[短編連載SS]魔物娘たちとの日常 作:Vermillion
――洞窟前―――
隊長「さーてと・・・さぁ、やって参りました。
約束の23時! 元帥と伍長が罠じゃないかと疑ったけど俺は来たよー。
ヘタレー。居るー?」
パタパタパタ・・・
隊長「えーっと・・・どなたでしょう?
頭のライト以外光源が無いもので・・・ヘタレ家の誰なんでしょう?」
ヘタレ「だぁいじょぅぶ♪ わたしだよ・・・。」耳元ササヤキ
隊長「ヒヤッ!? ヘタレか・・・やめろよ・・・・・・。
それとまた潜伏技術向上したか? 今回は気付けなかったよ・・・。」
ヘタレ「・・・クスクスクス・・・♪」
隊長「それで。問題を抱えたシスターズは?」
妹2「た、隊長さん・・・・・・?」
ヘタレ「今、岩陰に居るのが臆病者の末っ子。」クスクスクス・・・♪
隊長「ん。彼女だね。」ピカー
妹2「ひっ!」ササッ
隊長「おっと、ごめん! 眩しかった?! それとヘタレ・・・
お前、自分の腐っても妹なんだから 臆病者とか言うなよ・・・。」カチッ
ヘタレ「でも事実だから、弄られても仕方ないんじゃなぁい?」クスクスクス・・・
隊長「・・・。それでもう一人の妹は――」
妹1「ニヒッ♪」ガバッ
隊長「わっぷ!?」ドサッ
妹1「こ↑こ↓だよぉ・・・。ライトを消してから、ずっと真正面に居たんだけど
気付かなかったぁ? おバカさぁん♪」
隊長「あ゙ー・・・。俺の魔物娘探知力も落ちたなぁ・・・。
気付かなかったー。」
妹1「うーん・・・私的には、隊長さんにお医者さんごっごされるのよりも
お医者さんごっごをシたいなぁって♪」
隊長「うん。俺はしたくないなー。ヘタレー。見てないで助けてー。」チラッ
ヘタレ「・・・。・・・11女・・・。」ピクッ
妹1「はぁい♪」バサッ パタパタパタ・・・
隊長「イテテテテ・・・俺も再訓練が必要かな・・・。」ヨッコイショ・・・
ヘタレ「・・・・・・。」
妹1「ねぇさん、本当にこんなドン臭そうな男で大丈夫ぅ?」
ヘタレ「・・・・・・。」
妹1「ねぇさん?」
ヘタレ「・・・・・・。」
隊長「・・・テテテ・・・ヒヤッ!?」ビクゥ
妹2「ひっ! ごめんなさいっ!!」パッ
隊長「あ、来てたのね。気付かなかったよ・・・驚かせてごめんね。
暗闇が怖いんだっけ?」
妹2「・・・・・・。」
隊長「うーん・・・俺も目の前、真っ暗だから返事してくれるとありがたいんだけど・・・
まぁ、とりあえずちょっと お話があるから母屋に行こうか?」
妹2「・・・・・・。」ギュッ
隊長「・・・。・・・うん。よし、このままだと歩きにくいからコッチの胴体に掴まって。
大丈夫だよ。怖くないから。」
妹2「・・・。」ギュー
隊長「それじゃ、戻りますかね。」
妹1「クスクスクス。」バサッ パタパタパタ・・・
ヘタレ「・・・。」バサッ パタパタパタ・・・
――玄関―――
隊長「ふぅ・・・やっぱり、俺は光の下に居るのが良いか。」
妹2「・・・!」プルプルプル・・・
隊長「・・・母屋に着いたよ。」
妹2「・・・。」オソルオソル・・・
隊長「・・・ね?」
妹2「・・・。」コクン・・・
妹1「こ、こんばんは・・・・・。」オドオド・・・
ヘタレ「お邪魔します・・・。」オドオド・・・
隊長「ほら、お姉ちゃんたちも到着だ。」
妹2「・・・。」コクン
隊長「そんじゃま。客間まで行きますかね・・・。」
妹2「・・・。」ギューーー
ヘタレ「・・・! な、なにも・・・無い・・・。」
隊長「ん。あぁ。何か物に怯えて会話が出来ないんじゃ、元もこうも無いからな。
話し易いように一時撤去しておいた。」
妹1「な、なぜ・・・そこまで・・・?」
隊長「さぁ・・・? 気まぐれかな。さて、どっちから症状の確認をする?」
ヘタレ「・・・11女から・・・御願いします・・・。」
隊長「ん。了解。それじゃ、末っ子ちゃんだっけ?」
妹2「・・・?」ギュー・・・ ビクビク・・・
隊長「20分間ほど、そっちのヘタレお姉ちゃんと一緒に居て貰えるかな。」
妹2「・・・。」フルフル・・・
隊長「そうか・・・嫌かぁ・・・。」
ヘタレ「13女・・・!」
妹2「・・・!」ビクゥ! ギュゥゥゥゥ!!
隊長「うーん・・・参ったなぁ・・・よし、んじゃ、このまま始めるか。」
妹1「?!」
隊長「大丈夫。末っ子ちゃんが身体にガッチリホールドしてるけど
問診と、バストのサイズ、下乳の状況を見るだけだから
このままでも行けないことは無い。」
ヘタレ「隊長さん・・・。妹を・・・よろしくお願いします・・・。」
隊長「最善は尽くすよ。」
ヘタレ「11女・・・。」
妹1「わ、わかってます・・・。」
隊長「それじゃ、問診するよ。」
妹1「は、はひっ!」ビクッ
隊長「・・・クスッ 大丈夫、大丈夫。大したことは聞かないから。
ちょっと、胴体に末っ子ちゃんが張り付いたままでシュールな図だけど
まぁ、気にしないで。ええっと。まず、その胸が膨らみ始めたのはいつ頃から?」
妹1「えっと・・・―――」
隊長「ふんふんふん・・・。」ウンウンウン・・・
妹1「ど、どうですか・・・?」
隊長「ちょっと短期間で急激に大きくなり過ぎだね。
食生活もいたって普通のようだから、なにか魔界的何かを取り込んだ
訳じゃなさそうだし。・・・あの病気も考えたけど、アレが出てないから
別物だろうし・・・。この症状が続く様なら1つだけ病気が思いつくから
その時は病院へ行った方が良いかもしれないね。」
妹1「はい・・・。」
隊長「あとで、ヘタレお姉ちゃんにも伝えるけど このままいつも通り
生活するように。あと、ダイエットとかは絶対にダメね。
ワーバット種は元々が痩せている種族だから、過度なダイエットは
栄養失調を引き起こしかねないよ。うん。」
妹1「・・・はい・・・ありがとうございました。」
隊長「お礼はヘタレお姉ちゃんに言うと良いよ。
さ、次は末っ子ちゃんの番だ。」
妹2「・・・・・・。」オソルオソル・・・
隊長「大丈夫。君とは話すだけだから。何も怖がる心配はいらないよ。」
妹2「・・・。」コクン
――外―――
妹1「ねぇさん、終わったよ。」パタパタパタ
ヘタレ「・・・そう。」
妹1「・・・元気がないけど、どうかした?」スッ
ヘタレ「11女・・・洞窟の前で隊長の事・・・
『ドン臭そうな男』って言ったよね?」
妹1「・・・まぁ・・・。よく ねぇさんから聞かされた、天下の隊長って奴が
ねぇさんよりひよっこの私に押し倒されたからさ・・・。・・・つい。
気を悪くしたなら謝るよ・・・すまなか――」
ヘタレ「あれ、全部演技だから。」
妹1「ぇ・・・。・・・・・・・・・・・・え?」
ヘタレ「私が耳元でささやいた時も。隊長があえてライトを消した時も。
ライトを消した直後 11女が目の前に立った時も。13女が抱き着いた時も・・・
隊長は全てを見抜いていた。見抜いたうえで、ああいった行動に出た。」
妹1「な、なんでだ? なんで、そんな行動に・・・」
ヘタレ「なぜかしらね? 少しは自分の頭を使ったらぁ?」クスクスクス
妹1「・・・・・・・・・いじわる・・・。」
ヘタレ「ワーバットだからねぇ♪ ・・・でも、ヒントをあげる。」クスクスクス
妹1「・・・?」
ヘタレ「隊長の言葉使い。」バサッ
妹1「・・・???」
ヘタレ「あとは、自分で考えて。それじゃ♪」クスクスクス♪ パタパタパタ・・・
――客間2―――
妹2「・・・♪」ホッコリ
隊長「ばーむくーへん。紅茶味だ。俺はこの時間に食べると太るから食べられないけど・・・
末っ子ちゃんにとってみれば、おやつ的な時間で丁度いいんじゃないかな?」
妹2「♪」コクコク
コンコン・・・
妹2「・・・!」ビクッ
隊長「ヘタレお姉ちゃん辺りかな?」
ヘタレ「・・・どうですか・・・?」ヌッ
妹2「・・・。」ギュッ
隊長「・・・うん。分かったよ。大丈夫。なんとなくだけど、把握できたよ。」
ヘタレ「・・・どんな状態でしたか・・・?」
隊長「まずは末っ子ちゃんだけど、これと言った精神的なもの。病気は患ってないね。
至って健康だよ。」
ヘタレ「・・・? それだと・・・。」
隊長「表裏については、そういう性格なんだと思うよ。
話を聞いている分にはおかしいと思った点は無かったね。
ワーバットだから暗闇では強気で意地悪。明るみでは臆病。基本はそうなのかも
しれないけどその基本に当てはまらない性格の子もいる。
それが末っ子ちゃんってなだけ。温かい目で育ててあげれば問題ないかな。」
妹2「♪」モグモグモグ
隊長「ほら、彼女だって最初は怯えて俺から離れられなかったけど
今では一人でケーキを食べられるようになった。そういうものだよ。」
ヘタレ「・・・・・・。」
隊長「それで・・・11女ちゃんの方だけど。彼女の方が、もっと深刻かもしれない。」
ヘタレ「・・・!」
隊長「明らかに彼女の胸囲が、平均的な成長値を上回って成長を続けている・・・
一度、大型病院に連れて行くことを進めるよ。」
ヘタレ「・・・。病名とかって・・・。」
隊長「俺が考察する分には、巨乳症あたりだと考えている。
魔王軍が漏らしたウィルスかと初めは疑ったが・・・どうも症状違う。
とにかく、あのまま膨らみ続けるとイロイロまずい。早めの受診をするように。」
ヘタレ「・・・はい・・・・・・。」
隊長「それと。金銭的に不安があるようなら、軍曹に相談して。
あげることは難しくても貸してはくれるはずだから。」
ヘタレ「・・・色々と・・・ありがとうございます・・・。」
隊長「ま、相談してくれて良かったよ。11女ちゃんの場合は特に。」
ヘタレ「はい・・・。・・・・・・13女・・・そろそろ帰ろうか・・・。」
妹2「・・・。」フルフル・・・
ヘタレ「隊長さんは人間だからもう寝ないと・・・。
わたし達とは時間のサイクルが・・・違うから・・・。」
妹2「・・・。」フルフル・・・
隊長「うーん・・・。・・・! 末っ子ちゃん、もしかして・・・外が怖い?」
妹2「・・・。」・・・コクン
隊長「そっか・・・。それじゃ、家まで一緒に行く?」
妹2「・・・♪」パァァ
ヘタレ「・・・・・・ごめんなさい・・・。」
隊長「大丈夫。寝る時間が2,3時間遅れたところで、
准尉が居ないから比較的安全に寝れるから。行こうか。」
妹2「♪」コクン
――洞窟前―――
隊長「はい、着いたよ。」
妹2「♪」
ヘタレ「まったく・・・私達より先に隊長に慣れるなんて・・・
意地悪な子ね・・・。」
妹1「・・・。」
妹2「・・・。」クイクイ
隊長「ん。まだ何かあるのかい?」シャガミ
妹2「・・・・・・。・・・。・・・今日はありがとう。」パタパタパタ
隊長「・・・・・・あぁ。」フッ
ヘタレ「隊長。」
隊長「とにかく、妹2は環境に慣れさせること。いいね?」
ヘタレ「・・・わかった。・・・貸し3つ・・・ね。」パタパタパタ・・・
隊長「あぁ。」
妹1「・・・・・・。」ジー・・・
隊長「11女は行かないのか?」
妹1「・・・次は、アンタにばれずに襲ってやる。」キッ
隊長「・・・! ・・・はいはい。俺も再訓練しとくよ。おやすみ。」フッ・・・
妹1「・・・・・・。」パタパタパタ・・・
――玄関前―――
隊長「ふぁ・・・。ヤバ・・・3時・・・。ねむっ・・・。」ウトウト・・・