戦姫絶唱武闘伝シンフォギアG   作:フリューゲル

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前話で、ミカとのバトルで後々でのミスをしていたことに気づいたので、トドメのシーン変更しています。


気になる人はそこだけ読み返してもらえると助かります。細かい設定とか気にならないなら大丈夫かも?8/14日


エピソード23《LINKER》

病院の待合室、そこで響は1人沈んでいる。あれから、S.O.N.Gの職員が到着し、すぐに病院に搬送され治療中だ。

 

 

「翼さん……」

 

 

クリスはこっちに向かわず、切歌や調の援護へと向かい、指令たちも未だ戦闘中のため来れていない。

 

 

「響……」

 

 

飲み物片手に響に近寄るのは未来だ。他の職員が来れないため、現在は響と未来だけが翼の治療を祈っている。

 

 

「わたし、ダメだね。今も切歌ちゃんや調ちゃんが戦っている。クリスちゃんも向かった。でも、わたしは動けないでいる。翼さんが、マリアさんがわたしにあれだけ、戦うことの意味。覚悟を見せてくれたのに」

 

 

ポロポロと涙を流す響をそっと抱きしめる未来。

 

 

「うん。今はいいよ。それで」

 

 

「未来?」

 

 

未来は少し離れて、響をしっかりと見つめる。

 

 

「だって、ここで翼さんを置いて行く響は響じゃないでしょ? 響は響のまま成長してほしい。だってそれがわたしの好きなお日様だから」

 

 

未来の言葉で少しだけ笑顔になる。

 

 

治療中のランプが消えて、医者が出てくる。慌てて2人は医者へ詰め寄る。

 

 

「翼さんは? 翼さんは大丈夫なんですか?」

 

 

響の勢いにたじろぐが、姿勢を正して医者が告げる。

 

 

「大丈夫とは言い難いですが、峠は越えました」

 

 

翼の容体を。それを聞いて2人はひとまず安堵する。

 

 

「よかった……」

 

 

「わたし、みんなに知らせてくるね」

 

 

響はその場にへたり込み、未来はすぐに本部に連絡するため離れる。

 

 

 

未来から連絡が入り、本部にいた職員たちは安堵するが、すぐに気持ちを切り替える。

 

 

「それでクリスくんはまだか?」

 

 

「もう少しで到着します」

 

 

指令の言葉にすぐに、藤尭がクリスの現在地を調べ報告する。

 

 

「なんとしても間に合わせるんだ。もう切歌くんと調くんのLINKERは」

 

 

ギアの出力が安定せず、足元もおぼつかない2人をモニター見つめる指令は、手から血が滲むほど強く握りしめている。

 

 

「僕も現場に行かせてもらいますよ?」

 

 

ウェルの提案に誰もが驚く。

 

 

「僕が作った優しいLINKERを彼女たちに届けないといけませんからね」

 

 

指令からの返事を聞かず、ウェルは出ていく。

 

 

「待ってください」

 

 

通路を歩くウェルを呼び止める声がする。

 

 

「はいぃ?」

 

 

「戻ったら、ボクにもLINKERの作り方を教えてください」

 

 

エルフナインの言葉にウェルは少し考える。

 

 

「ええ。僕以外にも作れたほうがいい。是非お願いしますよ」

 

 

「ですから、必ず戻って来てください」

 

 

これには驚く。思っていなかった言葉が返ってきたから。

 

 

(これはどっちの意味で言っているのか。まぁどちらにしても、戻るつもりですが)

 

 

エルフナインをジッと見つめるウェル。

 

 

「もちろんですよ。僕は死にに行くつもりはありませんよ」

 

 

そう言って再び歩き出す。

 

 

(純心なのか、あのコピーだからなのか。判断がしかねますね)

 

 

笑い声を溢しながら歩いていく。

 

 

ミカを撃破した切歌と調を待っていたのは、新たなオートスコアラー。

 

 

「ワタシも派手にやらせてもらおう」

 

 

残る一体、レイアが現れたのだ。

 

 

「連戦なんて聞いてないデスよ」

 

 

「もうLINKERの時間も残っていない」

 

 

下校途中でミカに襲われたため、予備のLINKERを持っているはずもなく、窮地に陥っていた。

 

 

「悪く思わないでくれ。シンフォギアを誰も倒さず散るのは地味にマズい」

 

 

もうガンダムを呼ぶ力がないどころか、ギアを展開しているのも限界に近い。

 

 

「ここは一旦引いて」

 

 

「なっ? 調、なにを言っているデスか? アタシは前にこいつに負けたこと忘れてないデスよ」

 

 

調は撤退を。切歌は撃破を。それぞれ意見がぶつかる。

 

 

「切ちゃん、今のわたしたちわかってる? もうギアを纏うのもキツいんだよ?」

 

 

「そんなのは気合いでなんとかするデス。1度負けた相手に引き下がるなんて、アタシのプライドが許さないデスよ」

 

 

真剣な表情で言う切歌に調は呆れる。

 

 

「でも、このまま戦っても勝てない」

 

 

「そんなことはやってみないとわからないのデス」

 

 

いがみ合う2人を黙って見つめるレイア。

 

 

「ワタシとしては、逃すつもりも負けるつもりもないからどっちでもいいのだが、そろそろ派手に幕開けと行こうか?」

 

 

そんなレイアを無視するように言い争いは続く。

 

 

「切ちゃんの分からず屋」

 

 

「調のほうこそ頑固者デス」

 

 

ついには子供の喧嘩のように。

 

 

「ワタシを無視とは、地味に傷つく」

 

 

待っていられないとコインを飛ばして無理矢理、戦闘開始させる。

 

 

アームドギアが発動せず、判断が遅れた2人は直撃を覚悟するが、コインはボウガンや銃弾によって弾かれる。

 

 

「いつまでバカやってるつもりだ?」

 

 

上空から降ってきたクリスが2人とレイアの間に立つ。

 

 

「コイツはあたしに任せときな」

 

 

「まったく派手な登場をしてくれる」

 

 

「「ガンダム!」」

 

 

レイアとクリスが同時にガンダムを召喚する。

 

 

「シャッフル・ダイヤ」

 

 

「ガンダムマックスター」

 

 

クリスとレイアはお互いの武器であるコインと銃弾で牽制しあっている。

 

 

「お困りですか?」

 

 

クリスに僅かに遅れるようにウェルが登場する。

 

 

「ドクター?」

 

 

「戦えない人がなにしに来たデス?」

 

 

予想外の人物が登場したことで2人は困惑していた。

 

 

「いえね。これを届けに来たんですよ。必要でしょう? 僕だけが作れる優しいLINKERが」

 

 

ウェルの手にあるLINKER。それがあればまた戦えると2人は意気込む。

 

 

「ただし、本日2度目のLINKER投与です。しばらくは動くことも困難になりますが、それでも使いますか?」

 

 

間を置くことなく2人が頷いたので、ウェルはこれを2人に渡す。

 

 

手にしたLINKERをなんの迷いもなく打ち込む2人。それを見てウェルは満足そうな顔をしていた。2度目のLINKER投与で2人には激痛が走り、そんなウェルに気づく様子はなかった。

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