[短編連載SS]魔物娘たちとの日常 作:Vermillion
――母屋―――
隊長「・・・・・・。」
軍曹「・・・・。」ゴシゴシゴシ
隊長「・・・・軍曹。」
軍曹「何?」ゴシゴシゴシ
隊長「いつもみたいに鼻歌を歌いながら、洗い物したら?」
軍曹「・・・しないわよ。」
隊長「なんでさ?」
軍曹「・・・なんでも。」
隊長「フ、フ、フンフン♪」
軍曹「」ピクッ
隊長「フ、フ、フンフン~♪」
軍曹「・・・その鼻歌やめてもらえないかしら?」クルッ
隊長「・・・俺、嫌いじゃないよ? この鼻歌。」
軍曹「・・・とにかくやめてもらえない?」
隊長「・・・。わかった。」
軍曹「・・・。」クルッ ゴシゴシ・・・
隊長「・・・・・・。」
軍曹「・・・。」ゴシゴシゴシ
隊長「アッーアッーアラアラ♪クッークッークネクネ♪」
軍曹「・・・!」ピクッ クルッ
隊長「・・・歌っただけだけど・・・。」
軍曹「・・・。」ジトー
隊長「・・・。軍曹の替え歌。」
軍曹「歌ったことないわよ。そんな歌。」
隊長「・・・ない?」
軍曹「ない。」
隊長「ない?」
軍曹「ないっ!!」
隊長「ほーん・・・。」ニヤニヤ
軍曹「」ピキィ
コンコンコン・・・
隊長「・・・ん? 裏口からだ。」
軍曹「正面は入れないからかしらね。・・・誰かしら?」スッ カラカラカラ・・・
博士「やぁ。軍曹君。」
軍曹「あら、博士。何? 外の異変について調べ上げてその資料を持ってきてくれたの?」
博士「その件に関しては、この後調べる予定なのだ。ところで隊長君はいるかね?」
隊長「あぁ、ここにいるよ。」
博士「ふむふむ。伝言はしっかりと伝わったようだな。」
隊長「あぁ。その件は気にかけてくれて、ありがとうな。
それで何か解毒剤については進展したか?」
博士「うむ。地道ではあるが、徐々に進展しつつある。我々が罹かったのはだな――」
軍曹「博士、立ち話も難でしょ? 中に入ってきたら?」
博士「ふむ・・・それもそうだな。どれ、少しお邪魔させて貰おうか。」スッスッ・・・
軍曹「えぇ。今、お茶を淹れるわ。」
博士「む。気にしないでくれ。・・・。暗いな・・・。」ギシッ
軍曹「・・・。」チラッ
隊長「・・・。」チラッ
軍曹「・・・暗くしているのよ。・・・節電ね。」
博士「しかし、朝方で窓の隙間からいくら光が入ると行ってもこの部屋は暗すぎや
しないかね? 軍曹君だって この暗がりでは漬け水内に入っているモノが見づらい
であろう。さらに言えば、暗がりで資料を読むと目が悪くなるという話を聞いた
ことがある。少しの間だけだ。」カチッ
軍曹「・・・・・・ッ!!」
パッ[点灯]
隊長「・・・グッ!!!」ビクゥ!!
博士「・・・!?」ピクッ
軍曹「博士ッッッ!!! 退きなさい!!」ダッダッダッダッダッ! ドンッ
博士「っ!」ズデン!
軍曹「!」バチッ!!
パッ[消灯]
隊長「フゥーッ・・・! フゥーッ!!!」ブルブルブル・・・
軍曹「大丈夫!?」ダッダッ
隊長「・・・な、なんとか・・・。」ブルブルブル・・・
軍曹「ならいいの・・・。・・・・博士ッ!!!」ギロッ
博士「・・・・・・。」ボーゼン
軍曹「ッ!! あのねぇ・・・なんか言ったら・・・!!!」ガッ
隊長「ぐんそぅ・・・大丈夫・・・だいじょぶ・・・だから・・・。」ブルブルブル・・・
軍曹「・・・・・・。」パッ
博士「・・・・・・。・・・隊長君・・・。」ボーゼン
隊長「・・・大丈夫・・・分かってるって・・・博士も・・・悪気があった・・・・・・・
訳じゃ・・・ないもんな・・・。不注意博士・・・なら・・・・・・いつものことだって・・・。」
博士「すまなかった・・・。・・・で、・・・その症状はいつ頃から表れ始めた?」
隊長「俺が・・・知っている範囲であれば・・・。今朝・・・?」プルプル・・・
博士「・・・そうなのかね? 軍曹君。」
軍曹「いえ、もしこの病気が昨晩の高熱と関係あるのであれば、昨日の夕時からね。」
博士「高熱とは何度だね?!」グイッ
軍曹「」ビクッ
軍曹「・・・41.3度よ・・・。」
隊長「うわぁ・・・脳に障害が残る・・・・・・1歩手前の体温・・・。」プル・・・
博士「隊長君、少し手首を貸してくれないか?」
隊長「・・・ん。」スッ
博士「・・・脈拍・・・・・・む、正常の人間よりも・・・遅いな・・・。」
隊長「・・・何か・・・心当たりでもあるのか?」
博士「・・・うむ。隊長君がどう言った経緯でこの病に罹ったのかは分からないが、
これは私の故郷に在する魔物化へと進化させる病の1種だ。・・・今のところ、
症状は抑えられているが・・・――」
隊長「」スッ
博士「・・・。・・・!!」ハッ
隊長「・・・軍曹・・・俺・・・・・・おれ・・・・・・。」プルプルプル
軍曹「・・・。・・・・・・止めないわよ。」ソワソワ チラチラ・・・
隊長「・・・・・ありがとぅ・・・。」プルプルプル・・・
博士「ま、待て! 待つんだ隊長君! まだ早まる時ではないぞ!! この病は治せる!!
適切な処置を施せば治せる病なのだ!!!」ガシッ
隊長「気休めは要らねぇ!! 進行して魔物化するぐらいなら、俺は死ぬんだ!!
魔物なんかになってたまるか!! 人間じゃいられないのなら俺は死ぬ!!!」ジタバタ!
博士「本当だ!! 本当に実績のあるのだ! 一度は魔王軍が採用しようとしたものの!
医学に秀でた人間が特効薬を作り上げてしまい、没になった病の一種なのだ!!
とにかく早まらず話を聞いてほしい! 治療薬はあるのだから!!!」ガッチリ
隊長「・・・・・・ホントにか?」ジタバタ・・・
博士「本当だとも! それに今もし隊長君が居なくなれば、残された元帥君や曹長君は
どうなる? まだ猶予はある。薬を持ってくるから隊長君はここで待っていてくれ。」
隊長「・・・・・・あぁ。」スッ
博士「・・・軍曹君。隊長君の気分を落ち着かせられるような。飲み物をお願いする。
それと決して悲観的にならないように・・・と。」
軍曹「・・・えぇ。」
博士「・・・・・・では10分ほどで戻る。・・・くれぐれも、早まることが無いように。」
隊長「・・・。」
――元帥・曹長【兵長の井戸・居間】―――
元帥「」コーホー!
兵長「げ、元帥殿! そこまでだお!! これ以上は危険だから止めるお!」
曹長「・・・・。」ソォー・・・
元帥「曹長・・・。自ら、ショットガンを扱いやすい室内に逃げ込んでくれるとはな。」
曹長「・・・。」ソォー・・・
元帥「そこを退け・・・兵長・・・・・テメェも、そんな半裸状態の寝間着姿で
曹長と混ざり混ざった挽肉になりたいのか・・・? あ゙ぁ?」ギロッ
兵長「ひぅっ・・・! で、でも・・・ここは兵長の家だから・・・退かないお!」ビクゥ
曹長「・・・・・。」ササッ
元帥「」ゴゴゴゴゴゴ・・・
兵長「曹長殿! 一体何をしたんだお?! 元帥殿が、曹長殿に対してキレるのは
いつもの事だけど今回は尋常じゃないキレっぷりだお。ここはちゃんと
謝罪をした方が良いお!」ヒソヒソヒソ!!
曹長「・・・そう・・・みたいだね・・・・・・。」ヒソヒソ
元帥「へい・・・ちょおぉぉぉおお!!」
兵長「・・・! ま、ままままま待つんだお! 元帥殿に対して、曹長殿から言うことが
あるらしいお!!」
元帥「・・・遺言かァ?」ゴゴゴゴゴ
兵長「そ、曹長殿・・・。」イソイソ・・・
曹長「突然、蹴り飛ばしてしまい申し訳ありませんでした!!!!
悪ふざけが過ぎたと、反省しております!!! ごめんなさいっ!!!」シュバッ [土下座]
元帥「・・・。」
兵長「・・・・・・元帥殿。・・・あの悪いことをしても謝らない曹長殿が
謝っているんだから・・・許してやっても・・・――」マァマァ
元帥「・・・・・・どっちが各上だ?」
兵長「・・・へ?」
曹長「・・・・・・。」
元帥「・・・俺とお前、どっちが各上なんだよ。」ジー・・・ ミクダシ
曹長(このトカゲ野郎。優位な状況にあるからって、調子に乗って・・・ッ)(#^ω^)ビキィッ
兵長(曹長殿、抑えて、抑えて・・・抑えるんだお!!!)
元帥「・・・。」グッ
曹長「・・・げ、元帥です・・・。」ピキピキピキ
元帥「・・・。」
曹長「・・・・・・。」ピキピキ
元帥「・・・そっか! ならいいぜ!! 各上は格下の無礼は、許してやるべしって
隊長から学んだからな!」ニコー
曹長(元に戻って・・・また馬鹿になったら、サシで真の各上か叩き込んでやる・・・ッ!)ビキィ
兵長「・・・ほっ。それにしても、元帥殿。」
元帥「・・・ん?」ニッコニッコ
兵長「曹長殿が元帥殿を蹴り飛ばすのは日課に近い出来事なのに、なんで
今日ばかりはショットガンを使ってまでキレたんだお?
いつもなら、武道には武道で仕返ししていたのに・・・。」
元帥「ん。・・・見ていたのか?」
兵長「勿論だお。でもまさかSPASを使って喧嘩を始めるなんて
想定はしてなかったお・・・。」
曹長「・・・。」――v^―
元帥「・・・まぁ・・・ちょっとした気変わりで。」
兵長「・・・そうなのかお。そうだお、最近ネット繋がりの友人から
美味しいお菓子を頂いたんだお。持ってくるから2人はここで寛いでるお」スタスタ
曹長「・・・・・・。・・・元帥。」
元帥「・・・んだよ。」
曹長「・・・・・・家宅捜索始めるよ・・・。」
元帥「・・・d―――」
曹長「・・・何も・・・言わないで・・・・・・元帥は・・・兵長の見張り・・・・・・・・・
不審物発見は・・・私がする・・・。」
元帥「・・・・・・しょうがないな。」
曹長「・・・動きがあったら・・・携帯・・・・・。」
元帥「・・・おう。」
曹長(相変わらずの散らかり放題の部屋・・・電気も付けないから、
足音消すにも一苦労・・・。)ササササ・・・
――兵長の地下通路―――
曹長(・・・どれだけ穴掘るのが好きなんだ。・・・ま、兵長の家にはよく遊びに行くし
どの穴が何処に繋がって、どの道がどういう構造しているのか知っているけど。)
曹長(・・・・・・。・・・新しい道・・・・・・隠したつもりだろうけど、懐中電灯とか
明かりがあれば一発だね。・・・一応、いつでも元帥に電話できるように
取り出しておこうかな。)
――兵長の井戸・居間―――
元帥(美味しそうな匂いがしてきたなぁ・・・。)
――???―――
曹長「・・・・・・ビンゴ・・・・。兵長はクロ。・・・・・・何か・・・他に手がかりは・・・。」ガサガサ
「・・・。」ヌッ
――兵長の井戸―――
元帥「・・・。」ボーッ
兵長「元帥殿? 元帥殿。」
元帥「えっ。はっ!」
兵長「お菓子の用意ができたお。・・・ところで、曹長殿は?」
元帥「・・・えっ? ・・・あ、便所じゃないか?」
兵長「トイレの前を通って来たけど居なかったお?」
元帥「・・・。」
兵長「・・・。」
元帥「・・・ホントどこ行っちまったんだろうなー。」
兵長「・・・まぁ、きっとパソコン・・・だお。先に元帥は食べて待ってるといいお
兵長が呼んでくるから。」
元帥「お、おう。分かった。」
兵長「天下一品の品だお。さて、と・・・。」
――???―――
曹長「・・・・・・。盗聴受信機は無い・・・か。・・・・・・となると・・・兵長は監視専門・・・?」
「・・・。」ソローーー
曹長「・・・・・・とりあえず、写真撮って・・・。」ピロリン
「・・・!!」グッ
バチバチバチバチッッッ!!!!!
スタタタタタタタタタタタタタタタタタ!!!
曹長(背後の奇襲兵から、脱兎のごとく逃げ出す!!)スタタタタタタ!
「・・・・・・チッ。・・・兵長。」カチッ
――兵長家・通路―――
兵長「お? ・・・・・・こちら兵長だお。」カチッ
兵長「・・・。・・・。・・・。・・・・・そうか、お。・・・了解したお。
元帥殿はコッチで何とかするお。・・・大丈夫だお、兵長だってこの位なら
余裕だお。・・・今、奴はお菓子に熱中しているお。・・・おっおっおっ。」
兵長「・・・また後でだお。」カチ
兵長「・・・・・・ふぅ・・・元帥殿には申し訳ないが、しばらく眠って貰って人質に
なって貰うお。」スッ バチバチバチバチッ!!!
――兵長の井戸・居間―――
元帥「・・・・・・。」
【お掛けになった電話は―――】
元帥(どうしよ・・・つながらない・・・。電源は切らすような奴じゃないし・・・
電波の届かない場所に? ・・・いや、兵長の家は全ての場所で回線が繋がるように
調節されている筈だ。・・・・・・もしや・・・向こう側で何かあったのか?!
そうとなればこうしちゃいられない!! すぐに戻って軍曹達と練らないと・・・!)
元帥「・・・あ。菓子・・・。」
元帥「・・・ちょこっとだけ、貰って行って後で食べよう・・・。」ススス・・・
元帥「・・・この場合って、一言行ってから帰った方が良いのか?
それとも兵長に・・・いや、兵長の家で行方不明になっているんだ。
言わないでサッサと退散しよう。・・・お邪魔しました・・・。」ソソクサ・・・
兵長「戻ったおー♪ げんす―――・・・。」
[もぬけのカラ]
兵長「・・・・・・。逃げ足の速い奴らだお。
さて、荷物を纏めてここから本部に逃げるとするかお。」ヤレヤレ・・・
――元帥の部屋―――
曹長「・・・・・・今日は・・・ところどころ乙女チックな・・・
元帥の部屋から・・・お送りします。」
元帥「わぁーっ!! どうして、片づけてない日に限って俺の部屋なんだよー?!」
隊長「それと、悲報な。スットクが切れた。」
兵長「それは不味いお。どうするお?」
軍曹「・・・書く気力も残ってないのよね。確か。」
博士「・・・。次回予告は出来ない。
・・・なんといっても、まだ書かれていないのだからな・・・。」