氷獄系無口女子のヒーローアカデミア   作:揚げ物・鉄火

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どうもこんにちは。お久しぶりです。
二話も書けたので二日連続で投稿します。

今話を読む前に皆さまに一つ質問させて下さい。
ボロボロになりながら戦う女の子って好きですか?ちなみに自分は大好きです。
なんでこんな事を聞いたかと言えばアイナさんがまさにこうなるからです。

では、どうぞ。ごゆっくり!


第十四話

今日はUSJと言う施設で救助訓練をすると言われて物凄く楽しみにしていた。

夜の10時に床に入り、朝の6時に目を覚まし未来火と一緒に通学して全力で今日の訓練に挑もうと思った。

 

だが実際はどうだ?

バスの定員オーバーだから私が率先して走ることにした。

そのため我が国でも最速を誇る名馬を呼び出した。ここまでは良かった。

最速の馬でも消費エネルギーがせいぜい100程度だ。あとは乗せてくれる騎士を呼び出すだけだった。

そして実際に呼び出した…呼び出したまでは良かった。

合計3万7千4百69体も存在する氷の騎士達の中でよりにもよって消費エネルギー量が一番多い騎士団長を呼び出してしまった。

 

騎士団長であるアイナは…別に悪い奴じゃない。私の悩みを親身になって聞いてくれるし、変な黒スーツの男(オール・フォー・ワン)に諭され悪の道へ踏み出しそうになった時も止めてくれた。

未来火と模擬戦でも勝手に出て来る事に目を瞑れば未来火を相手に殿を勤めて作戦が完了するまで粘ってくれる。

本来の活動時間は3分が限度だが私が近くに居る事を条件に限界以上に活動する事も出来る。

 

ただし今回、私とアイナは離れ離れになっている。

あれでは活動限界がすぐに来るだろう。

何とかしてエネルギーをを送らなくては…でも、その前に。

 

「ヒッヒッヒッ!女が降って来る事を期待してたが、まさかこんな小せぇ奴が降って来るとは思わなかったぜ…」

「まあ、女ってだけで楽しめるだろ?」

「それもそうだな。おいガキ!動くんじゃなねぇぞ」

好き勝手言ってる周りのヴィラン(クズ共)を討伐しよう。

 

「――――――…?」

おかしいな。声が出ない。

喉や声帯は無事だし、エネルギーもちゃんと回復している。

ではなぜ?

 

(…こいつらか?)

まさかこの近くに居るヴィラン達のせいでアイナにエネルギーを送れないのか?

ならば仕方ない。始末しよう

 

「―――!――?」

やはりおかしい。四肢にエネルギーを送る事すら出来ないとは…

 

「おっと、変な事を考えない方がいいぜ?俺の個性で一定範囲内に居る全ての者の個性の使用を禁じているからな」

私が悩んでいると三人のヴィランの内の1人がそんな事を言って来た。

なるほどなるほど。それなら簡単だ。

 

「―――」

口をパクパクさせて詠唱の真似事をする。

すると私の足元から徐々に地面が凍って行く。

 

「なっ!?どういう事だ!個性を使えないんじゃなかったのか!?」

「その筈だ!クッソこいつなぜ個性を使えるんだ!?」

「てめぇらボサッとしてんじゃねぇ!」

凍って行く地面を見た男達が言い争っている間に三人目の男が太刀を取り出し振りかぶって来た。

 

「遅い…」

しかし時すでに遅し。

太刀が私に当たるよりも早く、男達が周囲一帯ごと完全に凍り付いた。

 

なぜ私が個性を封じられた状態で個性をしよう出来たかって?説明しよう。

そもそも私の個性.『氷獄の支配者』は、私の体内で勝手に作られた国が存在する氷獄から無理矢理エネルギーを引きずり出し、技として放出する物だ。

今回のように個性を封じられた時用に対策を作っておいた。それは、体内でエネルギー暴走を起こし一気に放出させる事で周囲一帯を氷の世界にする事だ。

これなら個性を封じられても何とか戦える。そう思ったがデメリットがとんでも無かった。

エネルギーの暴走によるデメリットは、暴走させたエネルギーによってエネルギー消費量が極端に上昇する事だ。

今の一回でエネルギーを1200も消費してしまった。

 

「はぁ…やっ―声が出―――カヒュッ!?」

男達を退治し終えて個性が戻ったと思ったが喉が潰れたようだ。

エネルギーの大量消費が原因だろう。

さっさとアイナにエネルギーを送らないと活動限界で動けなくなってしまう。

でもその前に…

 

「おい、なんかこっちで音がしなかったか?」

「おい!これ見てみろ!全員凍ってるぞ!」

「まさかそこの小せぇ女がやったのか!?」

新たにやって来たヴィランを片付けよう。

 

「―――」

潰れたままの喉を酷使して手の平にバレーボールサイズのエネルギー弾を形成する。

(アイナに負けるなって命令したし私も負ける訳にはいかないかな…)

 

「―――――――――」

エネルギー弾を地面に落とすと同時に一面真っ白となり周囲の温度が一気に低下した。

 

 

 

 

「ハァーッ!」

「グァァァァ!!!」

広場で零華の心配の種になっている騎士団長アイナが原初の氷剣を手に無双しまくっていた。

 

「誰か止めろ!」

「無茶言うな!皮膚の硬度がダイヤモンドと同等の奴を2秒で倒したバケモンだぞ!?」

「遠距離も近距離も通じねぇ相手をどうしろってんだ!?」

戦おうとすればするほど劣勢に追い込まれる状況にチンピラクラスのヴィラン達は、パニックになりながらアイナに攻撃を仕掛けていた。

 

「クソがぁぁああああああ!」

ヴィランの1人がヤケクソ気味に突っ込んだ。

 

「む?」

それを見たアイナは剣を手放し思いっ切り握った拳でヴィランの顔面を殴り気絶させてから剣を回収し斬撃を飛ばす。

 

「ふふん…次は誰かな?」

「「「ヒッ!」」」

剣を地面に突き立ててヴィラン達に視線を向けると数歩後ずさる。

 

 

「凄いな…まるで小さな災害だ」

その様子を見た相澤がヴィランを拘束し他のヴィランに投げ飛ばしながら感心したように呟いた。

 

実際、相澤はアイナの存在を警戒していた。

自分の生徒が氷から騎士を生み出す所を何度も目撃したしそれに近い事を出来る先輩ヒーローも何人か知ってる。

なので普通なら騎士を一体生み出した程度なら大して警戒していなかっただろう。

しかしこの騎士は違う。主人である零華をまるで物のように扱い、自我を持っている。

それだけでは特に警戒しなかっただろう。

だが、この圧倒的戦闘力を見れば誰だって警戒するだろう。

もし仮に敵に回った場合を想定すると頭が痛いどころの話じゃない。

 

相澤が複数人のヴィラン達を拘束し倒しているとアイナが手に持った剣を持ち上げた。

「安心しなさい。我が主のご命令で貴方方の殺害は許可されてません。ですが瀕死は許可されいます」

そこまで言って剣を上段に構える。

 

「瀕死=峰内なのでご心配無く!」

そう言いながら亀の甲羅のような盾を持ったヴィランを一刀の元に切り伏せる。

 

 

「チッ…なんだあいつは?」

アイナの無双劇を見ていた死柄木はいまい忌々しそうに呟く。

イレイザーヘッドだけなら、いくら数の暴力で如何にか出来ただろう。

しかしあの化け物は違う。あれにはいくら雑魚をぶつけても消耗させる事すら出来ないだろう。

ならばと対オールマイト用の最強戦力をぶつける。上手く行けば倒せる。倒せなくてもそれなりに消耗させる事は出来るだろう。

 

「脳無…あの化け物を殺れ」

そこまで考え至り隣に待機する脳無に指示を出す。

 

「ううぅぅぅ…グルァアアアア!!」

死柄木の命令に脳無が雄叫びを上げてアイナに殴り掛かる。

 

「むむっ!」

脳無の接近に気が付いたアイナが地面を砕きながら一気に方向転換して剣身の腹で脳無のパンチを受けた。

 

「うんっ!?」

しかし打撃の威力が想定以上だったため受け止めきれず受け流すように後ろへ飛んだ。

打撃の衝撃と合わさり後方へ数メートルジャンプする事で全ての衝撃を受け流した。

受け流した直後の着地と同時に再び踏み込み剣で無く、鎧の一部が砕ける程に強く握りしめた右の拳で脳無の顔面を殴る。

 

「………」

「結構本気殴ったんですが…」

アイナの本気の一撃を喰らっても尚、微動だにしない脳無に悪態を吐くアイナ。

そんな伸びきったアイナの右腕を脳無が掴みそのまま圧し折った。

 

ボギィィィィィ!!

 

「ンンンンンンンンンンンッ!!!!!」

右腕を折られたアイナは悲鳴とも取れるような取れないような声を上げて、剣で脳無の腕を斬り飛ばしながら折られた腕を抑える。

 

「うん…完全に折れてるね。これじゃ使い物にならないか…あー、痛い。痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い…」

まるで呪詛のように長々と呟いてから折れた右腕を自ら引き千切った。

 

「よし、殺す。我が主に許可は貰っていないけど殺す。取り敢えず殺す。絶対に殺す。必ず殺す。とにかく殺す。死なない程度に殺す。殴って殺す。刺して殺す。斬って殺す。貫いて殺す。蹴って殺す。潰して殺す。引き裂いて殺す。抉って殺す。割って殺す。私が許可するから遠慮無く死ね!」

鎧に付いている留め具のベルトを使って腕の圧迫止血を行い、怒りの表情で脳無に向き直る。

 

「死ね!」

アイナが一歩踏み出そうとした瞬間、

『アイナ…』

『我が主!?』

USJ内の何処かに飛ばされた零華の声が頭の中に響き踏み止まった。

 

『そいつを殺すな』

『しかし我が主よ!このヴィランは私の腕を!』

『それは貴女の油断でしょ?貴女が油断したから腕を折られた、そうでしょ?』

『そ、そうですが…!』

『じゃあ殺さないで…それ(脳無)は私が相手するから』

『了解しました。我が主の御心のままに…』

零華の命令を聞き終えたアイナが悔しそうに歯を食いしばるが直ぐに切り替えて脳無に向き直る。

 

「コホン…失礼しました。殺す許可が出ていないので半殺しに留めて置きますね?」

脳無に剣先を向け不気味な笑みを浮かべた。

 

「グルルルルル…」

笑みを浮かべたアイナに対し脳無は、本能的に構えを取る。

 

「知性のあるタイプ…片腕で丁度良いか」

利き腕を失い片腕のハンデを負いながらも余裕の表情を崩さずヴィラン連合最高戦力の脳無に斬り掛かった。




はぁ…書いてて楽しいです。

出来れば感想を下さい。作者のモチベーションがバカみたいに上がります。
次話は、明日投稿します。楽しみに待ってて下さい。

では、また次回!

USJ編にて零華がヴィラン相手に言って欲しい煽り台詞は?

  • ざぁこ♡(嘲笑)
  • ほら、頑張れ頑張れ(煽り)
  • その少なめの脳味噌で良〜く考えなさい!
  • 優しく蹴散らしてあげましょう…
  • 理解に苦しむわ…なんでそんなに弱いの?
  • はい、駄目ー!
  • 鬼さんこちら、手の鳴る方へ!
  • もしかして…今のが本気?
  • ほらほらぁ、どうしたどうした?
  • ざんねーん!効いてませーん!www
  • まさか…ハンデ足りなかった?
  • カモーン、ポルポルくぅーん
  • あなた、なんのために生きてるの?
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