戦姫絶唱シンフォギアAG・歌とメダルと13のコンボ   作:バルバトスルプスレクス

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前回のあらすじ。

幼馴染が日本を飛び立ち、戦士としての力量を備えたオーズこと火山映司。

彼はツヴァイウィングのマネージャー補佐として特異災害対策機動部二課に所属。

しかし、ライブの裏で行われたネフシュタンの鎧稼働実験の際に緑のコンボに変身するも、奏が絶唱を唄ってしまったのだった。

Count the Combo 現在オーズが変身したコンボは…!

タトバ

ガタキリバ

???

???

???

???


喪失と目覚めと黄色いコンボ

 

 今年もまた桜の季節がやってきた。

 二課が擁する医療施設の個室にて映司は花瓶の水を代え、窓を開けて部屋の空気を循環させる。

 心地よい春の風が桜の花びらと花の香りを運び込むと、より一層部屋の中に春の陽気で満ちていく。

 

「今日でもう翼ちゃんも三年生だよ。早いよね」

 

 ふと出た客人の切り出した世間話に、部屋の主も「そう言えばそうだなぁ」と明るく返した。

 そんな部屋の主の今の姿を見ても尚映司は努めて笑顔を作り続け、彼女に不安を悟らせてはならないよう明るく振舞い続ける。

 部屋の主、天羽奏は入院当初の見立てでは今後二度と戦場(いくさば)に立つことが出来なくなっていた。更には松葉杖なしにでは歩行も困難になっており、全盲に近い程に視力も大幅に低下。

 二年前の緊急手術は成功と言えば成功だったのだが、絶唱の代償が響き過ぎていた。

 元々シンフォギアには適合係数と言う物があり、適合率が高い人物を奏者または適合者と呼称される。しかし、天羽奏という少女はシンフォギアに対する適合率が低く、制御薬LiNKERの服用なくしてシンフォギアを纏うことは出来ない。そのLiNKERによって適合率を無理くり引き上げても戦闘を継続するのに制限時間が生じ、その上戦闘終了後には体内洗浄を施さなければならないのだ。

 そんな適合率が低い彼女が絶唱を唄えばどうなるか。

 後遺症により、彼女の視力に運動機能及び適合率は以前より大幅に低下。特に適合率の方はもうこれ以上LiNKERを投薬しても、上昇することなくシンフォギアを纏えない程に。

 幸いにもリハビリや治療を現在まで続けてきた結果、ステップを踏むことは無理でも走ることも出来れば、全盲に近かった視界もぼやける程度にまでは回復していた。

 

「じゃあ……俺、行くね?」

 

「今度は翼に来てくれって伝えてくれよ。何も見えないし退屈で退屈で」

 

 ベッドの上で身を起こしている奏の目は巻かれた包帯に隠されていても、気丈にふるまい続ける彼女がとても痛々しく見え、耐えられなくなった映司は奏の入院先である個室の病室を後にした。

 もしあの時、自分のこの手が届いていたら結末は変わっていただろうか。何気なく見た自身の手には、花瓶に活けた花の小さな欠片しかない。

 世間一般には二年前のノイズ災害で奏の負傷が原因とされ、事実上の解散を受けたツヴァイウィング。連日ワイドショーでもある事案と共に話題になり、この事を悲しむファン達の中には自殺未遂者も続出するまでになるまでに。

 

 

***

 

 

 街並みが曙の色に染まりだした頃。愛車を走らせる映司は、自宅である二課の社宅に向かっていた。

 マリア達が出国して一か月が経った頃から一人暮しを続けている。

 翼一人で活動するようになってから、彼女の部屋の掃除以外ですることが大幅に減り、ノイズに対する遊撃以外には生存者への支援活動を行っている。

 二年前のあのライブでの生存者たちは今、いわれのないバッシングを受けていた。犠牲者の内、その多くはノイズに炭化させられたのではなく、避難の際に起きた小競り合いによる死者の割合が多かった。後にいくつものワイドショーでこの事態が取り上げられたが、あたかも生存者全員が他者を犠牲にしてまで生き延びたとコメントされてしまった。これと同時期にツヴァイウィング解散の報道があった。

 これにより暴走した正義感に駆られた自称正義の味方達が、生還者達をこぞって叩き出したのだ。

 追い詰められて自ら命を絶った者、家を焼かれた者、居場所を追われた者。これが生存者たちの末路であるというのだからやるせない物である。

 今日も何軒かの生存者宅に赴いては、生存確認や生活支援を(おこな)い、二年前と比べて漸く落ち着いてきたことが分かって胸をなでおろした。

 しかし、映司一人で生存者全員の支援を行うのは容易ではないため弦十郎の提案により、遠方の地域には何人かの職員を派遣するとのこと。弦十郎とて今回の騒動に思うところがあったため、犠牲者遺族は勿論の事生存者全員に対し最大限の支援をする事を決めた。

 こうした努力は無駄ではなかったが、救えなかった、救いきれなかった家庭や命もあった。

 映司が受け持った家庭には奏が命がけで守った少女の家族もいた。

 どの家庭も悲惨で凄惨な目に遭いながらも、それでも今日まで必死に生きてきた。

 鍵を開けて部屋に入ろうとしたその時、二課からノイズ出現の知らせを受ける。郊外の住宅地に向けノイズの大群が押し寄せており、現在は一課が足止めをしているとのこと。

 連絡を受けた映司は駐車場に止めていた愛車にまたがって、現場に急行する。

 

 

***

 

 

 一課が奮戦するノイズが跋扈する件の現場。

 奮戦空しく時間は過ぎて行き、実弾も消費されるだけで成果に見合うことは無い。

 その時、上空から青い光が落ち、何処からかバイクのエンジン音が聞こえてきた。二課に要請していた装者とオーズが来たことが分かると彼らは即座に二人の援護に入る。

 

タカトラバッタ

 

――Imyuteus amenohabakiri tron(羽撃きは鋭く、風切る如く)

 

「すみません、遅くなりました。ここは俺達が引き受けます!」

 

「了解した!」

 

 退却の号令を出して警戒を緩めないままに、幾つもの車両を後退させる。そのままシェルターの護衛に入る彼らを肩越しに見送って、両腕のトラクローを展開。大地を駆けながらすれ違いざまにノイズを一体一体切り捨てていく。

 掃討の最中でオーズは見た。隠しきれていない苛立ちに取りつかれている翼の戦いを。いつもならば冷静に、それでいてしなやかな太刀筋で素人目から見ても惚れ惚れする程。

 しかし、あの惨状の後からその太刀筋に怒りやら後悔などが含まれるようになっているとオーズは感じ取っていた。原因は奏しかいない。死ぬことは無かった彼女だったが、共に歌うことも戦うことも出来なくなり、寂しさにやるせなさが今の太刀筋を作り上げている。

 

「オーズ、呆けてないで援護を!」

 

「あ、ごめん!!」

 

 兎に角今の翼に映司の言葉はてんで届かないのだから、今はとことん暴れさせてやろう。無理に落ち着かせてもこちらに飛び火するのがオチだ。

 

 

***

 

 

 リディアンでの学生生活に慣れてきた立花響は学校が終わると、寮には戻らずに息を弾ませながらCDショップへの道を走っていた。

 今日は風鳴翼のCDの発売日。無論初回特典付きでなければ響自身納得がいかない。ソロになってからも衰えを見せない彼女の人気も相まって、この時既に二件近くショップを巡ってみたがどちらも完売。ならばと響は少し遠めのショップへと向かう。

 そうして走り続けると、小さな塵が風に乗って飛んでいくのが見えた。

 否、それは塵に非ず。

 何気なく視界に入ったコンビニの店内。そこでは幾つもの炭の山が無造作に盛られていた。

 

「ノイズ……」

 

 正解と言わんばかりに、何処からか突然湧いて出てきた災害の群れ。

 触れれば死ぬ。ただそれだけのシンプルな特徴。

 遅れて鳴り響くサイレンで我に帰った響は即座に逃げ出すが、視界の端に迷子らしき幼い少女が泣いているのが見えた。自然と身体は少女の方へと向かっていた。母親とはぐれたらしく、響は一緒にシェルターへと連れ走り出す。しかし、どの道を行こうにもノイズが行く手を阻み、梯子を上った雑居ビルの屋上にまで逃げ込んで一息ついて気持ちを落ち着かせようと呼吸を整える。

 しかし、安堵するには程遠い。二人を取り囲むようにノイズの軍勢が一歩一歩距離を詰めてくる恐怖に脅えながらも、響はあの日の言葉を思い出す。地獄のような日々を乗り越えられるように、何度も胸の中で繰り返し唱えてきたあの言葉。

 

「生きるのを……、生きるのを諦めないで!!」

 

 その瞬間、響の体から光が漏れだした。

 日が沈み、月の光が照らしだすという時分でらるにもかかわらず、それは例えるならば夜明けの太陽の如き輝きであった。

 

 

***

 

 

「アウフヴァッヘン波形って…!何かの間違いじゃないんですか?!」

 

 遥か前方で立ち上る金色の光を放つ柱目掛けて、現場に急行中の映司がハンドル操作の片手間にオペレーターの報告に信じられないと言いたげに叫ぶ。

 アウフヴァッヘン波形。それはシンフォギア展開稼働中において計測される特殊波形の一種。現在観測できているのは既に失われている天羽奏のガングニールと、風鳴翼の天羽々斬の二種のみ。その翼は今は映司とは別ルートをバイクで走行している。

 だからこそ、映司は驚愕する。あの光の柱から二年前のあの後失った筈の、塵となって消えた筈のガングニールのアウフヴァッヘン波形が検出されているのだから。それ以前に奏は歩くことさえ困難だというのに。

 腰に当てていたドライバーを傾けて、ハンドルを操作しながらオーズタトバコンボに変身する。あの光が何であれ、そこにノイズがいるのであれば倒すまでだ。

 

 

***

 

 

 響は自分の記憶の中で一番古い幼稚園時代に見ていた女児向け格闘魔法アニメを思い出していた。

 画面の中を縦横無尽に動いては悪者を倒す主人公達のコスチュームと、今の自分の格好が随分と似ていたからだ。状況が状況だけに恥ずかしがる余裕も無く、今は何処か安全な場所に避難したうえでこの子を母親に会わせる事だけを考えていた。

 普段とは違う跳躍力に加えてノイズを粉砕できる身体能力。更に知らない筈の歌を無意識のうちに歌っている上にやたらめったら腕や足を振り回せば最低でも死ぬことは無いだろう。だが、いずれは限界が来る。そうなってしまえば自分はおろか、抱えている少女も炭化させられるだろう。

 

ライオントラチーター

ラタラタ~!ラトラーター

 

 陽気な歌の様な何かが聴こえてきたかと思えば、眩い光を放つ琥珀色の風がノイズの大群に突撃して炭素を撒き散らしていた。

 次いで現れる風鳴翼。彼女も装束を身に纏い、その手に握った青い刀剣を振るってノイズを丁寧に駆除していく。

 トップアーティストとしての姿しか知らないから、歌手としての風鳴翼しか知らないから、歌いながら戦う彼女の姿に普段より一層見惚れてしまっていた。

 

「呆けない!死ぬわよ!」

 

「君はその子をお願い。あとそこから出来るだけ動かないで!」

 

Scanning Charge

 

「あ、はい!」

 

 状況が呑み込めない響が唯一理解できているのは、ド派手な技を繰り出す二人の雄姿がとても凄かったということ。

 

 

***

 

 

 戦闘後。元の姿に戻る事が出来た響は寮へと帰ろうとしたところ、拘束された彼女はリディアンの中央棟に連行されていた。

 オーズに変身していた映司は両手を合わせて申し訳なさげに愛想笑いを浮かべ、翼に至っては仏頂面のまま響に何ら興味を示さないようにしていた。

 急降下するエレーベーターの中で、映司と同じように愛想笑いを浮かべる響。

 

「愛想は無用よ。これから向かうところに微笑みは不要だから」

 

 しかし、翼からピシャリと窘められ、途端に表情を曇らせてしまう。

 先ほどの戦闘を思い出しながら、内心自分は何か人体実験の日検体にされてしまうのではないかと思い呪われているのではなかろうかと響は首を垂れる。

 この時映司が気持ちは分かるよと響の肩に軽く手を置いていた。

 やがて目的の場所に到着して扉が開くと、幾つものクラッカーが引かれて、弦十郎が初めて映司と会った時と同じような格好で響を出迎える。

 

「さぁさぁ、笑って、笑って!お近づきの印にツーショット写真!」

 

 次いで現れるのは自撮りモードのスマホを手にした櫻井了子。困惑する響など構いなしにピントを合わせていた。

 

「ええ!?嫌ですよ、手錠したままの写真だなんて!きっと悲しい思い出として残されます!それに、どうして初めて会う皆さんが私の名前を知ってるんですか!?」

 

「我々は特異災害対策機動部。通称二課の前身は、大戦時に設立された特務機関でね!調査も、お手の物なのさ」

 

 弦十郎の手の中で、安物の手品グッズから花が飛び出していた。

 ちょっとした悶着の後、軽い自己紹介が終わると有無を言わされずに響が今度は了子に連行され、施設の奥の方へと消えて行った。

 

「えっと、俺の時より強引ですよね。やっぱり、奏ちゃんのガングニールが原因なんですか?」

 

「まぁあながち間違っていないが、了子君からすればそうなんだろうよ」

 

 被っていたシルクハットを職員に手渡してソフトドリンクの入った紙コップを空にする弦十郎。アルコール類ではないのはまだ彼の仕事は終わらないから。

 新たなシンフォギア適合者の発見したことにより、お上宛に報告書を作成せねばならない。

 二年前に欠けた戦力が補充されたと喜ぶだろうが、現場に立つ映司らにとってあまり手放しに喜べる事態ではない。消失したはずのガングニールが突然湧いて出てきたかの様に、闘うことに不慣れな少女に宿り覚醒した。そして映司は立花響と言う少女を知っている。二年前の生存者の一人で、映司が支援担当している家庭で何度か会っている子で、何よりも奏が己を犠牲にしてまで救った少女だからだ。

 

 

***

 

 

 翌日の放課後。友人からの誘いを断らざるを得ない響は緒川に手錠を掛けられる形で、二課に訪れていた。今日は昨夜行ったメディカルチェックの結果が知らされる日でもある。

 意気揚々と現れた櫻井了子が指令室メインモニターを陣取り、自身の作成したデータ化された検査結果を表示する。

 

「それでは、昨日のメディカルチェックの結果発表!初体験の負荷は若干残っているものの、体に異常は、ほぼ見られませんでしたー。けーれーど、貴女が聞きたいのはそれじゃないわよね?」

 

「そうです。そうなんですよ、私や翼さんのあの力について教えてください!」

 

「うむ。天羽々斬(アメノハバキリ)、翼の持つ第一号聖遺物だ」

 

「せいいぶつ…?」

 

 聞きなれない単語をオウム返しする響。

 

「聖遺物とは、世界各地の伝承に登場する現代では製造不可能な異端技術の結晶のこと。多くは遺跡から発掘されるんだけど、経年による破損が著しくて、かつての力を秘めたものは本当に希少なの」

 

 先ほどまでモニターに表示されていた響の検査結果から、何処かの遺跡の画像とそこで発掘されたであろう数々の出土品の画像に切り替わる。博物館や郷土資料館、または教科書などでよく見る出土品が多く映っていた。

 

「天羽々斬も刃の欠片、ごく一部にすぎない。が、それとは別に文字通り完全な形で残っているのが完全聖遺物。映司の持つオーズドライバーがそれだ」

 

「久しぶりだね、響ちゃん」

 

「え、映司さん?!じゃああのライオンみたいなあれって……!」

 

「うん、俺だよ。というか、昨日の段階で気が付かなかったかな?」

 

 特異な環境下で知っている人物に会えたことで緊張がほぐれることができた響。

 引き続き行われる弦十郎と了子の説明によると、聖遺物の欠片に残ったほんの少しの力を増幅して開放するのが歌。それによって聖遺物は稼働するという。現に響もあの時胸の奥から歌が浮かんできたのだ。

 詰まる所、歌の力で活性化した聖遺物を一度エネルギーに還元し、鎧の形で再構成したものが、翼や響が身に纏うアンチノイズプロテクタ。それが、それこそがシンフォギアなのだ。

 

「だからとて、どんな歌、誰の歌にも聖遺物を起動させる力が備わっているわけではない!」

 

 強く言い放つ翼。原因が分かっている響を除いた面々は敢えて触れない様にする。

 そもそも何故響は聖遺物を持っていない筈なのにシンフォギアを纏えるのか。理由としては響の胸の傷。音楽記号にも似た左胸の傷だ。二年前のライブでの傷であることを知った翼は、一瞬目を見開くが、直ぐにと言うか先ほどよりも一層表情を強張らせる。

 次に映し出されるのは響の胸部レントゲン。心臓付近をよくみると、複雑に食い込んでいるが為に手術でも摘出不可能な程の無数の破片。調査した結果、この影はかつて奏が身にまとっていた第三号聖遺物、ガングニールの破片であることが判明する。途端に翼は気持ちを抑える為に一度退室する。

 

「あ、そうだ響ちゃん。君の持つシンフォギアについてだけど、出来るだけと言うか絶対に誰かに教えちゃだめだよ?この事が誰かの耳に入った時、家族や友達や君を知るいろんな人に危害が加わるかもしれないんだ。オーズドライバー(こ れ)もそう」

 

「俺たちが守りたいのは機密などではない。人の命だ。そのためにも、この力のことは隠し通してもらえないだろうか?」

 

 

***

 

 

 かくして、闘うことを決意した響。そのすぐ後にノイズの反応が出た為映司と翼が迎え撃って出たのだが、次いで響も自分の力を役立てようと直ぐに二人の後を追った。

 そんな事が起きたのがほんの五分ほど前である。

 

「危険を承知で誰かのためになんて。あの子、いい子ですね」

 

 俺には到底マネ出来ないなと付け加えた藤尭だったが、これに異を唱えたのは弦十郎だった。

 

「翼のように幼い頃から戦士としての鍛錬を積んできたわけではない。映司と同じようについこの間まで日常の中に身を置いていた少女が、誰かの助けになるというだけで命をかけた戦いに赴けるというのは、それは歪なことではないだろうか……」

 

「まぁ映司君は一旦は保留したけれど、結果的には今に至るわけだし。あの子も私たちと同じこっち側って事かしら」

 

 彼らの眼前のメインモニター。そこを大々的に占めるのはラトラーターコンボのオーズに変身したオーズが直線的な軌道でノイズを倒し、翼の放つ『蒼ノ一閃』が降りぬかれ蒼い光刃が飛ぶ。

 遅れて合流してきた響だが、映司の初戦時よりも危なっかしさは表れていないものの、それでも何とか戦っているようにも見える。

 取り越し苦労だったか。そう思う弦十郎達だが、突如として血相を変え藤尭達に後を任せると、了子の制する声すら無視して現場に急行する。

 無理もないかと言いたげな了子が振り返りった先。メインモニターに映っているのは、ノイズ掃討後に響に向け刀剣型アームドギアの切っ先を向ける翼の姿だった。

 

 

 

 

続く

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