善と悪の協奏曲   作:ミクス

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高山達のお話です


駆逐艦?の脱出した後に…。

高山達が研究所に入ろうとした時、研究所が内部から爆発した。

 

「なんだぁ?」

「提督、下がってください。」

 

爆発したのは玄関付近らしくポッカリと穴が開いていた。

遠目から見ても爆発の威力がどれほどだったのか想像できる。

 

「元帥閣下、まずは我々が先行します。」

「あぁ、気ぃつけろな。」

「はい。」

 

そして永瀬達特殊部隊が先に研究所へと向かった。

そこで高山達は見た。

先ほど爆発した玄関口に誰かが立っていたのだ。

 

「誰だ…?」

 

しかし次の瞬間にはその誰かはいなかった。

代わりにーー。

 

「あぁ?大淀。」

「仕事を増やさないでください。」

 

元帥の大淀が何かをつかむような仕草をした。

 

「チッ!追うぞ!高山は永瀬と共に研究所へ行け!」

「はい!」

 

高山達には見えなかったがなにかが走り去って行ったらしい。

もしかしたらさっきの人影なのかも知れない。

だが今はそれよりも研究所内にいるであろう朝潮と霞が優先だ。

 

「さあ高山提督、付いてきてください。」

「了解しました。」

「絶対に助けます!満潮!行きましょう!」

「……えぇ。」

 

妹達の気合も十分であった。

 

破壊された入り口から入ると研究所内で過ごしていたのであろう職員が走り回っていた。

そしてよく見るとエントランスの端っこの方に穴が開いていた。

 

「止まれ!我々は特殊憲兵隊である!この施設では違法研究を行っていたという嫌疑がかけられている!大人しく投降せよ!」

 

そう言って中にいた職員に銃を向ける。

もちろん抵抗すれば容赦なく撃つがほとんど威嚇目的だ。

銃を向けられた職員達は次々と投降の意思を見せ始めた。

 

「よし、職員どもは拘束しておけ。我々は地下に向かうぞ!」

 

穴が開いている方へ向かうとちゃんと登り降りできそうだった。

地下へ降りるとムワッとしたカビ臭い匂いに、腐敗臭もしていた。

降りた先は通路だったらしく周りには何もなく一本道。

先へ進むと大潮と満潮が吐き気を催す光景が広がっていた。

 

「なんだ…これは…?」

 

通路の途中で見つけたのは2人の研究員の遺体だった。

胴体を真っ二つにされていた。

 

「おぇ…。」

 

大潮は思わず嘔吐してしまった。

その背中を高山がさすりながら周りを見渡すと試験官が落ちていることに気づいた。

永瀬も気づいたらしくそれを拾い上げるとおもむろに匂いを嗅いだ。

 

「これは…高速修復材か…?」

 

中には1滴ほどの緑の液体が入っており高速修復材特有の匂いもしていた。

間違いなく高速修復材だろう。

 

「ここで何かがあったのは確かなようだ。全員警戒しながら進もう。まだこれをした犯人がいるかも知れない。」

 

これとはもちろん遺体のことだ。

どう見てもこれは普通ではない。

 

警戒しながら進むが何事もなく通路の奥までこれた。

奥には頑丈そうな扉があった。

扉を開けるとそこにはとんでもない光景が広がっていた。

 

至る所に牢屋があり艦娘と思われる人が倒れている。

見えている範囲の艦娘が全裸でそこかしこに傷が見られた。

傷もちゃんと治されてはおらず腐敗して高速修復材を使っても戻らないような傷もあった。

 

「酷い…。」

 

永瀬は他にも見たことがあるのだろう。

すぐに行動を開始した。

一方高山達はこの光景に唖然としていた。

 

「これが人間のすることなのか…?」

「朝潮姉さん…朝潮姉さんと霞ちゃんは!?」

 

大潮は一目散に駆け出した。

こんなに酷いことをされる場所なのだ。

姉も同じ様な目にされているのかも知れない。

しかし高山達が地下の全ての部屋を見て回っても朝潮と霞の姿はどこにも無かった。

 

その後元帥が戻ってきて証拠品の押収を始めた。

元帥が追いかけていた人影は逃げられたそうだ。

高山達はなにもすることがなく端っこの方で待機していた。

大潮と満潮は朝潮と霞が見つからなかったことにより一層元気がなくなっている様に見えた。

いやもう既に大潮は泣いていた。

それからしばらくの間なにもせずにいると元帥がこちらに向かってきた。

 

「高山、報告しておくぜぃ。押収した書類からまず間違いなく朝潮と霞はこの研究所にいた。そしてこの研究所に2人を送った張本人は五味渕で間違いない。」

「五味渕提督が…。」

 

研修として始めにあった時は悪事に手を染めているそぶりは一切なかった。

逆に優しくいろいろなことを教えてもらったりもしていた。

 

「あとなぁ、こいつは見せるべきじゃねぇと思うんだがお前達は知る権利がある。」

「これは?」

 

差し出されたのは1冊の本だった。

表紙から察するに恐らく日記帳。

 

「こいつは朝潮と霞の記録帳だ。この中に朝潮と霞の生活の記録が全て入っていた。正直、俺は読むのはお勧めしねぇ。」

「……読みます。」

「そうか。」

「……大潮にも見せてください。」

「…私も。」

 

大潮と満潮が読みたいと言ってきた。

それに頷くと日記帳をみんなに見える様にして意を決して日記帳を開いた。

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