まあゆっくりマイペースに書いていきますので、長い目で見て頂ければと思います。
登場人物紹介
名前:森田 苺
身長:138cm
趣味:映画鑑賞、人間観察
血液型:AB型
誕生日:12月24日
家族構成:一人っ子。父母は既に他界、祖父母に育てられた。
変わり者の小動物系少女。本作で一番書くのが難しいキャラです。
「じゃあ、またね」
電車を降りて、別れの挨拶を交わす。
わたしは加奈達より一駅早く降りる。
この時の胸の痛みが、寂しさなのだと最近分かった。
加奈を好きになってから、わたしの中に孤独が生まれた。
いや、孤独は生まれた時からあって、それが自分でも気付かない内に育っていたのだ。
それは、優しい孤独だった。
ベッドから起き上がる。
永遠に続くように感じていた夜は終わり、新しい朝を迎える。
わたしは少し背伸びをして、制服に袖を通す。
最近買った鏡を覗いて、支度を整える。
この鏡を部屋に置いた時、母はとても喜んでいた。
きっと、これからもこの鏡は、わたしを写していくのだろう。
「桜の花びらが舞ってると、何だか春爛漫って感じだよね」
加奈が能天気な声でそう言う。
校庭にはもう桜が咲き誇っている。
「ねぇ百合。前に言ったけど、皆でお花見でもしよっか?」
「いいよ、いつやる?」
「うーん、今日!」
行き当たりばったりなのが加奈らしいと、わたしはクスっと笑う。
花びらが舞い散る校庭。辺りはピンクの呪文にかかっている。行き交う生徒たちもどこか楽しげに見える。
「わあ、本当に今が見頃だね」
理奈が花吹雪を見て、感嘆の声を上げる。
「でも桜の見頃って一瞬なんだよね」
「人間と一緒ですよね。赤い唇が色褪せる前に、です」
苺が何だかシニカルなことを言ってるような気がするけど、実際その通りなんだと思う。
わたし達だっていつか死んでしまうんだから。
いや、それより前にこの四人はいつまで一緒にいられるのかな。
今でこそ加奈とわたしは恋人だけど、いつか別れる日が来るんだよね。
そう気付くと悲しくなってくる。
楽しいことはいつか終わってしまうけど、悲しいことは無くならない。
そんな風にできてるのかも知れない。
今はこんなに幸せなのに、わざわざ悲しいことを考えてしまうのは、わたしの悪い癖だ。
ふと加奈の顔を見る。
加奈はわたしを見つめ返し、にっこりと微笑んでくれる。
その優しく閉じた瞼が素敵だった。
「百合、どうかした?」
「ううん・・・」
彼女にはこんなことは話せない。
わたしの醜い部分、暗い部分は見せたくない。
自分の中でずっと付き合っていくしかないんだと思う。
加奈の温かい手がわたしに触れる。
「百合、私ね、桜を見てると少し寂しくなるの。こんなに綺麗なのに、変かな?」
加奈のように優しくて陽気な人でも、寂しさを感じることがあるんだ。
「ううん、変じゃないよ」
なるべく優しい口調でそう言う。
わたしの寂しさが加奈に分からないように、加奈の感じている寂しさもわたしには分からない。
もどかしいけれど、仕方がないことなんだよね。
桜の花びらがくるくると回転して、地面に落ちていくのを二人で見ていた。
孤独な二人がくっついても、結局孤独が二つになるだけなんだ。
このどうしようもない気持ちを少しでも抑えたくて、加奈の頬に手を添えて、キスをした。
「ん・・・百合・・・」
最初は戸惑っていた加奈も、わたしに体を預けてくれる。
こんなわたしは醜いのかな。
春の暖かい風と、加奈の体温を感じながら、ずっとこのまま居られたら、そう思った。
恋におちたら、とても寂しくてとても虚しくなった。
優しい二つの心が結びついて、溶け合ってゆく。
二人の体温に比例するように、街もだんだんと熱を帯びていった。
このSSですが、一応終わり方は考えてあるので、その過程を書きたいのですが、やっぱり自分の技術の未熟さを痛感しますね・・・
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。