ぐれーす!   作:イッチー団長

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2話です。
書きたいことに技術が全く追いつきません。

前書きで主要人物の詳しいプロフィールを書いていきたいと思います。

名前:早川百合
身長:141cm
趣味:読書、音楽鑑賞
血液型:A型
誕生日:11月21日
初めて買ったCD:ビートルズの赤盤
家族構成:母と二人暮らし。大学生の姉がいる。父は既に他界。

本作の主人公で、人見知りの普通の女の子。
黒髪で、肩にかからない程度の長さのボブヘアー。
思考が非常にシニカル。
何とも作者の思想を反映したキャラになってしまいました。
でも話が進むにつれて、素直で可愛くなっていく予定なので、長い目で見守ってください。


2話 花咲くころ

まだ真新しい靴を履いて外へ出た。

外では風が吹いていた。春の風だ。

それがわたしの短い髪と、膝まで覆ったスカートを揺らした。

4月の風はまだ冷たくて、わたしはどうしようもない寂しさとやるせなさを感じていた。

 

「おはよう、百合」

「・・・おはよう」

短いおさげを風に揺らしながら、加奈が駆けてきた。

「今日は理奈さんは?」

「いるよ。おーい!」

加奈が後ろを振り返って叫ぶ。理奈はどうやらずっと後方にいるらしい。

「ま、いいや。ゆっくり歩いてればそのうち追いついてくるでしょ」

なんとも無責任な発言に苦笑しながらも、加奈と話しながら歩くことにした。

 

「今日風強いね~」

なんとも他愛のない話も、加奈は笑顔で話している。

道端では花が赤い蕾をつけていた。

まだ肌寒くて忘れていたけれど、もうそんな季節か。

「百合は花が好きなの?」

俯きがちなわたしを、加奈が覗き込みながらそう言ってきた。

「別に、好きってわけじゃないよ。特に派手な色とか綺麗な花は」

人間も同じだ。あまり綺麗な人は好きじゃない。妬んでしまうから。そして他人を妬むわたしはとても醜いから。

「でも、地味だけど綺麗なものってあるよね。人で言うと百合みたいな」

「わたしが綺麗・・・? そんなこと言われたことないけど・・・」

あまりにも突飛な発言にわたしは目を丸くしたが、彼女はそのまま続けた。

「初めて会った時から、とっても綺麗な娘だなって思ったの。って何言ってるんだろうね、私は。これじゃあまるで・・・」

そこまで言って、彼女は言葉を詰まらせた。そのあとは気まずさからか、二人で顔を真っ赤にして、何も話さずに歩いた。

 

授業中、春の風は木々や窓ガラスを揺らし続けた。わたしは授業なんてお構いなしに、今朝の加奈の言葉を頭の中で、何度も何度も繰り返していた。

(綺麗・・・そんなことないと思うけど・・・)

窓ガラスに映る自分の姿を見てみた。小さくて子供っぽい容姿に、愛嬌のない顔。あまり人から好かれる要素は無いはずだ。

それでも加奈はお世辞を言ってるようには見えなかった。

(変わってるんだな、加奈って)

以前、彼女は理奈の趣味を変わっていると言っていたが、彼女の方が変わっているんじゃないかと思った。そうじゃなければ、こんなわたしに構ってくれるはずがない。

 

加奈は周りの人から好かれるタイプだ。実際友達は多いように感じる。

他の友達と楽しそうに話す加奈を見ていた。すると、彼女はわたしのほうをチラっと見て、笑顔を見せてきた。わたしはドキッとして、思わず顔を背けた。

(悪いことしたかな・・・でも、うまくあの娘の顔が見れない・・・)

 

高校に入って、友達が出来た。理奈も苺も優しくて良い人だ。でも、加奈に対しては何だか良く分からない感情が芽生えているのを感じる。それが何なのか、今のわたしには知る由もなかった。

 

「さて、それじゃあ帰ろうか? 二人とは校門で待ち合わせしてるんだ」

そう言って加奈は今日もわたしを誘ってくれた。

昇降口を出ると夕日が校庭を照らしていた。

「あ、あの桜の木、もうすぐ咲きそうじゃない?」

見ると、確かに蕾が開きそうになっていた。

「ねえ、百合。この桜が咲いたら、一緒にお花見でもしようか?」

「うん・・・」

お花見という文化は正直好きになれない。でも、加奈と一緒に、ということなら少しは楽しめるのかもしれない。根拠もなくそう思った。

 

「すっかり風も止みましたね。飛ばされそうになって困ってたんですよ」

「本当に苺ちゃん飛ばされそうになったんだよ。体育の時に」

帰り道、風はすっかり止んでいた。肌寒さも少しは収まったと思う。

加奈の顔をチラっと見た。夕日に照らされて、顔が赤らんでいる。彼女もわたしのほうを見る。視線が重なった。

加奈がニコっと笑う。わたしは上手く笑えない。昔からそうなんだ。わたしは俯いてしまう。

すると彼女はわたしに近づいてきて、指先をチョンと触ってきた。

「百合、無理に笑わなくていいんだよ。そのままの百合が素敵だって、私は思うよ」

加奈が囁く。

素敵だって、そんな言葉を言われたことは無かったから、わたしは驚いて顔を真っ赤にした。

 

校舎の桜も、道端の花も蕾を付けている。わたしの心の中も、そうなのかも知れない。

もうすぐ花咲くころだ。




まだ導入部です。
個人的には百合と加奈をもっとイチャイチャさせたい。
でも導入部はちゃんと書かないと・・・というジレンマを抱えています。

読んで頂きありがとうございました。
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