[短編連載SS]魔物娘たちとの日常   作:Vermillion

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日常66話-博士・大将「「軍曹(君)が居ない危険な隣の夕ご飯。」」朝食

 

――病院―――

 

スパーン!

 

 

 

「ちょっと、お兄さん!? 病院では静かに扉を開け――」

 

 

 

スパーン!

 

 

 

隊長「ぐんそぉぉおおぉおお!? 火傷したってマジかぁぁぁぁ!?」ズザーッ!

 

 

軍曹「・・・五月蠅いわね。そうだけど何?」ジトー

 

 

隊長「ちょっと、患部を見せてみろ!?」ムガーッ!

 

 

軍曹「大したことないわよ。

   ちょっとした不注意で、お湯の入ったヤカンを引っ繰り返しただけだから。」

 

 

隊長「大したことなくて、病院に搬送されるかぁぁぁ!!

   いいから見せてみろっての!!」ガッデム!

 

 

軍曹「うるさ・・・。静かにするなら見せるわよ。」ハァ

 

 

隊長「・・・・はい。」

 

 

軍曹「はい。」つ[写真]

 

 

隊長「ん? ・・・これは?」スッ

 

 

軍曹「患部の写真。」

 

 

隊長「そうか。包帯巻いているんだったな。

   ええっと・・・・・・って、おぃいいぃいいい!?」

 

 

軍曹「・・・。」キッ

 

 

隊長「・・・。」シーン

 

 

軍曹「いくら防音個室でも、病院では静かにしなさい。」フンッ

 

 

隊長「・・・はい。・・・あの・・・軍曹? この火傷・・・大した事なくなくない?」プルプルプル・・・

 

 

軍曹「私は大したことないわよ。」

 

 

隊長「いや、だって・・・え? えっ? 合成じゃないんだよな?

   包帯の下・・・こうなってるんだよな・・・?」

 

 

軍曹「えぇ。そのようね。」

 

 

隊長「やっぱり、大怪我じゃないか!?」

 

 

軍曹「・・・。」ギロッ

 

 

隊長「・・・ごめんなさい。」ショボン

 

 

軍曹「3度も同じこと言わせないで頂戴。」

 

 

隊長「・・・はい。・・・それで、医者はなんて・・・?」

 

 

軍曹「そうね・・・。博士の特効薬も使用するから・・・

   約1週間後には全て元通りよ。」

 

 

隊長「ええと・・・・・・それって・・・。」

 

 

軍曹「火傷の後も残らないらしいわ。」

 

 

隊長「・・・ほっ・・・。・・・良かったぁ・・・。」ドスン・・・

 

 

軍曹「地べたに尻餅を着く程に驚く事じゃないでしょ。

   椅子がそこにあるから、それを使いなさい。」

 

 

隊長「驚くだろ・・・火に弱いアラクネが火傷を負ったって聞いたんだから・・・

   そうか、良かった・・・全て元通りか・・・傷は残らないんだな?

   手を握っても良いか?」スッ

 

 

軍曹「えぇ。勝手にすれば? ・・・隊長、随分前に私達アラクネ種は 火に弱いだけで

   熱に弱くないだとか言っていなかったかしら?」

 

 

隊長「・・・・・・あぁ。言ったな・・・。」ナデナデ

 

 

軍曹「こんな熱での火傷なら心配する必要はないでしょ。」

 

 

隊長「・・・・・・・・・あぁ、そうだな。」ナデナデ

 

 

軍曹「それに私、今は魔物よ? か弱いアシダカグモじゃないのよ?

   そんな心配されなくたって、適切な処置ぐらい知能があるんだから出来るわよ。」

 

 

隊長「か弱いって・・・軍曹は、経立完全体で全然 か弱くなかったろ・・・?」

 

 

軍曹「でも、今の様に驚異の治癒能力や複雑な話の理解、怪我の適切な手当ては

   あの時の私じゃ、到底無理よ。誰にも気づかれずひっそりと死ぬのがオチだわ。」

 

 

隊長「またまた、そんなこと言って・・・。」

 

 

軍曹「・・・とにかく心配されなくても私は大丈夫だから。」

 

 

隊長「ホントに?」

 

 

軍曹「本当に。」

 

 

隊長「本当に?」

 

 

軍曹「本当に。」

 

 

隊長「ホントに? 本当に?」

 

 

軍曹「『本当に』って言ってるでしょ? 貴方も心配性な男ね!」キッ

 

 

隊長「・・・ごめん。」

 

 

軍曹「・・・・・・はぁ・・・。・・・そうね。話しておきましょうか。」

 

 

隊長「・・・?」

 

 

軍曹「私は1週間居ない訳だけど、あの家の家事――」

 

 

隊長「大丈夫だ。料理から、洗い物、風呂掃除、掃除、布団干し、洗濯物

   全て俺に任せろ。」

 

 

軍曹「そう? 無理そうなら、大将にお願いしようと思ったのだけど。」

 

 

隊長「リリム+その他魔物娘が進行してくる前は、主夫になろうかと

   1度だけ腕を磨き上げた男だぞ。大丈夫だって。」

 

 

軍曹「一応、大将には一言お願いしておくわね。」ハァ・・・

 

 

隊長「大丈夫だってってば。軍曹も、なかなかの心配性な女・・・いや、魔物だな。」

 

 

軍曹「今までの経験から隊長に任せると、色々不安しか残らないのよ。」

 

 

隊長「それは軍曹が魔物化する前の話だろ? 俺はもうじき25なんだぜ?

   一人で出来るさ。」

 

 

軍曹「25にもなって・・・大学に何年居れば気が済むのかしら?」

 

 

隊長「うーん・・・必要単位が取得できるまでかな。」

 

 

軍曹「あと何年かけるつもりよ・・・。」

 

 

隊長「今の状態だと・・・30を超えるかな?」

 

 

軍曹「・・・はぁ・・・・・・ありえない。」ヤレヤレ・・・

 

 

隊長「し、仕方ねぇだろ! 大学は、真人間の視点から見れば かなりカオスなんだから!!

   それに色々優秀賞で学費を無料にしてもらったり・・・恩恵とかあるし・・・。」

 

 

軍曹「はぁぁぁぁ・・・。真人間ねぇ・・・。」

 

 

隊長「・・・・・。バイコーンの魔力を少量 宿しているのに真人間は無いだろって?」

 

 

軍曹「その魔力に関しては仕方ないと思うわ。強姦された訳でも無く

   魔界銀で傷を付けられた訳でも無く、ただ単に医者の医療ミスによって

   バイコーンの血を病院で輸血された結果の産物でしょ。

   私の言いたいのは、人としての真人間かを疑っているのよ。」

 

 

隊長「なにそれ、ひどい。」

 

 

軍曹「酷いと思う前に、今まで自分がやってきたことを

   胸に手を当てて思い返していなさい。」

 

 

隊長「・・・・・・。」ムニュン

 

 

軍曹「・・・。」

 

 

 

 

 

ガシッ ガブッ!

 

 

 

 

 

隊長「痛い! 嚙んだな!?」ヒリヒリ

 

 

軍曹「誰が、私の胸に、手を置いて、思い返してみろと言った。」ゴゴゴゴゴ

 

 

隊長「ちょっとした冗談なのに・・・牙が刺さった・・・おお痛ぇ。」ブラブラブラ

 

 

軍曹「ホンット。よく自分で真人間とか言えるわよね。」ハァ・・・

 

 

隊長「はいはい。俺はどうせ『吐き気を催す邪悪な人間です』よーだ。」

 

 

軍曹「・・・誰もそこまで言ってないでしょ。」

 

 

隊長「むぅ・・・。」

 

 

軍曹「それに『吐き気を催す邪悪』は隊長と曹長、2人でセットでしょうが。」

 

 

隊長「うわ、ひどい。」

 

 

軍曹「されど、事実。」

 

 

隊長「ぐぬぬ・・・。」

 

 

軍曹「ふっ・・・。」

 

 

隊長「笑い事じゃないだろ。」

 

 

軍曹「そうね。でも今なら笑い話として済ませられるでしょ。」クスッ

 

 

隊長「まぁ・・・な。」

 

 

軍曹「そろそろ帰った方が良いんじゃないかしら? 洗濯物が湿っぽくなるわよ。」

 

 

隊長「ん。そうだな。それじゃ、軍曹。・・・お大事に。」

 

 

軍曹「えぇ。」

 

 

隊長「家事は俺はやるからな! 大丈夫だからな!!」

 

 

軍曹「分かっているわよ。・・・出て行くときも扉は閉めて行きなさいよね。」

 

 

隊長「あぁ。」ガラガラガラ

 

 

 

 

 

・・・・・・トンッ

 

 

 

 

 

軍曹「・・・・・・。」

 

 

 

 

軍曹「・・・ッ!」ズキッ

 

 

 

 

軍曹「くぅ・・・・・・ッ」ズキンズキン・・・

 

 

 

 

軍曹「・・・っふぅ・・・はぁ・・・・・・。」

 

 

 

 

軍曹「一応、大将だけじゃなくて、博士にもお願いしておこうかしら・・・ね。」ボソッ

 

 

 

 

 

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