[短編連載SS]魔物娘たちとの日常 作:Vermillion
――病院―――
コンコン・・・・
軍曹「はい。どなた?」
博士「・・・私だ。軍曹君。」
軍曹「どうぞ。」
ガラガラガラ・・・
軍曹「博士ね。昨日言ったわよね?
博士ならノックしたらそのまま入ってきていいって。」
博士「うむ・・・。確認の為にだな・・・。」
軍曹「それで、私の退院日まで折り返し地点に来た訳だけど・・・
4日間どう? ちゃんと家事をしているかしら?」
博士「う、うむ・・・。隊長君は見違える様な動きで、君が入院前行っていた
家事をこなしているな。・・・・・・ただ。」
軍曹「・・・・・・ただ?」
博士「4日間とも夕飯だけ少し様子がおかしくてだな。」
軍曹「・・・夕食だけ? 具体的には?」
博士「あれは夜のテンションと言う奴なのだろうか・・・?
大音量で音楽を掛けながら、夕飯作成をするのだ。」
軍曹「・・・いたって普通ね。」
博士「聞く分にはそう思うだろうが・・・。少しその作成内容がな・・・。」
軍曹「・・・つまり、どういうことなのよ?」
博士「うむ。では2日目から振り返るとこんな感じだ。」
――2日目・夕飯―――
隊長「・・・なぁ、静かに夕飯を作るってどう思う?」[ゲンドウ指組み]
元帥「え? いや・・・少し寂しい感じがするけど・・・。」
曹長「・・・・・・。・・・料理は・・・美味しいよ・・・?」カタカタカタ
伍長「突然、どうしたのー?」
隊長「いや、無音で夕飯を作るのって寂しいなって思ってさ。
BGMを大音量で掛けて夕飯を作ろうかと。」
曹長「・・・・・・イイネ。」グッド
元帥「楽しそうで良いんじゃないか?」グッド
[普通ね。]
[問題はここからなのだよ。]
伍長「でも、どんなBGMを掛けながら料理するのー?」
隊長「そこは3人で適当にチョイスして流してくれ。
俺はその曲に合わせて、夕飯を作成する。」
[・・・・・・? どこもおかしい点は無いわね。]
[聞く分にはな。]
曹長「・・・・・・面白そう・・・。」
元帥「えっ これからロックとか、メタルとかも掛けて良いのか!?」
隊長「あぁ、好きな曲を1曲掛けてくれ。どんな曲でも良いぞ。」
曹長「・・・・・・。」キラキラキラ・・・
隊長「遠慮するな。今まで掛けたかった好きな曲を流せ。」
伍長「♪ ♪ ♪」
[なぜかしら・・・漫画:狂四郎2030:5巻の話が連想できるわ・・・。]
[嫌な予感しかしないだろう?]
[それで2日目の曲は?]
[『後の祭り』だ。]
[・・・推薦者は?]
[・・・曹長君だ。]
[最初から疾走感のある曲から行ったわね・・・。]
[むしろ疾走感しかなかったぞ。]
隊長「フフンフンフンフフフンフン♪ フフフンッフンフフンフフフフン♪」クルクルクル パシッ
伍長「・・・・・・。」ワクワク
曹長「・・・・・・♪」♪
元帥「・・・隊長、だ、大丈夫か・・・?」
隊長「何がァ?!」
元帥「さっきから、調味料が宙を舞って回転しているのが見えるんだが・・・。」
隊長「あぁ! 俺はその曲に合わせて、夕飯を作成する。って言っただろう!!
曲に合わせて料理と料理を作成しているだけだ! っと、出来たぞー。」
伍長「早いねー♪」
隊長「今日は生姜焼きだ。さぁ、ご飯も装って・・・召し上がれぇい!」クルクルクル パシッ
[あー・・・。]
[まだ2日目はマシだ。コレが3日目、4日目になると更に酷くなる。]
――3日目―――
隊長「はい。今日のBGMは!?」
元帥「『歩兵の本領』だな。」ポチー
隊長「了解!」クルッ
[この後、隊長君は何を作ったと思うかね・・・?]
[そうね・・・ただの白米を四角い弁当箱に敷き詰めて、真ん中に梅干を埋め込んだ
料理ともいえない弁当かしら?]
[違う・・・彼は・・・。]
隊長「レーション完成! 日本軍陸軍仕様だ!!」ドンッ
曹長「・・・おおー・・・。」パチパチパチ・・・
隊長「さぁ、食べるぞレーション!!」
――4日目―――
[ここから、隊長君たちは一気に加速したのだ。]
[4日目のBGMは?]
[『本当にあった怖い話』、時々『死の着信音』]
[・・・。明らかに夕飯を作成するときに流す曲じゃないわよね。]
[しかし、彼等はそれを大音量で流しだし
はたまた・・・私も巻き込まれた。]
[・・・。]
隊長「おおっと、博士! こんな時間に珍しいな。今日は助手が夕飯を作る日か?」
博士「う、うむ。そ、そうなのだ。」
隊長「なら、夕飯はまだだよな! これから竹藪で闇鍋するんだけど
一緒に食っていこうぜ!」
[そう言った隊長君の右手には大きな中華鍋とオタマが握られ、左手には音楽機器が
握られていた。]
[闇鍋・・・。]
博士「い、いや私は食材を持っていないぞ?」
曹長「・・・・・・大丈夫・・・なんとかなる・・・。」ガッシリ
元帥「・・・隊長曰く、病院送り以外の物なら何でも入れて良いんだってさ・・・。」
博士「い、あ゙あ゙あ゙あ゙あ゛ー・・・。」
[そして始まる恐怖BGM付きの闇鍋パーティ。
彼等は何を入れて、私は何を入れさせられたうえ 何を食べさせられたと思う?]
[・・・またろくでも無いものを入れたんでしょ・・・。]
隊長「いよっしゃ! それじゃ、各自食材を鍋に放り込めぇぇぇい!!」
曹長「・・・えい。」ショボジョボジョボ・・・
元帥「・・・よいしょ。」ボチャボチャボチャ
伍長「ぽーん♪」ドボン
兵長「パキッっとボチャボチャーだお。」ボチャボチャー
キラー2「シュビデュバ、ダバー♪」ドロッ・・・
隊長「美味しくなぁれ・・・美味しくなぁれ・・・ヒヒッ・・・ヒャッヒャッヒャッ!!」ダッポンダッポン
龍虫「・・・・・・。」ポンッ
博士「・・・・・・。」オロオロ
伍長「あれ、博士食材入れた?」
博士「あ、あぁ・・・。」
曹長「・・・。・・・博士・・・嘘はよくない・・・。・・・キラー2・・・・・・博士の上半身・・・お願い。」
キラー2「あいよー!」ガシッ
博士「な、なにをするっ!?」
曹長「・・・・・・持ち物が・・・無いなら・・・アレを入れるしかないよね・・・。」クックックッ
博士「や、やめろ! やめたまえ!! ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙―――」
曹長「・・・・・・♪」スルスルスル・・・
元帥「・・・。」
曹長「・・・終わり。」フワッ マゼマゼ・・・
博士「」
兵長「記録20.32秒だお。」
曹長「くっ・・・15秒強盗の・・・記録を塗り換えられなかったか・・・。」グヌヌ・・・
隊長「いや、奴は無抵抗の人間を相手に15秒強盗だから・・・
抵抗する魔物はまた話が別だろう。」
[・・・・・・。]
[15秒強盗・・・? ・・・あ、あの事件ね。]ポンッ
[・・・・・・。]
キラー2「被害者の女性は王以下包帯以上の痩せ形で、健康的な褐色肌、
事件直後は、アラビア系踊り子のズボンを着用。 足からくるぶしまでは
犬の足だった。」
曹長「・・・なお、女性の下着は・・・・・・無地の黒色で布と何等変わりない ふんどしだった・・・。」
兵長「真っ暗で何も見えないけど、意外と大胆な下着だお。
兵長は一生、履けないお。」
[ひとつ、良いかしら。]
[・・・うむ。]
[その犯行は『本当にあった怖い話』のBGM付きで行われたのかしら?]
[いや・・・あの時は『死の着信音』だった・・・。]
[・・・。(社会的な死を連想したのかしら・・・。どちらにせよ、アンポンタンね。)]
博士「」
キラー2「今は真っ暗で、状況が分からないだろうけど
DVD版では現在の博士の状況が分かり謎の光が消えます。」
隊長・兵長「「買ったァ!!」」ダンッ
[もう、夕食を楽しむと言うより・・・その過程を楽しんでいるわね・・・。
それと、なぜかしら・・・・・・男子中学生の会話が連想できるわ・・・。]
[そのようだ・・・。]
隊長「おっと、出来たぞ。」マゼマゼ
龍虫「もう・・・ですか?」
隊長「あぁ。それでは皆さん。お箸とお手を拝借。」
伍長「やっとだね!!」
隊長「1人、1具材を手持ちのポン酢皿に入れること。
何も取れなかった人は汁を飲むこと。
一斉に食べ始めること。それでは・・・掴み取れッ!!」カッ
[ホラーBGM流しているのよね?]
[うむ・・・。]
[ホラー要素は何処なのよ・・・。]
隊長「全員、具材はとったな!?」
元帥「取れたぜ・・・。」
曹長「取れた・・・。」
伍長「ちょっと臭いが危ないけど・・・取ったよ。」
博士「」
龍虫「と、取りました・・・。」
兵長「取れたお!」
キラー2「こっちも!」
隊長「それでは、皆さんッッ!!」パンッ
全員『いただきますッ!!』パンッ
[その後は・・・?]
[その後は・・・。]
隊長「ん・・・誰か、イチゴジャムを混ぜたろ。」ジュルルルル・・・
キラー2「あ、それは 私だYO。カレーイチゴ斬新だね。」モグモグ
龍虫「こんにゃく・・・中心に穴が開いてますね・・・。」モグモグ
元帥「凄いぐちゃぐちゃの何かなんだけどよ・・・。カレーとシチューと
イチゴジャムと蜂蜜の味が染み込み過ぎているんだが・・・。」グチャグチャグチャ
曹長「・・・せめて・・・・・・・切ってから・・・入れて欲しかった。」ガリガリ
伍長「うーん・・・。うん・・・。」モグモグ
兵長「BGMが不気味だけど、やっぱり闇鍋は面白いお!」モグモグモグ
博士「」ゴッキュッゴキュッゴキュッ・・・
[まぁ・・・こんな感じだった。]
[えぇ・・・。・・・えぇ。]
【おまけ】
《各自、投下物》
曹長:エリクサー
元帥:高級牛肉
伍長:こんにゃく
兵長:カレー&シチューのルー
キラー2:イチゴジャムとキラー班長の蜂蜜
隊長:生クリーム・ホールケーキ
龍虫:タケノコ
博士:ふんどし
《各自、食した物》
曹長:タケノコ
元帥:ケーキのスポンジ
伍長:生クリーム
兵長:高級牛肉
キラー2:イチゴ
隊長:ふんどし
龍虫:こんにゃく
博士:汁