[短編連載SS]魔物娘たちとの日常   作:Vermillion

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非日常119話-曹長「・・・まだ・・・・・悔やんでる・・・・?」

――防空壕・王の間―――

 

コンコンコン

 

 

王「・・・・案外早く捕まりましたね。どうぞ。」

 

 

隊長「王、今日の夕飯の件なんだけど。」モグモグモグ

 

 

王「・・・。」

 

 

隊長「精力剤混ぜるくらいなら媚薬入れたらどう?

   あと、これ美味しいですの。」モグモグモグ

 

 

王「的確なアドバイスありがとうございます。隊長さん。

  そして、防空壕探索は楽しめましたか?」

 

 

隊長「博士と警告色の足を持った魔物が徘徊していなければ最高かな。」モグモグ

 

 

王「そうですか。満足して頂けているようですね。」ニッコリ

 

 

隊長「・・・・・。」モグモグ

 

 

王「・・・・。」

 

 

隊長「食べる?」

 

 

王「結構です。そんなことよりも、今食べ過ぎてしまうと夕食に支障が出てしまいますが

  そろそろつまみ食いは御止めになっては如何ですか?」

 

 

隊長「今、食べているのは蜜蜂69が食べ残した海老フライの尻尾程度だから

   大丈夫。」パリッ・・・ポリポリ

 

 

王「・・・。」

 

 

隊長「・・・。」モグモグモグ

 

 

王「では、その片手に乗った料理は・・・?」

 

 

隊長「伍長の分。」モグモグモグ

 

 

王「そ、そうですか・・・。」

 

 

隊長「うん。」モグモグモグ

 

 

王「・・・・・・。」

 

 

隊長「・・・・伍長ってさ。」

 

 

王「・・・はい?」

 

 

隊長「案外、おやつ食べさせないと夕食がその分早まるんだよね。」

 

 

王「そうなんですか?」

 

 

隊長「だから夕食を持って来たの。アンダースタン?」

 

 

王「・・・。」

 

 

隊長「マカロンってある?」

 

 

王「今度はなんですか?」

 

 

隊長「マカロンが食べたくなってきちゃったから。レインボーマカロン希望。」

 

 

王「完全に支配が終わった頃、買いに行かせましょう。・・・先ほどは、あんなに話すことを

  拒んでいたようですが何か心変わりしたのですか?」

 

 

隊長「それについては・・・おっと、来た来た。報告は兵長から聞いて、どうぞ。」バタン ノシ

 

 

王「・・・。」

 

 

兵長「ファラオ様! た、大変だお!!」バァン!

 

 

王「・・何事ですか?」ジロ・・・

 

 

兵長「母屋が、母屋が、今晩22:00攻めてくるお!! 盗聴器を仕込んだから間違いないお!

   軍曹の声で「5時間後突入する」って・・・」アタフタアタフタ・・・

 

 

王「それは間違いありませんか?」

 

 

兵長「間違いないお!! 証拠に・・・。」ピッ

 

 

 

 

軍曹「・・・・・始は今夜。あと5時間後。目標:隊長及び伍長の救出。

   小細工はせず、正面から突撃する。途中分かれ道や敵の障害トラップが

   あるだろう。しかし3人一組を崩さなければ怖いものはない。」

 

 

 

 

王「・・・報告ご苦労様でした。では5時間後に備えて、わたし達も準備に取り掛かると

  しましょう。やはり隊長さんが居なければ真面な指揮は不可能と実証されましたね

  正面から3人分けで乗りこんでくるのでしたらその5倍の兵力で迎え撃って

  あげてください。」

 

 

兵長「はっ!!」

 

 

王(しかし、いくら術が解けて正気に戻ったとしても 私の軍勢に勝てる見込みは

  明らかにないと明白なはず。投降ではなく、徹底抗戦を選ぶとは・・・自棄に?

  いえそれは無いでしょう。軍曹さんに限って玉砕覚悟で突っ込んで来るタマでは

  ありません。きっと何か策がある筈。そう策が。その策が何かは分かりませんが

  大方奇襲? でしょうか。例えば予定時刻よりも早めに攻め込んで切るとか・・・。)

 

 

王「何にせよ・・・これは、母体の儀式を早める必要があるかもしれませんね・・・。」ボソッ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――防空壕・監禁部屋―――

 

隊長「ただぃま。」ギィ・・・

 

 

伍長「Zzz・・・。」スヤスヤ・・・

 

 

隊長「・・・臭いな。イカ臭い。・・・換気扇無いの?」キョロキョロ

 

 

伍長「・・・Zzz。」スピー・・・

 

 

隊長「・・・・・ま、いっか。ほーら、伍長 エビフライ持ってきたよぉ~。」グリグリ・・・

 

 

伍長「・・・ぅ・・・。」ゴロン

 

 

隊長「・・・硬くて・・・ぶっとくて・・・・・喉まで楽しめる・・・。」コソコソ・・・

 

 

伍長「・・・むぅ・・・・・ぅん・・・。」スヤスヤ・・・

 

 

隊長「起きないね・・・仕方ない。襲われても良いように夕食はテーブルに置いて・・・

   わたくし、脱走します!!」

 

 

伍長「・・・!!」ガバッ

 

 

隊長「おはよう! 伍長 夕飯だよ!!」

 

 

伍長「・・・隊長・・・脱走・・・!」グルルル・・・

 

 

隊長「ぉぅぉぅぉぅ・・・伍長・・・・・歯茎見せて牙を見せないで・・・。

   超こわい・・・。」

 

 

伍長「・・・。」グルルルル

 

 

隊長「伍長、襲う前に一つ考えてみて欲しいな。」

 

 

伍長「・・・?」グルルル?

 

 

隊長「わざわざ逃げる人間が、耳元で逃亡アピールする?」

 

 

伍長「・・・・。しないね。」

 

 

隊長「でしょう?」

 

 

伍長「でも、隊長だから・・・何か裏が・・・。」ジトー

 

 

隊長「裏? もちろんあるよ。」フッ・・・

 

 

伍長「・・・!!」ジリッ・・・

 

 

隊長「夕飯! 持ってきたから、一緒に味の討論会やろ?」ワーイ

 

 

伍長「・・・。」

 

 

隊長「・・・。」

 

 

伍長「・・・。」ジトー

 

 

隊長「いいもん、いいもん・・・。

   伍長が遊んでくれないなら、わたくし一人で遊びますもん。」シクシクシク

 

 

伍長「!!」パクッ! モグモグモグ!!!

 

 

隊長「・・・。」チラリ

 

 

伍長「うん! 塩分控えめで 健康に良さそうだよ!

   ただ味付けが味噌っぽいから・・・そこが難点かなぁ・・・。」モグモグ

 

 

隊長「やっぱり? そこは味噌じゃなくてタレだと思うのだけど・・・。」

 

 

伍長「タレも良いけど一番合うのはタルタルソースじゃないかな?」モグモグモグ

 

 

隊長「あ~。玉ねぎを混ぜたタルタルもいいよねー。」

 

 

伍長「ねー。魔物化前は体質的に有毒だったけど、今は美味しく食べられるからね。」

 

 

隊長「それで ここの盛り合わせについているパセリは古いパセリ? 新しいパセリ?」

 

 

伍長「・・・モグモグモグ・・・んー。ちょっとだけ古いパセリかな。」

 

 

隊長「えー・・・そんなぁ・・・・・苦味が無いから 新しいパセリと思ったのにぃ・・・。」

 

 

伍長「人間の味覚だとそうなんだと思うよ。隊長、パセリは主食じゃないって

   パセリの盛り合わせサラダを食べていた時に軍曹が言ってたよ。」

 

 

隊長「奴の中ではそうなのでしょう。・・・そう、奴の中では。」

 

 

伍長「うーん。パセリ盛り合わせサラダは、私もサラダじゃないと思うけど。」

 

 

隊長「ひどいわ・・・パセリはサラダ派・・・大将とわたくしだけなのね・・・。」

 

 

伍長「・・・それは合わせているだけだと思う。」

 

 

隊長「それで・・・伍長はわたくしが脱走した時に捕獲する役なんだっけ。」

 

 

伍長「・・・そうだよ。隊長が逃げ出すっていうなら、全身全霊で食い止めるよ。」

 

 

隊長(『話が180°回転したね!』はなしか。食事の手も止まっているし・・・

   伍長の目も厳しくなって・・・。)

 

隊長「あーうん、男体化した伍長に足の速さで勝てる気がしないから、

   逃走なんて考えないよ。安心してね。」

 

 

伍長「・・・・・・。」

 

 

隊長(まだ警戒モードか。・・・あれだけは確認しておくか。)

 

 

伍長「・・・・・。」

 

 

隊長「伍長。真面目な話。」

 

 

伍長「何?」

 

 

隊長「わたくしは逃げるつもりは無い。だけど、ここに元帥達が乗りこんできて

   わたくしを攫って行こうとしたら伍長はどうするの?」

 

 

伍長「・・・・・・それは・・・。」モゴッ

 

 

隊長「友人である元帥達でも容赦なく逃走を阻止するため敵対するの?」

 

 

伍長「・・・そうだよ。儀式が終わるまで隊長を母屋に連れ戻すわけには行かないもん。

   それがトモダチの元帥達でも食い止める。」

 

 

隊長「そっかぁ・・・。」

 

 

伍長「・・・。」

 

 

隊長「・・・そう。・・・か。」

 

 

伍長「・・・。」

 

 

隊長(・・・儀式って言ったな。・・・・・・粗方、乱交パーティのことか?

   兵長の盗聴記録から僅かに聞こえたマジックインクペンの音・・・

   軍曹は・・・・・・正気に・・・もどった・・・のかな、それとも正気を装っているフリを・・・

   居座るも危険。戻るも危険。・・・外へ逃げるにしても霧の結界で逃走不可か・・・。)

 

 

隊長「わたくしの・・・味方って・・・・・誰なんだろ・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――母屋・軍曹の部屋―――

 

軍曹「・・・曹長。」

 

曹長「・・・間違いないよ・・・・これ・・兵長の盗聴器。」

 

 

軍曹「はぁ・・・。」

 

 

曹長「・・・・・この部屋の・・・盗聴器は・・・・・外して壊したけど・・・本当の突撃はいつ?

   ホワイトボード通り・・・・3時間も・・・悠長に・・・・・待つわけないよね・・・?

   ・・・皆の・・・・・眼差し・・・覚えてる・・・? いつでも・・・行ける瞳・・・・だった・・・。」

 

 

軍曹「・・・準備が整ったら、今すぐにも。」

 

 

曹長「・・・・・だよね。」ニタァ・・・

 

 

軍曹「・・・。」

 

 

曹長「・・・まだ・・・・・悔やんでる・・・・?」

 

 

軍曹「・・・・・あぁ。」

 

 

曹長「・・・・・そう・・だね・・・。謝罪・・・として・・・山盛りの・・・・パセリ・・サラダも・・・・

   添えて・・・・・・謝ったら・・・・許して・・・・・・くれると思う・・・。」

 

 

軍曹「・・・・・。」ジトー

 

 

曹長「・・・・・真面目に・・・ね? ・・・山盛りパセリ・・・・のみサラダ・・・を・・・・・

   サラダと・・・・認めて・・・・・・パセリサラダ連盟に・・・入ろう・・・・。」

 

 

軍曹「・・・・・。」ジトー

 

 

曹長「ふざけてる・・・・・と・・・思ってる・・・? 割かし・・・・・本気なんだ・・・けど・・・。」

 

 

軍曹「・・・。」ジトォ・・・

 

 

曹長「・・・・・試してみる・・・価値は・・・・・あると思う・・・・・・。」

 

 

軍曹「・・・。」ハァ・・・

 

 

曹長「・・・・・山盛り・・・・・パセリサラダ同盟・・・・知ってる・・・よね?」

 

 

軍曹「・・・・・・・大将と・・・・・隊長の・・・。アホ同盟か。」

 

 

曹長「私も・・・! 入ってる・・・・!!!」

 

 

軍曹「曹長は合わせているだけだろ?」

 

 

曹長「・・・大将が! 合わせてる・・・・・! ・・・・私は本心!!!」

 

 

軍曹「・・・。」

 

 

大将「にゃは~☆ なんだか こっちから、私の名前が聞こえた気がするけど☆

   どうしたの☆?」ニパー☆

 

 

曹長「・・・・・・。」ジトー

 

 

大将「・・・・!? もしかして、大将ちゃん また疑われちゃってる☆?」

 

 

軍曹「パセリ同盟で少し揉めただけだ。気にするほどじゃ――」

 

 

曹長「・・・パセリ同盟に・・・・・・関して・・・・・疑ってる・・・・・・

   大将は・・・・・隊長に・・・・合わせているだけでしょ・・・・・?」キッ

 

 

大将「そうだけど、それが何か問題あるのかな★?」ピキッ

 

 

軍曹「えっ。」

 

 

曹長「問題・・・大アリ・・・! 好きでもないのに・・・なんで・・・・・合わせるの・・・!!」

 

 

大将「えー? 確かにパセリは好きじゃないけど・・・隊長は好きだから☆」

 

 

曹長「ぐぬぬ・・・私は・・・・・パセリサラダも・・・・隊長も好きなのに・・・・・なんだ・・・・

   ・・この差・・・・。どうして疑われるんだ・・・。」グヌヌ・・・

 

 

大将「それはやっぱり、日ごろの行いが・・・。」

 

 

軍曹「・・・・パセリ問題を広げるのはそこまでな。大将、準備のほうはどうだ?」

 

 

大将「んー☆? もうみんないつでも出陣できるみたいだよー☆

   3時間も待ってらんない って、魔物娘♂も居るみたいだし☆」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――回想―――

 

ヘタレ11「・・・。」イライライラ・・・

 

 

元帥「・・・。」ソワソワソワ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――母屋・軍曹の部屋―――

 

曹長「・・・・・・元帥は・・・分かるけど・・・・・どうしてヘタレ11女も・・・?」

 

 

大将「さぁ☆? でも、明るい場所にいる筈なのに傍から見ても分かるほど

   殺気立っていたね☆ 約束が~とか呟きながら☆

   あれにはあぽちゃんもドン引きしてたね☆」

 

 

軍曹「それで、大将的にはどうなの? 待っていられないか?

   それとも3時間後の突撃に参加か?」

 

 

大将「私は隊長の安否を確認したいから、さっさと作戦実行に入りたいかな☆

   軍曹が何を考えているのかはさっぱり理解できないけど、時を待つって言うなら

   あぽちゃんとじっくり待つよ☆」

 

 

曹長「・・・・・軍曹。」シャキン

 

 

軍曹「えぇ、敵の裏の裏を掻いて『作戦決行』。」

 

 

曹長「Go・・・・・!!」スタタタタタタッ

 

 

大将「んふ~♪」マジマジ・・

 

 

軍曹「・・・なんだ。」

 

 

大将「別に~☆?」マジマジ

 

 

軍曹「・・・。」ムッ

 

 

大将「やだなー☆ もう、そんなこわい顔しないでよ☆

   カッコいい顔が台無しになっちゃうぞ☆」

 

 

軍曹「・・・。」イラッ

 

 

大将「大将ちゃんも突撃の準備をしてこよーっと☆」シュルシュルシュル・・・

 

 

軍曹「・・・。なんだったんだ・・・。待て突撃だと?!」ノシノシノシ!!

 

 

 




――母屋―――

隊長「非日常長すぎんよー。はよ、日常要素を!!」ハリィハリィハリィ!!


曹長「閲覧者、投稿者のモチベが・・・・ね。」


伍長「んー。一旦区切って日常路線に切り替える?」


元帥「起承転結の結まで来たんだから、もう少し頑張ってくれ・・・。」


軍曹「中途半端なのはどうかと思うわよ。」



――離れ―――

兵長「・・・・パセリって・・・美味しいのお?」


大将「えーっとね☆ 微妙☆」


キラー2「そうだね・・・。微妙。」



――防空壕――

王「・・・・・・さ、寂しいなんて思うわけがありませんね。」(震え声)


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