[短編連載SS]魔物娘たちとの日常 作:Vermillion
――和室・奥の間―――
元帥「・・・・・・。」
曹長「・・・・・・。」
軍曹「・・・・・・。」
博士「・・・・・・。」
軍曹「・・・一つ良いかしら?」
曹長「・・・・・・。何。」
軍曹「なんで、私を呼んだのよ?」
曹長「・・・隊長との付き合いが一番長いから・・・。」チラッ
軍曹「席、外させて貰うわね。」スッ
曹長「ま、まって・・・!」ガシッ
軍曹「まだ何か?」ギロ
曹長「知りたくないの・・・? 隊長が結婚を拒む理由・・・。私達が魔物化する前・・・
デレデレだった・・・隊長が・・・・・・私達を拒むようになった・・・理由。」ニヤニヤ
元帥「あとで俺に聞いても、今回ばかりは教えないからな。」ムスッ
軍曹「・・・・・・。」・・・スッ
元帥「まったく・・・。知りたいなら、知りたいって言えばいいのによ。」
軍曹「・・・。もう一つ疑問。」
曹長「・・・?」
軍曹「なんで、博士が居るのよ。伍長が居るのなら、ともかくとして。
博士は純魔物でしょ?」
元帥「おう。なんでも、現在の状況について説明するのに必要な存在なんだと。
伍長が居ないのに関しては、余計に話がこじれる上に口が軽いからだ。」
伍長「クシュン! ・・・? 風邪かな?」ズズッ
博士「・・・・・・。」キリリッ
軍曹「・・・・・・そう。」
曹長「それじゃ・・・隊長が私達と結婚(腰を突き合うの含む)を拒む理由として・・・
表にして・・・あげてみた・・・・・・。」
1.魔物化したくないから
2.経済的自立をしていないから
3.魔物化したら自害すると言う目標を立てた手前
4.人間の子供を産みたいから
5.脳内魔物化への抵抗
軍曹「2番目以外、魔物化に対する抵抗感じゃない。」
曹長「・・・そう。その中でも・・・4番と5番目が抵抗力になってる・・・みたい・・・・・・。
だから『人間との結婚以外は認めない』 って・・・
4番について・・・博士。まだ・・・私達は人間の子供は孕めないの・・・?」
博士「うむ。残念ながら・・・。我々が元居た世界では、人間の子供とはいかずとも
インキュバスと呼ばれる人間の男が魔物化した種族が、膨大な魔力を持った
リリム様の力によって生まれていたが・・・。この世界では、リリム様の力は
強く影響していないらしく、今はまだ魔物の子しか産めないようなのだ。」
博士「もしも、この世界でインキュバスを誕生させるには、世界全体を
魔界化させることが必要だとリリム様を含む魔王軍は考えている。」
曹長「・・・・・・。インキュバスじゃなくて・・・人間・・・の子供・・・。」
博士「・・・・・・。」[冷汗]
曹長「・・・え・・・? 人間の子供は孕めないの・・・?」
博士「すまない・・・。今まで色々な人間と言う種族が住む世界線を侵略してきた
私達だが、未だ曾て人間の子供を孕むことまでに至った事例は皆無だ・・・。」
曹長「」
軍曹「・・・。」
元帥「」
元帥「・・・あー! あー!! 聞こえない! 俺は何も聞こえなかったーー!!」[頭]ブンブン
曹長「ま、まだ・・・詰んでない・・・・・・まだ、詰んでない・・・。」[歯]ガチガチガチ
軍曹「・・・・・・。」
博士「気を落とさせるようなことを言って・・・すまない・・・。」ウツムキ
曹長「・・・だだだだだだ大丈夫だ・・・まだだだ慌わわわわわわ――」ガクガクガク
元帥「あー!! あッーーー!! ア゙ッーーーー!!」ブルブルブル
軍曹「・・・・・・。」
・・・ダダダダダダダダダッ!
バンッ!!
隊長「うるせー!! 誰だァ! ニコニコで兄貴が[ピーーー]を掴んだ時のような断末魔を
上げている奴はァー!!」スパァン!
元帥「」ビクゥ!
隊長「・・・ん? 軍曹も集まって、なんか珍しいな。何話してんだ?
ホワイトボーd――」
曹長「・・・! 女子会・・・! 女子会をしてたの!!」ババッ
隊長「お、おぅ? そ、そうなのか? じゃあ、さっきの断末魔は・・・」
元帥「ええっと・・・。」
軍曹「猥談をしていたからだけど?」ジロッ
隊長「へー。猥談ね・・・って、猥談っ?!」
軍曹「何よ。何か文句ある?」ジィー
隊長「いや・・・軍曹からそんな単語が出るなんて想像してなくて・・・。
そ、そうか・・・猥談か・・・・・・。ま、まぁお前等、魔物化したし。。。
案外普通の事なのかもな・・・うん。うん。。うんそうだ。うん。
女子会・・・うん。猥談。うん。。。うん。」スタスタスタ・・・
元帥「・・・・・・。危なかったぜ・・・。」
博士「隊長君が困惑しているところを初めてみたのかもしれんな・・・。」
曹長「・・・・・・。」
軍曹「・・・・・・。」
軍曹「それで? まさか、それだけで終わりな訳・・・ないわよね?」
曹長「・・・・・・もちろん。・・・さっき、隊長は・・・『人間との結婚以外は認めない』・・・
って伝えたけど・・・。最近、これも怪しくなってきたんだよ・・・。」
元帥「ん? どう言うことだ? やっぱり俺等と結婚することに気が・・・。」
曹長「違う・・・。無性愛になって来た・・・みたい・・・・・・。」
元帥「無性愛・・・!?」ビックリ
曹長「これは、隊長のPCをハッキングしてエロ画像をあさってた時なんだけど・・・。」
博士「なんだと?! 曹長君、君・・・隊長君のPCをハッキング出来るのか!!?」
曹長「・・・うん・・・・・・機材があれば・・・今でも・・・・・・。」
博士「私等には成し遂げられなかったことを・・・。
流石、長年 隊長君を慕って居た生物だ・・・。」
軍曹「悪いけど、曹長と私達を一緒にしないでもらえるかしら。」
博士「曹長君、魔王軍へ入らないか? 推薦書は私が書いて軍へと送っておこう。
引退した身とはいえまだ効力はあるはずだ。」
曹長「・・・・・・。」ジトー
博士「魔王軍に入れば前、曹長君が欲しがっていた魔界銀[人間を魔物化させる道具]の
武器をいくらでも製造したい放題だぞ。悪い話ではないだろう?
他にも曹長君が求めていた特典が盛りだくさんだ。どうだ?」
曹長「・・・・・・。」
元帥「そ、曹長・・・。」プルプル チラッ
曹長「・・・・本当に・・・魔王軍に入れば・・・ステキな特典が・・・もらえるの・・・?」プルプルプル
博士「うむ。約束をしよう。元魔王軍の幹部へと身を置いていたものだ。
これ以上の確証はないと思うが・・・?」ニヤ
曹長「だが、断る・・・。」フッ
元帥「・・・・・・!」パァァァ
博士「・・・・・・!」チッ
軍曹「・・・・・・。」ハァ・・・
曹長「・・・と言うとでも思ったのか?」ニヤリ
元帥「・・・・・・!」ガビーン
曹長「・・・私がNoと断ると思った・・・? 私が・・・一番好きな事の1つは・・・
自分で味方だと思ってるやつを“裏切ってやる”事だ・・・。」キリリリッ
元帥「そ、そうちょ・・・。」プルプルプル
軍曹「・・・知っていたわ。」ハァ・・・
博士「ならば、交渉成立だな! 推薦書は早急に送っておくことにしよう!!
フフフ・・・ファーハッハッハッハッハッハッ!!」
軍曹「・・・それで? なんで、無性愛になってきていると感じるのよ。」
曹長「最初に配布した・・・資料・・・・・・見て。
隊長がブクマ(ブックマーク)しているサイト・・・。」
元帥「婚活サイトだな・・・。」
曹長「これが、職業:一般職にした時・・・の結果・・・。」
軍曹「・・・・・・。」
曹長「それで・・・こっちが職業:医療職にした時の結果・・・。」
元帥「・・・・・・これは・・・。Oh・・・。」
軍曹「手のひら返しが醜いわね・・・。」
曹長「流石、人間汚い。ニンゲン、きたない。
・・・さらに、反魔物派が母体を必要としない子作りも始めたらしい・・・。」
博士「母体を必要としない子作り・・・?」
曹長「・・・なんでも・・・・・・。えっと・・・。人間の卵子と精子を機械で交配させて・・・
機械の中で子供をつくる・・・みたい。出産期間もないから・・・母体も
すぐに戦場に出られるって・・・結構、反魔物派では行ってる・・・みたい・・・。」
元帥「・・・・・・。」ボーゼン
博士「・・・狂っているな。」
曹長「原因のおまいう。」ビシッ
博士「おまいう・・・?」
曹長「・・・・・・。なんでもない・・・。」
軍曹「・・・・・・。」
曹長「そんなこんなで、とりあえず隊長が・・・結婚拒絶へ向かって
行っているという・・・結果でした・・・。・・・オチは無いよ。」
博士「・・・貴重な情報だった。」
――隊長の部屋―――
隊長「え。曹長、働くの?」
曹長「・・・・・・。」コクン
隊長「・・・・・・。」ジー
曹長「・・・・・・。」ジー
隊長「ちょっとあっち側に問い合わせてくる。」ダッ
曹長「待って・・・!」ガシッ!!
隊長「ええい! 離せ曹長! アレだろ!!? 蜘蛛の誰かさんと同じリストラだろ!!
曹長のリストラは、俺が許さん! 抗議の突撃をしてくる!!!!」
曹長「違う・・・。違うから・・・。ホントに就職するの・・・。」フルフル
隊長「・・・。・・分かったよ。で、なんで俺に相談?」
曹長「・・・証明写真必要・・・だから、スーツ貸して・・・。」テレッ
隊長「良いけど・・・。知ってるか? 魔物娘は別にスーツじゃなくても良いんだぞ。」
曹長「・・・知ってる・・・。でも、第一印象は大事・・・。
隊長、昔から私達にボヤいてた・・・。
昔、目つきが鋭いからバイトがどこにも受からなかったって。」
隊長「・・・。分かったよ。スーツな。
曹長は小さいからサイズが合わないような気がするけど・・・」ガサゴソ・・・
曹長「・・・・・・。」
隊長「・・・・・・ちなみに、何処に就職するの?」ガサゴソ・・・
曹長「・・・秘密。」
隊長「・・・うん。まぁ、悪いことじゃ無けりゃいいかな。
怪しい粉や薬を運んだりとか、人通りの多いところで魔物化薬品をぶちまけたり
とか、しなければ・・・。」ゴソゴソ
曹長「・・・うん。・・・約束・・・・・・。」
隊長「約束だ。・・・あったぞ。」スッ
曹長「・・・借りるね・・・・・・。」
隊長「おう。」
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