! バードラモン飛翔

洞窟にて一夜を過ごした炎真達は逸れた親友や仲間達を探すべく行動を開始し、現在は森の外まで来ていた。

 

森の外に何があるかはわからないが、食料は昨日炎真とギンガが集めて来たものがまだまだ余っているし、水も移動の途中で見つけた綺麗な湧き水から汲んで水筒に入れてある等、それなりの備えはして来ているので、何があっても大丈夫だと思っていたのだが……

 

 

炎真達『あ、暑い……』

 

 

目の前に広がる乾いた大地、ギラギラと降り注ぐ太陽光……木なんてどこにも無い、どこまでも続く荒野が炎真達を待ち構えていた。

 

荒野に似合わない電柱が立っているが、炎真達は気にはしなかった……と言うか、暑さの所為で気にする余裕が無かった。

 

 

奏「あ、暑ぃ〜……」

 

はやて「暑いなぁ……」

 

調「暑いですね……」

 

切歌「暑いデース……」

 

翼「皆、あまり暑いと言うな。余計暑くなるだけだぞ……」

 

ギンガ「まあ、それはそうなんですけど……」

 

なのは「この暑さは流石に堪えるよね……」

 

炎真「あはは……確かに……」

 

 

容赦なく襲い掛かる太陽光の暑さに、炎真達は少しずつ体力を奪われて行き、額から滑り落ちてくる玉のような汗は拭っても止まることは無かった。

 

そんな中、炎真があることに気づく。

 

 

炎真「あ、今気付いたんですけど……ブラックウォーグレイモンやガオガモンが皆を運んで移動すれば良くないですか……?」

 

炎真以外『あ……確かに……』

 

 

暑さの所為で頭が回らなかったのか、全員が炎真が言った案を思い付かなかった様だ(笑)

 

そんな訳でなのはとギンガのデジヴァイスから出たクロアグモンとガオモンはそれぞれブラックウォーグレイモンとガオガモンに進化した。

 

その一方で、炎真も自身で飛んで移動しようとハイパー化していた。

 

ブラックウォーグレイモンとガオガモンは女性陣7人を運ぼうとしようとしたが……体の大きさ的にブラックウォーグレイモンは2人、ガオガモンは4人までしか運べず、1人余ってしまう問題が発生した。

 

そのことについて話し合った結果、炎真が1人抱えて飛ぶことになり、誰が炎真に運んで貰うかについての話になると……

 

 

奏「んじゃ、あたしが炎真に抱き抱えて貰うとしようかな♪」

 

奏以外女性陣『えっ!?///』

 

奏「ってな訳で、炎真よろしくな♪」

 

超炎真「は、はい!///」

 

 

奏が立候補して炎真に抱き抱えられようとしたタイミングで……

 

 

翼「か、奏! 待って!///」

 

 

翼が待ったの声を上げた。

 

 

奏「ん? どうした、翼?」

 

翼「い、いくら中学生とは言え、一応炎真は男性なんだよ? そんな恥ずかし気も無く、あっさりと……///」

 

超炎真「い、一応って……」

 

 

翼の言葉に炎真は地味にショックを受けるのだった(笑)

 

 

奏「別にいいだろ? あたしと炎真は翼達に会うまで一緒に行動してたんだから。それに炎真にとっても慣れた相手の方が緊張しなくて良いと思うしな。なあ、炎真?♪」

 

超炎真「ま、まあ、そうですね……奏さんの場合、別の意味で緊張するんですけど……(小声)///」

 

奏「ん? 何か言ったか?」

 

超炎真「い、いえ、何でもないです! それじゃあ、失礼します……///」

 

 

炎真は奏にそう言いながら近付くと……

 

 

奏「お♪」

 

翼「なっ!?///」

 

奏・翼以外の女性陣『ええええっ!?///』

 

超炎真「……///」

 

 

奏を『お姫様抱っこ』の要領で持ち上げ、片腕でしっかりと抱き抱えたのだった。

 

 

奏「あはは、やるねぇ炎真。んじゃよろしく頼むよ、騎士(ナイト)様♪」

 

超炎真「な、騎士(ナイト)って、大袈裟な……では行きますよ///」

 

 

炎真は奏を抱き抱えた状態で片方の手から炎を噴出し、飛翔するのだった。

 

 

ガオガモン「では我々も行きましょう、マスター」

 

ギンガ「そ、そうね……///」

 

ブラックウォーグレイモン「? どうしたお前達?」

 

なのは「な、何でも無いよ!///」

 

はやて「せ、せやな、はよ行こうか!///」

 

翼「……(何だろう、この悔しい気持ちは……?)///」

 

 

奏以外の女性陣は奏が炎真にお姫様抱っこされているのを見て、敗北感のようなものを感じながらブラックウォーグレイモンとガオガモンに乗って移動を開始した……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

炎真は奏を、ブラックウォーグレイモンはなのはとはやてを、ガオガモンはギンガ・翼・調・切歌をそれぞれ腕に抱えるまたは背に乗せた状態で移動し、2時間ほど経過しているが未だに景色が変わる気配が無かった。

 

 

ギンガ「ガオガモン、大丈夫? 疲れてない?」

 

ガオガモン「まだ大丈夫です。ですが、この荒野がまだまだ続く様だと、何処かで休息を入れることも視野に入れないと……」

 

翼「確かに、ガオガモン達にも体力の限界はある。この先に休める場所があれば良いが……」

 

ピヨモン『……私が翼達を乗せられるくらい大きくて空を自由に飛べたら、ガオガモン達の負担が減るのに……』

 

翼「ピヨモン……そう落ち込むな。この先ピヨモンにも進化する機会は訪れる筈だ。そして、進化したピヨモンは私達を乗せて大きく羽ばたいてくれると信じているぞ♪」

 

ピヨモン『翼……うん! 私、頑張る!♪』

 

 

翼の言葉に、デジヴァイスの中にいるピヨモンは元気良く答えた。

 

 

ブラックウォーグレイモン「ん?」

 

なのは「? ブラックウォーグレイモン、どうかした?」

 

ブラックウォーグレイモン「いや、あそこに妙な歯車が飛んでいると思ってな」

 

なのは「歯車?」

 

 

ブラックウォーグレイモンの指す方向へ視線を向けると、黒い歯車のような物体が何処に向かって飛んで行くのが目に入る。

 

 

なのは「本当だ、歯車が飛んでるね」

 

はやて「もしかして、あれもデジモンやろか?」

 

ピコデビモン『まあ、歯車に似たデジモンは確かにいるが……』

 

ブラックウォーグレイモン「あれからは命の鼓動を感じられない。恐らくデジモンでは無いと思うが……どちらにせよ、見ていて不愉快な気持ちにさせられる歯車だ」

 

ピコデビモン『ああ、同感だ』

 

はやて「歯車相手にそない嫌悪感を出さんでも……」

 

なのは「(でも、あの黒い歯車は一体……ううん、気にしてもしょうがないね。今は……)先を急ごう、ブラックウォーグレイモン」

 

ブラックウォーグレイモン「ああ」

 

 

なのはは飛んで行った黒い歯車が気になるが、一刻も早く暑い荒野を抜けたいので先を急ぐことに専念するのだった。

 

それからさらに4時間後、未だに景色が変わらず、炎真・ブラックウォーグレイモン・ガオガモンの顔に疲労の色が見え始めていた。

 

 

超炎真「はあ、はあ、はあ……」

 

奏「大丈夫か、炎真?」

 

超炎真「ま、まだ大丈夫……って言いたいですけど、流石に6時間休み無しで飛ぶのは……」

 

奏「まあ、流石に疲れるよな……」

 

ブラックウォーグレイモン「くっ、俺がこの程度で疲労を感じるとは……体力面も以前より弱体化しているな……」

 

なのは「いやいや、休み無しで6時間も飛んでたら誰でも疲れるよ」

 

ギンガ「ガオガモンも疲れてるでしょ? 一旦何処かで休憩しましょう」

 

ガオガモン「す、すみません、マスター、そうして頂けると助かります……」

 

はやて「出来ることなら何処か日陰のある場所で炎真君達を休ませたいけど……」

 

翼「ああ、何処か村や町があれば良いが……」

 

なのは「そうだね……っ! あれって……!」

 

はやて「どないしたの、なのはちゃん?」

 

なのは「あそこを見て! 村があるよ!」

 

なのは以外『え!?』

 

 

なのはが指差した方向を見遣ると、そこには確かに村らしきものが見えるのだった。

 

 

はやて「ホンマや! 村や!」

 

奏「やったな、炎真! やっと休憩できるぞ!♪」

 

超炎真「は、はい!」

 

ギンガ「ガオガモン、あともう少しで休憩できるわ! 頑張って!」

 

ガオガモン「イエス、マスター!」

 

なのは「ブラックウォーグレイモン、あそこまで飛べれそう?」

 

ブラックウォーグレイモン「フンッ、誰に言っている? 当然だろ!」

 

 

炎真、ブラックウォーグレイモン、ガオガモンは村に向かって猛スピードで向かうのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから少しして、炎真達が辿り着いた村には……

 

 

ピヨモン「ここ、ピョコモンの村だわ!」

 

翼「ピョコモン?」

 

ピヨモン「うん、私がこの姿に進化する前の幼年期デジモンよ♪」

 

翼「ほう、そうなのか。ふふふ、愛らしいものだ♪」

 

 

ピヨモンの幼年期で、頭に大きな花を咲かせた球根型のレッサーデジモンーー『ピョコモン』達が住む村であった。

 

ピョコモン達が住む住居は葉っぱや蔦等植物で作れられた簡易的なものであった。

 

村全体を見渡すとピョコモン達が畑を耕しており、畑に植えられているのは野菜と……

 

 

切歌「し、調、あたしの目の錯覚デスかね? 畑に骨付き肉があるような……」

 

調「大丈夫だよ、切ちゃん……私にも畑に骨付き肉があるように見えるから」

 

 

漫画で出てくるみたいな骨付き肉だった。

 

 

ルナモン「へえ〜、ここだと肉の種がよく採れるのかしら?♪」

 

切歌「え? 肉の種……?」

 

ルナモン「どうしたの切歌、変な顔して? お肉は畑で採れるのは常識じゃない。切歌達の世界では違うの?」

 

 

呆然としている切歌にルナモンは不思議そうな顔をする。

 

 

調「ええと……私達の世界だとお肉はお店に行かないと手に入らないの」

 

ロップモン「お店に行かないと手に入らないって変な世界ね」

 

ルナモン「そうね」

 

切歌「いやいや、あたし達から見れば畑から肉が採れる方がおかしいデスよ!?」

 

ギンガ「まあまあ、昨日私と炎真君が食料調達してた時に雑草から食料が出て来たことを考えれば、畑から肉が採れるのも不思議じゃないかもね」

 

はやて「もう何でもありやな、デジタルワールド……」

 

ピコデビモン「あはは……だが、肉畑で取れた新鮮な肉は美味しいらしいぞ。ピョコモン達に分けて貰えないか聞いてみたらどうだ?」

 

はやて「そうやね。あと炎真君達を休ませる為の日陰のある場所が無いか聞いてみよう」

 

なのは「うん、そうだね……って、あれ?」

 

 

なのは達が気付くと、いつの間にかピョコモン達が翼とピヨモンを囲んでいた。

 

 

ピョコモン達『ピヨモン、どうやって進化したの?』

 

ピヨモン「う〜ん……翼が来るのを待っている内に、いつの間にか進化したの♪」

 

ピョコモン達『へえ〜っ!♪』

 

 

どうやらピヨモンがどうやって進化したのかが気になるらしく、ピヨモンはピョコモン達にそう答えた。

 

 

翼「ふふふ、ピヨモンは早速ピョコモン達と馴染んでるわね♪」

 

奏「やっぱり幼年期が同じだと馴染みやすいんだろうな♪」

 

 

ピヨモンとピョコモン達の様子を微笑ましく見ていると……

 

 

ピヨモン「翼! ピョコモン達がご馳走してくれるって!♪」

 

ギルモン「やった〜!♪」

 

アグモン(S)「ご馳走だぜ!♪」

 

 

ピヨモンのその言葉にギルモンとアグモン(S)が大喜びするのだった。

 

 

ピコデビモン「まったく、ギルモンとアグモン(S)はよく食べるものだ」

 

はやて「まあまあ、よく食べることはええことや♪ せやけど、ご飯の前にひと休みしたいんやけど、日陰のあるええ場所は無いか?」

 

ピョコモンA「あ、それなら私達のテント使って良いよ♪」

 

なのは「本当? ありがとう♪」

 

ギンガ「助かるわ♪」

 

 

ピョコモン達の案内で炎真達は大きめに作られたテントへと移動し、その中で水分補給しながら休憩していた。

 

移動で活躍していた炎真・クロアグモン・ガオモンを優先に全員で水を飲んでいると、やはり大人数である故か水筒内の水が尽きるのが早かった。

 

 

調「何処かで水を汲みたいですけど……」

 

ギンガ「この村の近くにオアシスは無さそうだったしね……」

 

はやて「さて、どないしたもんやろうか……」

 

 

水の調達をどうするべきか悩んでいると……

 

 

ピョコモンA「水が欲しいの?」

 

翼「え? ああ、そうだが……もしや水を調達できる手段があるのか?」

 

ピョコモンA「うん! ここには井戸があるから、もし良かったら案内するよ♪」

 

切歌「助かるデース♪」

 

はやて「ほんなら何人かで行こうか♪」

 

 

話し合いの結果、井戸に向かうのは翼・はやて・調・切歌の4人と、彼女達のパートナーデジモンであるピヨモン・ピコデビモン・ロップモン・ルナモンの4体が行くことになり、それ以外のメンバーは疲労でダウンしている炎真・クロアグモン・ガオモンの付き添いとして残ることになった。

 

それから翼達はピョコモン達の案内で移動していると、井戸を見つけるのだった。

 

 

ピョコモンB「この辺りはみんなミハラシ山に水源があるの♪」

 

ピョコモンC「とーってもおいしいんだ!♪」

 

調「ミハラシ山って……あの山かな?」

 

 

キョロキョロと辺りを見渡すと大きな山があり、ピョコモン達が言うミハラシ山とはそれであろう。

 

 

切歌「早速美味しい水を頂戴するのデース♪」

 

 

切歌が水筒に水を入れようと、井戸に近づくと……突如井戸から火柱が上がる。

 

 

切歌「デデースっ!?」

 

調「切ちゃん!?」

 

翼「暁!?」

 

はやて「切歌ちゃん!?」

 

 

切歌は驚いて尻餅を着き、調や翼達が切歌を心配して駆け付ける。

 

 

調「切ちゃん、大丈夫!?」

 

切歌「だ、大丈夫デス……でも、何で井戸から火柱が……?」

 

はやて「一体どうなってるんや……?」

 

翼「確か向こう側に池があった筈だ! 行ってみよう!」

 

 

翼達が池へと辿り着くとそこには水がなく、池に浮いていたであろう船もその正しい役目を果たしていなかった。

 

 

調「ミハラシ山に何かあったんじゃ……!」

 

切歌「この状況は明らかにおかしいデスよ!」

 

はやて「そうや! 炎真君から双眼鏡借りとったんやった!」

 

 

はやてはそう言って炎真から借りていた双眼鏡を取り出してミハラシ山の方を見ると、山の頂上から噴き出す炎と、凄まじい勢いで山から滑り降りて来る1体のデジモンが双眼鏡で見るはやての視界に飛び込んで来たのだ。

 

 

はやて「あれは、デジモンか!?」

 

ピコデビモン「あれはメラモンだ!」

 

調「メラモン!?」

 

ロップモン「全身が炎で出来ている火炎型デジモンよ!」

 

切歌「って言うか、こっちに向かって来てるデスよ!?」

 

ルナモン「あんな奴に近づかれたらピョコモン達の村は大火事よ!」

 

 

山から滑り降りて来る全身に激しい紅蓮の炎を纏った成熟期の火炎型デジモンーー『メラモン』は荒野を横切り、着々とこの村へ近付いて来ており、メラモンの体から溢れる炎は周囲へと飛び散っており、メラモンが過ぎ去った跡は焼け野原と化していた。

 

もしメラモンがピョコモン達の村に来たらルナモンの言う通り大火事になるのは目に見えており、メラモン自身も興奮しているのか一向に止まる気配が無かった。

 

ピョコモン達はパニックになり、逃げる為の時間なんて無いに等しい状況の中……

 

 

ピヨモン「私がメラモンの足止めをするわ! 皆はその間に避難を!」

 

 

ピヨモンが足止め役として単身メラモンに向かって行った。

 

 

翼「待て、ピヨモン! 1人じゃ無理だ!」

 

 

翼はピヨモンの後を追いかけてる。

 

 

はやて「翼ちゃん!」

 

ピコデビモン「ピヨモン!」

 

切歌「ど、どうするデスか!?」

 

ルナモン「兎に角、ギルモンとアグモン(S)を呼びに行きましょう!」

 

ロップモン「ギルモンとアグモン(S)は進化できるし、クロアグモンやガオモンと違って疲れてもいない筈よ!」

 

調「確かにそうだね」

 

はやて「ほんなら調ちゃんと切歌ちゃん達は炎真君達にこのことを知らせに行って! 私とピコデビモンはピョコモン達を船の中へ避難誘導するから!」

 

調・切歌『了解(デス)!』

 

 

調と切歌、ロップモン、ルナモンは炎真達が休んでいるテントに向かい、はやてとピコデビモンはピョコモン達を池だった穴にあった船の中へ避難誘導するのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、メラモンの足止めに向かったピヨモンは……

 

 

ピヨモン「マジカルファイヤー!!」

 

メラモン「ぐおっ!?」

 

 

必殺技の炎を直撃させて一瞬怯ませるが……

 

 

メラモン「うおおおおっ!! 俺は! 俺は燃えてるてぜえええ!!!」

 

ピヨモン「っ! 効いてない!?」

 

 

炎に耐性があるメラモン相手にピヨモンの必殺技は効果が薄く、メラモンは勢いを止めること無くピョコモンの村に向かって進撃しようとしていた。

 

 

ピヨモン「くっ! マジカルファイヤー!! マジカルファイヤー!! マジカルファイヤーーーー!!!」

 

 

ピヨモンは諦めずに必殺技をメラモンに何度も直撃させるが……

 

 

メラモン「バーニングフィスト!!」

 

ピヨモン「きゃああああああっ!!?」

 

 

メラモンの拳から放たれた火球による必殺技で返り討ちにされるのだった。

 

メラモンの必殺技を受けたピヨモンは大きく吹き飛び、地面に叩きつけられる……と思ったその瞬間。

 

 

翼「ピヨモーーーン!!!」

 

 

一目散に駆け付けて来た翼により抱き抱えられた。

 

翼はメラモンの必殺技を受けてボロボロなピヨモンに呼びかける。

 

 

翼「ピヨモン、大丈夫か!? しっかりしろ!」

 

ピヨモン「つ、翼……来てくれたの……?」

 

翼「当たり前だ。私はピヨモンのパートナーなのだからな」

 

ピヨモン「……ありがとう」

 

 

良い雰囲気の翼とピヨモンに、メラモンが無慈悲にも接近しつつあった。

 

 

翼「あまり悠長にしていられる時間は無さそうだ」

 

ピヨモン「うん、何がなんでもここで食い止めないと……!」

 

翼「ならば共に戦うぞ、ピヨモン!」

 

ピヨモン「翼?」

 

翼「今の私には戦う力が無い……だが、ピヨモンを信じて支えることはできる。それに……私は人々を守護する『防人(さきもり)』だ! 引く訳にはいかない!」

 

ピヨモン「翼……うん、一緒に戦いましょう! 翼と一緒なら私はどこまでも羽ばたいてみせる!」

 

翼「ああ! 共に羽ばたくぞ、ピヨモン!」

 

 

翼とピヨモンのその強い決意に呼応するかのように……

 

 

ドクンッ!

 

翼「っ!」

 

 

翼は一瞬何かが鼓動するような感覚を感じた直後に……翼のデジヴァイスから眩い光が放たれる。

 

 

メラモン「うおおッ!?」

 

翼「っ! 私のデジヴァイスから光が……!」

 

 

メラモンが翼のデジヴァイスから放たれた光の眩しさに怯んで動きを止めるのと同時に……

 

 

ピヨモン「翼、私の中から凄い力が漲って来るよ……!」

 

 

ピヨモンは内から大きな力が漲ってくるのを感じていた。

 

そして、ピヨモンは……

 

 

《挿入歌:brave heart / Be The Winners》

※お好きな方を脳内BGMとして再生してください。

 

ピヨモン→バードラモン「ピヨモン、進化ーーー!! バードラモン!!」

 

 

火の鳥を思わせるかのような燃え盛る炎を纏う成熟期の巨鳥型デジモンーー『バードラモン』へと進化を遂げるのだった。

 

 

翼「ピヨモンが進化した……バードラモン、何と雄々しい姿なんだ♪」

 

 

翼はピヨモンが進化したバードラモンの姿に、嬉しそうな笑みを浮かべていた。

 

 

バードラモン「翼の想いが私の力になって進化できた……もう負けはしない!」

 

翼「ああ! 共に翔けるぞ、バードラモン!」

 

 

翼がバードラモンの足に掴まると、バードラモンはメラモンに向かってピヨモンの時とは比べ物にならないスピードで飛翔する。

 

 

メラモン「うおおおっ!! バーニングフィスト!!」

 

 

メラモンは迫り来るバードラモンに向けて必殺技の火球を連続で繰り出すが……

 

 

バードラモン「そんなもの!」

 

 

バードラモンは難無くその攻撃を回避していくと同時に……

 

 

バードラモン「メテオウィング!!」

 

メラモン「うおおっ!?」

 

 

羽ばたかせた翼から必殺技である流星のような炎の羽を飛ばし、メラモンに直撃させる。

 

だが、炎に耐性があるメラモンを戦闘不能にするには至らなかった。

 

 

翼(このままではジリ貧だな。何か手は……ん? あれは……)

 

 

翼はメラモンの背中に黒い何かが突き刺さっているのを見つけた。

 

 

翼「(もしや、あれが奴の弱点なのか? 試してみよう!)バードラモン、奴の周辺にメテオウィングを放つんだ! まずは爆煙で奴の視界を塞ぐ!」

 

バードラモン「了解! メテオウィング!!」

 

メラモン「っ!」

 

 

翼の指示を聞いたバードラモンはメラモンの周辺の地面にメテオウィングを放ち、着弾と同時に発生した爆煙によってメラモンの視界が塞がれ、バードラモンの姿を見失なってしまう。

 

メラモンが爆煙で周囲の状況がわからず、混乱する中……

 

 

翼「今だ、バードラモン!」

 

バードラモン「うおおおおおおっ!!」

 

メラモン「っ!?」

 

 

メラモンの背後から翼とバードラモンが現れ、炎を纏ったまま猛スピードで迫っていた。

 

そして……

 

 

翼「これで……!」

 

バードラモン「終わりだああああ!!」

 

メラモン「ぐああああああああっ!!!」

 

 

バードラモンの渾身の体当たりはメラモンの背中に直撃し、その衝撃により……

 

 

パキーンッ!!

 

 

メラモンの背中に突き刺さっていた黒い物体ーー『黒い歯車』が飛び出て大破し、そのまま消滅するのだった。

 

 

バードラモン「今メラモンの背中から出た黒い歯車って……」

 

翼「私達がここに来る途中で見かけたのと同じようだな……それよりも警戒を怠るな、バードラモン。まだメラモンを倒した訳ではない」

 

バードラモン「ええ!」

 

 

翼とバードラモンは地面に大きく倒れているメラモンを警戒していると……

 

 

メラモン「う……痛っ……俺は、今まで何をしていたんだ……?」

 

翼・バードラモン『え?』

 

 

メラモンは先程の暴れん坊っぷりが嘘のように無くなり、逆に自分が先程まで何をしていたのかがわからず戸惑っている様子であった。

 

その後救援で駆け付けた炎真達も合流し、メラモンから事情を聞くことにするのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギンガ「つまり背中に何かが刺さったのを感じたと同時に、意識を失ったということですか?」

 

メラモン「ああ、その通りだ。そして、そこから先自分が何をしていたのかはまったく覚えてねえ……」

 

 

どうやらメラモンはこの付近で鍛錬に励んでいる最中、背中に何かが刺さったのを感じたと同時に意識を失ってしまい、そこからは本人も自分が何をしていたかは覚えていない様だ。

 

 

はやて「んで、メラモンの背中に刺さったのが私達がここに来る途中で見かけた黒い歯車なん?」

 

翼「ああ、そうだ。その黒い歯車が破壊されたことでメラモンは正気に戻った。つまり……」

 

なのは「メラモンは黒い歯車に操られていたってこと?」

 

奏「その可能性が高そうだね。しかし、メラモンも災難だったな。黒い歯車の所為で、自分の意志関係無く暴れさせられたなんて……」

 

メラモン「俺一人だけ被害を被るだけだったならまだマシだ……だが俺の所為でミハラシ山の水源がダメになって、あんたらやピョコモン達が水を手に入れられなくしたことに、どう償えば良いのか……」

 

 

メラモンは自身が黒い歯車によって操られていたとは言え、正気を失って暴れてしまった所為でミハラシ山の水源をダメにし、炎真達やピョコモン達が水を手に入れられない状況にしてしまったことに罪悪感があるのか、酷く落ち込んでいた。

 

そんなメラモンが可哀想に思えたなのはや翼達はピョコモン達の生活のことも含めて何とかしてあげたいと思うが、魔法やシンフォギアが使えない今の自分達ではどうしようも無いと諦めかけている中……

 

 

調「あれ? 炎真は何処に行ったの?」

 

切歌「およ? そう言えば、いないデスね」

 

ギンガ「さっきまで私達と一緒にここへ来たんだけど……」

 

 

炎真の姿が何処にも見えないことに気付くのと同時に……ミハラシ山の方から物凄い音が聞こえて来るのだった。

 

 

『っ!?』

 

奏「な、何だ、今の音は!?」

 

 

なのは達は何事かと思い、ミハラシ山の方に視線を向けると……ミハラシ山の方から巨大な水柱が噴出されているのが目に入った。

 

 

はやて「! ミハラシ山から!」

 

翼「巨大な水柱が!」

 

 

水柱は次々に噴出され、それから少しすると井戸や池に水が溜まり始めるのだった。

 

 

調「す、凄い!」

 

切歌「井戸や池に水が溜まり始めたデスよ!」

 

なのは「もしかして、ミハラシ山の水源が復活したの!?」

 

ギンガ「でも、一体どうして……?」

 

 

ミハラシ山の水源が復活したことに疑問符を浮かべるなのは達。

 

そこへ……

 

 

超炎真「どうやらうまく行ったみたいですね♪」

 

 

空からハイパー化した炎真がやって来るのだった。

 

 

はやて「炎真君!」

 

翼「もしや、ミハラシ山の水源が再び機能できるようになったのは……」

 

超炎真「ええ。ミハラシ山で水脈を見つけて、その地面を大地の炎の重力を付加したこいつで突いたことによって、再びミハラシ山から水が湧き出るようになったんです♪」

 

 

炎真はそう言って右手に装備した、ガイアが形態変化した攻撃形態の大地の角をなのは達に見せる。

 

炎真は以前ツナからリボーンによって100人に1人しか生き残れないというボンゴレ秘密特訓場『デス・マウンテン』とそっくりに作られた場所で獄寺や山本、ディーノ達と共に特訓させられた時の話……特訓の最中、獄寺のドジ(と言っても、彼の姉であるビアンキの所為でトラウマの腹痛が発生したので仕方ないと言える)と、ランボのおバカな行為の所為で山火事に襲われ、逃げ場が無くなった状況の中で死ぬ気モードになったツナが水脈を探し当て、水脈のある地面を拳で叩き割ったことにより水が湧き出て、山火事を消火できたという話を思い出し、ミハラシ山で水脈を見つけて、自身の大地の炎の重力を付加した攻撃で水脈の地面を破壊すれば水が湧き出て、水源は復活すると考えたのだ。

 

 

翼「なるほど……しかし、よく水脈を見つけられたものだ。確かダウジングでもしない限り、見つけるのは容易では無いと聞いたことがあるが……」

 

超炎真「ああ、それは……こいつでダウジングしました」

 

 

炎真がそう言って見せたのは……

 

 

調「ワイヤーと……」

 

切歌「ナイフ……デスか?」

 

 

ハイパー化した炎真の装備である黒い手甲に付属しているワイヤー付きナイフであった。

 

 

はやて「……まさかとは思うけど、それらをペンデュラム(振り子)として代用したってことか……?」

 

超炎真「はい、そうです。ダウジング用の道具なんて持ってないから、これで代用できないかなあと思ってやってみたら……案外うまく行きました。あはは……」

 

はやて「えー……」

 

 

炎真は苦笑しながらワイヤー付きナイフをペンデュラム(振り子)として代用したことで水脈を見つけられたことを説明し、はやてはそんなバカなと言わんばかりの表情をしていた(笑)

 

 

なのは「にゃはは……まあ何はともあれ、炎真君のおかげで水の調達ができるね♪」

 

切歌「デスデース! 美味しい水が飲めるデース!♪」

 

調「ピョコモン達の生活にも困らなくなったね♪」

 

ピョコモン達『うん! ありがとう!♪』

 

超炎真「あはは、どういたしまして♪」

 

 

ピョコモン達の感謝の言葉に笑顔で答える炎真。

 

そこへ……

 

 

メラモン「すまねえ、あんた! 俺がやらかしたことの尻拭いをさせちまって……」

 

超炎真「ううん、気にしないで。君も被害者なんだから」

 

メラモン「それじゃあ俺の気が済まねえ! いつかこの御恩は返させて貰うぜ、炎真の兄貴!」

 

超炎真「あ、兄貴っ!?」

 

メラモン「勿論、俺を黒い歯車から解放してくれたあんたへの御恩も返すぜ、翼の姐御!」

 

翼「あ、姐御っ!?」

 

メラモン「よっしゃあっ!! そうと決まれば一から鍛え直しだ!! うおおおおおおおおっ!!!」

 

 

メラモンは叫び声を上げながら荒野の彼方へと走って行くのだった。

 

 

調「な、何と言うか……」

 

切歌「暑苦しいデジモンなのデース……」

 

ギンガ「確かに……」

 

なのは「にゃはは……」

 

奏「まあ良いじゃないか、元気があって。さて、そろそろメシにしようか♪」

 

はやて「せやな、お腹も空いて来たしなぁ♪」

 

炎真「そうですね♪」

 

翼「ああ♪」

 

 

こうして炎真達はピョコモン達に肉畑から採れた骨付き肉と、ミハラシ山の水源から汲んだ水によるご馳走を振る舞われ、それはもう美味であった。

 

ピョコモンの村で賑やかな時間を過ごす炎真達はこの時はまだ知らなかった……ファイル島に潜む暗黒デジモンの存在を……

 

 

To Be Continue……

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