宇宙の因子を持った少年がダンジョンのある世界へ転移するのは間違っているだろうか? 作:クレナイハルハ
レンside
「ねぇ、これってどういうこと?」
そう言って神様、ルーさんが怪しいと僕を見つめる
(どうしよう、本当のことをいった方が良いのかな?)
『そうだな、神様には話しといた方が良いと思うぜ?』
(そ、そうかな?)
『おう。それに神には嘘がバレるだろうし、正直に言っちまおうぜ』
(うん、分かった)
「ルーさん、これから話すことはユウキさん達には内緒でお願いします」
「うん、分かった」
「実は僕、別の世界からこの世界に迷い混んじゃったんです」
「嘘………じゃ、ないみたいだね」
「は、はい!霧の中を歩いてたらここにたどり着いちゃって」
「そうだったんだ、大変だったんだね。取り敢えず君が私達とは違う世界に来たことをいっちゃ駄目だよ?もし話したら他の神に目をつけられてしまうからね」
「は、はい」
「それと、君の名前の欄に君の名前の他に《レイ》って書かれてるんだけど、これはどういうこと?」
「実は僕、二重人格なので、もう一人の僕はレイと言うんです。だからそう書かれたんじゃ?」
「二重人格?」
『レン、直接見せてやれば解決するんじゃねぇか?』
「うん。レイ、お願い」
『おう!』
「誰と話してッ!?」
体の主導権が変わる、でも感覚は全て共有されるからどんな話をするのかも聞くことが出来る
見ると、ルーさんが僕の雰囲気?が変わったことに気付き驚きの表情を浮かべ、すぐ此方を睨み付けてきた
「君は……レン君じゃないね。誰?」
「よう、神様?俺はレイ、レンのもう一人の人格だ」
「なるほど、これが二重人格………よく体の主導権を争わなかったね」
「まぁ、俺は後から生まれた人格だしな。それに、俺はレンを支えて行くって決めてるからな」
「なるほどね、取り敢えず一部屋余ってるのがあるからそこで休んでね?あと話は明日にしよう」
「おう!」
『レイ、そろそろ』
「あぁ、分かったぜ」
主導権が僕に戻る
「レン君に戻ったようだね」
「はい、ルーさん。休む前に聞きたいのですがファミリアの人数は?」
「君を入れて、五人だよ。それじゃお休み」
次の日、僕はダンジョンへの入り口が近くにあるバベルの棟の近くに来ていた
朝、どうやってお金を稼ぐかを神様に聞かれた僕はユウキ君にダンジョンに誘われたが、戦うのが怖くて断り吟遊詩人の真似事?
のようなことをすることにした
神様が言うなら、ここは沢山の冒険者達が集まるので吟遊詩人をするのにぴったりらしい
でも、問題は
『どうやって人を呼ぶ?』
「なんだよねぇ」
「取り敢えず大声で宣伝してみようかな?」
『弱気のお前にしては珍しいな?』
「仕方ないよ、お金を稼がないと生きられない」
そう言って僕は息を大きく吸い込んで叫ぶ
「英雄譚に興味はありませんかー!だれも知らない話に興味はございませんかー!!」
叫んでみたが、誰も反応しない
少し心にダメージがくるが折れずに叫ぶ
「英雄譚だけじゃありませんよー!恋愛物に復習劇!悲惨運命へと立ち向かう壮大な物語が貴方をまっていまーーす!!」
頑張ってもう一度だけ叫んでみる
だけど、誰も反応せずにダンジョンへと向かっていく
「なぁ兄ちゃん!」
「はい?」
突如として話しかけられ、そちらを向くとまだ小さな少年が此方をキラキラとした目で見つめていた
「だれも知らないはなしってほんとう?」
僕は少年に視線を会わせるよう片ひざを着く
「本当だよ、良かったら聞いく?」
「うん!」
僕は取り敢えず男の子が好きそうな特撮から考えてみる、そして思い付いた
「それじゃ始めるね、これは9つの世界を旅したある人のお話だ」
そうして僕は少年に9つの世界を渡り、全てを破壊する戦士
仮面ライダーディケイドを語った
人々の笑顔を守る戦士と出会い、仲間になり様々な戦士と戦いながら旅をする
自分の居場所を探す旅を
「彼らの旅は終わらず、きっと今も何処かの世界を旅し続けているかもしれない」
そう締めくくると、いつの間にか僕と子供の回りに沢山の人が集まってきていた
「ありがと兄ちゃん!お話面白かった!!」
そう言って少年は走って帰って言った
だが、回りの大人達は未だに帰ろうとしない
「え、えぇと?」
大人達が去ろうしないので少し視線を泳がせてしまう
そして目についたのは置いておいた投げ銭いれようの布袋だった
投げ銭ようの布袋にはいつの間にか、二千ヴァリス?近いの硬貨が入れられていた
時間はまだお昼より少し前
「えぇと、何か希望等はありますか?」
そう少し大きな声で言うと、獣人の槍使いの人が手を上げる
「先程宣伝していた、悲惨な運命に立ち向かう話を頼みます」
「分かりました!それでは皆様、お座り下さい。それでは始めさせて頂きます。…………ある日、少年は運命に出会った」
それは、とある世界にて全てを救おうと運命へと立ち向かった正義の味方を志す少年の話
Fate/stay nightを語る
「こうして少年と騎士王は聖杯を破壊した後に別れ、それぞれの道を歩みだしたのでした」
そう締めくくると、辺りが拍手で包まれる
時間を見ると、どうやらお昼を食べるのを忘れて夕方まで話していたみたい
「今日はこれで終わらせて頂きます!また明日ここで英雄譚語りをしますので、是非来てください!!」
そう言うと、一斉に冒険者たちが投げ銭袋にバリスを入れてから去っていく
見ると、ちょうど袋一杯になっていた
『思ったより、稼げるな』
「そう、だね。これなら」
『ダンジョンに潜らなくても良いかもな』
布袋をリュックに入れて、敷いていた布も少し払ってからリュックに戻した
ルーファミリアは、ヘスティアファミリアのように借金はしていないものの、生活は少し厳しい感じだから
そのあと、無事ファミリアに帰り着く事が出来た
「た、ただいま戻りました!」
「レン君、お帰り」
「ただいま?です、あとこれが一応今日の稼ぎです」
そう言ってリュックから先程の布袋を取り出す
「は?ちょ、ちょっと見せて!?」
「な、なんか僕やらかしちゃいました!?」
『落ち着けレン、俺も見てたけど特に変なところなかったぞ』
「合計、一万五千ヴァリス!?レン君本当に吟遊詩人以外の事してない?」
「は、はい。してませんけど」
「そ、そう………」
この後、ダンジョンから帰ってきたユウキ君達にも驚かれた
次の日、僕は昨日と同じように広場へと向かう
(今日も希望を取って語ろうと思うんだけど、最初は何が良いと思う?)
『そうだな、ソードアートオンラインとかどうだ?あの話なら通じると思うぜ』
(だね、じゃあソードアートオンラインにしようか)
そう考えながら歩いていると、いかにも柄が悪い冒険者に話しかけようとしている少女の姿が映る
あれ、あの子ってリルルカ・アーデじゃ
『万死に値する!!』
(そっちは別のアーデだと思うよレイ………)
そんな突っ込みをしつつ、少し様子を見るとあの冒険者達に着いて行こうと声を掛けようとしているみたい
でも、そしたら絶対に大変なことになる
原作作介入になっちゃうかもだけど、目の前で起きてたら
流石に見て見ぬふりは出来ない
僕は走ってリリルカ・アーデの元に向かう
『トランザム!!』
(いい加減にそのネタ止めようよ)
そしてすぐそこまで迫ったとき、僕は彼女の手を掴む
「な、何ですか貴方!?」
「と、突然ごめんね。お願いなんだけど、少しバイトをお願い出来ないかな?」
「ほ、本当に突然ですね!?、こほん。それではリリに利益はありますか?」
「あ、あると思うよ!」
「具体的には?」
「き、昨日は一万五千ヴァリスほど」
「………リリはそう簡単に騙されませんよ?」
本当のことを言うが、リリさんからは疑いの目が向けられる
(どうしようレイ、信じてくれてないっぽいんだけど)
『心のGNフィールド、最大展開だな』
(いやそろそろ本気で助けて?)
『取り敢えずそうだな、最低でも一万ヴァリスは出すって言うのはどうだ?それとも前金として渡すか』
(分かった、試してみるよ)
「取り敢えず、前金として一万ヴァリスくれればバイトして差し上げます」
「うん、分かったよ」
「へ?」
背負っていたリュックを下ろし、中から昨日ルーさんに返却された一万バリスを取り出してリリルカさんに差し出す
神様が流石に稼ぎすぎるとユウキ君が落ち込んじゃうからと返却されたのだ
すると、リリルカさんは袋の中の硬貨を真剣に数え始める
「ほ、本当に一万バリスある……」
「そ、それで頼めるかな?」
「訳前は売り上げの半分は貰いますよ?」
「分かった、ありがとう。僕はレン、君の名前は?」
「リリルカ・アーデです」
リリルカさんを連れて昨日の広場に着くと座るための布を敷く
「リルルカさんは、ここで英雄譚を語る事を宣伝してくれない?あと話が終わったらこの投げ銭用の袋を持って冒険者達からな投げ銭を入れて貰って」
「分かりした」
そう言ってリリルカが少し宣伝すると、昨日の人達がチラホラとやってくる
昨日よりも沢山の人達が来てくれた
僕が英雄譚を語るとき、リリルカさんは座って休んで貰っている
「それでは、本日も始めさせて頂きます!最初のお話は、ある世界にて黒の剣士と呼ばれた一人の戦士のお話」
そう言って語るのは、とある世界で黒の剣士と呼ばれた一人の少年の物語
目の前で救えなかった人たち、殺人集団との戦い
回りからの軽蔑、それでも剣を握り、戦い
見事、たくさんの人々を救った少年の話
ソード・アート・オンラインを語った
「そうして、黒の剣士は見事大勢の人の命を救ったのでした」
そう締めくくると、沢山の拍手が聞こえた
話が終わったことを察したリリルカさんは投げ銭用の袋を持って冒険者達のところを回ると、次々とバリスが入れられていく
「次の話に入らせて頂きます。何か希望はございませんかー?」
「かめんのせんし!かめんのせんしのおはなしー!!」
聞こえて来た方を見ると、昨日の少年が来ていた
「それでは次の英雄譚を話させて頂きます、決して満たせられない友の欲望をみたそうと戦った、欲望の王のお話を」
体に宿る古き獣のメダルと体を蝕む虚無の欲望
無欲な青年は、救うためにひたすらに手を伸ばす
仮面ライダーオーズを語った
「こうして欲望の王だった青年は、砕けたメダルを今も持ち旅を続けている。沢山の人に手を差し伸べながら」
そう言って物語を締めくくると、感動しすぎて泣くものもいたが、ほとんどの人は笑顔で拍手をしていた
そうして次の話を考えてる内にリリルカさんが投げ銭を入れて貰いながら歩く
この後も僕は英雄譚を語り続けた
結果、今日の稼ぎは五万ヴァリス程だった
袋、増やした方が良いかな?
それにリリルカさんだけじゃきつそうだし、他のサポーターさんとか雇おうかな
それと、稼ぎが本当だと知ったリリルカさんがまたバイトしてくれることになったのは喜ぶべき事なのだろうか?
「そう言えば、レンさん。話してる英雄譚って何処のお話何ですか?」
「あぁ、えっとね、極東の方のだよ」
「レンさんは極東の出身なのですね」
「まぁ、ね」
僕はリリルカさんと片付けをしながらそう誤魔化した
「気になったのですが、どうしてレンさんはこのような事を?」
「へ?」
「だって、レンさんはいつも話を語るとき少しだけ悲しそうな目をするんです」
「……………」
「す、すいません。急にこんなこと聞いちゃって」
「昔、あるところに一人の少年がいました」
「はい?」
「少年は生まれながら、髪が他の人達とは違い白髪でした。少年は英雄譚が好きで、いつか自分も英雄に、ヒーローになりたいと思うように成りました」
「…………」
「少年は、回りと違う髪のせいで父親から忌み子として見られ母親と共に家を出ました
離れた場所で暮らす事になり少年は近くの子供と遊ぼうとしましたが、髪が白いと言う理由で虐めを受けました
少年はそれをひたすら耐えました。
いつか、英雄譚の英雄が助けてくれると思いました。
そんなとき、少年は母親を無くしました」
「……………」
「少年の虐めは段々と酷くなり、少年は死にそうになりました。
そんなとき、少年は気付きいたのです
この世界に、現実にヒーローなんて
英雄なんていない。
自分を救ってくれる
英雄になるなんて、自分には出来ない
自分は無力で誰も救うどころか、何も出来ないと。
少年は夢を見ることを止めて現実を見ることにしました
せめて、英雄のように慣れなくても
沢山の人達に英雄譚で本当の勇気を。
優しさを。
守るべき者がいる事の強さを
ヒトの思いや意思が起こす奇跡を
笑顔を与えたい
こうして少年は沢山の人たちに英雄譚を語る吟遊詩人となることを決めました」
「その少年は、きっと苦しかったんでしょうね」
「そうだね、きっと……苦しかったと思うよ」
そう言って僕らは片付けを終え、それぞれで帰宅した
ご愛読、ありがとうございます
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