ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅の最強プレイヤー〜 作:麒麟@
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新しい装備方法と言ってもやれることはたんけどそう変わらなかった。ただ違うのが新しく得たスキルの方だ。この「クイックドロウ」というスキル今探検で使えるスキルと併用できる。
例えばクイックドロウとアクセルパイトを合わせるとかなりの距離を一瞬で詰めれるし、移動してから体を反転すると反応できないスピードで攻撃ができる。
他にも色々やってみるけどアクセルパイトとの合わせ技が特に難しい。
スピードにまだ体がついていかないしまだまだ改良が必要だ。
俺たちはまだ攻略を続けていき異変が起きたのは60層だった。この時のLAは俺で落ちた武器も短剣だった。
武器の名前は『呪術王の短剣』だった。俺は61層に上がりそれを装備すると異変が起きた。
「ムラクモ?」
「お兄ちゃん?」
「がぁぁぁぁあああ!なぜ私を殺した!」
そこからはどうなったか知らない。
お兄ちゃんが壊れてから1週間まだ一度も街に帰ってきていない。あたしはずっと探しているがいまだに見つからない。フレンドリストで位置情報が分かるはずなのに今は非公開になっていて場所もわからない。
「フェアリーちゃん落ち着いて」
「落ち着いて!?なに言ってるんですか?お兄ちゃんがいないんですよ」
「今それを言ってもどうしようもないでしょ!それでフェアリーちゃんに何かあったら苦しむのは誰だと思ってるの!!」
「っ!」
言われたことになにも言い返すことは出来ずあたしは納得した。もしこれであたしが死んだらしたらお兄ちゃんは一生自分を許すことはないだろう。
だからこそあたしはいきなきゃいけない。
今お兄ちゃんは攻略組の一部の人が探してくれている。キリトさんやアスナさん、風林火山の人たちにエギルさんも手伝ってくれていて情報屋のアルゴさんまでもがお兄ちゃんの捜索に手を貸してくれている。
「私たちも探しに行こっか」
「はい。それとさっきはごめんなさい。怒ってしまって」
「ううん、気にしないで。ムラクモとフェアリーちゃんの関係は知ってるから。それで怒るのも当然だよ」
「けど」
「そんなことよりはなく探しに行こ!」
あたしたちはそこから六十一層を見て回るがどこにもいない。まだ完全にマッピングが終わってないから行ける範囲で探してみるけどやっぱり見つからない。
本当にどこにいったんだろうお兄ちゃん。
本当にバカ。こんなに周りに心配かけてあたしのことなんて気にしないで。
ほんとに帰ってきたら一度怒ってやるんだから。
くそ、なんだこれ。俺の体が自分の言うことを聞かない。
むしろ勝手に動いてはいろんなものを壊していく。
脳の中に知らない奴が入ってきて目の前には骸がいた。
『我、呪術王なり』
「とりあえず俺の体から出て行けよ。邪魔だ」
「それはナラヌ。我が欲するのはツヨキ意志を持つ体ナリ」
「あとちょいちょい片言になるのやめて。聞き取りにくいから」
「かつてはこの大地をシハイしたものなり」
返事するのも疲れてきたので話を全部聞くとこの呪術王とやらはかつてこのアインクラッドを支配していたものらしい。けれどそこまで支配よくないらしく嫁と2人で暮らしていたところを恨みを持つものらしい。
「我の怒りは治らぬ。この地を滅ぼすまでは」
「待て待て待て、たしかに怒りはあったかも知らないけど滅ぼすのは行きすぎたろ」
「ダマレ!キサマなんぞに何がワカル」
「たしかにわからないけど」
「ウセロ」
俺はだんだんと周りの黒いのに塗りつぶされていく。けどここで倒れるわけにはいかない。俺があいつらを守ってやらないといけないんだ。だからこそ俺はここで死ぬわけには……
「ウム、キサマがこれに抗うのか。ならば試してやろう。これを倒せるのならキサマのことを解放してやる」
「上等だ」
俺の目の前に現れたのはコハルと沙耶香だった。しかも2人とも武器を持ってこっちにくる。
「どうした?キサマにはそれが倒せないのか?」
「テメェ一体どういうつもりだ!?」
「キサマの記憶から読み取ったものだ。2人ともキサマと共に行動しているのだろう。その2人にコロされるのだ」
「くぅ!」
俺は腰の短剣を抜き攻撃を受け流していく。流石に本人じゃないと分かっていても攻撃できない。俺にはこの2人を傷つけることなんて……
少しすると流石に捌くのがキツくなってきて俺はダメージを負っていく。このままじゃ。
「言っておくがここでのダメージを負うとその分キサマの体に与えておく」
「なぁ!?」
「それと今も変わらずいろんなところを壊しておるからの」
このやろう本当にここから出られたら殺してやる。俺は2人の攻撃を可能な限り受け流していくがダメージはやっぱり喰らっていく。特に沙耶香はここ最近の伸びがすごくトッププレイヤーと言っても過言じゃなくなってきている。
俺はこのまま死ぬのかもしれない。そう思っていると2人の顔が変だ。いや俺の見間違いかもしれない。けどたしかに頬に涙が……
俺のその時の行動は間違っていたのかもしれない。けれどこうする以外思いつかなくて俺は2人を抱き寄せた。背中に剣が刺さるが気にしない。
「ごめん2人にこんな辛いことやらせて」
すると2人は泣いて消えていった。
「ナゼダ?キサマはナゼ」
「なぜってあんたもそうだったんだろう。今この2人とわかった。あんたは奥さんを愛していたから自分が許せない。だからこそ自分に似た状況になったらどう取るのか見たかったんじゃないのか?」
「キサマは今までのニンゲンとは違うようだ。だからこそ試す価値がある。キサマに体を返そう。そして今の2人と合わせて指定する場所に来るがいい。それに打ち勝った時こそキサマを認める」
「わかった」
その言葉と同時に俺は体の意識が戻った。そしてフレンドリストから匿名でメールが来ていた。それはあいつからだとわかり俺はコハルとフェアリーに連絡した。
もちろん他の誰にも言わないように言って。
「お兄ちゃん!!」
「ムラクモ」
「おいおいだから俺をお兄ちゃんって呼ぶのをやめろ」
「ムゥ〜」
「とりあえず2人ともきてくれてありがとう。他には誰にも言ってないな?」
「うん、言ってないけど」
「それじゃあついてきてくれ」
俺は場所に着くとそこは闘技場のような場所だった。
「なるほどそれがキサマの大事なものか」
「あぁ」
「え?誰?」
「2人ともここで試練を受けて欲しい。俺と一緒に」
「任せて!」
「もちろん。断る理由がないもん」
すると俺たちの前には60層ボスが現れた。このボスはなかなかに厄介だった。呪術王の短剣を落としたこともありデバフや状態異常が多い上に攻撃力が高い。スイッチの繰り返しでなんとか倒したけどここには3人しかいない。
「ではキサマの試練を始めるぞ!」
「来い!」
俺たちは3人で立ち向かっていく。最初はじわじわと削っていくのだがやっぱりそこはボスクラス。なかなか減らない。俺たちは三角形のように陣形組んで常にヘイトを散らしている。1人がダメージを負うと他の奴らでヘイトを稼ぎその間に回復するという戦法だ。これならうまくいくそう思っていたがボスのHPが半分切った頃にボスが回転しながら全員にダメージを与えてきた。こんな攻撃方法ボスにはなかったはずだ。
コハルとフェアリーはHPが残り一割もない。ここは俺がヘイトを……
そう思ったが間に合わず攻撃の矛先は2人に向いている。
「さてキサマはどうする?キサマも攻撃を喰らうと死ぬぞ」
俺は2人の一直線上にナイフを投げクイックドロウを使う。このままだと俺がダメージを喰らうが気にしない。
「お兄ちゃんダメ!」
「ムラクモやめて」
「気にすんな。ここで死んでも」
「ここまでだ」
するとボスは消えた。だけど俺たち3人に経験値は入りかなりレベルが上がる。
「キサマの信念しかと見せてもらった」
「信念?」
「キサマは自分の命と天秤にかけてもその2人を守った。キサマには我の武器を授けよう」
「は?これがそうなんだろ?」
「それは失敗作だ」
「は?」
俺の両手には新しい武器が握らされていた。その武器の名は「精霊王の短刀」だった。担当でも短剣にカテゴリされるらしく俺は装備できた。何よりこれに付いているバフがすごい。
体力上昇、攻撃力up、HPドレイン、防御力up、素早さupなんかがついている。まだあるがこれだけでもかなりエグい。
「キサマの信念しかと通せ」
「あぁ任せとけ」
「ではさらばだ」
「あんたもあの世で奥さんに会えるといいな」
「キサマはどこまでも…… それでキサマの信念しかと守って見せよ」
「ありがとな」
そいつは消えていった。本当に困ったことばかりしたけど、その困った奴がこれからの俺を助けてくれる武器をくれたことは間違いない。この武器はおそらく90層クラスだ。
「ムラクモお疲れ様」
「悪かったな2人とも。危険な目に合わせて」
「ううん、大丈夫。それでどうする?街に帰る?」
「一旦帰ろうか。キリトたちにも言わないといけないし」
「そうだね」
俺たちは主街地に戻りキリトたちに連絡した。そのあと俺たちはあったことを全て話していくと全員驚きを隠せずに根掘り葉掘り聞かれたがあいつのことを話すわけにはいかないので隠しながら話せたと思う。
この後全員でパーティーをするみたいだ。