戦姫絶唱武闘伝シンフォギアG   作:フリューゲル

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エピソード37《F.I.S》

「流派東方不敗は!」

 

 

ドモンが拳を突き出す。

 

 

「王者の風よ!」

 

 

マリアも応えるように拳の突き出す。

 

 

「全新!」

 

 

「系裂!」

 

 

拳を交える2人。

 

 

「「天破侠乱!」」

 

 

お互いに拳を放ち、捌く。

 

 

「「見よ! 東方は紅く燃えている!!!!」」

 

 

お互いに距離を取り叫ぶ。

 

 

「ふっ。たった数日でここまでマスターするとは。最後にこの技を伝授して終わりだ」

 

 

「ええ。あなたのおかげでなんとか戦えそうよ。感謝しているわ」

 

 

ドモンにお礼を言い、最後の技を伝授に移る。

 

 

「これは!」

 

 

ドモンの放った技を見てマリアは驚く。生身の状態で放った技が岩を、大地をえぐっていたからだ。

 

 

「さすがに衰えたか。これほどの威力しか出ないとは」

 

 

ドモンの言葉で更に驚く。そして同時にこの技を習得すれば、強力な力を手にすることが出来ると確信していた。

 

 

「時間が惜しいわ。どんどんいきましょう」

 

 

心が騒ぐのを感じ、早速と技を教わる。

 

 

「ふっ。ああ」

 

 

 

ドモンの指導は2週間にも及び、その間にサンジェルマンたちともいざこざはあったが、なんとか彼女たちを認めさせる力を身につけた。

 

 

「これなら私も戦えるわ」

 

 

「ああ。もう問題はないだろう。だが、忘れるな。ガンダムでの戦いは己の精神に左右される。迷いや不安、心が乱れるときガンダムはその力を発揮できないと」

 

 

ドモンの言葉をしっかりと聞き、噛みしめるように頷く。

 

 

「あなたはもう行くのね」

 

 

「ああ。予定より長くここに滞在しすぎた。こうしている間にもデビルガンダムがよって苦しめられている人がいるかもしれないからな」

 

 

荷物を手に取るドモンを見つめるマリア。

 

 

「キング・オブ・ハートの名に恥じないように頑張るわ」

 

 

「期待している」

 

 

マリアの言葉に笑顔を浮かべ、ドモンはF.I.Sから立ち去る。

 

 

「マリアのこと感謝します。こちらで車を用意してます。よかったらお使いください」

 

 

訓練室を出たところでナスターシャがドモンに話しかける。

 

 

「ありがたく使わせてもらう」

 

 

立ち去るドモンの背中を見つめるマリア。

 

 

「きっとまたどこかで会うのでしょうね。そんな予感がするわ」

 

 

ドモンの指導により、サンジェルマンたちにも認めてもらえたマリア。それにより、F.I.Sも本格的に動きだす。

 

 

「フロンティアを浮上させる?」

 

 

「ええ、そうです。ようやく場所の検討もつきましたし、その力も手に入ったことですからね」

 

 

カリオストロの言葉にウェルが返す。海底に眠ると言われる要塞。それを浮上させると言うのだ。

 

 

「まさか! あの子を使うつもり!?」

 

 

「他に誰かいますか?」

 

 

マリアが掴みかかるが、顔色を変えることなく告げる。

 

 

「ふざけないで! あの子にそんなことさせられるわけないじゃない!」

 

 

「おやぁ? どうしてですか? 彼女は自ら望んでここにいるはずですが?」

 

 

ウェルの言葉にわかっていても納得の出来ないマリアは拳を握りしめる。

 

 

「落ち着きなさい。我々はもう綺麗事だけではやっていけないところまで来てしまっているのです。覚悟を決めなさい」

 

 

ナスターシャに論せれ、マリアはなにも言えずにいた。

 

 

「私たちがやることは、革命だ。犠牲なしになど不可能だ。忘れたわけではあるまい」

 

 

サンジェルマンにも言われ、マリアも大人しくウェルを離す。

 

 

「月の落下を防ぐため。誰にも支配されない世界を作るため。そのためには多少の犠牲や自らの手を汚すことは、仕方ないじゃない」

 

 

「ドクターの言うように、あの子は望んでここにいるワケダ」

 

 

マリア以外の者は、ウェルの提案に納得しているようだ。

 

 

「そこで3日後に、マリアのライブで宣戦布告をしてもらいます。各国の政府が隠した悪事を表にだすために」

 

 

「わかったわ。マム」

 

 

その表情は未だ、納得していないようで強張っている。それでもマリアがそう答えたことで、話はその方向で進んでいく。

 

 

「宣戦布告をした場合、キャロルや統制局長、それにフィーネが動くリスクはどのくらいある?」

 

 

サンジェルマンの問いにウェルは笑顔で答える。

 

 

「ほぼない。そう言い切れます。まぁS.O.N.Gはそうは行かないでしょうが」

 

 

しかし、その答えに再びマリアは複雑な表情へと変わる。

 

 

「S.O.N.Gと敵対なんて……」

 

 

「他は政府を守る義理などありませんからね。世界が混乱するのは、望むところでしょうし、傍観してくれるでしょう。しかし、S.O.N.Gは国連直轄の組織です。傍観はまぁ無理でしょうね」

 

 

うなだれるマリアに容赦なく告げるウェル。

 

 

「なにか方法はないの?」

 

 

「どうやって? あなたや僕はS.O.N.Gの裏切り者。そちらの錬金術師たちや、ナスターシャ教授をはじめとするF.I.Sの職員は警戒されていることは、ご存知でしょう?」

 

 

ウェルの追い討ちに思える言葉に、マリアはただ黙るしか出来なかった。

 

 

「どうする? 戦えないと言うならこの話はなしだ。同盟も解消させてもらうが」

 

 

サンジェルマンの冷たい視線が刺さる。

 

 

「マリア、割り切りなさい。かつての仲間であっても、世界を救うためです」

 

 

ナスターシャの言葉にマリアは力なく頷く。

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