ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅の最強プレイヤー〜   作:麒麟@

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少し前の話内容変えました


14話

 74層攻略後の75層は攻略組をもってしてもかなり手こずっている。クォーターポイントということもあり内容もかなり難易度が高いのだ。

 

 

「なかなかボスにつながる情報が見つからないね」

「まぁ無理矢理なら見つける方法はあるんだけども」

「ダメだよ。大方自分1人でボス部屋に行ってパターンと名前を見つけてくるとかいうんでしょ」

「あはは、流石に2回目は無理か」

「それにクォーターポイントでそんなことするなんて自殺行為だよ」

「それもそうか」

 

 

 ムラクモは以前に攻略手こずった階層で同じことをしている。あの時はわたしとキリトさん、アスナで救出に向かいなんとか助かったけど今回はそんなことは言ってられない。それにあの時アスナから散々怒られたのまだ懲りて無いのかな?

 そう思うと一層からムラクモといろんなことしてきたけど一番印象に残ってるのは61層かな。あの時のイベントは一筋縄じゃ行かなかったし何よりこうして今ムラクモの隣を歩けてることが嬉しい。

 

 

「なに考えてるんだ?」

「なんでもー」

 

 

 そういい2人はサブクエストの攻略を着々と進めていく。そんなところにフェアリーとヒースクリフがやってきた。今までも何度かみたことがある組み合わせだが、それはボス戦などの迷宮区でのこと。普通に攻略を進めていてこの2人を見るのはムラクモにとっては初めてなのだ。

 

 

「ムラクモくん少しいいかな?」

「おやそれは何かのお誘いですか?」

「もちろんだよ」

「誘うってことは何かしらのものはあるんですかね?」

「もちろんだとも。ここの料理店による来てくれたまえ」

 

 

 そういいメッセを送ってくる。それを確認したらかなりいい料理店なのだ。まぁそんなところを奢ってくれるというのだから行くしか無いだろうと思い返事をした。

 それまでレベリングを済ませ時間ピッタリに店に着く。するとヒースクリフはすでに座っており、その隣にはフェアリーも座っていた。

 俺たちは対面になるように座り、料理を頼んで来るまでにヒースクリフの話を聞くことにした。

 

 

「それで話って?」

「あまり時間もないし単刀直入に言おう。君とコハルくんの2人を血盟騎士団に入ってもらいたい」

「断る」

「即答か。中々に早いな」

「だって入りたくないんですもん。俺は自由気ままにソロプレイが向いてるんですよ」

「なるほど。ならコハルくんはどうかね?」

「わたしもお断りします。ムラクモが入るならまだしも入らないなら」

「ふむ、ならデュエルで決着をつけようではないか。私としては君たち2人には入って欲しいからね」

「それ俺たちにメリットなくないですか?それなら受けないんですが」

「ふむ、もっともな意見だ。なら前払いでこれだけ払おう。ムラクモくんが勝てばこの倍を支払おう。負けたら入ってもらう。これでどうかね?」

「乗った、やるよ」

「明日コロシアムに来てくれたまえ。キリトくんとも戦うことになってる。そのあとで頼むよ」

「余裕だな。仮にもトッププレイヤー2人を相手に集中力が持つと」

「仮に負けても文句など言わないさ」

 

 

 ヒースクリフは料理が来る前にその場から立ち去る。金と言いそうになったがフェアリーが持ってるそうなのでこれ以上は何も言わなかった。まぁ実際払わなくてもよかったぐらいの額をもらってるから何も言わないのだが。

 そして料理が運ばれてきて食べ始める。値段に恥じないぐらい美味かった。

 フェアリーとはその店で別れてコハルと家に帰る。

 

 

「ふぅ」

「ほんとにヒースクリフさんと戦うの?ボス戦でHP半分以下になってるの見たことないって噂だよ」

「知ってる。けど……いやなんでもない」

「そこまでいうなら教えてよー」

「内緒だ」

 

 

 もし可能ならあいつがシステム側の人間か、もしくは茅場そのものかを確かめるのにいい機会だと思ったのも確かなのだ。

 

 

「今になって言うけどコハルは大事だよ。今までもこれからも」

「ど、どどどどうしたの?急に」

「まぁまぁ、だからこれからも2人でいたいと思うし、何よりコハル君が好きだよ」

「〜〜〜〜////な……んで、急に。けどわたしも大好き!」

 

 

 コハルは飛びつきムラクモはそれを受け止める。なんで俺も今こんなことを言ったのかわからない。けれど言ったほうがいい気がしたのだ。

 そこまで言うとコハルは自然に時間と共に眠ってしまった。

 

 コハルが眠ったのを確認したムラクモは外に出る。明日の、いやこれからの戦いで使えるであろうあるスキルを試すためだ。自分が持っている全ての武器をオブジェクト化して無作為に投げる。前から気になっていたあるスキルを発動するとそれは予想通り発動できた。明日の対戦で使ってもいいがこれは使わないでおこうと思い武器を全てしまい家に帰って眠ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日コロシアムに行くとかなりの観客がいた。これほど集まるとは嫌なことだ。見せ物扱いなのだ。キリトが出ていき対戦するが中々の健闘を見せて負けた。それにしても最後の一撃はなんだ?異常なスピードだったが。

 あれもヒースクリフの神聖剣のスキルなのか?

 考えても仕方ないので次に出る。

 

 

「とりあえず体力回復してくれ」

「ほう、君にとってはこれの方がいいはずだが?」

「確かにそうかもしれないが心が拒否するんだよ。正々堂々と戦いたいってな」

「ならば回復させてもらおう」

 

 

 ヒースクリフはポーションを飲みデュエルの申請をしてくる。俺はそれを承諾して武器を構える。今回は2本ともそれなりにレア度は高いが本気の武器じゃない。もし本当にヒースクリフが茅場ならこちらの手の内を見せるのは不利だ。

 だからソードスキルも使わない。双剣のソードスキルは知ってる可能性もあるがそれを使ってしまうと万が一知らなかった場合こちらから情報を与えてしまうからだ。

 

 そして開始の合図がなる。その瞬間に飛び出して攻撃を仕掛ける。

 それを予期していたのか巨大な盾で防がれるがさっきのキリトとの戦いでこの盾すら武器にしてしまうことがあることを知った。

 適度な距離をとり、《クイックドロウ》を使う。これの存在はすでに攻略組に知られているために使っても問題ないが連続で使えることを知ってるのはほんのひと握りだ。だからこそ一回ずつ使うことにしたのだ。

 

 

(もっと鋭く、神経を尖らせろ。もっと、もっと。一挙一動に目を凝らせ)

(ほう、ここまでとは。もし彼が二刀流の使い手ならどうなっていたか)

 

 

 2人のこう着状態はしばらく続く。しかしそんな均衡を崩す場面を作ったのがムラクモだ。自身が持っていた片方の短剣を上に投げたのだ。それとほぼ同時にヒースクリフに短剣のソードスキル《ラピッドバイト》を放つ。しかしそれはヒースクリフの巨大な盾によって防がれる。

 ただこの時の異変に気づいたのはコハルだけだ。

 

 あの投げた短剣はなんのために?ふとそう思ったがその瞬間に答えがわかる。ソードスキルを放ったはずの短剣をすぐにヒースクリフの後ろに投げたのだ。そしてさっき上に投げた短剣に《クイックドロウ》を使い距離を取って、また《ラピッドバイト》を放った瞬間に後ろに投げた短剣に《クイックドロウ》をしてヒースクリフに渾身の一撃を放つ。が一瞬で動きを読まれヒースクリフもそれを迎え撃つ。

 そして最後に2人を分けたのは武器の長さだった。それによってムラクモはデュエルに敗北したのだった。

 

 しかしヒースクリフは穏やかではない顔で去っていった。終わると同時にコハルは飛び出してムラクモを引っ張っていく。本人に動く気がなかったからだ。そして別の部屋に行き

 

 

「悪い負けちまった」

「いいよ、ムラクモと一緒なら。どこまでも一緒だから」

「悪いな」

「ううん、それはさっきも聞いた。一旦家に帰ろ。連絡があるなら誰かから来ると思うし」

「そうだな」

 

 

 家でゆっくりすることにした2人。今日はもう何もする気が起きないのだ。するとムラクモの方にメッセージが飛んでくる。送り主はフェアリーからだ。

 内容は明日の朝血盟騎士団本部に来てくれとのことだった。

 ムラクモはそのことをコハルに伝えてベットに寝転ぶ。

 武装も全て解除してすぐに寝巻きになる。外はまだ明るいが本当に今日はやる気が起きないのだ。ムラクモ自身あの敗戦はショックであって、受け入れ難いものだった。

 

 

「考えごと?」

「まぁな」

「私にも話してよ。頼りにならないかもしれないけど」

「そんなことないけど、なら聞いてもらおうかな」

「うん」

「あのデュエルの結果がおかしいと思ってな」

「どこが?」

「結果自体はいいんだけど途中がな。ヒースクリフの後ろに回り込んだ瞬間勝ちは確定してたんだ。それをあいつ後ろに即座に反応して対応までしていた。そこが引っかかるんだよ」

「まぁ相手はあのヒースクリフさんだしね。何かあるんじゃない?」

「そうかもなぁ〜」

 

 

 これ以上コハルを巻き込むわけにはいかないと思ったムラクモは相槌を打ったフリをして会話を終えた。




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