戦姫絶唱武闘伝シンフォギアG 作:フリューゲル
「ガンダムが金色に?」
響の呟きの通り、ボルトガンダムは金色に輝いている。
【グラビトンハンマー】
鉄球が飛んできて、慌てるように4人は横に転がりながらかわす。
「この前のとはわけが違いすぎやがる」
南極でこの技を見た時との威力の違いにクリスが驚く。
「当然だ。言ったはずだ。ハイパーモードだと」
ゆっくりと降下してくるキャロル。
「ハイパーモード?」
「そんなことも知らずにそのガンダムたちに乗っていたとは虫唾が走る」
調の呟きに呆れている様子だった。
「お前は必要ない。もういいだろう」
ボルトガンダムの手に四大元素の光が集まる。
「やらせるか!」
響が蹴りこれを防ぐ。
「ならば!」
今度は響へとエネルギーを飛ばそうと構える。
「うわぁぁ!」
咄嗟に手をクロスさせ防御するが、吹き飛ばされる。
「くそっ! あたしたちじゃ無理なのかよ!」
『僕なりにですけどね。あれから色々と調べてみたんですけどね。シャッフルの紋章について』
クリスが嘆くと同時にウェルから通信が入る。
「本当デスか?」
「早く教えて」
焦らすように話すウェルを急かす。
『明鏡止水。その心です。邪念をなくせば紋章と共鳴し、ハイパーモードにもなれるかもしれませんね』
「それじゃあ、わたしとクリスちゃんは……」
紋章を持っていない響とクリスは、ウェルの言葉にガッカリする。
『案ずるでない。例えハイパーモードになれずとも、立花と雪音がここまで積み上げた連携ならば必ずや勝てるはずだ』
突如聞こえた通信に全員が笑顔になる。
「先輩。大丈夫なのかよ?」
『仲間が戦っているのに伏せってなどいられまい』
「翼さんの言う通りだよ。やろう。クリスちゃん」
響とクリスがお互いに頷き合うのを見て、調と切歌も頷き合う。
「わたしたちは」
「アタシたちの出来ることをやるだけデス」
2人は静かに目を閉じる。
「どうやってなるデスか?」
「上手くいかない」
明鏡止水に入れず、慌てる2人に謎の声が聞こえる。
「心を落ち着かせるデスか?」
「強く思う気持ち」
復唱するように呟く。
「「明鏡止水」」
するとガンダムローズとドラゴンガンダムは金色へと輝く。
【ローゼスビット】
薔薇の花弁をイメージしたビット兵器が、左肩部全てを覆っているシールドから発射される。
【宝華教典・十絶陣 】
投射したフェイロン・フラッグで相手を囲み、その状態で火炎放射を吹き付ける事で相手を炎の渦で攻撃する。
「くっ!」
調と切歌の同時攻撃に、キャロルは飛んでその場を離れる。それを誘導されていると知りながらも。
【MEGA DETH FUGA】
クリスが待っていたと、大型のミサイル2機を展開し発射する。
「今更こんな攻撃で」
空中で回転し、このミサイルをかわす。
「今だ! ぶん殴れ!」
ミサイルに乗っていた響がキャロルの背中に拳を突き上げる。
「いっけぇ!」
これが直撃し、キャロルは大きく飛ばされる。
「まだまだ!」
ミサイルを足場に跳躍し、キャロルを今度は上から殴り落とす。
「この程度でオレに勝ったなどと思うてくれるな」
粉塵が晴れてそこには多少傷ついているが、しっかりとキャロルが立っていた。
「今デス!」
「押し切る!」
そこに切歌と調が追い討ちをかける。
「目障りだ」
炎の塊を切歌に、風の塊を調にそれぞれぶつける。
【ガイアクラッシュ】
両手を大地につけ、エネルギーをぶつけて衝撃波をクリスに向けて飛ばす。残った響には水の塊を噴水のようにぶつける。
「多少はやってくれたようだが、これで終わりだ!」
ゆっくりと上昇し、全員を射程範囲に入れると四大元素の力を溜めて、解き放つ。
攻撃を受けた直後であり、体勢が悪く避ける術などなかった。
「巨大な盾だと?」
装者たちの目の前に巨大な剣が刺さっていて、キャロルの攻撃を防いでいた。
「剣だ」
その頭上にはシューピーゲルに乗った翼の姿もある。
「翼さん?」
「仲間のピンチに鞘走らずにいられようか!」
翼の登場に装者たちは安心感が増す。
「今だ! 立花! 雪音!」
翼の掛け声を合図にキャロルを挟むように立つ2人。
「「わたし(あたし)のこの手が光って唸る。勝利を掴めと輝き叫ぶ!」」
同時にキャロルへと走り出す。
「シャーイニング!」
「サイクロン!」
そして同時に振りかぶる。
「フィンガー!!」
「パンチ!」
響がボルトガンダムの頭を掴み、クリスがそれを打ち上げる。
「トドメだ!」
【バーニングパンチ】
光拳がボルトガンダムの腹部を直撃する。
「やったか?」
ボルトガンダムは消えており、ボロボロになったキャロルの姿があった。
「キャロルちゃん。わたしにはよくわからないけど、一緒に考えようよ? キャロルちゃんも笑って過ごせる方法を」
「その呪われた旋律で誰かを救えるなどと思いあがるな」
そう言い残すと、キャロルの体は砂のように崩れていった。