ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅の最強プレイヤー〜 作:麒麟@
コハルが俺の部屋にやってきていった一言。それは俺の想像を遥かに超えるものだった。
「わたしと結婚してくれない?」
「はい?まだ酔ってる?」
「酔ってないよ。シラフ」
「なんで急に?」
「だって今回のことでわかったんだもん。フレンドリストからでも表示できないようにできるって。だから結婚したらわかるんじゃないかと思って」
「それはそうかもしれないけどなぁ、というか嫌じゃないのか?相手が俺みたいなので」
「誰でもいうわけじゃないよ。ムラクモだから言ったんだよ」
「え?なんて?」
「なんでもない!それでどっち?」
「まぁ互いに利益あるならいいけど」
「利益……か。今はそれでいいや」
「うん?」
何か所々ぶつぶついっているがよく聞こえない。まぁ実際結婚するといくつかいいことがあるから断る理由もない。
まぁ実際にするわけじゃないし現実に戻ると関わることもないと思う。
その日コハルはそれだけ言って帰っていった。次の日コハルが朝一俺の部屋の前にいた。別に起こしても良かったんだけどまぁいいと思う。
「それじゃあいこっか」
「迷宮区か?」
「違うよ〜とりあえずついてきて」
俺はコハルに言われるがままついていく。そのまま転移門で移動して着いたのは最前線の61層だ。
ここは目がチカチカする。何せ金持ちが家を買うようなところばかりだ。
歩いていくのに後ろからついて行き着いたのは綺麗な一軒家だった。
「ここは?」
「私たちの家」
「うん?今聴き違いかな?もう一回言って」
「私たちの家」
「ちょっとマテェェェェェェイ!」
「うるさいよ」
「俺たちの家!?なんで?」
「なんでって結婚したらこういうのに住むんじゃないの?」
「それは現実でならとか」
「こっちでも一緒だよ」
「はぁ……わかったよ。それでいくらなんだ」
「それはいいの!」
「いいのじゃないだろ。コハルが今言ったじゃねーか。結婚したらこういうのに住むって。全部出すよ」
「ダメだよ」
「ダメもクソもないんだよ。こーいうのは俺が払うから」
「でも……」
「それなら今度うまいもの作ってくれ。最近料理スキルあげてるだろ」
「なんで知ってるの?」
「さてなんででしょう」
俺は部屋から出ていった。結婚するとストレージも共通になるから楽だ。コハルの方にお金を送って俺はある場所に向かう。
迷宮区に行くつもりだったけどあるやつから連絡が来たから俺はそこに向かっていく。
ついたのは迷宮区に行く道にある洞窟だ。そこの奥には広けた広場がある。
そこに俺にメールを送ってきた奴がいた。
「悪いなムラクモ」
「気にすんな。それで話って?」
「こんな装備が出た」
そういい見せてきたのは片手剣を両手に装備している。俺の双剣に似ているが片手剣を両手に装備しているやつは今このアインクラッドにいない。ということはキリトのもユニークスキルか。
「それは?」
「二刀流らしい」
「じゃあ俺も隠してるもの見せないとな」
俺も双剣を装備した。キリトたち攻略組にはクイックドロウは見せているが双剣は装備しているところは見せたことがない。
キリトもびっくりしている。
「それは?」
「これもお前と同じおれのユニークスキルだよ」
「マジか」
「双剣、二刀流と似てるな」
「特訓したいんだ。手伝って欲しい」
「あぁ、わかったよ」
そこから俺たちは2人で特訓を重ねた。キリトの二刀流は今からの特訓なのでスキルのカンストまではかなり時間がかかりそうだ。特におれの武器のように成長速度upがついていないから厳しいと思う。
というかこの短剣マジで付与効果がバカみたいについている上にめちゃくちゃいいやつばっかりなんだよな。
時間は過ぎていく。そのまま結局俺たちは夕方まで特訓を続けた。キリトがこのスキルを公にしないのはおそらくおれと同じ理由だろう。
ネットゲームは大抵妬みなんかが多い。特に死ぬか生きるかの世界では。そのユニークスキルの獲得方法が分かっているなら周りに教えられるしいいんだけどわかっていない場合は話が別だ。
ましてやこのアインクラッドで1人なんてことになると妬みがすごい。
「そろそろ帰るか」
「そうだな。今日はありがとう」
「気にすんな。ただ誰か来ないか見張ってただけだし」
「いやそれでも助かったよ。ありがとう」
「あぁじゃあな」
俺はいつもみたいに宿に戻りメッセージでえらい怒られたのは別の話。
俺たちの攻略も進みしばらくして俺とアスナはばったり会ったので話した。俺が欲しいと思っているものに対して。
「いい武器屋さん?」
「なんかアスナなら知ってそうかなと」
「あるわよ。48層主街区にあるリズベット武具店にいってみて」
「わかったよ。ありがとう」
俺は最前線や他で手に入れた鉱石や素材を持ってそこに向かう。
「いらっしゃいませー」
「どうも。リズベット武具店ってここだよな?」
「ええそうよ。それでどうかしたのかしら?」
「あぁここと同じぐらいの短剣を作って欲しい」
「ちょっと見せてもらっていいかしら?」
俺は武器をリズベッドに渡した。
「ええぇぇぇぇえええええ。なによこれ!こんな武器見たことがない」
「どう作れそう?」
「正直ここまでの付与効果をウチで作るのは無理だわ」
「あーごめん。言葉足らずだった。付与に関しては俺も大丈夫。けど攻撃の方に振って欲しいんだよ」
「それならなんとかなるかもしれないけど素材が足りないの」
「ならこれ全部渡すからやっててくれないか?金もいくらでも出す」
「え、えぇぇぇぇええええ。いや流石にこんにもらえないわよ」
「いいからいいから。それじゃあ頼んでもいいかな?」
「ええ、任せて」
「また連絡してくれ。アスナか俺でも」
「あなたアスナの知り合いだったの?」
「まぁな。攻略組で一緒だし」
「わかったわ。任せて頂戴」
「それじゃあ」
俺は店から出て迷宮区に向かう。そろそろこの武器だけじゃあきつくなってきているしそろそろ欲しいと思っていた。もちろんバレること覚悟だけど。
そこから数日してリズベットから連絡が来た。なんでも武器ができたらしい。
俺は鍛冶屋に向かって行き中に入る。
「来たわね。これが武器よ」
見せてくれたのは刀身から柄まで全て真っ黒の武器だった。
「名前はシャドウソードよ。とりあえず振ってみてくれる?」
俺は短剣を抜きその短剣を振る。手にしっくりくるし振りやすい。それにこの武器のパラメータを見てみると本当にいいパラメータになっている。
「ありがとう。いい武器だよ」
「ええ、渾身の一作よ」
「それでいくらなんだ?」
「お金はいらないわ。ただ今度一緒にご飯でもどう?」
「かまわないけどどうしてなんだ?」
「いや、えーとなんとなくよ。これからもここに通ってもらえるようにかしらね。唾つけておかないと」
「まぁいいけど。りょーかい。また適当に連絡するよ」
「ええ」
俺は武器屋から出て行く。そして迷宮区で試しに使ってみるが本当に良い短剣だ。俺はボス部屋前までついた。いったん戻りマッピングが終わったことをKoBにいいに行く。
KoBは人数こそ少ないがアインクラッドでも最強のギルドだ。中に入り話すとヒースクリフとアスナそれにフェアリーまできた。コハルまで本部にいた。
「なぁなんでコハルがここに?」
「わたしと一緒に訓練してるの」
「あ、そうなんだ。まぁいいんだけどさ」
「マジか」
「それで話というのはなんだね」
「迷宮区のマッピングが終わった。ボス戦に行けるぞ」
「なるほど承知した。アスナくん、すぐさま伝達してくれたまえ」
アスナとコハル、フェアリーは出て行く。というか団長のヒースクリフがやればいいのに。前に聞いたことがある。KoBはアスナが仕切っていてヒースクリフは静観していると。
部屋には俺とヒースクリフが2人きりになった。
「あんたなにもんだ?」
「何者とはどういうことかね?」
「言葉通りだよ。あんたのやり方は聞いた。それはまるでアスナたちのの成長を促しているように見える」
「それはそうだろう。わたし個人できるのは限られている。ギルド全体のレベルを上げていかないといけない」
「言ってることは理解できる。けどあんたのやり方は何かを楽しみにしているようにも見える」
「ほう」
「まるであんたが茅場みたいだ」
「なぜそう思うのかね」
「あんたが茅場だった場合アスナたちがもう大丈夫と判断したらKoBを抜ける。そして100層で俺たちを待つとかな」
「なるほど面白い推理だ。だがそれではわたしがボス戦に参加する意味がないだろう。レベルアップを求めるなら参加しないほうがいいはずだ」
「まぁ確かにな。悪い変な勘ぐりして」
「なに気にすることはない。面白い推理だった」
「それじゃあな」
「君も入らないかい。うちのギルドに」
「やめとくよ」
「そうか」
俺は部屋から出て行く。俺がヒースクリフに言った事は思っている事全てだ。だが確かにそれならボス戦なんて参加しないほうがいい。その方がここの技術の向上ができるんだから。
俺は悩みながら家に帰っていった。
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