ダンジョンに異世界のアイテムを持ち込むのは間違っているだろうか(本編完結)   作:にゃはっふー

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誤字報告、感想評価ありがとうございます。

まさか気楽にやったらこんなに人気出て戦々恐々ですが、最後と言うかベル君が来るまではやります。あとオマケ。

今回やらかすよあの子たち。


第8話・魔法

 ひょんなことから出生に関わる事を知った。まさかのハイエルフの一族に、俺はどうすればいいか、主神と共に頭を痛める。

 

 いまだに派閥に入れば【魔道武具(マジックウェポン)】をタダで使えると思う者がいる。勘違いで済めば良いが、こちらがLv2程度だからと、力づくを行使しようとするバカがいる。その場合、ロキ・ファミリアとヘファイストス・ファミリアが黙っていないのに。

 

 リヴェリアさんとの会話からしばらくして情報が出回り、エルフの人が俺に頭を下げるようになって大変だ。ハイエルフの血統だとはっきりしている訳では無いのに、慕われても困る。中には引き抜きがあるが、自分が最初に声をかけてくれたヘスティア様を大切にしたいと知ると引いてくれる。

 

 ちなみにリュミエール家の話を見ると、精霊がハイエルフの男性を好きになるが、別のハイエルフの人と結ばれ、それでも愛していると祝福する物語らしい。だけど詳しく書かれたこの本を読むと、昼ドラかよと言いたくなる内容になる。

 

 男性と結婚した人も親友らしく、ドロドロしてるなと思いながら本を読んでいると………

 

「魔法が発現した……」

 

 新たな火種が文字通り生まれた。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 スピカ・シロガネ Lv2

 

 力・H122

 

 耐久・I80

 

 器用・H135

 

 敏捷・H102

 

 魔力・G232

 

 ・鍛冶G ・神秘F ・魔導G ・調合H ・狩人I

 

≪魔法≫

 

精霊物作り(スピリット・クリエイト)

 

 ・創造補助魔法

 

妖精の種火(トーチ)

 

 詠唱式 ・灯れ、祝福の熱

 

 ・発火魔法 ・神秘の炎、奇跡の火 ・精霊の祝福 ・道具作り強化

 

慈愛の聖水(ヒール)】詠唱式 ・癒える、清浄の水

 

 ・生水回復魔法 ・癒しの力、祝福の水 ・精霊の祝福 ・生物成長強化

 

生命の光(ソウル・ライト)】詠唱式 ・光輝をここに、荒野に息吹を与え、不浄を否定し、絶望を塗り替え、魂に救済を 終わりを覆す始まりの代行者 我が名は命、生命ノ王

 

 ・極煌魔法 ・断罪の光にして鳴動の煌めき ・攻撃、付加可能 脈動する力

 

【】

 

【】

 

≪スキル≫

 

竜物語創造者(ドラクエビルダー)

 

 ・あらゆる道具、武具の想像、創造が可能

 

 ・成功率の把握 ・神秘、鍛治、調合アビリティ獲得

 

 ・道具製作に経験値(エクセリア)獲得

 

精霊加護(リュミエール・スピリット)

 

 ・魔力アビリティ強化 ・魔導アビリティ強化 ・魔導アビリティ獲得

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「雪の精霊らしいのに、なんで火とかもなんだよっ!? 最後長いし!?」

 

 なんか嫌な予感しかしないぞ。一つのスロットで三つの魔法って。ともかく、これは魔法だ、いままであった魔力が生きるはず。

 

「ともかくそれがどんな魔法か、一つは調べておいたら。 火を点ける魔法? みたいだし、竈の方で試してみたらどうだい?」

 

「今日は【はがねのつるぎ】を100ほど作る予定ですし、そうします。詠唱どう覚えろと………」

 

 こうして竈へと移動する。いつの間にかヘファイストス様からもらった俺の工房。ボロボロな教会を修復と拡張しつつ二人暮らししている。

 

 2階建てで自宅にできる工房。よくよく考えればヘファイストス・ファミリアの本気を感じる。そんな我が家。

 

 一階は完全な工房で、俺たちヘスティア・ファミリアの武器類の販売はヘファイストス・ファミリアのフロア、一角でやり取りされている。なにげに主導権を握られていた。

 

 そして火を入れる前に、俺はまず魔法を詠唱する。こうすればいいのか?

 

「【灯れ、祝福の熱】、トーチ」

 

 そう竈に手を向けて呟くと、ぼうっと薪に火が点いた。

 

 火は普通の火のように感じるが、若干温かく、眩しいくらいか。熱をそれほど感じないが、薪の勢いを見ると、熱力は強い気がする。

 

「これは火加減が難しいですね」

 

 そして俺がその火をじっと見ていると、いつものようにレシピが頭に浮かぶ。へ?

 

「なにこれ?」

 

 それは素材的にどうなるか分からない、なのに………

 

「【ひかりのつるぎ】に【おうじゃのけん】? 果ては【はかいのつるぎ】だって?!」

 

 しかも関係する防具まで作れるようになってる。待ってこれは勇者の装備や呪いの装備だよ。そんなん作ってどうするの?

 

 そもそも鉱石がって、あれ?

 

「作れる? 必要な金属を一から作れる?」

 

 頭の中に浮かんだレシピ。合金なのか? 一から鉄をこの火で金と銀を合わせて鋼のように鍛えればいいようだ。成功率も80%と問題ない。だけどこれ下手するとまた大変な事になるんじゃねえ?

 

「だけど………」

 

 俺は自分の【はやぶさの剣・改】を見る。もしもだ。もしここに【はかいのつるぎ】があれば、作れるかもしれない。

 

 正直中層もおっかなびっくりと攻略している最中、火精霊の護符(サラマンダー・ウール)着ながら進んでいる。

 

 ………

 

 作っても良いよね?

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 ある神々の証言。

 

 ある日の出来事、ロキ・ファミリアとヘファイストス・ファミリアは嫌がるヘスティアとスピカの静止を振り切り、工房の中を確認。数多の武具や【呪道具(カースウェポン)】が見つかる。

 

 ヘスティアの証言は「また物凄いことになりそうだから隠してたんだ~」と涙目で訴え、ロキたちは説教を始めた。尚スピカ氏は【はやぶさの剣・改】を改良した武器【はかぶさの剣】を作り出していて、アイズ氏は目を光らせた。

 

 新たな新魔法(レアマジック)の【妖精の種火(トーチ)】が露見、鍛冶師派閥は驚いた。

 

 その火は精霊の祝福でできた物作りの火である。本能が告げたらしく、火は鍛治派閥に分けられた模様。これによりスピカ・シロガネがリュミエール家のご令嬢であると裏付けられたようなもので、エルフたちは歓喜した。

 

 リュミエール家は白と黒共々大切にされている家である。その血が続いていた事を知り、魔法大国アルテナから手紙が届くが、リヴェリアが全て破れと言っているので破いているとのこと。

 

 露見した武器、防具、道具を確保したオラリオ、業界は震撼して、ついにギルドが動きだした。ヘスティア・ファミリア自体が商売のかじを切らなければいけなくなる。全てをヘファイストスが牛耳るのには無理があるのだ。

 

 だが「ヘファイストス助けてえぇ~」と言う泣き声で、結局はギルドはヘファイストスと交渉しながら、これらの道具はどう扱うか大いにもめた。

 

 特に使わないのに一応作ったとされる【おうじゃのつるぎ】に関しては、フレイヤが「オッタルにぴったりねえ♪」と言って横取りしようとしたため、ロキが邪魔するためにしゃしゃり出たりと、混沌の中に入っていく。

 

 これで分かる通り、ロリ巨乳にはキャパシティーオーバーであり、収拾がつかず次の神会(デナトゥス)に持ち込まれた。

 

 やじ馬たちは大いに発狂しながら、当日を迎える。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 神聖な会議をすると言われている神会(デナトゥス)だが、実際は暇つぶしの神々の集まりが始まりだ。真剣な話からふざけた話まで話し合い、子供たちの二つ名を命名する話し合いをしたりと賑やかだ。

 

 そして今回は大目玉が命名式だけでないため、多くの神々が、野次馬が集う。

 

「はいはーいっ、第何千回目、神会(デナトゥス)始めるよ~」

 

 そう言い、金髪にハットの帽子をつけた優男。ヘルメスが司会進行役を買って出て話し始める。ロキはスタートダッシュはできないかと思いながらヘスティアを見る。

 

『ボクは役立たずです』

 

 と言う看板を提げたヘスティアは、ドレス風の礼服を着て強制参加している。新たなオラリオの目玉にギルドまで利権を取ろうと動きだし、すでにこの神では言いくるめられて良いようにされるがオチなのだ。

 

 前座としてバカな話し合いや王国ラキアがまたくる話などして、ヘルメスは笑顔で手を叩く。

 

「はいはい、それじゃそろそろ本題に行こうか。議題は今話題の【幸福妖精(ブラウニー)】ちゃんだよー」

 

「いっやふうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」

 

「待ってました」

 

「スピカたんハアハア」

 

「最後の奴叩きだせ」

 

「それで今度なにしたの?」

 

「んー良いリアクションありがとう諸君っ!! それで本日議題にまで上がるほどやらかした【幸福妖精(ブラウニー)】ちゃんのしたことは」

 

 間を置くヘルメス。ヘスティアはテーブルに倒れ、ヘファイストスを初めとした鍛冶神は静かにしている。

 

「新しい貴金属を作り出したことだ」

 

「は?」

 

「マジで?」

 

「そんなんできるスピカたんのスキルなんなの?」

 

「いや今回は魔法だろ? 遠巻きに見たけど、精霊の加護だよなあれ」

 

「リュミエールって家だろ? 確か昼ドラ的な話が神話化してる」

 

「あれって、あなたの子供は私の子供的になってなくない?」

 

「スピカたん見てるとあり得るなー」

 

 マシンガントークが繰り広げられる中、ヘルメスは指を鳴らして、一部の神々は濃青色の金属を取り出した。

 

「なにそれーーーー」

 

「精霊の加護ぷんぷんしますなー」

 

「こんなん地上にもダンジョンにもあったっけ?」

 

「これは別名【ブルーメタル】。生産方法はスピカちゃんのみ知っている、ミスリル以上、オリハルコン未満の金属らしいよ」

 

 狂乱の歓声が上がり、ヘファイストスは眼帯の眼をかき、他の鍛冶神は沈黙を貫く。

 

 だが内心、新たな金属から新たな武器を作りたい。そう言う顔でこれらを見ている。

 

「見た限り、これはレアマジックとレアスキルで作られたらしいけど。よくもまあ普通の恩恵でできるよね?」

 

「ぼ、ボクが不正したと思うのかい?」

 

「いやそれは無いね。むしろ精霊の加護が強く働いてるからだと納得するよ。ヘスティア、これはハイエルフ確定で良いと思うよ」

 

 ヘルメスがそう締める。レアなスキルと魔法だからって、よくも作れたなーとは思う程度。さすがにヘスティアが【改造】するような神であろうがなかろうが、それよりも純度の高い精霊の力が違うと言っている。

 

「これあれだね、先祖返りとかじゃねえ?」

 

「精霊って子供できるっけ?」

 

「知らん。けど力は与えられるから確実にそれだろ?」

 

「やっぱ子供は私とあなたの物ってメッセージじゃねえ?!」

 

「アルテナ辺りうるさいだろうな、てかうるさい」

 

「ギルドさんも利権関係でうるさいでしょうねー」

 

 好き勝手騒ぎ出す神々に、ぐぬぬと黙るヘスティア。なに言っても無駄だからだ。

 

 しばらく好きに話させてから、ヘルメスが会話を止める。

 

「はいはい、いま言った通り【ブルーメタル】はいまのところスピカちゃんしか作れない金属で、材料ばかりは教えられていないよ。ちなみにこれで武器とか作るとどうなるのか、ヘファイストス」

 

「………」

 

 沈黙を貫いていたヘファイストスは、ブルーメタルを手に取り呟く。

 

「少なくとも第一等武装が飛躍的に向上するわね。ミスリル以上だから、生成できる鍛冶師は限られるけど」

 

「………こっちもそうだな」

 

 ゴブニュが腕を組みながらそう呟く。ヘルメスはだよねーと愛想笑いをして手に取る。

 

「俺の所のアスフィも、これで道具を作れば頑丈な、それこそいままで無理と諦めてた道具が作れそうだと言っている。でだ、ここでの問題は、これはダンジョンから採れるものではなく、一ファミリアしか作れない点だ」

 

 ヘスティアですら感じ取れるほど空気が変わった。

 

「それじゃヘスティア~、みんなが納得する【ブルーメタル】の今後の事を話し合おうか?」

 

 ははっと笑顔のヘルメス、鍛治、道具製作関係の神々から威圧に似た何かを感じる。みんな少しでも多く安く、これが欲しいと言う意思を感じる。ヘスティアは思った。

 

 ボクは探索系ファミリアなのに、どうしてこんな難しい事を考えなきゃいけないんだろう?

 

 いまだ自分の置かれている状況を受け入れない神はそう呟き、長い夜が始まる。




スピカは頑張って製造方法だけは話さなかった。話せば楽ですけど、いまいち配合の具合が話せないですし、こういうのはほいほい話していいものでないと理解したから。

ヘファイストスは今回は敵です。彼女もブルーメタルを数多く手に入れて、可愛い眷属や自分たちで使いたいと思ってます。

なにげに金と銀などの鉱物を使ってます。少し感覚が麻痺って、高い材料を使う事の抵抗は無くなってます。金の延べ棒くらい溶かして使いますたぶん。

ではお読みいただき、ありがとうございます。
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