X Dimensions SoldierS Re: Xros Rays   作:raphel

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共通ルート突入で、今回は響の視点の話になります。

それでは、最新話よろしくお願いします^_^


共通ルート
第11話 烈火の拳よ、響け! 炎の闘士アグニモン


ムゲンマウンテンへと着実に近付きつつあるツナチーム(ツナ・マリア・アインス・フェイト・フェルト・アニュー・アンジュ・クリス)と、炎真チーム(炎真・奏・なのは・翼・はやて・ギンガ・調・切歌)。

 

そんな彼らより先にムゲンマウンテンの頂上に向かったチームがあった。

 

時は数日前に遡る……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響「zzzz……未来〜……ごは〜ん……♪」

 

 

ファイル島のとある森の中で、響は気を失って倒れていた……と言うよりは、呑気に寝ていた(笑)

 

いつもなら未来やクリス辺りが起こすのだが、残念ながら響の近くに彼女達は今いない。

 

このままだと響はいつまで経っても起きないのでは無いかと思われた……その時。

 

 

?「おっ、いたいた! やっと見つけたぜ、響!♪」

 

 

人間の子供に似た姿をしたデジモンが響の元に現れた。

 

そのデジモンは響の名を呼びながら彼女に近くが……

 

 

響「zzzz」

 

?「おいおい、まだ寝てんのかよ? しょうがない奴だなぁ……」

 

 

響は相変わらず起きない様子であり、フレイモンはそんな響に呆れながら苦笑しつつ、響を起こそうとする。

 

 

?「おーい、響。こんなところで寝てたら風邪ひくぞ? 起きろ」

 

 

デジモンは響の体を揺すって起こそうとするが……

 

 

響「ん〜………あと10時間………zzzz」

 

フレイモン「どんだけ寝る気だよ!? いい加減に起きろ!」

 

響「zzzz」

 

 

響は起きるどころか睡眠時間をさらに延ばそうとしており、デジモンは激しくツッコミを入れるが、まったく起きる様子の無い響を見て拳をわなわなと震わせると……

 

 

?「〜〜〜〜ッ! 起きろって言ってんだろが!! このバカーーー!!」

 

げ・ん・こ・つ!!

 

響「あいた〜〜〜〜ッ!?」

 

 

デジモンは響の頭に拳骨をお見舞いし、その拳骨により響はやっと目を覚ますのだった(笑)

 

 

響「あ、あれ?………ここ何処!? って言うか、翼さんやなのはさん達は!? さっきまで一緒にいたのに! ああもう、何がどうなってんの〜〜〜!?」

 

?「……はあ〜……」

 

 

起きて早々パニックになる響を見て、デジモンは呆れたように溜息を吐く。

 

 

響「そして、君は誰!?」

 

?→フレイモン「今頃俺に気付くのかよ……まあ良いか。俺は『フレイモン』、響のパートナーデジモンだ♪」

 

 

人間の子供に似た姿をした成長期の魔人型デジモン『フレイモン』は響に自己紹介し、彼女のパートナーデジモンだと言うのだった。

 

 

響「ふ、フレイモン? パートナーデジモン? と言うか、何で私の名前を知ってるの?」

 

フレイモン「そりゃ、パートナーデジモンなんだから響の名前を知ってて当然だろ?」

 

響「言ってる意味全然わからないんだけど!? まあ良いや……ええと、フレイモン……だったよね? ここは何処なの? それにさっきから言ってるデジモンって何?」

 

フレイモン「まあ、ここに来たばっかで分からないよな。よし、一つずつ教えたやるよ♪ まずは……」

 

 

フレイモンは響に自分達デジモンがデータで構成された生命体であること、そしてこの世界もデジモンと同じあらわる物全てがデータで構成された世界ーーデジタルワールドであることを説明するのだった。

 

フレイモンの説明を聞いた響は……

 

 

響「全然わかりません!」

 

フレイモン「えええっ!?」

 

 

この通りであった(笑)

 

 

フレイモン「そ、そんなに分かりづらかったか!? これでも簡単に説明したつもりなんだけど……」

 

響「あ、ごめん! フレイモンがデータで出来た生き物で、この世界もデータで出来てる世界なのはわかったんだけど……何で私がこの世界にいるのかが全然分からなくて……」

 

フレイモン「紛らわしいな、おい……まあ、はっきりとした理由は俺もわからないけど、響は俺と出会う為にデジタルワールドに呼ばれたんだと思うぜ」

 

響「フレイモンと、出会う為に……?」

 

フレイモン「ああ、俺は響がこの世界に来るのをずっと、楽しみに待ってたからな♪」

 

響「私のことを……何か随分待たせちゃったみたいで、ごめんね……」

 

フレイモン「気にすんなって。俺はやっと響に会えて、今凄え嬉しいんだ♪」

 

響「フレイモン……ありがとう、こんな私のことをずっと待ってくれて。改めてよろしくね♪」

 

フレイモン「おう♪」

 

 

響とフレイモンは互いに笑顔を浮かべながら握手を交わした。

 

それと同時に、響はあることを思い出す。

 

 

響「あ、そうだ! フレイモン、私以外に人間の女の人達を見なかった? 私の仲間なんだけど……」

 

フレイモン「ごめん、俺もここに来るまで響以外の人間を見てないな。って言うか、俺が初めて出会った人間は響だし……」

 

響「そっか……変なオーロラから出た津波に飲み込まれる前までは一緒だったのに……皆、何処に行っちゃったんだろ……?」

 

フレイモン「まだ見つけていないってだけで、もしかしたらこの近くに響の仲間達がいるかもしれないぜ? 取り敢えずここでじっとしても仕方ないし、俺と一緒に探しに行こうぜ、響♪」

 

 

行方がわからない仲間達のことが心配で、不安そうな表情を浮かべる響に、フレイモンはそう励ますだった。

 

 

響「フレイモン……うん、そうだね。皆を探しに行こう!♪」

 

フレイモン「そうこなくちゃ! よっしゃあ、行こうぜ!♪」

 

響「うん、行こう!♪」

 

 

響とフレイモンは行方がわからない仲間達を探すべく行動を開始する……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フレイモン「……と、意気込んで行動を開始したのは良かったものの……」

 

響「……中々見つけられないね」

 

響・フレイモン『はあ〜……』

 

 

……のだったが、長時間森の中を歩いても仲間達の姿は何処にも無く、途方に暮れている響とフレイモンは重い溜息を吐くのだった(苦笑)

 

 

ぐううう……ッ

 

響「あ〜……お腹空いた〜……」

 

フレイモン「俺も腹減った……ん? あれは……」

 

 

響とフレイモンが空腹を訴える中、フレイモンがあるものを見つける。

 

それは……

 

 

フレイモン「響! りんごがあったぞ!♪」

 

響「え?……あ、本当だ!♪」

 

 

木に成っているりんごを見つけて、喜びの声を上げるのだった。

 

 

フレイモン「よし、俺がいっちょ取って来てやるよ!♪」

 

 

フレイモンはそう言って身軽な動きで木に登って行き、木からりんごを2個掴み取ると響の元へ降りるのだった。

 

 

フレイモン「ほら、響♪」

 

響「ありがとう♪ それじゃあ……」

 

響・フレイモン『いただきまーす!……う〜ん、美味しい/美味い!♪』

 

 

フレイモンが取って来たりんごは大変美味で、2人はシャクシャクとりんごを食べ進めると、りんごはあっという間に芯だけの状態になるのだった。

 

 

響「美味しかった〜♪ あ、でも、もうちょっと食べたいかも……」

 

フレイモン「俺も♪ んじゃ、また取って来る……」

 

 

フレイモンが追加でりんごを取ってこようとした……その時、突如響とフレイモンの近くにいる茂みから音がするのだった。

 

 

響・フレイモン『っ!』

 

 

2人は何ごとかと警戒していると……

 

 

?「……」

 

 

獅子の顔をした1体のデジモンが現れるのだった。

 

 

響「ら、ライオンが二本足で立ってる!?」

 

フレイモン「ライオン? あれは『レオモン』だよ。成熟期の中でもトップクラスの実力を持ってて、正義感溢れる良いデジモンだよ♪」

 

 

フレイモンは響に目の前にいる成熟期の獣人型デジモンーー『レオモン』について説明する。

 

 

響「へえ〜、そうなんだ♪……ところで、成熟期って何?」

 

フレイモン「だああっ!?(ズコーッ!!)」

 

 

響のその言葉に、フレイモンはずっこけた(笑)

 

 

フレイモン「さっき説明しただろぉ!? 俺達デジモンは進化することでパワーアップして行く生命体で、幼年期から始まって成長期、成熟期、完全体、究極体と段階を踏んで進化して行くって!」

 

響「あ、そうだった! ご、ごめん、一瞬忘れてたよ。あははは……」

 

フレイモン「おいおい、大丈夫かよ……?」

 

 

苦笑する響を見て、フレイモンは少し心配になるのだった。

 

フレイモンが心配なるのも当然である……何故なら響は彼女の仲間であるクリスからバカと言われることが多い『アホの子』なのだから(苦笑)

 

響とフレイモンが姉弟漫才のようなやり取りを繰り広げる中……

 

 

レオモン「……」

 

 

レオモンは言葉を発する事なく、無言で2人を見ていた。

 

そんなレオモンを見て、響は……

 

 

響「ね、ねえフレイモン、レオモンって良いデジモンなんだよね……?」

 

フレイモン「? そうだけど、どうかしたか?」

 

響「それなら……何で私達に殺気を向けて来てるの……?」

 

フレイモン「え?」

 

 

フレイモンにそう言い、響の言葉にフレイモンがレオモンの方に視線を向けると……

 

 

レオモン「選ばれし乙女……抹殺する!」

 

響・フレイモン『っ!』

 

 

その言葉と共に放たれた殺気に、響とフレイモンは身の毛がよだつような感覚に襲われる。

 

そして、レオモンは拳を構えると……

 

 

レオモン「獣王拳!!」

 

響・フレイモン『っ!?』

 

 

拳から必殺技である獅子の形の闘気を響とフレイモンに向けて放つ。

 

 

フレイモン「危ない!」

 

響「うわぁっ!?」

 

 

フレイモンが咄嗟に押し倒したことで響はレオモンの攻撃を回避し、レオモンの獣王拳は2人の近くにあった木を薙ぎ倒した。

 

 

フレイモン「大丈夫か、響!?」

 

響「あ、ありがとう、フレイモン……でも、何で私達レオモンに攻撃されてるの!? レオモンを怒らせるようなことしてないよね!?」

 

フレイモン「さあな……だけど今のレオモンを見て、1つだけわかったことがある」

 

響「え?」

 

フレイモン「今のレオモンが正気を失って、俺達の敵になってることだけは確かだ!」

 

響「っ!」

 

レオモン「……」

 

 

レオモンは腰に携えている妖刀ーー『獅子王丸』を鞘から抜き、響とフレイモンに向かって駆け出す。

 

 

響「く、来るよ!」

 

フレイモン「響、下がってろ! レオモンは俺が何とかする!」

 

響「ちょっ、フレイモン!?」

 

 

フレイモンもレオモンに向かって駆け出す。

 

 

フレイモン「くらえ! ベビーサラマンダー!!」

 

 

フレイモンはレオモンに向けて必殺技の炎のオーラを拳から打ち出すが……

 

 

レオモン「ぬんっ!」

 

 

レオモンは手に持つ獅子王丸でフレイモンの必殺技を容易く斬り裂いた。

 

 

フレイモン「ちっ、流石は成熟期の中でもトップクラスのデジモンだな! だけど、響を守る為にもお前にやられる訳にはいかないんだ!」

 

 

フレイモンは拳に炎を纏わせたままレオモンに接近し、レオモンも向かって来るフレイモンに対して獅子王丸で迎撃する。

 

 

フレイモン「うおおおおおっ!!」

 

レオモン「はあああああっ!!」

 

 

フレイモンとレオモンは激しい近接戦を繰り広げていた。

 

 

響「私も加勢しなくちゃ!」

 

 

響はレオモンと戦うフレイモンに加勢するべく、首に掛けてあるガングニールのペンダントを手に取ると……

 

 

響「Balwisyall nescell gungnir tron(喪失までのカウントダウン)〜♪」

 

 

ギアを起動させる為の聖詠を口ずさむが……

 

 

シーン……

 

響「…………え?」

 

 

響のギアは起動せず、静寂な空気が流れるばかりであった。

 

 

響「う、嘘おおおおっ!? な、何でギアが起動できないのぉっ!?」

 

 

響はギアを起動できず、混乱するばかりであった。

 

その一方で……

 

 

レオモン「ぬんっ!」

 

フレイモン「ぐああっ!?」

 

響「っ! フレイモン!?」

 

 

フレイモンはレオモンに押されつつあった。

 

フレイモンは成長期でありながら並の成熟期を上回る戦闘力を持つが、レオモンのような歴戦の戦士相手には分が悪いようだ。

 

 

レオモン「獣王拳!!」

 

フレイモン「うわあああああっ!!!」

 

 

レオモンの必殺技を受けたフレイモンは大きくぶっ飛ばされ、近くの木へと叩きつけられた。

 

 

響「フレイモン!!」

 

フレイモン「う、ぐうっ……くそっ……!」

 

レオモン「選ばれし乙女のパートナーデジモン、抹殺する……!」

 

 

レオモンはダメージで動けないフレイモンにゆっくりと近づき、手に持つ獅子王丸を振り下ろそうとしていた。

 

 

響「っ!(フレイモンが、フレイモンが殺されちゃう!) やめて!!」

 

 

それを見た響はフレイモンを助けようと駆け出す。

 

ギアを纏えない自身が向かっても、レオモンに太刀打ちできないかもしれない……だが。

 

 

響「(嫌だ! 嫌だ! フレイモンが殺されちゃうなんて、絶対に嫌だ!! 私のことをずっと待っていてくれた友達を……パートナーを!) 死なせるもんかああああっ!!」

 

 

レオモンに太刀打ちできるか等、今の響に関係無かった。

 

自身をずっと待っていてくれたフレイモンを助けたいという一心で駆け出す。

 

そんな彼女の想いに応えるかのように……突如響の右手から眩い光が放たれた。

 

 

レオモン「ぬおっ!?」

 

響「な、何っ!?」

 

 

レオモンは響の右手から放たれる光に思わず怯む。

 

そして響は自身の右手の甲を見ると、そこにはガングニールの『アウフヴァッヘン波形』に酷似した形で、橙色の輪郭をした黄色の模様が浮かび上がるのだった。

 

 

響「ええええっ!? な、何これええっ!?」

 

 

響は右手に突如浮かび上がった模様に驚いていると……

 

 

響「っ! ギアが、光ってる……!?」

 

 

右手の模様に呼応するかの様に、ギアのペンダントが光り出すのだった。

 

それを見た響は……

 

 

響「(っ!もしかして……!)……Balwisyall nescell gungnir tron〜♪」

 

 

何かを直感し、先程のようにギアを起動させる為の聖詠を口ずさむ。

 

すると、響はギアから放たれた光に包まれ、彼女のシンフォギアーーガングニールを身に纏うのだった。

 

 

《挿入歌:限界突破 G-beat》

 

響(やった、纏えた! さっきまで纏えなかったギアが何で纏えるようになったのかはわからないけど……今は!)

 

 

先程まで纏えなかったギアが何故今纏えるようになったかはわからないが、響は今自分がやるべきことに専念するべく、猛スピードで駆ける。

 

そして……

 

 

響「うおりゃああああっ!!」

 

レオモン「ぐっ!?」

 

フレイモン「響!?」

 

 

レオモンに向けて強力な拳撃を放ち、レオモンは響の拳撃を腕を交差させて受け止めるが、僅かに後退するのだった。

 

 

響「今度は私が相手だ! てりゃああああっ!!」

 

レオモン「ぬううっ、おおおおおおっ!!」

 

 

響は拳撃や蹴りでの攻撃、レオモンは拳撃と獅子王丸での攻撃を繰り出し、激しい近接戦を展開していた。

 

 

フレイモン「響、凄え……!」

 

 

レオモンと互角に渡り合う響を見て、フレイモンは目を輝かせていた。

 

 

レオモン「獣王拳!!」

 

 

レオモンは拳から必殺技の闘気を放つが……

 

 

響「うおりゃああああああっ!!!」

 

 

対する響は腕部のハンマーパーツを展開した状態で迫り来る獣王拳を殴り、その攻撃を打ち消すと言う荒業を魅せるのだった。

 

 

レオモン「っ!?」

 

フレイモン「れ、レオモンの必殺技を、殴って打ち消した!?」

 

響「うおおおおおっ!!」

 

 

獣王拳を打ち消した響はハンマーパーツから噴き出すジェット噴射により物凄いスピードで加速し……

 

 

響「ぶっ飛べえええええっ!!」

 

レオモン「ぐあああああっ!?」

 

 

レオモンを大きく殴り飛ばした。

 

響に殴り飛ばされたレオモンは木の何本かに激突し、地面へと大きく倒れた。

 

レオモンにダメージを与えた響は一旦後退し、フレイモンの元へ駆け寄る。

 

 

響「フレイモン、大丈夫!?」

 

フレイモン「あ、ああ……響、その姿は一体……?」

 

響「これはシンフォギア、私の戦う力……ううん、私の想いを貫き、誰かの手を繋ぐ為の力だよ!♪」

 

フレイモン「響の力……凄え……かっこいいよ、響!♪」

 

響「えへへ♪ 後は私に任せて、フレイモンは休んでて」

 

 

響はダメージが大きいフレイモンを案じて、休むように言うが……

 

 

フレイモン「ははは……悪いけど、それはできないな」

 

 

フレイモンはやんわりと響の言葉を拒否するのだった。

 

 

響「えっ!? でも、その怪我じゃ……」

 

フレイモン「なぁに、これぐらい怪我の内にならないさ。それに……パートナーが戦ってるのに、後ろで見てるなんて我慢できないからな。響もそうだろ?」

 

響「っ! そ、それは……うん、その通りかも……」

 

フレイモン「ははは、だよな♪ だから、俺も出来る限りのことで響と一緒に戦いたい。俺は響のパートナーデジモン……響が俺のことを守ってくれたように、俺も響のことを守りたいんだ」

 

 

真剣な表情で言うフレイモンの言葉に、響は……

 

 

響「フレイモン……うん、わかったよ。それじゃあ……一緒に戦おう!」

 

フレイモン「へへっ、おう!♪」

 

 

フレイモンと一緒に戦うことを決め、2人の心が重なり合った……その時。

 

 

ドクンッ……!

 

響「っ!」

 

 

響は何かが鼓動するような感覚を感じた。

 

その直後に、また響の右手から眩い光が放たれた。

 

 

響「な、何っ!?」

 

フレイモン「この光は……!」

 

 

驚く2人を他所に光は形を変えていき、その光の中から響をデジタルワールドへ導いた機械ーーデジヴァイスが現れるのだった。

 

 

響「これって、あの時の機械!?」

 

フレイモン「それは、デジヴァイス! 俺と響のパートナーの証だよ!」

 

響「デジヴァイス、私とフレイモンのパートナーの証……!」

 

 

響の右手に現れたデジヴァイスから放たれた光はフレイモンに照射され、その光を受けたフレイモンは傷が癒えて行くのと同時に……

 

 

フレイモン「感じる……俺の中にある大きな力が、目覚めようとしているのを!」

 

 

体内から大きな力が漲ってくるのを感じていた。

 

そして、フレイモンは……

 

 

フレイモン→アグニモン「フレイモン、進化ーーー!! アグニモン!!」

 

 

インド神話に伝わる火の神である『アグニ』をモデルとし、スピリチュアルファイアーと呼ばれる聖なる炎を自在に操作する能力と東洋武術を用いて戦う、古代デジタルワールドの危機を救った伝説の英雄達ーー『十闘士』の力を宿す成熟期の魔人型デジモンーー『アグニモン』へと進化するのだった。

 

フレイモンもまた、アニューのララモンのように伝説の十闘士の内の1体ーー『エンシェントグレイモン』の遺伝子を受け継いだデジモンで、その潜在能力は未知数と言える程計り知れないものであった。

 

 

響「ええええっ!? ふ、フレイモンの姿が変わった!? もしかして、これがデジモンの進化!?」

 

アグニモン「ああ、そうだ。今の俺はアグニモンだぜ、響♪」

 

響「アグニモン……うん! 凄いかっこいいよ、アグニモン!♪」

 

アグニモン「へへへっ、サンキュー♪ さてと……レオモンが戻って来たみたいだぞ」

 

響「っ!」

 

 

アグニモンにそう言われ、響が視線を向けると……

 

 

レオモン「選ばれし乙女、そのパートナーデジモン……抹殺する!」

 

 

先程響に殴り飛ばされたレオモンが殺気を放ちながら、ゆっくりと響とアグニモンの元へ移動していた。

 

 

アグニモン「ここからが本番だ。準備は良いか、響?」

 

響「私の方は大丈夫! 一緒にレオモンの目を覚まさせよう!」

 

アグニモン「おう! そんじゃあ……行くぜ!」

 

響「うん!」

 

《挿入歌:With The Will / Be The Winners》

※お好きな方を脳内BGMとして再生してください。

 

 

響とアグニモンは同時に駆け出し、対するレオモンも駆け出す。

 

 

響「おりゃああああっ!!」

 

アグニモン「はあああああっ!!」

 

レオモン「うおおおおおっ!!」

 

 

響とアグニモン、そしてレオモンの三者による激しい近接戦が繰り広げられる中……

 

 

アグニモン「ファイアダーツ!!」

 

 

アグニモンは手の甲から噴出させた小さな火をレオモンに向けて手裏剣のように発射する。

 

 

レオモン「ぬんっ!!」

 

 

レオモンがアグニモンの炎の手裏剣を獅子王丸で斬り裂いていると……

 

 

響「てりゃああああっ!!」

 

レオモン「ぬうっ!!」

 

 

ファイアーダーツに対応するレオモンの隙を突いた響の鋭い蹴りが入り、レオモンは辛うじて響の蹴りを受け止めるが……

 

 

アグニモン「サラマンダー……ブレイク!!」

 

レオモン「ぐああっ!?」

 

 

アグニモンが炎を纏った状態での回転蹴りを、レオモンのガードされていない脇腹に直撃させ、レオモンは大きくふらつく。

 

 

アグニモン「ん? あれは……!」

 

 

アグニモンはその時見えたレオモンの背中にある異物……黒い歯車を見て、目を見開く。

 

 

レオモン「ぐううっ……があああっ!!」

 

響「うわぁっ!?」

 

アグニモン「ちっ!」

 

 

レオモンの獅子王丸による反撃を受け、響とアグニモンは一旦レオモンから距離を取った。

 

 

アグニモン「響、レオモンの目を覚まさせられる方法を見つけた!」

 

響「本当!?」

 

アグニモン「ああ! 一瞬だが、レオモンの背中に黒い歯車のような物が刺さっているのが見えた! 同時にその黒い歯車から邪悪な力を感じた……恐らく、レオモンはそれの所為で正気を失っている可能性が高い!」

 

響「っ! じゃあ、それを破壊すれば……!」

 

アグニモン「ああ、レオモンの目を覚まさせられるかもしれない!」

 

響「わかった! 私がレオモンの注意を引きつけるから、アグニモンはその黒い歯車を壊して!」

 

アグニモン「えっ!? あ、いや、俺がレオモンの注意を引きつけるから、響が背中の黒い歯車を……!」

 

響「大丈夫、へいきへっちゃらだよ! 人間の私の攻撃より、デジモンのアグニモンの攻撃の方が壊せる可能性が高いし……それに私達は一緒に戦うパートナーでしょ?♪」

 

アグニモン「っ!」

 

響「だから私のことを信じて、アグニモンは黒い歯車の破壊に専念して! 絶対にやられはしないから!」

 

アグニモン「響……わかった! 頼んだぜ、相棒!」

 

響「おう!」

 

 

響はレオモンの注意を引きつけ、アグニモンが黒い歯車を破壊できる隙を作るべく、レオモンに向かって行く。

 

 

レオモン「百獣拳!!」

 

 

レオモンは向かって来る響に対し、先程の獣王拳を無数に放つ。

 

 

響「負けるもんかあああっ!!」

 

 

響は迫り来るレオモンの百獣拳を拳撃や蹴りによる打撃で打ち消し、さらには背中のマフラー状のウイングで弾きながら接近して行くと……

 

 

響「そりゃあああっ!!」

 

レオモン「ぬんっ!!」

 

 

渾身の拳撃を放つも、レオモンの獅子王丸によって防せがれてしまう。

 

 

響「だりゃりゃりゃっ!!」

 

レオモン「おおおおおおっ!!」

 

 

響は次に拳や蹴りによる連続攻撃を仕掛けるが、レオモンは獅子王丸で巧みに響の攻撃を捌いて行く。

 

正気を失っているとは言えレオモンは歴戦の戦士、やはり戦士としての本能がそうさせていて、響は中々隙を作れずにいた。

 

 

響「(くっ、強い! このままじゃ、アグニモンが背中の黒い歯車を破壊できる隙を作れない! 何かレオモンの意表を突く方法は……っ! これなら何とか隙を作れるかも!)よし、一か八か!」

 

 

何かを閃いた響は、先程レオモンを殴り飛ばした時のように腕部のハンマーパーツを展開した状態での拳撃を繰り出す。

 

 

レオモン「ぬんっ!!」

 

 

しかし、レオモンは響の攻撃が直線的であるのを見切ったのか、横に移動して躱すと共に獅子王丸でのカウンターを繰り出す。

 

レオモンの獅子王丸の斬撃がそのまま響に命中するかと思われたが……

 

 

響「なんのっ!」

 

レオモン「ぬっ!?」

 

 

響は身体を前転するように無理矢理回転させ、背中のマフラー状のウイングでレオモンの獅子王丸の斬撃を防御すると同時に……

 

 

響「うおりゃあああっ!!」

 

レオモン「がはあっ!?」

 

 

回転の勢いを利用してレオモンの頭部を思いっきり殴り、レオモンの体勢を大きく崩すのだった。

 

漸くレオモンの隙を作れた響は……

 

 

響「アグニモン、今だよ!」

 

アグニモン「サンキュー、響! 後は任せろ!」

 

レオモン「っ!」

 

 

レオモンの背後へ移動していたアグニモンに今が好機であることを伝えた。

 

響が作ってくれたこの好機を無駄にしないとばかりに、アグニモンは拳に炎を纏わせると……

 

 

アグニモン「これで終わりだ! バーニング……サラマンダー!!」

 

レオモン「ぐあああああっ!!」

 

 

フレイモンのベビーサラマンダーとは比較にならない火炎をレオモンの背中に命中させる。

 

それにより……

 

 

パキーンッ!!

 

 

レオモンの背中に刺さっていた黒い歯車が破壊されたのだった。

 

 

響「やった!」

 

アグニモン「よし!」

 

 

黒い歯車を破壊できたことに、響とアグニモンは歓喜の声を上げると同時に……

 

 

レオモン「くっ……ぬうっ……? 私は、今まで何を……?」

 

響「レオモン!」

 

アグニモン「どうやら正気に戻った様だな」

 

レオモン「君達は……すまない、一体何があったのか説明して貰えないだろうか? ある程度想像はつくが……」

 

アグニモン「ああ」

 

 

レオモンが正気に戻り、響とアグニモンは彼に何があったのかを説明するのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レオモン「……君達に大変な迷惑をかけてしまった様だな。すまない……」

 

響「気にしないで。レオモンが良いデジモンに戻れて良かったよ♪」

 

アグニモン「ああ、響の言う通りだ。実際に悪いのはあの黒い歯車で、あんたは被害者だからな。気に病む必要は無いぜ♪」

 

レオモン「そうか……君達には本当に感謝している。ありがとう」

 

響「えへへ、どういたしまして♪」

 

 

響とアグニモンから事情を聞いたレオモンは2人に迷惑をかけてしまったことを謝罪するが、当の本人達は気にしていないと言うので感謝の言葉を述べるのだった。

 

 

レオモン「そう言えば、まだちゃんとした自己紹介をしていなかったな。私はレオモン、レジスタンスのリーダーを務めている者だ」

 

響「レジスタンス? 何と戦っているの?」

 

レオモン「……このファイル島、いやデジタルワールドの支配を企むデビモンとだ」

 

響「デビモン?」

 

アグニモン「聞いたことがあるな。確かムゲンマウンテンの山の主で、暗黒の力を使うデジモンだったよな?」

 

レオモン「ああ。そして、デビモンは先程私を狂暴化させた黒い歯車を使い、ファイル島のデジモン達を次々と狂暴化させているのだ。私達レジスタンスはデビモンの凶行を止めるべく、奴と戦ったのだが……」

 

アグニモン「敗れて、逆に操られてしまったって訳か……」

 

レオモン「悔しいことだが、その通りだ。デビモンの暗黒の力は私の想像以上で、私はレジスタンスの仲間を逃がすだけで精一杯だったよ……」

 

響「レオモン……」

 

 

悔しげに顔を歪めるレオモンを見て、響はどのような言葉をかければ良いかわからなかった。

 

 

アグニモン「あんた程の手練れを負かすなんて、デビモンってのはとんでもない奴だな……」

 

レオモン「ああ……だが、悔やんでいる暇など無い。逃がした仲間達と合流せねば。皆、無事だと良いが……」

 

響「あ、あの、レオモン!」

 

レオモン「ん? どうした?」

 

響「ええと、レオモンが許可してくれたらで良いんだけど……私、レオモン達の手伝いをしたいんです!」

 

レオモン「何っ!?」

 

アグニモン「ひ、響!?」

 

 

響がレオモン達レジスタンスへの協力を申し出たことに、アグニモンとレオモンは驚きの声を上げる。

 

 

レオモン「我々としては嬉しい申し出だが……」

 

アグニモン「響は逸れた仲間達を探さないといけないだろ? そっちは大丈夫なのか?」

 

響「勿論皆を探すことは忘れて無いよ……でも、レオモンのような何の罪も無いデジモンがデビモンって言う悪い奴の勝手で操られているって知っちゃった以上、ほっとけないよ!」

 

アグニモン「響……ああ、そうだな。その通りだ。知ってしまった以上、無関心って訳にもいかないからな」

 

 

響の真っ直ぐで心優しい言葉に、アグニモンも同意するのだった。

 

 

響「それに……もしかしたら、レオモン達に協力している内に皆を見つけられるかもしれないしね♪」

 

レオモン「なるほど、ギブアンドテイクと言うことか……フッ、良いだろう。君達の協力を受け入れよう、響、アグニモン♪」

 

響「ありがとう、レオモン!♪」

 

アグニモン「よろしくな♪」

 

レオモン「ああ、よろしく頼む♪ レジスタンスの仲間達との合流だが、幸いここから私達の本拠地はそう遠くない。まずはそこへ向かおう」

 

アグニモン「わかった」

 

響「了解です、隊長!」

 

レオモン「隊長って……まあ、私はレジスタンスの仲間達からそう呼ばれてはいるが、協力者である君まで合わせなくても……」

 

響「まあまあ、細かいことは気にしないで。早く本拠地へ向かおう!♪」

 

アグニモン「やれやれ……(まあ、この明るくて親しみやすいのは響の良いところだな♪)」

 

 

こうして、レオモン達レジスタンスに協力することになった響とフレイモン。

 

果たして、響が仲間達と合流できる日は来るのだろうか?

 

彼女の新たな戦いと冒険は今始まったばかりである……

 

 

To Be Continue……




レオモンは新シリーズのデジモンアドベンチャーの設定を輸入して、レジスタンスのリーダーにしました。

響は暫くレオモン達レジスタンスに協力しながら仲間を探す形にします。

次回も応援よろしくお願いします^_^


【追記】
今回の話で響の右手に現れたガングニールの『アウフヴァッヘン波形』と同じ形をした紋章の名前は『絆の紋章』と言います。

デジタルワールドで他の装者達がギアを纏えない中、響は絆の紋章の力によってガングニールを纏うことができます。
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