[短編連載SS]魔物娘たちとの日常 作:Vermillion
――准尉の秘密部屋・中腹部深部―――
毒蛇「・・・・ぐっ・・・・ふぅっ・・・!」シュルシュルシュル!!
大将「ゴー☆ ゴー☆ あぽちゃん☆ 頑張れあぽちゃん☆」パァン! パァン!!
毒蛇「・・・・・大将・・・そろそろ降りて・・・くれないかしら?」
大将「だいじょぶ☆ だいじょぶー☆ 博士は拳銃で牽制しているから、
どうせ攻撃できない☆ タダノ カカシ デスナ☆」パァン!
毒蛇「それでも・・・・! 耳元で銃声を響かされて、大将を背負っての突撃は厳しいのよ・・!!」
大将「えー☆ それでも、私は降りるのを止めない☆
あっぽちゃんの☆ いいとこ見て見たい☆ クソ犬をぶち殺すのはその後で★」
毒蛇「・・・・・。ちょっと、言葉遣い・・・。」
大将「いっけー☆ イケイケイケ★ あぽちゃん☆」パァン!
毒蛇「大将の本音の瞬間を垣間見た気がするわ・・・。」ゲッソリ
大将「おっせー☆ オセオセオセ★ あぽちゃん☆」パァン!!! リロード
毒蛇「・・・・その気の抜ける様な声援とリズミカルな発砲・・・やめてくれないかしら。」
大将「えー☆ 楽しいから、いいじゃん★ クソ犬を血祭りに上げる前の前戯だよー☆」
毒蛇「・・・・・・。」
――准尉の秘密部屋・最深部―――
王「・・・包帯が寝返りました、か。それも一興、面白くなってきましたね。ふふふ。」
准尉「楽しそないなトコ申し訳へんやけど、ちょい話がおすん・・・。」
王「あら、准尉さん丁度良かった。私もお話ししたいことがありまして、准尉さんは
なんの御用件でしょうか?」
准尉「うちが設置したここまでん罠がみな解除されとるにゃやけど、何や知りまへん?」
王「ああ、あの致命の高いトラップですか・・・私が解除させて頂きました。
何か問題でも?」
准尉「「何や問題やて」って・・・あんはんはうつけなん? ちびっとやて、戦力を減らすため
罠を仕掛けたちゅうんにそれをみな解除しはるなんて。ほんまん目的はなんや?
隊長と子作りしたいんか?」
王「本当の目的? もちろん最終目標としては、隊長さんと子作りすることですよ?」
准尉「やったら、なぜ、妨害しいやくる連中ん戦力を削るためん罠をみな解除したや。 王は防犯カメラに移る救出隊ん面子を確認したんか?」
王「もちろん見ましたよ。母屋隊3人と、大将さんともう一匹ですよね?」
准尉「それを理解しいやいもって何故・・・・・・!! 毒蛇もおるんに・・・!」
王「・・・・簡単に全滅されてはつまらないでしょう? それに准尉さんが防犯カメラで見た
悪しき黒蛇は、野良蛇に飼いならされ牙を抜かれたただの間抜けな蛇です。
私の宿敵だったアポピスではありません。それにカメラを確認した准尉さんなら
ご存知ではありませんか? ここに向かったのは野良蛇と蛇を除いた4人であると。」
准尉「・・・。」
王「私の配下の資料によれば、隊長さんが居なくなったあの4名はただの烏合の衆です。
確かに装備で多少は固めているとはいえ突撃しか脳に彼等では私の足元にも及ばない
ことでしょう。現に対策を練ったといっても、ショットガンやらサブマシンガンで
武装を固めただけ・・・私の魔術をもってすれば無力化することは他愛もありません。」
准尉「・・・・その魔術がチャラにされたらどないしはるつもりなんや?」
王「魔術を無効化ですか? ありえませんそんなこと。第一、隊長さんが憎くも開発した
耳栓すらこちらの手元にあり、今は配下のアヌビスが所持しています。彼女はアヌビス
らしからぬ「おっちょこちょい」な一面を持ち合わせていますが管理能力は評価に
値する物がありますので、大丈夫でしょう。」
准尉「王はほして博士が隊長になん回シバかれたかしっとるんか?」
王「もちろん。しかし、男体化してからと言う者目立つミスは見当たらなくなりました。
・・・元に、母屋のかく乱や隊長さんの捕獲に大きく貢献してくださいましたし・・・。
二度と女性の魔物娘としての機能をこちらから奪いたいほどです。まぁ、本人が
望めば・・・ですが。」
准尉「・・・ともかく、何やしらん安全対策を練った方がええと思うやけど。」
王「御助言感謝します。ですが御心配なさらずとも結構です。
彼等が私達の居る階層に到達するまでには、こちら側へ味方として引き付けた
『仲間』が居ります。彼等にとっては元仲間ですし・・・少なくともあの中で非情に
なれるのは多くとも2人しか居ないと思いますよ? それも緊急性を考慮し苦悩した
上で元仲間を排除する方と、隊長さんを奪還だけを目的としそれ以外の損害は
何も考えてらっしゃらない方。そして。後者の方には情に溢れる『抑え役』が
存在します。果たして彼等にあの人数を対処できますかね・・・?」
准尉「・・・・・・・あんはんが言うとるんは軍曹と曹長。抑え役は元帥ん事か。」
王「ふふふっ。そうですよ。他にも大将さんもいらっしゃるようですが、あの方が
暴れ出した時には恐らく、あの蛇と軍曹さんが『抑え役』として回るとなるでしょう
何も心配することは御座いません。第二幹部であるスフィンクス・・・・あぁ、准尉さん
にはこの名前では伝わりませんでしたね。『助手』にヘタレ一家・・・ワーバット一族の
扱い方は簡易的に伝えてあります。彼女の言うことを聞くように簡易的な洗脳を
施しましたから、あのワーバット一族は統率のとれた部隊でしょう。
それに超音波を引き起こし、三半規管にダメージを与える8人をたった5名で
鎮圧できるでしょうか? そんなことは不可能です。」
准尉「不可能を可能にしはるんが、あん3人なんやけど。」
王「隊長さんと関わりの深い3名ですからね。准尉さんのお気持ちはお察しします。」
准尉「・・・・・・・はぁ。・・・・・・うちは忠告したさかいね?」
王「御心配ありがとうございます。
ですが、その忠告は不要であったことは直にお判りになられると思いますよ。」
准尉「へーへー。」クルッ
王「・・・・・時に准尉さん。」
准尉「ん?」クルッ
王「地下に潜ってからと言うものの隊長さんを幽閉しているお部屋付近に
滞在している御様子ですが、勝手に『つまみ食い』等は許しませんからね?」
准尉「・・・なんや、そないなことか。分かっとる。
なんぼなんでも協力関係におす今、そない裏切り行為は自らを追い詰めるにしか
過ぎへんし、うちもそこまでうつけじゃおまへん。」クルッ
王「そうですか。それではキラー2さんと伍長さんと共に隊長さんの『見張り』を
よろしくお願いいたしますね。あの方は目を離すとすぐに居なくなりますし、
こちらの想定を上回るような奇抜な発想をやってのける方ですから。」
准尉「鼻につく言い方をしはるなぁ・・・・。わかってますとも。ほな、また。」ノシ
――准尉の部屋―――
准尉「うちの秘密ん部屋と、ウチの部屋は別々におすんよ。豆知識な。」
王「今回、私から話すことは何もございません。」
大将「えー☆? 王って出番がゼロに等しいんだから何か話した方が良いよー?
例えば次世代の回数とか! 大将ちゃんは、護衛と探偵として頑張ってるよー☆」
毒蛇「大将、みなまで言わない方がいいわ・・・この人は・・・・おっと無粋だったわね。
次世代では馴染み深いのであると闇医者かしら・・・?」