ぐれーす!   作:イッチー団長

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5話ですが、うーん、中々話が進みませんね・・・
まあゆっくりマイペースに書いていきますので、長い目で見て頂ければと思います。

登場人物紹介

名前:森田 苺
身長:138cm
趣味:映画鑑賞、人間観察
血液型:AB型
誕生日:12月24日
家族構成:一人っ子。父母は既に他界、祖父母に育てられた。

変わり者の小動物系少女。本作で一番書くのが難しいキャラです。


5話 恋におちたら

「じゃあ、またね」

電車を降りて、別れの挨拶を交わす。

わたしは加奈達より一駅早く降りる。

この時の胸の痛みが、寂しさなのだと最近分かった。

 

加奈を好きになってから、わたしの中に孤独が生まれた。

いや、孤独は生まれた時からあって、それが自分でも気付かない内に育っていたのだ。

それは、優しい孤独だった。

 

ベッドから起き上がる。

永遠に続くように感じていた夜は終わり、新しい朝を迎える。

わたしは少し背伸びをして、制服に袖を通す。

 

最近買った鏡を覗いて、支度を整える。

この鏡を部屋に置いた時、母はとても喜んでいた。

きっと、これからもこの鏡は、わたしを写していくのだろう。

 

 

 

「桜の花びらが舞ってると、何だか春爛漫って感じだよね」

加奈が能天気な声でそう言う。

校庭にはもう桜が咲き誇っている。

「ねぇ百合。前に言ったけど、皆でお花見でもしよっか?」

「いいよ、いつやる?」

「うーん、今日!」

行き当たりばったりなのが加奈らしいと、わたしはクスっと笑う。

 

 

 

花びらが舞い散る校庭。辺りはピンクの呪文にかかっている。行き交う生徒たちもどこか楽しげに見える。

「わあ、本当に今が見頃だね」

理奈が花吹雪を見て、感嘆の声を上げる。

「でも桜の見頃って一瞬なんだよね」

「人間と一緒ですよね。赤い唇が色褪せる前に、です」

苺が何だかシニカルなことを言ってるような気がするけど、実際その通りなんだと思う。

わたし達だっていつか死んでしまうんだから。

いや、それより前にこの四人はいつまで一緒にいられるのかな。

今でこそ加奈とわたしは恋人だけど、いつか別れる日が来るんだよね。

そう気付くと悲しくなってくる。

 

楽しいことはいつか終わってしまうけど、悲しいことは無くならない。

そんな風にできてるのかも知れない。

今はこんなに幸せなのに、わざわざ悲しいことを考えてしまうのは、わたしの悪い癖だ。

ふと加奈の顔を見る。

加奈はわたしを見つめ返し、にっこりと微笑んでくれる。

その優しく閉じた瞼が素敵だった。

「百合、どうかした?」

「ううん・・・」

彼女にはこんなことは話せない。

わたしの醜い部分、暗い部分は見せたくない。

自分の中でずっと付き合っていくしかないんだと思う。

 

加奈の温かい手がわたしに触れる。

「百合、私ね、桜を見てると少し寂しくなるの。こんなに綺麗なのに、変かな?」

加奈のように優しくて陽気な人でも、寂しさを感じることがあるんだ。

「ううん、変じゃないよ」

なるべく優しい口調でそう言う。

わたしの寂しさが加奈に分からないように、加奈の感じている寂しさもわたしには分からない。

もどかしいけれど、仕方がないことなんだよね。

桜の花びらがくるくると回転して、地面に落ちていくのを二人で見ていた。

 

孤独な二人がくっついても、結局孤独が二つになるだけなんだ。

このどうしようもない気持ちを少しでも抑えたくて、加奈の頬に手を添えて、キスをした。

「ん・・・百合・・・」

最初は戸惑っていた加奈も、わたしに体を預けてくれる。

こんなわたしは醜いのかな。

春の暖かい風と、加奈の体温を感じながら、ずっとこのまま居られたら、そう思った。

 

 

 

恋におちたら、とても寂しくてとても虚しくなった。

優しい二つの心が結びついて、溶け合ってゆく。

二人の体温に比例するように、街もだんだんと熱を帯びていった。




このSSですが、一応終わり方は考えてあるので、その過程を書きたいのですが、やっぱり自分の技術の未熟さを痛感しますね・・・

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
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