ぐれーす!   作:イッチー団長

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付き合い始めた百合と加奈。
存分にイチャイチャしてもらいたいです。

プロフィール紹介

名前:友部 理奈
身長:145cm
趣味:音楽鑑賞、料理、掃除
血液型:A型
誕生日:7月12日
家族構成:母と姉(姉)との三人暮らし。父は単身赴任中。

ヒロイン、加奈の妹。顔はそっくりだが、性格は真逆でおっとりとしている。
世話焼きが好きで、姉や苺の世話をよく見ている。


4話 黒い鳥が飛んで・・・

ふと目覚めると、青白い時の中にいた。

窓の外で、黒い鳥が飛んで行ったのが見えた。

 

「百合、おはよう」

春の桃色の空気を引き連れて、加奈がやってきた。

「おはよう、加奈」

わたしが挨拶を返すと、加奈はわたしのとなりまでやってきて、手を握ってきた。

握り返した手は、春のポカポカした空気のように温かかった。

 

「おはようございます、二人とも・・・おや?」

「あれ? お姉ちゃんたち随分仲良いね」

後からやってきた二人が不思議そうな顔をして、繋いだ手を見つめてくる。

「えへへ・・・そうかな? 百合と私は前から仲良しだもんね」

「うん・・・」

恥ずかしさから俯いてしまったが、顔は火照って真っ赤になっていた。

 

 

 

あの日、彼女はわたしを受け入れてくれた。

そしてわたしを抱きしめて言った。

「百合・・・うれしいよ。私も百合のこと好きだったから。嫌われたくなくて、ずっと黙ってたんだけど」

嫌いになんてならないよ、と返しわたしも加奈の背中に手を回した。

あの日の空気を、加奈の匂いを、わたしはいつまでも忘れないだろう。

 

 

 

「眠いな~。百合は眠くならない?」

大きなあくびをしながら加奈が尋ねてくる。

教室の窓から流れ込む日差しはとても暖かくて、生徒たちの眠気を誘っている。

「わたしも眠いな。最近あんまり眠れてないから」

「え~こんなに寝心地がいいのに?」

最近は眠れない。加奈のことをずっと考えている。

もちろん、そんなことは本人には言えないけれど。

 

 

 

「理奈さん」

「ん?」

ちょうど加奈と百合のクラスの前を通りがかった、理奈と苺がひそひそ話始める。

「あの二人、最近ずいぶん仲が良いですよね」

「んー、でも百合さんとお姉ちゃんって前から仲良しだったし」

「そうですけど・・・でもやっぱり最近距離が近すぎますよ。これはお付き合いを始めた、と見ていいんじゃないかと」

苺がそう言うと、理奈のポニーテールが跳ね上がる。

「え、それって恋人になったってこと!?」

「そうじゃないかと」

「そっかお姉ちゃんに恋人が・・・百合さんなら優しいし安心だね」

まるで親のような温かい目で姉を見つめる理奈だった。

 

 

 

委員会の仕事が長引いて、お昼が遅くなってしまった。

加奈とはいつも中庭で一緒に昼食を摂っている。四人一緒の日もあるが、今日は理奈と苺は別行動らしい。

中庭まで行くと、ベンチに腰かけている加奈の後ろ姿が見えた。

「ごめん、加奈。遅くなっちゃった」

反応が無いので回り込んで見ると、こっくりこっくりと身体が揺れている。

この陽気の中だし、眠たくなるのも仕方ない。

もう少しだけ寝かせておいてあげようと思って、静かに隣に座る。

「ん・・・百合・・・」

名前を呼ばれてビクッとしたけど、どうやら寝言みたいだ。

加奈の顔を覗くと、子供のような無垢な顔をして眠っている。

わたしはなんだか愛おしく感じて、加奈のプニプニしたほっぺたをチョンとつつく。

「んぅ・・・」

加奈が可愛らしい声を出す。

この娘がわたしの恋人なんだと考えると、幸せな気分になってくる。

春の陽気がわたしの心の中にまで入ってくるのを感じていた。

 

「あぅ・・・あれ? 百合、私眠ってた?」

結局、加奈が起きたのは昼休みが終わる5分前だった。

加奈とお話できなかったのは少し残念だけど、可愛らしい寝顔が見られたので良かったなと思う。

「百合に寝顔見られちゃったね・・・ちょっと恥ずかしい・・・」

「ふふ、加奈の寝顔とっても可愛かったよ」

自然と本音が出てしまう。

「か、可愛いって・・・もう、百合ったら」

二人で顔を真っ赤にして俯く。

中庭には暖かい空気が漂って、わたし達を包んでいる。

「もうお昼休み終わるよ。そろそろ戻ろうか」

恥ずかしさに耐えられず、わたしが立ち上がると、

「あっ、百合。ちょっと待って」

加奈が背中越しに声を掛けてきた。

わたしが振り向くと、加奈は顔を思い切り近づけてきて、そのまま唇を重ねてきた。

わたしは全てを加奈に任せることにした。

生徒のいない静かな中庭に、加奈の吐息と心臓音が響く。

「えへへ・・・寝顔見られたお返し・・・」

加奈は耳まで真っ赤にして言った。

 

 

 

「ねえ、お姉ちゃん、百合さん。もし間違ってたらごめんね。二人って付き合ってるの?」

帰り道、理奈がそんなことを聞いてきた。

「ちょ、理奈さん、直球すぎますよ」

「でも聞いておきたいし・・・」

理奈も姉のことが好きだし、心配なんだろう。

「・・・うん、付き合ってるよ。ね、加奈」

加奈も顔を真っ赤にしながら、無言で頷いた。

「おーやっぱり。おめでとうございます」

苺がなんとも気が抜けた拍手を送ってきた。

「そっか・・・あのね、百合さん。お姉ちゃんって煩いし、適当なところもあるけど、とってもいい娘だから・・・だからその・・・」

理奈は姉のことが心配で仕方ないんだろう。理奈の言葉よりも、その表情からそれを察した。

「うん、お姉さんのこと、ちゃんと大切にするね」

理奈に心配を掛けないよう、はっきりとそう言った。

「・・・うん、よろしくね百合さん」

「ちょ、ちょっと! 何で私が蚊帳の外にいるの!?」

 

わたしは、誰かに好きになってもらう程、素敵な人間じゃないと思ってた。

でも、加奈がわたしを好きになってくれて、理奈や苺に祝福されて。

だからわたしは、もう少し自分のことを好きになろう、そう思った。

 

春の陽気を含んだ夕暮れの中、黒い鳥が飛び立つのが見えた。

その影はわたしを通り過ぎ、やがて見えなくなっていった。




晴れて恋人になった二人です。
手を繋いだり、キスしたり、イチャイチャしていますが、付き合ってからの一悶着とかも書きたいですね。
あと理奈と苺もいずれ掘り下げたいです。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
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