ダンジョンに異世界のアイテムを持ち込むのは間違っているだろうか(本編完結)   作:にゃはっふー

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ヘスティア陣営。

大将スピカ・シロガネ。

団員リリルカ・アーデ、ナーサリーライム、加藤段蔵、ベル・クラネル。

新団員ヴェルフ・クロッゾ、ヤマト・命。

そして道具使用可能。宝具ぶっ放すのもいいが、スピカはこれを選びました。


戦争遊戯・中編

 アポロンへの戦いに備えてベル・クラネルは訓練に励み、ロキ側はそれに全面的に協力した。

 

「おら立てっ!! テメェの本気はここまでか?!」

 

「まだ……まだッ!!」

 

 ベートにしごかれるベル。アイズも協力する中、フィンは戦局を見ていた。

 

「最後の決め手は彼に任せる、か。ヒュアキントスに苦渋を飲まされたらしいが、挽回できるかな?」

 

「やっていただかないと困りますッ!!」

 

「スピカ様からの指示ですよ、頑張りなさい人間(ヒューマン)!!」

 

 エルフたちからそう言われながら回復されつつ、格上相手にベルは特訓する。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「友の為に」

 

 スピカと言う友人と、自分が作った武具を着こむベルの為に、ヴェルフは改宗(コンバージョン)を決意する。

 

 真剣な顔でヘファイストスを見るヴェルフに、ヘファイストスは静かに告げた。

 

「条件があるわ」

 

「それはなんですか?」

 

 真剣な言葉に真剣な言葉で返すヴェルフだが、次の瞬間砕け散る。

 

「ヘスティアが隠しているもう一つの鉱石を見つけたら報告しなさい」

 

「せこいですヘファイストス様っ!?」

 

「いいから!どう考えてもルビスの装備とか新しい鉱石使ってるから!あの子たち、絶対に隠しているからッ!」

 

「なんなら手前が行こうか?」

 

「あんたは団長だろうが!?」

 

「いつも言ってるけど【宝具】を置きなさい椿っ!!」

 

「自分も【宝具】を、砕けない魔剣を打つぞッ!!」

 

 二人からのツッコミもものともせず、いつも【宝具】を持つ椿からも物凄く鉱石のことを言われ、渋々了解させられて送り出された。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 とある場所にある要塞で、着々と準備をするアポロン・ファミリア。その中で一人の少女が天に祈る。

 

「いい加減にしなさいカサンドラ」

 

「ダフネちゃん、もうやだ、逃げようよ~」

 

「いい、相手は人形をいれても七名よ? いくら無尽蔵に【魔道武具(マジックウェポン)】や【宝具】を用意しても、この数をなんとかするのは無理よ」

 

 気を付ければいいのは【宝具】だけ。そう考えるダフネにカサンドラは首を振る。

 

「夢で見たの~エルフの精霊を怒らせたら、軍隊が攻め込んで、ウサギが太陽を丸のみにするの。太陽の剣も向こうにあるし、怪我だけじゃすまないよ~」

 

「はいはいいつもの夢ね」

 

「ああ、もう逃げられない………」

 

 カサンドラは泣き崩れ、誰にも信じてもらえない予言に震えるしか無かった。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「時間だ」

 

 開戦のドラの音を聞き、アポロン・ファミリアたちは楽観視しているものの、油断なく警戒していた。

 

 相手には【幸福妖精(ブラウニー)】がいる。魔法を秘めた魔道具(アイテム)や数多くの【魔道武具(マジックウェポン)】がある。油断できない。

 

 そう思っていた、はずだった。

 

「おい」

 

「ん? なんだあれ?」

 

 少し離れた位置、目先の景色が揺れた。

 

 そう思ったのも束の間、バサリと幕が上がるような音と共にそれらが現れた。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 彼女達は宝具の一つ、【顔のない王(ノーフェイス・メイキング)】を大きな幕の様に広げて前進していた。そしてここまで来ればもういいだろうと、幕を上げた。

 

「前進せよ、鋼の軍団」

 

 段蔵がそう指示すると、無数の【キラーマシン】たちが前進する。中には【キラーマシン2】や【メタルハンター】。少数だが【サージタウス】や【スーパーキラーマシン】。これらが津波のように押し寄せ、右の城壁を攻め始めた。

 

「に、人形兵!? こいつら、Lv1の強さじゃないぞ!?」

 

「おい!!数もそうだが、Lv1にしちゃ頑丈すぎる!?」

 

 特殊なエネルギーを核に動く。段蔵たちとは違う人形兵士。機械の軍団を平然と使うスピカ。アポロンは口を開いたままで、ヘスティアは嘘は言って無いだろと開き直る。

 

「フェーズ2、スタートっ!!」

 

 もう一つの幕が上がり、今度は左から鉱物の軍団が現れる。通常の【ゴーレム】や【カッパーマン】など、なにげに金と銀がいない。しっかりと【暗黒の魔人】もいるゴーレム軍団が反対側から出て来た。

 

「怯むなーーーーっ!! 押し返せばいいだけのことだろう!!」

 

 叫び声を上げるアポロン団員。だが【プロトキラー】が壁にしがみ付く。

 

『メ・ガ・ン・テ』

 

 そう音声が響くと突然光を放ち爆発した。

 

「なんだ!?」

 

 爆発が起き、壁の一部が壊れるのを切っ掛けに、ゴーレム兵と機械兵が壁に密着し出す。

 

『『『メ・ガ・ン・テ』』』

 

 そう一斉に鳴り響くと共に爆発して城壁が吹き飛び、中に流れ込む。流れ込んだ兵士は戦いだし、しばらくすると団員を捕まえて爆発する。

 

「おい………おいおいおいおいおいッ」

 

「ま、まさか、こいつら全部………」

 

 戦慄するアポロン団員達に、無情にも動き続けて爆発する機械兵とゴーレム兵。中にはLv1以上のスペックで戦うそれらに、段蔵は事実だけを呟く。

 

「そう、段蔵以外全て使い捨てでございます」

 

 巨大な爆発が鳴り響き、右舷、左舷の城壁が崩れ、中に入る軍団。剣や弓は効かず、魔法を喰らっても動き、中で大爆発する爆発物。動く爆弾に対して、悲鳴が響き渡る。

 

「落ち着けえぇぇぇぇ、陣を崩すな!!押し返せ!!」

 

「無理言うな!爆発はLv3ほどの火力で、こっちを捕まえてから爆発するんだぞ!一人ずつ確実に殺す気だ向こうッ!?」

 

「固まってくれてありがとう」

 

「!?」

 

 そう言って突然現れたスピカは、躊躇いも無く背負っている【クロッゾの魔剣】を使用して吹き飛ばした。

 

 その様子を見ていたリッソスと言う、ここの守りを任されていたエルフの男は驚愕する。

 

「スピカ様っ!? よりにもよってなぜあなた様がクロッゾの魔剣なぞ」

 

「使いどころを間違える気はありません。あなたたちは私を、ヘスティア・ファミリアを怒らせた」

 

 スピカの姿は普段の礼装装備では無く、とある選別の杖を手にした王の礼装に酷似した服装である。

 

 接近する団員に対して、浮遊する剣。【影踏みのカルンウェナン】、【稲妻のスピュメイダー】、【神話礼装マルミアドワーズ】で切り払う。

 

 手には無数のコインが握られ、即座にそれを使用していくつもの魔法を放つ。

 

「町の中で襲撃して、町の人を危険にさらし、団員のベルをボコボコにした」

 

 石像を使い、コインより強力な魔法が団員に襲い掛かる。強力な魔法や浮遊する杖と言う名の大剣を振るう。

 

「しかもそれをした者の中には、私が作った武具を着こんでいる者もいる。いまもなお、ね」

 

 売られているため、アポロン団員にもスピカの物を着こむ者もいる。仕方ないとはいえ腹が立つ。躊躇いも無く魔剣を振るい、砕けたら次の魔剣を使用する。

 

「ファミリアの悪口も、本当なら見逃す気はありませんでした。ここでこちらにケンカを吹っ掛けたこと、全て反省させる。覚悟は良いかアポロン・ファミリア?さあ、戦争を始めようか?」

 

 スピカの足元から樹が生えていく。それが大樹と成り、竜のような頭部を持ち、巨大な姿を表す。

 

「【エグドラシル】、俺が苗から作りました」

 

 その様子を【神の力(アルカナム)】で見ている観客からは歓声が上がり、それに後押しされるかの様にそれは前の門に襲い掛かる。

 

 ルール上、あらゆる道具の使用は禁止されていない。スピカはルール違反していないことを司会者が叫び、観客は開いた口が塞がらない。

 

 暗黒の魔神に捕まり、爆発に巻き込まれる団員たち。全てが死兵であり、アポロン・ファミリアの団員のほとんどを、スピカと段蔵が相手取る。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「いまのうちですね。いま着陸します」

 

「リリスケ、お前も共犯か?」

 

「リリは戦争遊戯(ウォーゲーム)が始まるまでどれも知りませんでしたよあんな大軍隊!! これの操縦も昨日から丸一日使いましたっ!!」

 

「リリ殿もう少し静かに、あまり動かれれば【風王結界(インビジブル・エア)】が解けてしまいます」

 

 全体を覆う風の結界により、空を飛ぶ乗り物は隠されていた。これで【アンタレス】を倒しに出向いたときは驚いた。

 

「この【超スーパーカー】で全員乗りできるうえに、まさか空を飛ぶんだもんな」

 

「しかもそのままアルテミス様が天界に送還されないように裏で色々したみたいですし、あの人のスキル何でもあり過ぎます」

 

「ま、まあアルテミス様はアンタレスを倒して、肉体を確保できたかららしいよ?」

 

 ベルたちの冒険譚に命は驚きを隠せず、そして【超スーパーカー】に驚いた。

 

 そのまま静かに着地したリリたちは、結界を解き、ナーサリーライムが準備する。

 

「【オモチャの兵隊さん、出番ですの。さあさあ幕を上げて上げて】」

 

 そう子供らしく呟くと、ナーサリーライムの見た目とは打って変わり、凶悪な悪魔が姿を表し、わざとらしく驚き、そのまま詠唱を呟く。

 

「【あらいやだ、間違えて悪魔を呼んじゃったっ!? ジャバウォックさんジャバウォックさん、どうかお帰りくださいな】」

 

 そう言われても雄たけびを上げて飛翔して、ジャバウォックは内部で暴れ出し、ナーサリーライムは無邪気に笑う。

 

 ナーサリーライムを肩に乗せ、命はスピカから渡された刃を手に取る。

 

「【命竜刀】……スピカ殿が丹精込めて作った最大の自信作。まさかこの手に使わせていただくとは感無量。これに恥じぬ働きをさせていただきます」

 

 神々しいオーラを放つ刀を手に命が走り出し、リリは結界を張りながら飛翔する。

 

「ではリリはこれでかく乱作戦にかかります。ヴェルフ様とベル様も気を付けて」

 

「おう、こっちも一応スピカの特性武器下げてるんだ。こっちのことは任せろ」

 

 そう言い【宝具】である【輪廻する勝利の剣(エクスカリバー・ガラティーン)】を担ぐヴェルフ。ベルの装備はヘスティア・ナイフとヴェルフの軽鎧。ヴェルフと契約鍛冶師の関係なのだからと、スピカはあえてなにも渡してないし、ベルも受け取る気は無かった。

 

「行こう」

 

 こうして数多くのとんでも兵器を人前で使うスピカ。新たな武勲を作るのである。

 

 それでもメドローアなどの魔法や、新たな【宝具】を作らないだけ手を抜いている。ベルが決着を付けるまで、スピカの軍隊が要塞を破壊して、ベルが勝つ頃、要塞は跡形もなく軍隊に制覇されるのであった。




顔のない王(ノーフェイス・メイキング)】出典Fate/

ロビンフットが使う姿を隠す宝具(スピカのは宝具では無い)。大量生産されている。


【キラーマシン】【キラーマシン2】【メタルハンター】【サージタウス】【スーパーキラーマシン】出典ドラゴンクエスト

ドラクエシリーズ出て来る鋼の軍団。光魔法で作る鉱石を核に動き、自動的に自爆する。プログラムでよく動くが、スピカは死兵に使った。ちなみに数は暇の数だけ作ってある。


【ゴーレム】【カッパーマン】【暗黒の魔人】出典ドラゴンクエスト

石材系のモンスターたち。スピカが怒りのまま量産した。全てLv2に届くスペック。


【影踏みのカルンウェナン】、【稲妻のスピュメイダー】、【神話礼装マルミアドワーズ】出典Fate/

 アルトリアキャスターが操る宝剣類。スピカもまたいくつか操り、自分の杖として使用する。


【エグドラシル】出典ドラゴンクエスト

植物の巨大モンスター。この子は普段、隠された畑を背負って移動しながら隠れている。大樹を背に乗せ、実りの風を荒野に吹かせているため、この子の通った場所には緑に満ち溢れる。


【命竜刀】出典ドラゴンクエスト 星ドラ

スピカによるカスタム強化を繰り返して生まれた最大の一品。いつかアイズに渡そうとしていたが、命の手に渡ることになった。自分で使う物と同じ、強化は最大。


妖刀を命に渡すのはやばいので無しです。

宝具じゃなく、メガンテ祭りや。おろもいだろ? 一人一人捕まえて至近距離で爆発するんだ。

ベル君の戦いは変わらずカット、次回アポロンに下される命令や、落ち着くスピカたち。最終回ですねさすがに。

それでは、お読みいただきありがとうございます。
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