×月×日
今日新入りが入ってきた。姉妹なんだが姉の方が少しおかしいらしい。なんでもいつでもどこでも艤装を装備できるという。そんな芸当深海棲艦にしかできねぇだろw。だからこいつの呼称は艦娘もどき。一応首輪をかけておこう。艤装を出されても困るしな。妹の方はなんの変哲も無いただの艦娘だ。いつも通りおもちゃにすればいいだろ。
×月⚪︎日
今日は新入りの顔を見に行ってみた。外見はただの小学校の高学年か中学生ぐらい。まぁパッとしない奴らだった。妹がキーキーとうるさいから困ったもんだ。まぁ、そのうち喚く余裕もなくなるだろうけどなw。艦娘もどきの方は早速艤装を出そうとしやがった。だが首輪の仕掛けを起動させると艤装は出せなかったみたいだ。もしかしたら集中しないと出せないのかもな。艦娘もどきには罰として視覚を潰してやった。潰してやった時の悲鳴は最高だったぜ。その時に出た血は研究材料として採取しておいた。俺たちも一応研究者だからな。あいつについて隅々まで調べてやる。
×月◽︎日
2日間かけて血を調べてみた。すると色々と面白いことがわかった。なんと艦娘もどきの血から微量の深海棲艦の成分が検出された。俺たちの中であいつの存在は完全に深海棲艦と認識した。それともう1つ。俺の同僚が壊れた艦娘に血を飲ませていた。すると壊れていた艦娘の傷が全て修復された。切り傷や打撲、骨折までもが治っていたのだ。これには俺も驚いた。これを高速修復材と混ぜたらどうなるんだ?明日はそれを調べてみよう。あ、この2日間艦娘もどきには何もしてなかったな…。遊んでから研究するとしよう。……そういえば駒瀬の奴がまた変なことをし始めたな。まぁ、確かにあいつの趣味は時間はかかるけど面白いんだよな。
×月△日
艦娘もどきの部屋に行くと驚いた。艦娘もどきの奴、視覚を失っているというのに平然と受け答えをしやがった。あいつの心も深海棲艦みたいに冷たくなってんじゃ無いのか?あ、あいつはもう深海棲艦だったな。その後は娯楽室に行き艦娘もどきを部屋に設置してある鎖に繋いだ。これでもう逃げることはできないからな。今日は鞭打ちで痛めつけた。だがあまりいい声で鳴かなかった。なので試しに妹の話を出してみると凄い剣幕で喚きだした。妹効果すごいな(笑)。「妹には手を出すな。私が代わりに受ける」だって。もう既にその妹は艦娘もどきと同じ目にあってるというのにな。もちろんこの事実は伝えていない。駒瀬に指示されたからだ。俺としても伝える気はなかったけどな!ほんと楽しかったぜ。
………
×月▷日
艦娘もどき達がやってきて2週間が経過した。もうあいつらもかなり弱ってきているのだが未だに壊れない。普通のやつならもう会話もできないはずなんだが奴らとは普通に会話できている。はっきり言って異常だ。まぁ、そんなわけで今日は趣向を変えてみた。いつもは痛めつけて遊ぶのだが、今日はあまり痛めつけなかった。流石に妹の方にはやっていないが艦娘もどきに薬物を注射した。それも結構多めに。人間に使ったら即死するであろう量だ。最初のうちは何もかもが気持ちよく感じていたのだろう。しかし薬物の効果が切れてくると面白いほど狂い始めた。ガタガタと震え始めて暴れまわった。流石に危険だったので職員は退避した。モニターで確認したことだが最終的に狂ったように叫びながら白目を剥いて気絶した。気絶した後も身体がガクガク震えていたのは面白かったぜ。
追記
翌日、艦娘もどきを見に行ってみると普通に過ごしていた。てっきり発狂しながら暴れまわっていると思ったのだが全く違った。かなり消耗している様子だったが薬物を使った後には全然見えなかった。さらに艦娘もどきは前日の記憶が全く無いらしい。もう一度昨日与えた量と同じ量を注射してみたが発狂することはなかった。どうやら耐性がついたらしい。やべーよ。ほんとに化け物だよ…。
………
⚪︎月×日
そろそろ艦娘もどき達がやってきて1ヶ月経とうとしている。駒瀬から聞いたことだが駒瀬はかなり信頼されているらしい。これも1ヶ月間艦娘もどきと接し続けた結果なんだとか。艦娘もどきは前よりも口数が減り妹は目から光が消えているらしい。もう壊れる寸前ということだな。だから妹が壊れる前に全てを話すことにするそうだ。大抵の艦娘はこれで完全に壊れてしまうからまた仕入れないとな。でもあの艦娘もどきはわからんな。あいつは本当に規格外だ。もし明日壊れなかったらまた遊んでやるとするか。今度は身体も壊れるぐらいやってやろう。
☆
「「「………。」」」
日記帳を読み終えた高山達は言葉が出なかった。
自分達が思っていた以上に内容がひどかった。
こんなに辛い事を1ヶ月もの間受け続けていたのだ。
もう涙が止まらなかった。
「俺もここまでのものは初めてだったぜぃ…。ひでぇ事をしやがる。」
「朝潮と霞は…?」
「残念ながらもう一度隅々まで探してみたがいなかった。……多分もうここにはいねぇだろう。」
「そんな!?じゃあ大潮達のお姉さんは…。」
「まぁ、焦るな。…こいつぁ俺の予想だがここに来る前に人影があったろ?あれが朝潮と霞だと俺は思うぜぃ。残念ながらもう何処にいるかは分からねぇがな。」
「「「……。」」」
「さて、もうだいぶここの処理も終えた。お前達は先にホテルに戻って休んでおけ。いいな?」
「はい……。」
そうして高山達一行は先にホテルへと戻り体を休めることにした。
しかし今日のことであまり寝付けなかったが。
翌日朝起きると高山達は大本営へと呼ばれた。
なんでも加藤元帥が呼んでいるらしい。
早速大本営へと向かうと応接間に通された。
「……昨日はあんまり眠れなかったみてぇだな。」
「はい…。それで話とはなんでしょうか?」
「…そうだな。まずは横須賀鎮守府なんだが今週末には五味渕の野郎をブタ箱送りにする。」
「……そうですか。」
「あんまり興味なさそうだな。」
「…そうですね。正直僕はあの人が苦手でしたので。」
「ほう、そうだったのか。まあいい。次だ。おそらく次の話には食いつくだろうな。」
「なんでしょうか?」
「朝潮と霞のことなんだがな。」
「ッ!?何かわかったんですか!?」
「落ち着け。提督のお前が取り乱してどうする。見ろ、大潮も満潮も落ち着いてるじゃねぇか。」
「はっ!すみません…。」
「加藤元帥、早く教えてください。お姉さんと霞ちゃんについて。」
「私もよ。全く、司令官も焦りすぎよ。」
「うっ…。」
「いいか?これは俺からのアドバイスだ。海を探すんだ。諦めずに探し続けろ。そうすれば必ず2人と出会えるはずだ。」
「元帥閣下…?」
「今行ったことを忘れるな。……よし、伝えるべきことも伝えた。俺は仕事があるからお前達は今日は休むといい。明日ラバウル基地への定期便が出るからそれに乗っていけるよう手配する。以上だ。」
そうして高山達は退出した。
「よかったんですか?あんなに遠回しな言い方で。」
「大丈夫だろ。あいつは人間や艦娘を襲うことはない。現に俺たちがいきているのがその何よりの証拠だ。かと言ってあいつが日本から離れる可能性も限りなく低いだろう。霞がいるのだからな。」
「はぁ…。そう言うことにしておきます。それよりも本日の予定なのですが……。」
そしてこの翌日高山達はラバウル基地へと帰還し、さらに1週間後には横須賀鎮守府の提督である五味渕が逮捕されたとニュースで報道されるのだった。
満潮の扱いが難しい…。