ダンジョンに異世界のアイテムを持ち込むのは間違っているだろうか(本編完結) 作:にゃはっふー
そんな感じで出来上がりました。どうぞ、お付き合いくださいませ。
どうも俺は転生者です。日本人でコスプレイヤーの人たちやゲーム、アニメ関係で仕事してました。俺もオタクでコスプレはしませんが小道具作りは滅茶苦茶してました。
男でしたが手先が器用で、本職として活動していたら事故で死にました。そして気が付くとあらびっくり。
「美少女エルフちゃんに転生してしまったぜ……」
女の子になって色々女の苦労を学びながら、白銀、プラチナと言って良いほど綺麗な白く、銀色に輝く長髪を手入れしつつ、深いサファイヤのような瞳を見ながら、綺麗に仕上げてます。マジで美少女で草。
まあやってる事は女の子らしからぬ仕事してます。鍛冶師です。
「よっしゃー、今日も打つぞー」
実は養子な俺、ドワーフの父ちゃんに聞けば親はモンスターに襲われたのだろうか、血まみれで母親が村近くに現れて、自分を託したようです。子供の引き取り手に関しては第一発見者だから自分が引き取ると言って、鍛治師のエルフとして働いてます。親はほどほどに頑固おやじですが仲良しですね。
「おう、そろそろ昼飯にするかスピカ」
「ほーい」
10にして一人前の仕事ができるようで、まともに働いてはいるが貧乏。まあクワや斧ぐらいしか作らないし、ファンタジー世界特有の武器や防具は時々作る程度ですね。
エルフは自分だけ、後は小人のようなパルゥムと言う種族と人間。他はドワーフだけしか見ていない。
ちなみに名前は『スピカ・シロガネ』。極東生まれのドワーフの家で米喰いつつ暮らしてたんだが、いかんせん金が無い。
「父ちゃん、やっぱ俺、オラリオへ行こうと思う」
「またその話か……金くらい気にするな」
一応読み書きや一般知識があるのだが、こんな村じゃほぼ意味は無く、オラリオに行けば少しは変わる可能性は高い。
前世で会った事が無いが、この世界には神様たちが暇つぶしに地上に降りていて、神の力を封印し、一部の力を使い、人をモンスターと戦えるほど強化している。
強化された人たちはほとんど神の眷属として、1000年前に蓋をされ封印された地下迷宮、ダンジョンに挑み、富と名声を獲得して暮らしている町があるのだ。
「そこなら世界中から人来るから、俺の家族についてわかるかもしれないし、おいしいご飯は腹いっぱい食える」
「お前の場合後者だろバカ娘。時々お前がなに考えてるか分からないぞ」
呆れられながら、ふむと考え込む。父ちゃんが心配しているのは、年齢と容姿だ。
神の中にもバカな神はいる。表向きは力を封じたのは人と同じ目線でこの世界を楽しむためだが、全能の力を使えるとつまらないからと言うところもある。
バカな神が力をつけると、面白い者を無理矢理眷属にすると言う話を聞く。自分は見た目美少女なのだ。中身はオタクなオッサンだが、見た目は10の美少女。襲われる可能性は高い。
後は年齢。今年で10歳だが、冒険者になってダンジョンに潜り、モンスターと戦えるかと言われれば微妙だ。迷宮都市に向かうのはほとんど冒険者志願者。年齢も大事だろうな。
「………」
父ちゃんはしばらく考え込むが、ふむと考えるのをやめて俺を見る。
「はあ、分かった。それなりに準備してからだ。冒険者やその他になるとしても準備は大事だからな」
「ああ」
「お前のそれの意味も分かればいいな」
それと言うのは、母が持っていたアミュレットらしき紋章だ。こんな村では分からないが、家紋か何からしきの首飾りのお守りを持っていて、これが俺のエルフの家族について分かる唯一の手かがりだ。
まあ正直父ちゃんに育てられたから、生みの親は実感がわかない。ともかく、準備をして迷宮都市へと向かおう。
どんなところか、うまいもんあればいいが、楽しみだ。
◇◆◇◆◇
村にいる父ちゃんと別れの挨拶をしてから町へ、そこから馬車に揺られて数時間。城壁ならぬ市壁に囲まれた都市を見ながら、馬車に揺られる。
「次の者!!」
馬車に乗った商人や旅人たちの列に並び、自分の番が来た為に正門から中に入るスピカ。
「通行許可証はあるか?」
黒い服、おそらく自由気ままな神の派閥、ファミリアと商人など一般人たちの間に立つギルドの人間らしき人からそれを言われ首を振る。
「一応冒険者志願者です、通行許可証は持っていません。問題ありますか?」
「いや、君のように冒険者志願者は何百人、何千人もいるからね」
背を向けるように言われ背中を見せると、ランプのような物で照らされ出す。
「これは
問題なしと言われ、
「冒険者登録をするときはギルド本部に出向いてください。冒険者の説明もそこで受けられる」
「団員募集しているファミリアなどもですか?」
「ああ」
その話を聞き、門を通るとそこかしこに武装した人たちを始め、多種多様な種族がいた。
村から外れたところで暮らしていたが、エルフもやはりいるんだなと、自分以外のエルフを初めて見ながら、ギルド本部があるバベルの塔へと向かう。
ここで情報を纏めよう。この世界は中世くらいのファンタジーな世界で、モンスターはダンジョンと呼ばれる迷宮から生まれる。地上にいるのは1000年前に地上に出たモンスターが劣化されたものばかり。
神様はその力、
この町のほとんどは
さて、そのファミリアに入るには、壁は二つある。年齢と見た目だ。
父ちゃんの言う通り、色目で見る神などはもちろんいるし、この歳で採用される可能性も低いだろう。そもそもモンスターと戦えるか分からない。
「まあなるようになれだ」
いざとなれば他のバイトを探そう。世界の中心と言われる町だし、人手不足は多いはずだ。後は家族探しか。これはバベルのギルドの人に聞けば、少しは分かるかな?
そう思いながら歩いていると、突然肩を掴まれた。
「ヘイ!!そこのエルフ君っ!!ボクのファミリアに入らないかいっ!?」
「えっ、いいんですか?」
「ホワイッ!?」
父ちゃん早速ファミリア見つけたよ。
◇◆◇◆◇
それはある女神のやけっぱちから始まる。
その女神は降りてすぐ、仲の悪い女神と口ケンカをして、神友とも言える鍛冶神の女神に頼み込み、三か月も自堕落な生活をしてから追い出され、その後は下界の洗礼を受けていた。
零細派閥だから誰も入りたがらず、選り好みしていてはいけないと思った女神。何度も何度も断られ、ついにその少女を見つけた。
てこてこと歩く様子に誰だろうと少し観察する女神。自分の背丈より下のショートソードを腰に提げ、荷物がぱんぱんに入ったバックパックを背負ってバベルへと歩く様子に、冒険者志願者とすぐに見抜く。
だから彼女にも声をかけた。結果はもちろん………
「えっ、いいんですか?」
「ホワイッ!?」
女神の予測を超えて良い返事。すぐにその子をひっ捕まえて、ホームへと招き入れた。
その女神の名前は『ヘスティア』。炉の女神にして、優しき神格者でもある。
◇◆◇◆◇
少女スピカはしっかりと不安になるヘスティアから、様々なことを聞いた。自分の所は団員もいない零細派閥であり、ホームはオンボロな教会の地下室。
「零細でも土地があるのは凄いですね」
スピカはそう言い、この子良い子だと思うヘスティアは、この子を入れる為に頭を回転させる。まずは
「それじゃ、恩恵を授けるから、背中を見せておくれ」
「はい分かりました。けどいいんですか? 私が冒険者になる理由聞かなくて?」
あーそれはそうだねーと呟きながら、スピカはともかく、お金を稼げて親探しできれば良い事を告げる。ヘスティアは紋章が刻まれた首飾りを見ても訳が分からず、首を傾げながら見つかると良いなーと思う程度である。
ヘスティアも別段探索も商売も初めてだから、お互いお金を稼げればそれでいい。ヘスティアは派閥の主神として、スピカは団員としてそれらのことを話し終えて、スピカは上着を脱ぎ、ベットに横になり、その上に乗るヘスティア。
イコル、神の血を使い、その背に恩恵を刻む。スピカは自分の身体が神により昇華されているのだが、実感は湧かない。
そう思っていた。
刻まれていく瞬間、スピカは膨大な知識の海に投げ出されたような気分になる。
宙に浮き、無数の言葉、この世界の言葉はもちろん、日本語や英語、知り得る限りの言葉が行きかう空間に浮かび、おーと歓声を上げそうになりながら、スピカは知識の中にいた。
初めての恩恵だが、こんな事にはならない。それを知らない二人はスピカの変化に気づかず、恩恵を刻むヘスティア。知識の波に揺られるスピカ。
そして刻まれたものに、ヘスティアは驚愕する。
◇◆◇◆◇
スピカ・シロガネ Lv1
力・I0
耐久・I0
器用・I0
敏捷・I0
魔力・I0
・鍛冶I ・神秘I ・魔導I 調合I
≪魔法≫
【】
【】
【】
≪スキル≫
【
・あらゆる道具、武具の想像、創造が可能
・成功率の把握 ・神秘、鍛治、調合アビリティ獲得
・道具製作に
【
・魔力アビリティ強化 ・魔導アビリティ強化 ・魔導アビリティ獲得
◇◆◇◆◇
「なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!?!」
ヘスティアは混乱した。神秘、鍛治、魔導、調合のアビリティは【発展アビリティ】だから。力などの【基本アビリティ】と違って、これらはランクアップ、レベルが上がらないと習得できないのに、この子はスキルで習得してしまった。
さらに【
ぼーとするスピカに色々聞くと、意識が定まっていないスピカは、自分が転生者で元男だと言う事を言ってしまい、それに驚愕する。
(転生者って、いつの時代だよッ!?大昔ですら問題になるぞ転生させてる神はなにしてるんだよ!? なにより異世界だって!?もうその情報だけでお腹いっぱいさ!!)
この子が他の神に見つかれば玩具にされる。そう思うヘスティアは意識を覚醒させ、スピカに警告する。
「それじゃ、この【
「あっ、それ知ってます」
それは前世の彼がこよなく愛したゲーム、その世界観に出て来る物作りのエキスパートと同じタイトル。それになんとなく色々作れる気がする。そう思うスピカ、これほど驚く事は無い。
いまの自分なら、本物のゲーム、アニメの物を作れる気がする。いや、できると確信している。
「ふむ、となれば、ボクは切り札を切るしかないようだ」
「切り札ですか?」
「ああ」
それがこれから活動するヘスティア・ファミリアの、ぶっ飛んだ方向に進むと知らず、ヘスティアは微笑み、スピカは安堵する。
「ヘファイストスに聞こう♪」
そして巻きこまれる女神が一人いた………
色々背負う主人公。見た目美少女ですが、丁寧語で俺っ娘です。
それではお読みいただき、ありがとうございます。