[短編連載SS]魔物娘たちとの日常   作:Vermillion

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日常36話-元帥「釣り行こうぜ! 釣り!!」~前篇~

隊長「釣り?」

 

 

元帥「おう! 釣りだ釣り!!」

 

 

隊長「・・・釣りねぇ・・・。」

 

 

元帥「おう! 申し込みとか、行き方とか、料金は俺が準備・支払うからよ!!」

 

 

隊長「うーん・・・。因みに場所は?」

 

 

元帥「へ? 場所って?」

 

 

隊長「・・・・・・。」ジトー

 

 

元帥「お、おう! 場所! 場所だよな!!!」ゴソゴソ・・・

 

 

隊長「おう。」

 

 

元帥「えーっと・・・場所は・・・・・・上京して東京の方・・・かな。」ペラッ

 

 

隊長「東・・・京・・・・・だと・・・?」ピクッ

 

 

元帥「おう! 東京都内だな!!」

 

 

隊長「一人で行ってこ―――」

 

 

元帥「東京は東京でも、西東京! 山梨県が近くの方!!」

 

 

隊長「でも東京都かぁ・・・。」ウーン

 

 

元帥「・・・駄目・・・か?」シュン

 

 

隊長「・・・今は秋、冬の季節だし・・・。魔蚊に刺されるってことは無いだろうが・・・。

   東京都ねぇ・・・。」ポリポリ・・・

 

 

元帥「・・・。」ショボーン

 

 

隊長「ちなみに。何を釣るつもりなんだ?」

 

 

元帥「川マス。」

 

 

隊長「川マスかぁ・・・。」

 

 

元帥「・・・。」

 

 

隊長「・・・・・・。」ウーン

 

 

元帥「・・・。」

 

 

隊長「・・・・・・。」ウーン

 

 

元帥「・・・。」

 

 

隊長「・・・・・・。」ウーーン

 

 

元帥「やっぱり・・・駄目だよ・・・な・・・。釣りなら別に東京都じゃなくても良いよな・・・

   実際、下って南房総にも釣堀はあるもんな・・・・・・ごめん。」ショボーン

 

 

隊長「・・・。わかった。」

 

 

元帥「・・・え?」

 

 

隊長「日付は? それに合わせて武器や補助道具を揃えるから。」

 

 

元帥「ら、来週だ!!」

 

 

隊長「ん。了解。武器以外に特別準備するものがあるなら俺に言ってくれ。

   ある程度の物は揃える。」

 

 

元帥「おう♪ ありがとうな!!」

 

 

隊長「ん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――台所―――

 

元帥「♪・・・」モグモグモグモグ

 

 

曹長「・・・・・・?」モグモグ

 

 

伍長「随分、上機嫌だね。・・・元帥。」モグモグモグ

 

 

元帥「ぅん? そ、そんなことは無いぞ。」モグモグ

 

 

軍曹「・・・隊長。」

 

 

隊長「ん?」モグモグモグ

 

 

軍曹「今日は、洗い物が多いから手伝って。」

 

 

隊長「ん。わかった。」モグモグモグ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元帥「ごちそうさまー!」

 

 

曹長「・・・・・・ごちそうさま・・・っと・・・。」

 

 

伍長「ごちそうさま。」

 

 

軍曹「御馳走様・・・。・・・行ったわね。」

 

 

隊長「おかわり。」モグモグモグ

 

 

軍曹「どのくらい?」

 

 

隊長「半分。」モグモグモグ

 

 

軍曹「そう。」サッサッ

 

 

隊長「相変わらず、軍曹の料理って美味いよな。」モグモグ

 

 

軍曹「えぇ。はい。」ゴトッ

 

 

隊長「ありがと。」モグモグモグ

 

 

軍曹「それで、元帥だけど。」

 

 

隊長「来週、マス釣りに行く約束した。」モグモグモグ

 

 

軍曹「へぇ。マス釣りに?」

 

 

隊長「あぁ。ご馳走様。何か元帥に思い当る事でも?」

 

 

軍曹「えぇ。17時頃からテンションMaxで自室をうろついていたわ。

   本人は隠し通しているつもりらしいけど。」

 

 

隊長「まぁ。元帥の行動は、伍長の次に分かり易いからな。」

 

 

軍曹「・・・曹長には。」

 

 

隊長「ダメ、絶対。」

 

 

軍曹「でしょうね。・・・弁当とか、必要?」

 

 

隊長「うーん。元帥に聞いた方が良いかもな。」

 

 

軍曹「えぇ。」

 

 

隊長「今年の夏祭り、2人っきりで行けなかったからな。

   それの埋め合わせだと思ってくれ。」

 

 

軍曹「言わなくても分かってるわよ。」

 

 

隊長「そんじゃ。そう言うことだから。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――玄関[04:00]―――

 

隊長「元帥、行けるか?」

 

 

元帥「おう、いつでも♪」

 

 

隊長「それじゃ、出発だな。」

 

 

元帥「おう♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元帥「うぅ~・・・寒ぃ・・・。」ブルブルブル

 

 

隊長「大丈夫だ。電車に乗れば暖房が付いてるし、田舎からの出発だから

   席には座れる。チャリンゴ駐輪所、開いてないような気がするな・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元帥「開いてない・・・。」

 

 

隊長「問題ない。チャリにコレ、貼っとけ。」スッ

 

 

元帥「コレ・・・なんだ?」

 

 

隊長「料金免除シール。」

 

 

元帥「えっ。え。」

 

 

隊長「・・・何も聞くな。色々あるんだよ。人間の世界には。」ペタペタ

 

 

元帥「・・・おう。」ペタペタ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

隊長「さて・・・と・・・元帥。切符No.JRスイカGo。」スッ

 

 

元帥「・・・2枚持ってたのか・・・隊長。」

 

 

隊長「おう。正確には5枚持ってる。」

 

 

元帥「そんなに持って何するんだ!?」

 

 

隊長「使用用、観賞用、保存用、配布用、布教用だ。」

 

 

元帥「マジかよ!!!」

 

 

隊長「もちろん嘘だ。」

 

 

元帥「ウソかよ・・・。」

 

 

隊長「ん。ほら、元帥。電車来たぞ。」

 

 

元帥「・・・隊長、この電車を逃したらどうなるんだっけ・・・?」

 

 

隊長「次は2時間後だ。」

 

 

元帥「お、おぉう・・・。」

 

 

 

 

 

 

ガタンゴトン・・・ ガタンゴトン・・・

 

 

 

 

 

 

隊長「んでよ、元帥?」

 

 

元帥「な、なんだ!?」

 

 

隊長「新宿に付いたら合流があるんだよな? 釣りツアーの。」

 

 

元帥「おう! ちゃんと場所も調べてメモ帳に!」ゴソゴソ スカッ

 

 

隊長「あぁ。」

 

 

元帥「メモ帳・・・に・・・・・・。」ゴソゴソ・・・

 

 

隊長「おう。」

 

 

元帥「メモ・・・・・・。」ゴソゴソ・・・

 

 

隊長「・・・・・・。」

 

 

元帥「だいぢょぉ゙・・・。」ウルウル・・・

 

 

隊長「知ってた。最初にメモ帳を取り損ねたときから予測はしてた。」

 

 

元帥「うぅ・・・。」

 

 

隊長「だから。俺が持って来た。」サッ

 

 

元帥「・・・!」

 

 

隊長「なるほどねぇ。改札近くのドトールねぇ。あ、元帥。

   この薬、今のうちに飲んでおいて貰える?」コロッ

 

 

元帥「・・・? これは?」

 

 

隊長「都会は強力な 淫 魔 (サキュバス)の魔力で満ち溢れているから、

   いくら鈍かn・・・反応が出難い元帥ですら発情しかねないと思うんだ。

   だから、それを抑える発情防止薬。原理は簡単。魔力を吸収して発情するんなら

   魔力を吸収しなきゃいい。そんなことをコンセプトとして作られたのが

   この薬。体内に魔の――」

 

 

元帥「・・・。」パクッ ゴクン

 

 

隊長「おいおい・・・まだ説明し終わってないのに飲むなよ・・・。

   毒だったりしたら、どうするんだ・・・。」

 

 

元帥「いや、隊長が俺に毒を盛る訳ないだろ。み、水あるか?」コロコロ・・・

 

 

隊長「はい、お茶。」ポン

 

 

元帥「ありがとな。」ゴクゴクゴク・・・

 

 

隊長「この薬は即効性だ。故に効果が切れる時間も早い。

   と言っても効果が切れるのは5~6時間後。

   ・・・また、その時になったら処方する。」

 

 

元帥「・・・ふぅ。隊長って、薬剤師の免許持ってたっけ?」

 

 

隊長「いや、無免許だ。でも大丈夫。

   反魔物軍、お墨付きの発情防止薬を改良した物だから・・・。

   ・・・副作用とか大丈夫だよな?」チラッ

 

 

元帥「おう! ・・・でも、隊長が作った物なら安心だな! 実績はいくつもあるし!!

   それで、副作用ってなんだ?」

 

 

隊長「・・・あぁ。元帥、ちょっと失礼。」パサッ

 

 

元帥「・・・? 俺のコートを捲って何してんだ?」

 

 

隊長「・・・。」ニギッニギッ

 

 

元帥「隊長。俺の尻尾に何か付いてんのか? くふふふ♪ くすぐったいぜ。」

 

 

隊長「・・・。大丈夫。正常だ。」バサッ

 

 

元帥「隊長?」

 

 

隊長「副作用は、飲んだ魔物娘によって違う。アラクネなら糸が出なくなったりとか。

   スキュラなら吸盤が吸い付かなくなったとか。サラマンダーはええっと・・・。」

 

 

元帥「おう。俺の場合はどうなるんだ?」

 

 

隊長「確か、尻尾の炎が付かなくなる。もしくは、魔力の炎から本物の炎へと変わる。

   握っても、元帥の尻尾の炎は変わらなかったから、副作用は出てなかったよ。」

 

 

元帥「そうか!」

 

 

隊長「・・・こうやって話しているってのに・・・。まだ全然 千葉に付かないな。」

 

 

元帥「・・・だな。まぁ、俺等の住んでる場所はかなり田舎だし・・・仕方ないよな。」

 

 

隊長「それに朝も早かったから、乗客も全く居ないし・・・。・・・貸切だな。」

 

 

元帥「おう。向こうの車両にも、その奥の車両にも人が乗って無かったぞ。」

 

 

隊長「・・・そうか・・・。じゃ、駅に着いたらホームで早めの朝食にするか。

   向こうの都会に付いたら飯を食ってる時間なんてないし。」

 

 

元帥「隊長、朝メシ持ってきたのか!?」

 

 

隊長「昨夜、軍曹が俺達の朝食用にって作ってくれたらしい。

   御握りだって。」

 

 

元帥「しかもミニサイズの奴か! 軍曹の料理は本当に美味いからなぁ♪

   頂きまーす♪」

 

 

隊長「ストップ。」

 

 

元帥「・・・?」

 

 

隊長「駅のホームでって言っただろ。電車内で食べるのはマナー違反。」

 

 

元帥「・・・ごめん。」

 

 

隊長「いいの。いいの。次から気を付けような。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――駅のホーム―――

 

隊長「いただきます。」

 

 

元帥「パクッ・・・。」モグモグモグ

 

 

隊長「・・・・・・。」モグモグモグ

 

 

元帥「ホンットに軍曹の料理って美味いよな!

   塩分の効き目も、具の入れ具合もベストって感じで最高だぜ。」モグモグモグ

 

 

隊長「本当にな。流石、料理好きのアラクネって奴だよな。」モグモグ

 

 

元帥「・・・あ、この前よ。」

 

 

隊長「ん?」モグモグ

 

 

元帥「隊長が学校に行っている間、ウチにテレビ関係者が来たんだよ。」

 

 

隊長「・・・・・・俺のことか?」ピクッ

 

 

元帥「いや。最初は俺等も、隊長の事を根掘り葉掘り探られてプライバシーも関係なく

   晒されるって警戒してたんだけど、取材の対象が隊長じゃなくて軍曹でさ。」

 

 

隊長「軍曹が?」

 

 

元帥「おう。なんでも料理が上手いアラクネとしてピックアップされてた。」

 

 

隊長「んまー・・・。基本アラクネは熱に弱くて料理が出来ないからな。

   しかし、誰が軍曹が料理上手って情報を流したんだ?」

 

 

元帥「あ、それは大将だってさ。」

 

 

隊長「・・・アイツが?」

 

 

元帥「アイツ、ブログやってるみたいでよ。そのブログ人気みたいで1日に1万アクセス

   があるらしくてな? ライバルとして軍曹をあげたみたいなんだよ。」

 

 

隊長「・・・でも、料理上手なアラクネって言っても信じないだろ。誰も。」

 

 

元帥「あぁ。だから、動画を取ってそれをYoutubeにアップしたんだ。

   料理対決って名目でな。」

 

 

隊長「料理対決? ・・・審査員は?」

 

 

元帥「確か・・・曹長と兵長がオンラインゲームを通じて集めた

   ギルドの既婚者(夫婦)かな。全15組ぐらいだった気がする。」

 

 

隊長「・・・よくもまぁ・・・そんなに人を集めるよ。あの2人は・・・。」

 

 

元帥「オンラインゲーム内では有名だからな。あの2人。あ、隊長も有名だぞ。」

 

 

隊長「おう。よく煽られる。2人のお荷物だってよ。」

 

 

元帥「んで、怒った曹長がそのユーザーをフルボッコ。執拗にマークしてフルボッコ。

   謝ってもフルボッコ。相手がログアウトするまでフルボッコ。」

 

 

隊長「あれは見ているコッチも辛くなってくる。」

 

 

元帥「おう。Youtubeにあげられたへいちょー動画を見たが・・・あれは酷かった。」

 

 

隊長「・・・曹長の話はこれくらいにして・・・

   それで、2人が連れてきた審査員は、なんだって?」

 

 

元帥「あぁ、9:6で軍曹が勝って審査終了。

   あ、転載だけどニコニコにもあげられてたな。」

 

 

隊長「へぇ。」

 

 

元帥「たしか・・・全体ランキングで宣伝203000で1位になった筈。

   隊長、本当に知らないのか?」

 

 

隊長「ニコニコは、ゆっくり実況しか見ない主義だからな。」

 

 

元帥「そうか・・・。まぁ、多分テレビ関係者もそこから軍曹を見つけ出して

   取材したんだと思う。」

 

 

隊長「それで、取材されて軍曹は なんだって?」

 

 

元帥「いつも通りだったな。時々、テレビ側が結婚相手とか婚活に聞いていたけど

   安定のスルーと威圧で、蹴散らしていったぜ。」

 

 

隊長「いつもどおりだな。」

 

 

元帥「おう。いつも通りだったぜ。」

 

 

隊長「・・・。あ。」

 

 

元帥「ど、どうした!?」

 

 

隊長「元帥、アレ持ってきたか?」

 

 

元帥「アレ?」

 

 

隊長「アレだよ。アレ。申し込むときに使った紙。詳しい内容が書かれた紙!」

 

 

元帥「あ! ご、ごめん・・・隊長・・・・・。忘れてきた・・・。」

 

 

隊長「・・・ちなみに何処に置いてきた?」

 

 

元帥「えーっと・・・。・・・多分、俺の自室の机の上だけど・・・。」

 

 

隊長「・・・。」アングリ

 

 

元帥「た、隊長? 口を開けて・・・そんなに俺、まずいことしたか・・・?」

 

 

隊長「いや、まずくは無いけど・・・。もし。もし・・・だぞ?」

 

 

元帥「お、おう。」

 

 

隊長「もし、それを曹長が発見したら・・・?」

 

 

元帥「・・・。」[ムンクの叫び状態]

 

 

隊長「・・・あいつの事だ・・・特急便を使ってでも乗込んでくるぞ・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――

 

曹長「・・・なにコレ・・・。マス・・・釣り・・・・・・?」

 

 

 

曹長「・・・。元帥・・・隊長・・・・・・。」

 

 

 

曹長「・・・! GPS・・・逆探知・・・・・・。」

 

 

 

曹長「・・・・・・。」カタカタカタ

 

 

 

曹長「・・・・特定・・!」

 

 

 

曹長「・・・ゲェ! ンン! スゥゥ! イィィッ!!」ゴゴゴゴゴ

 

――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

隊長「って事になりかねない。」

 

 

元帥「・・・。」[ムンクの叫び状態]

 

 

隊長「ま、と言っても曹長が気付くのは、良くて昼過ぎ。悪くて朝食後だから

   あんまり気にする必要はないと思うがな。」

 

 

元帥「・・・。それもそうだな! 生活リズム的に曹長が起きるのはいつも

   昼過ぎだもんな! 気付く訳ないか!」

 

 

2人「HAHAHAHAHAHAHA!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――曹長の部屋―――

 

曹長「・・・・・・?」ゴシゴシ・・・

 

 

曹長「マス・・・釣り・・・・・・?」

 

 

曹長「・・・。日付は・・・今日・・・・・・。・・・元帥も・・・物好きだなぁ・・・。」

 

 

曹長「・・・・・・。ふぁぁ・・・寝よ・・・。」ゴロン・・・

 

――――――――――

 

 

 

元帥「えっと・・・。」

 

 

隊長「こっちだ。元帥。」ギュッ・・・グイッ

 

 

元帥「え、あ、あぁ。ごめん。」

 

 

隊長「んー・・・この場合、三鷹行きか・・・。

   集合場所が東京なら、快速で一本だったんだけど・・・。」

 

 

元帥「た、隊長?」

 

 

隊長「ん。あぁ、ごめん。手を引っ張るほどの事じゃなかったな。

   離すけど・・・迷子になるなよ?」パッ

 

 

元帥「い、いいいいいや・・・。て、ててて手は、こここ、このままままででで・・・。」

 

 

隊長「わかった。顔真っ赤だが、大丈夫か?」ギュッ

 

 

元帥「だ、だだだだ大丈夫ぶ。」

 

 

隊長「とりあえず、電車のケツ。ケツから3両目の場所に行こう。」

 

 

元帥「な、なっななんでだ?」

 

 

隊長「新宿で降りる時、目の前にエスカレーターがあるんだよ。

   階段と違って、エスカレーターは人詰りしやすいから

   目の前でサッサと降りるのが良いんだよ。」

 

 

元帥「へ、へぇー。」

 

 

隊長「さ、始発だし。良い席が座れるかも。行こう、元帥。」グイッ

 

 

元帥「ぉぅ///」

 

 

 

 

 

隊長「さてと・・・元帥。

   人が集まって、電車が出発する前に話さなきゃならんことがある。」

 

 

元帥「・・・?」

 

 

隊長「ここからがある意味、山場なのだが・・・

   魔物娘にとって辛いことってなんだと思う?

 

 

元帥「辛いこと? ・・・好きな人が目前で苦しんだり・・・死んだりすることか?」

 

 

隊長「・・・質問を変えよう。電車の中で起こることで、

   魔物娘にとって辛いことってな~んだ?」

 

 

元帥「・・・辛いこと? 俺等、魔物娘が電車内で辛いこと・・・。・・・?」

 

 

隊長「難しいか?」

 

 

元帥「・・・。辛いことだろ? ・・・無い気がするんだけど・・・。」

 

 

隊長「まぁ、元帥は基本的に電車に乗らないから・・・分からなくて当然か。

   正解は『目の前で性交が行われているのに、自分は何も出来ないこと。』だ。」

 

 

元帥「・・・。・・・!?」

 

 

隊長「要は理性を保ってられるかの問題だな。薬を飲んでいるから、魔力に当てられて

   発情・・・なんて失態は無いだろうが・・・。目の前で誘惑の宴が開かれていて

   もし自分も誘われた時・・・断る事が出来るか・・・。」

 

 

元帥「・・・ちょ、ちょっと待ってくれよ・・・隊長。」

 

 

隊長「ん? 質問か?」

 

 

元帥「あ、あぁ。他人が居る場合、電車の中では、静かにかつ紳士的にが

   日本のルールじゃなかったのか?

   それに・・・そんな外でま、交わる・・・な、なんて・・・。非常識だ、だろ?」

 

 

隊長「元帥。」

 

 

元帥「で、電車の中は、公共機関、で、で、そ、そんな、ことは・・・

   普通に考えたら・・・異常な、なこと・・・だっ?!」オロオロオロ・・・

 

 

隊長「・・・元帥。」ナデナデナデ・・・

 

 

元帥「・・・ふぁっ/// な、なんだよ。隊長・・・。急に頭なんか撫でてきて・・・。」

 

 

隊長「いや、ちゃんと元帥は常識を弁えているなって思ってさ。

   感心したら、思わず頭を撫でたくなった。」ナデナデナデ・・・

 

 

元帥「・・・///」

 

 

隊長「でもね・・・元帥。その元帥の常識。いや、俺達の常識は非常識なんだよ。

   この電車と言う名の空間の前ではね。むしろ人前で交わることが常識のように

   振るまうのさ。言い方は悪いけど・・・奴等の考え方曰く、

   『夫婦愛を他人に見せつけるための立派な行為』だと主張している。

   それに・・・。」

 

 

元帥「・・・それに?」

 

 

隊長「人間と魔物娘・・・どちらの方が強いと思う?」

 

 

元帥「・・・。・・・魔物・・・娘?」

 

 

隊長「その通りだ。魔物娘に比べれば、人間は弱い。例え正論を述べたところでも、

   魔物娘の圧倒的な力によって、その正論は快楽により覆され潰されてしまう。

   人間は快楽に弱い。特に・・・ほぼ毎日、休みなく働いていた日本人はさ・・・。」

 

 

元帥「・・・。」

 

 

隊長「・・・長くなったが、つまり言いたいことはアレだ。

   理性を保ってくれよって話だ。」

 

 

元帥「おう・・・! 絶対に誘惑に負けたりしないから安心してくれよな!!」

 

 

隊長「・・・誘惑には勝てなかったよ・・・。ってのは無しだぞ。」

 

 

元帥「・・・即落ち2コマであるやつか・・・。が、頑張る・・・!」

 

 

隊長「・・・辛くなったら・・・この耳栓を付けて、蹲ってると良い。

   新宿に付いたら教えてやるから。」

 

 

元帥「・・・ごめんな。」

 

 

隊長「大丈夫。俺は慣れてるから。魔力に打ち勝つのも、理性を保つのも。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――電車内―――

 

元帥「・・・。」[耳栓&目瞑り]

 

 

隊長「・・・それでいい。」ナデナデナデ・・・

 

 

「ねぇ、ちょっとそこのお兄さん♪」

 

 

隊長「俺の事か?」

 

 

「そうそう♪ さっきから、座りっぱなしだけどお尻痛くならないの?

 よかったら揉んで解してあげようか♥?」

 

 

隊長「いや、結構。・・・嫁がキレる。」

 

 

「嫁って・・・そこで蹲っているサラマンダーさん?」

 

 

隊長「おう・・・。だから、悪いけど他をあたってくれないか。俺は結構だ。」

 

 

「そんなこと言わずに・・・肘掛けに座っても良いかしら♥?」

 

 

隊長「ご遠慮します。」ニッコリ

 

 

「いいじゃない。開いてるんだから、そんなケチ臭いこと言わないの♪」

 

 

隊長「俺は座るなって言ったんだよ。肘掛けは椅子じゃねぇだろ。

   クソブタ。さも当たり前のように、勝手に座ってんじゃねェぞ池沼。」ニッコリ

 

 

「えっ?」

 

 

隊長「ん? どうかしました?」マジキチスマイル

 

 

「え、えぇ・・・。あ、貴方の、お嫁さん! 気分が悪いの・・・?」

 

 

隊長「はい。普段、あまり公共機関の類には乗らないもので・・・。

   乗り物酔いしたみたいです。」

 

 

元帥「・・・。」

 

 

「・・・そう・・・♥ ねぇ、おにーさん♥♥」

 

 

隊長「はい?」

 

 

「折角だし、この電車で出会ったのも何かの縁って事で、1発どう♥?」

 

 

隊長「ははははっ・・・。冗談がきついですよ。俺は嫁が1人居れば十分です。」

 

 

「そのお嫁さんは乗り物酔いでダウン中でしょ♥? ・・・静かにやればわからないわよ。

 ・・・溜まってるんじゃない? だから、おねーさんが抜いて、ア・ゲ・ル♥♥」

 

 

隊長「嫁が居るから、やらねーっつってんだろ。一発で理解しろよカス。

   馬鹿は死ななきゃ治らねぇし、一回死ぬか? コラ。」

 

 

「え。えっ。」

 

 

隊長「わかったら、とっとと失せろ。これ以上、しつこい様なら裁判所に訴えるぞ?

   『夫婦仲を引き裂こうとした喪女』って名目で。」

 

 

「・・・・・・。」

 

 

隊長「それと、肘掛けは座席じゃねぇ。

   電車に乗るぐらいなら、まずは一般常識を身に付けてから乗れよ。

   出来ねぇなら乗るんじゃねぇバカ。」

 

 

「・・・・・・。」スゴスゴ・・・

 

 

隊長「・・・ケッ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元帥「・・・。」プルプルプル

 

 

隊長「・・・。」

 

 

元帥「・・・。」プルプルプル

 

 

隊長「・・・。」チラッ

 

 

元帥「・・・。」プルプルプル

 

 

隊長「・・・。」スッ ギュッ

 

 

元帥「・・・。」ピクッ

 

 

隊長「・・・。」サスリサスリ・・・

 

 

元帥「・・・。」ホッ・・・

 

 

隊長「あと3分の1だからな。頑張れ。」サスリサスリ・・・

 

 

元帥「・・・♪」

 

 

 

 

 





毒蛇「・・・なんで、また長そうな話を・・・。」


隊長「冬になったら、投下できなさそうな話だから。」


大将「たいちょー☆ アポちゃーん☆ クッキーできたよー☆」


隊長「ありがとう。大将。」パクッ モグモグモグ・・・


大将「えへへ☆」


毒蛇「それと、何用よ。」モグモグモグ


隊長「今年のクリスマス会。大将家でやるから、お知らせ。」ピラッ


毒蛇「ふぅん・・・。これって・・・。」モグモグモグ・・・


隊長「大・博・軍の料理を予定。准尉も一応帰ってくる予定だから
   色々な意味でにぎやかになる。」モグモグモグ・・・


毒蛇「そう。わかったわ。」モグモグモグ


隊長「おう。何かまたあったら、来るからよろしくな。」ヨッコイセッ・・・ト


大将「隊長、もう帰っちゃうの・・・?」


隊長「おう。クリスマスに向けて色々と準備があるからな。
   クッキー美味かった。ごちそうさん。」


大将「・・・☆☆ またきてね。」


隊長「はいよ。それじゃ、お邪魔しましたっと。」


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