本部施設内をぞろぞろと歩き回る十数人のドイツ支部教育支援隊員。
メンバーはパッとイメージできるゲルマン系の金髪青目の白人ばっかりかと思ったが、そうでもない。
複数の拠点から来ているらしく人種も様々でアフリカ系ドイツ人とか、スラブ系の人もいる。
その中に銀髪色白のカヲル君がいるものだから、全く違和感がなく溶け込んでる。
流暢なドイツ語で案内をしている葛城三佐とアスカを見て、凄いなと思う。
大学で学んだ第二外国語の中国語なんてとうに忘れた、こういうところでミサトさんがエリートなのを実感する。
普段のズボラっぷりで忘れていたけど、作戦部長はネルフの幹部職員だからアホでは務まらないのだ。
語学力の無い俺と綾波はポケーッと見学者の後をついて歩くだけ……こんなので給料もらっていいのか不安になる。
しかし、ネルフの食堂で昼食をとっていると教育支援隊員に片言の日本語で話しかけられた。
日本語分かるなら言ってよ!
そして午後になって訓練室で徒手格闘と銃剣道の展示をする。
ネルフジャージの上に格闘訓練用の防具を付けた綾波と、プラグスーツの上に格闘訓練用の防具を付けた俺で格闘訓練の説明をするのだ。
徒手格闘で打撃技や投げ技をやったり、銃剣道展示で直突、打突をしてみせる。
ドイツ支部では“銃剣道”は行われていないためか、みんな興味深そうに見ている。
葛城三佐に代わって出向組の堤一尉(原隊:32普連)が銃剣道の説明をする。
え、プラグスーツの生命維持機構部はタンポ付き木銃の直突に耐えられますのでご安心ください……?
いや、蒸し暑いし、銃剣道用防具なかったら股間も目立つしこんなんで訓練したくねえ!
一応、いま付けてる格闘防具も逆三角形のクッションパッドついてるけどな。
女の子にこの姿はさせられんというのはわかるけど、俺もジャー戦がよかった。
この
「両者、始めっ!」
「よろしくお願いします!」
「ええ」
木銃を構えた俺と素手の綾波が何度か攻防を繰り広げる。
綾波に当てないように突き、技を受けるとともに地面に転がって絞め技を受ける。
すっくと立ちあがると、今度は突進を木銃の側面で受け止める正面打撃だ。
そこから押し返すと胸に向かって突きを繰り出し、寸止めで剣先を引いて残心。
銃剣道は“突き”だけで、正面打撃や銃床打撃というのはしないからこれは“銃剣戦闘”だ。
「このように素手対銃剣といった戦闘法を演練することで、人型の使徒との戦闘に際して優位に働くと考えられる」
カヲル君が誰よりも早く手を叩く。
いや、銃剣で突かれまくった使徒の君が拍手してどうすんだよ。
「研修生より意見、感想等ありますか?」
「シンジ君の銃剣戦闘が鮮やかで美しいね、さすが、本部の誇るエースだと思うよ」
カヲル君の感想にアスカが近寄ってきて耳元で言う。
「……シンジ、アイツ自分の立場忘れてるんじゃない?」
「……ここではフィフスチルドレンだからなあ」
こっちを見てニコニコしているカヲル君。
作戦課の格闘展示が終わると、会議室に行き赤木博士と技術局による各種装備品の紹介に移る。
ドイツ支部のパレットガンやエヴァ用専用拳銃と本部仕様のものは結構違う。
アスカが向こうで訓練を受けていたのはドイツ仕様で、本部のパレットガンのような
リツコさんの説明が始まると、メガネを掛けた亜麻色の髪の女性職員が目を輝かせて一生懸命にメモを取り始める。
質疑応答タイムになると水を得た魚のように活き活きとして質問を始める、この人なら時田氏を圧倒できるだろう。
エヴァ世界の女性技術者って一癖も二癖もありそうな人しかいないのか?
内容は残念なことに英語だから、断片的にしかわからない。
3ヶ国語が出来るアスカの方を見るが、「訳さないわよ」と一言。
綾波はというと渡された資料を黙々と読んでいるようで目線を上げることもない。
ポジトロンライフルがどうこうという話題が長かったように思える。
技術局の装備紹介が終わるともう18時で、初日が終わった。
アスカと二人で食堂で日替わり定食を食べて帰るつもりだったが、いつの間にか綾波とカヲル君が居て、4人で夕食だ。
白身魚のフライにトマトとレタスのサラダという安定の日替わりA定食を食べていると、隣に座っていたカヲル君が“食堂喫食引換券”を握りしめていた。
研修で来た日本円を持っていない人に配られる券で、カヲル君が使ったらドイツ支部の経費で落ちるというわけだ。
「シンジ君、A定食とB定食、どちらを選べばいいんだろう、食欲は僕を悩ませる」
「あなた、食事の必要があるの?」
「君と同じさ、造られたこの身体が食事を欲するのさ」
「そう、お腹がすくのね」
「渚、アンタ肉食べれるんならB定食にしときなさいよ」
「アスカさんがそういうなら、僕もB定食にしておこうかな」
麻婆ナスと野菜サラダ、ごはんのB定食を注文して食べているカヲル君。
綾波は天ぷらうどんを食べ終わると小さな肩掛け鞄から漫画本を取り出す。
「レイ、そのマンガって面白いの?」
「ええ、とてもユニーク」
「シンジ君、彼女は何を読んでるんだい?」
「ああ、『究極超人あ~る』というギャグ漫画だよ」
そう、誰が残したか娯楽室の漫画棚にあってハマった俺は、こっちの世界にもある事を確認して綾波に貸した。
人間並みのアンドロイドであるR・田中一郎が春風高校“
出生の秘密カミングアウトで暗い雰囲気の綾波に10冊セットで持たせたところ、暇があればずっと読んでるようだ。
オタク自衛官育成の要因に週刊マンガ回し読み、娯楽室の漫画が挙げられる。
ストレスのたまる閉鎖された環境において、漫画本やスマホは極めて有効な気分転換になる。
ゆえに、シャバでは絶対に買わないような漫画を読んだり、ふだん低評価を付けそうなクソみたいなウェブ小説でさえ面白く感じて休憩時間をつぎ込んでしまうのだ。
今の綾波はまさに娯楽に飢えた新隊員状態だ、早く飯を食ってさっさと漫画を読みたい……そんなところか。
ターミナルドグマで文字通り
それを実感したのが徒手格闘訓練の後に、赤木研究室でリツコさんと新武装について話していた時だ。
それまで黙っていた綾波がポツリとつぶやいた。
「粉砕バット……」
現像液を受けたりする金属製のトレー“現像バット”と金属バットを区別するために“粉砕”と付けてるわけだが、第14使徒を粉砕した人が言う武器に赤木博士は一瞬考えこんだ。
うん、いわゆるエヴァ専用粉砕バット、エ〇ァットね。
元ネタを知らないリツコさんが大真面目な顔でメモを取りそうになって焦ったよ。
そんな綾波の実例があるからこそ、カヲル君にも夢中になれる何かを見つけてほしいと思う。
夕食も食べ終えてさあ帰ろうかという時になって、俺とアスカとカヲル君の三人は武装している保安諜報部の職員に囲まれて尋問室に連行された。
おそらく、盗聴した内容がヤバいものだったから、慎重に検討して報告を上げたんだろうな。
司令か副司令までたどり着き、そこでようやく捕縛チームを編成したんだろう。
カヲル君がいるためか、捕縛チームどころか尋問室の見張りに至るまでネルフ虎の子のMP5機関拳銃と伸縮警棒を装備している。
俺の正面に座る青いシャツの尋問官も拳銃のホルスターをサスペンダーに着けていた。
逃げ出すわけではないが、ざっと部屋の中の人員の武器を確かめていると俺の隣に立っていた尋問官のおっさんが妙に癖のある声で尋ねてきた。
「碇さん、どうしたんですかぁ? んふふ、まるで穴を探すようですよぉ?」
「蔵石、話が進まなくなるからやめろ」
蔵石という茶色い背広に身を包んだ尋問官は「そうですねぇ」といってうろうろと部屋の中を歩き回り出した。
こうもうろうろされると落ち着かないな。
「碇シンジ、君にはいくつか聞きたいことがある。いいかな?」
「はい、なんでしょう」
「君は昨夜、フィフスチルドレン渚カヲルと会っていたね?」
「会うも何も、本部施設の案内の後からずっと行動を共にしていたわけですけど」
「ええ、こちらもそれは確かめていますよぉ、あたしらが知りたいのはそこではないんですねぇ碇さん」
「そのフィフスチルドレンが使徒の擬態であったわけだが、君は知っていたのか」
「おそらくそうだろうなという推論は立てられますし、本人から聞きました」
「彼、ずいぶんとこちらに詳しいね。どうして?」
「わかりませんよ、委員会が送り込んできた子供で使徒だった。それだけでも十分ではないですか?」
「委員会とは穏やかではない、誰から聞いた?」
「碇司令が昨日そんなことをおっしゃっていましたよ、葛城三佐やアスカも聞いています」
「まあ、いいだろう」
「随分と覚えめでたいようだぁ。でも、いささか知りすぎちゃあいませんか?」
あっさりとした尋問官と、「蔵石」と呼ばれたやたら絡みつくようなねっとりとした声の尋問官が交互に質問してくる。
「蔵石さん、あなた何が言いたいんですか?」
「私はね、君が使徒に情報を流しているんじゃァないかと疑ってるんですよ」
「過去と今の君のプロファイルが一致しないんだよ」
「内向的な性格で、内罰的で自己主張に乏しい、そんな少年だったはずって?」
「だが今の君はどうだ、我々とこうして話している。我々の内偵していた対象とは思えない」
「三つ子の魂は百までって事ですよ、突然ある日を境に“まるで別人”というのはありえないんですよねぇ」
「ようは誰かが碇シンジに成り代わって、ネルフの内情を委員会に流していると」
「そういう事だ」
「本当は誰なんですかぁ? 急に兵隊の真似事を始めた碇シンジさん」
「碇シンジに憑依した誰かだとして、俺が利敵行為をするとでも?」
「あなたは華々しい活躍をされている。でも、疑わしい点も多いんですよねぇ」
「国連軍伝令事件とか、委員会の尋問会に出席したという事ですよね」
「よぉく分かっていらっしゃる」
「碇シンジという“中学生”が出来るはずが無いんだ」
「逆に聞くけど、アンタらの知っているシンジ君ならエヴァで戦えるのか?」
「パイロットの資質が無いから、代わりに乗ってやってるというんですかねぇ」
パイロットの資質が無いんじゃない、シンジ君はあり過ぎたんだ。
戦闘員としてではなくて、補完計画のコマとしてのな。
「そうだ、マトモな神経してたら乗れねえよあんなモン。覚悟決めた大人の人格でもなきゃな」
「おやぁ、ずいぶんと立派なこと。まさかこの期に及んで二重人格とでもいうんですかぁ?」
「事実、そうなんだから仕方ない。俺の自意識がある状態でエヴァに乗れて身体データは本人なんだから“憑依”だろ」
「まあ、そんなトンデモ話はいいんです、でアンタは何を知ってるんですかぁ?」
「エヴァの中で見聞きしたことと俺の周りで起こった事しか分かりません、エヴァが使徒のコピーうんぬんは推測だ、アンタらも暴走する初号機見たでしょう」
「そのあたりのこと、よく聞かせてもらおうか」
どこからかチルドレン3人が保安諜報部に拘束されたという事を聞きつけた葛城三佐と赤木博士の抗議によって解放されたのは深夜の2時過ぎだった。
原作知識について口を割ることは無かったわけだが「これこれこういう状況とこの情報を結び付けてこう推測できますよ」という証明を、ずっとしていかないといけないのは疲れた。
蔵石も大概だけど、もう一人の尋問官の青シャツも結構めんどくさかったな。
方向感覚のかく乱のためか尋問室から上へ下へと行ったり来たりして、通路をグルグル回った後自販機コーナーで解放される。
先に解放されたか、合皮張りのソファーに座って鼻歌を歌っているカヲル君が居た。
ここは原作通り“第九”だ、余裕だなあカヲル君。
俺はげんなりした顔を隠す気も起こらんわ。
「シンジ君、無事だったかい?」
「ああ、拷問でもされたかそっちは」
「いいや、彼らといっぱい話が出来たよ、クォ・ヴァディス。使徒はどこから来て、どこへ行くのかってね」
「(ドグマの)十字架に掛かりに行くとでも言った?」
「まさか、『僕はもう少しこの世界を楽しんでみようと思ったのさ』っていうと、彼ら目を丸くしていたね」
「マジかよ」
カヲル君がのらりくらりと尋問官の質問をかわし、哲学的な質問を投げかけている姿を想像する。
そこで「何を言ってるかわからないよ!」と原作シンジ君が叫んでいた光景を思い出す。
いきなり「生と死は等価値だからね」と遺言をぶつけられたらそりゃわかりたくもないわな。
缶コーヒーを二人でちびちびと飲んでいると、ミサトさんがやって来た。
「シンジ君、渚君、ずいぶんと絞られたみたいね」
「あっ、葛城三佐、真夜中にすみません」
「良いのよ、最近弛んでる諜報部長の嫌がらせでしょ、あいつら作戦課に予算取られたからって」
「アスカは?」
「先に解放されて、リツコが今晩面倒見てくれてるわ」
「アスカさんはとばっちりだからね」
「俺たち二人の巻き添えにした感はあるからな」
「ところで、アンタたち一体何を知ってるって言うの?」
ああ、まさかの尋問イベント二連続か。
カヲル君と俺をアルピーヌに乗せたミサトさんは、コンフォートマンションに帰る。
そして盗聴器もないこの部屋で今回の一件の内容を聞き出そうとして……。
汚いな、オイ。
「シンジ君、これは捨てて良いのかい?」
カヲル君が持っていたのは色も褪せた2010年京都府下京区版。
「いつのタウンページだよ、ミサトさん、これ使いますか」
「うん、良いわ。もう使わないから」
縛る前にパラパラとめくってみると、何件かの業者にマーカーが引かれていた。
製薬会社から機械加工会社まで分野はバラバラで、化学薬品製造会社シャノンバイオ社もその中にあった
どっかで聞き覚えのある会社名だ。車の洗剤だったっけ?
「この棒は何だろうね」
「いや、なんで部屋の中にタイロッドが転がってるんや」
「前に強化タイに交換した時に持って帰って来たヤツ」
「元に戻さないんなら金属ごみで捨てましょうよ」
「純正は生産されてないから……」
なぜか気づけばカヲル君と二人で窓辺の洋室の片づけをやっていた。
そうしないと寝る場所が無いのだ。
つか、加持さん泊まりに来たときってどうしてんだろう、ミサトさんと同じ布団で寝てんのか?
生々しい想像を頭から追い出し、作業すること20分。
ようやく寝る準備が整った俺たちは、ミサトさんに最低限の情報を伝える。
使徒がどうして“アダム”に向かっているのか、エヴァが使徒のコピーであって魂が無ければ同化できること。
そして、カヲル君がセカンドインパクト後、ついこの間サルベージされたアダムその人であり、最後のシ者としてゼーレより送り込まれてきた存在であること。
カミングアウトの後文字通り親の仇を見るような目でカヲル君を睨みつけて、俺もビビった。
必死に止めに入ったから、感情的になってぶちキれたミサトさんが携行拳銃を発砲するっていう事態はなんとか阻止できた。
ミサトさんが落ち着いてきたところで、カヲル君と俺とで今までの総括に入った。
第12使徒で“リリン”の存在を知った使徒は、応答型のインターフェースから得た情報でヒトとは何かと考え始めて、第13使徒で身体情報、第14使徒で外敵に対する反応、そして第15使徒で記憶を洗ってヒトらしさの検証、第16使徒で大型使徒の到達点へ。
最後はゼーレの用意した器に入ってダウンサイジングを図り、研究した人間の振る舞いをもってネルフに潜入して内部よりターミナルドグマを降下する……はずだった。
「で、アンタはどうすんの、このまま死ぬの?」
「生まれは自分で選べないけれど、死ぬ方法を選ぶことはできる。それが僕に与えられた唯一の自由だと思っていた」
カヲル君はアルカイックスマイルを浮かべると言った。
「僕はシンジ君たちと、もう少しこの世界を楽しんでみようと思ったんだ」
それを聞いたミサトさんの顔も困惑の表情だ。
どちらかを滅ぼさないといけない生存競争の相手であり、今の今までアダムに還るのが本能であり使命であると散々引っ張って来て、出した結論が“任務放棄による共存”だ。
第17使徒に人類は“不戦勝”してしまったのだった。
「はぁ……こんなのが使徒だったなんて、私の15年って……」
「どうしたんだい?」
「カヲル君、そっとしておこうよ」
机に突っ伏して呻いているミサトさん、花の二十代を全部復讐につぎ込んだはいいけれどあっさり、それも思いもしない形で終わってしまったのだ。
同じ真実探求組の加持さんを呼ぶかどうか悩んだけど、それ即ちゼーレに筒抜けになるだろうからもう少し後でいいかと考える。
「ミサトさん、カヲル君が不戦敗した今、ここからが本番なんですけれど」
「司令や委員会が考えてる、人類補完計画よね」
「依り代たるエヴァを使っての遂行を考えているみたいだね、彼らは」
「エヴァを? だからいま、量産を進めているわけ?」
「そう、でも依り代にするためには魂が無いとダメなんだ。そこで本部のエヴァがその役をすることになる」
カヲル君は訳知り顔でこういう説明をするのが好きだよな。
新劇、原作でも、解説役としてこうしていろいろと喋った後に自殺するんだから、そういう性格を持っているのかもな。
メタ的に言うと委員会の老人に解説させるよりもミステリアスな美形のカヲル君が解説したほうが画面映えするからなんだろうけど。
それより、眠い。今4時半じゃないか……。
「カヲル君長い三行」
「シンジ君?」
「補完計画発動 即ちサードインパクト発生、みんな溶けて再生って事だよね」
カヲル君の説明が長かったあまりに俺はそうまとめた。
ミサトさんはこの恐ろしい企みに言葉を失い、カヲル君はエヴァを使った方法の推理を始めたようだが俺は知らん、もう寝る。
展示に、尋問に、世界の謎暴露話、疲れ切った一日がようやく終わり、眠ったのは午前5時だった。
第17使徒、不戦敗。
いよいよ終盤、ゲンドウの大きな失点は槍だけ、はたしてどうなるのかゼーレの補完計画。
そして用語解説のネタが最近少なくなってきた……。
みなさまの感想お待ちしております。
用語解説
格闘展示スタイル:主に駐屯地行事などで一般の人に展示する際に、対抗部隊は悪の組織を演じたりとネタに走るわけだが全身タイツやらヒャッハー集団やらと仮装大賞じみたものも。
背乗り:はいのり、工作員や犯罪者が実在する他人の戸籍や身分を乗っ取ってなりすますこと。死者や行方不明者の物を使ったり、なりすまし対象を拉致殺害して行うというパターンがある。
タイロッド:ステアリングリンケージの先端に着いており、ステアリングの操作に合わせて前後することで車輪を右や左に操舵する部品。タイロットエンドブーツというゴムカバーが破れていると車検に通らない。
シャノンバイオ社:京都府下京区に所在する化学薬品製造会社。マルドゥック機関の108ある関連企業のうちの一社。実体がないダミー企業である。