とある監視所のお話   作:屋根裏散歩

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やっと吹雪登場です……がヒロインにあらず!



第11話 吹雪、着任します!(改2)

「紅東所長、村道を此方に向かってくるマイクロバスを確認しました」

 

警戒監視中の千歳が俺に報告してきた。

 

「9時少し前か……吹雪達を乗せてる車だな」

 

俺は隼鷹と陸奥に声を掛けると表に出た。

それから直ぐにその車は俺達の前に止まると、数名の少女達を降ろして来た道を戻って行った。

 

「特型駆逐艦『吹雪』以下4名着任を報告します」

 

一人の少女が敬礼すると報告した。

 

「俺が此処の責任者紅東だ、吹雪以下の着任を歓迎する……4名?8名と聞いているが?」

 

俺は内心またかと思った。

 

「私達は何も聞いてませんが……」

 

吹雪が困惑していた。

 

「仕方ねぇな、陸奥頼む」

 

俺は陸奥に元帥への確認を指示した。

 

「編成だが、隼鷹に白雪と初雪を任せる、千歳には吹雪と深雪でいいな、それでは各旗艦はオリエンテーションを開始せよ」

 

俺は軽空母一人に駆逐艦二人を任せた。

 

「なお、青葉は引き続き電探を担当、夕張は工廠を担当とする、陸奥は当面オブザーバーとする」

 

俺の指示を受けて隼鷹達が動き出した。

 

「とその前に……青葉、全員の集合写真を頼む」

 

青葉が縁側に出ると全員を集めた。

 

「それでは写真撮りますから、皆さん二列でお願いします」

 

そう言うと青葉は手際良く俺達に指示を出していった。

 

「それでは前列はしゃがんでください」

 

吹雪達と俺は縁側に腰掛けた、隼鷹達が後に並んだ。

そして青葉はカメラのピントを合わせるとリモートにして後列に並んでカメラのリモコン(スマホ)を操作した。

 

「それではいきまーす、いちたすちいは?」

 

青葉の合図で皆笑顔をカメラに向けた。

その瞬間シャッターが切れた。

青葉が直ぐにスマホで確認していた。

 

「ハイ、オッケーです」

 

改めた隼鷹達が駆逐艦娘を引率して行った。

 

「所長、元帥からの連絡で駆逐艦の件だけど…天龍達と同じだって、それに私と青葉が配属されたから強く出れなかったみたい……」

 

俺は陸奥の言葉に頭を掻きながら、

 

「軽空母2名、戦艦1名、重巡1名、軽巡1名、駆逐艦4名の9名か…監視所の総戦力としては過剰か……」

 

そんな話をしていると、隼鷹達が戻ってきた。

 

「終わったのな、そんじゃ此処の任務とかの説明をする」

 

俺は母屋の俺の部屋へと向かった。  

 

「会議室が俺の部屋てっいうのもなんだなぁ」

 

これについては吹雪たち以外から反対された。

 

「此処は譲れません!」

 

とか言いながら、吹雪達がどういう事という表情で首を傾げていた。

 

「そんじゃ始めるぞ」

 

俺はテレビとパソコンを繋ぐとパワーポイントを使って説明を始めた。

 

「まず主業務だが、電探による周辺海域の監視と、一日3回の沿岸パトロールとなる、此処までで質問は?」

 

俺は吹雪達を見た。

 

「大丈夫です」

 

吹雪が答えた。

 

「ならそのままいくぞ、次に勤務時間についてだが……原則土日祝祭日は休みとなり、業務は9時から17時迄となっている、勤務についてだがパトロール勤務、翌日陸上勤務の繰り返しをローテでおこなう、不足している日は青葉と陸奥、夕張でカバーする」

 

俺が此処まで話すと、吹雪が手を挙げた。

 

「所長宜しいでしょうか」

「おう、いいぞ」

「土日祝祭日、日勤だけ…そんな勤務で良いのでしょうか?」

 

吹雪が疑問というか不安を感じていた。

 

「俺達後方部隊はホワイトなんだよ、月月火水木金金なんてのは最前線だけの話しだな」

 

吹雪は俺の話を聞いて安心している様子だった。

 

 

そしてその日の業務終了後

 

「それではみんなグラス持ったな、吹雪 白雪 初雪 深雪君達の着任を歓迎する」

 

何時もの宴会へと突入した…。

そこで俺は気付いた。

そう吹雪達が艤装標準のセーラー服を着ていた。

 

「お前ら私服とか持ってないのか?」

 

俺の質問に返ってきた答えはやはりだった。

 

「これだけしか持ってません……」

 

俺は姉貴に声を掛けた。

 

「姉貴、明日は買い出し出る、コイツラの私服買うぞ」

 

で……結局、姉貴と千歳に丸投げした。

見た目中学生位の吹雪達の下着選び迄付き合ったら……俺のメンタルが崩壊する!

 

「もう一台車買うか…」

 

全員で移動するには車が足りなかった。

 

「確か、青葉も免許持っていたはず…」

 

俺は青葉に確認をした、

 

「お前、免許持っていたはずだよな?」

「あるよ、実家に車置きっぱなしだけどね…まだあるのかなぁ」

「何乗ってんだ?」

 

青葉がスマホに保存されていた数枚の画像を俺に見せた

 

「ストラーダRじゃねぇか」

 

青葉は寂しそうに呟いた、 

 

「この子にまた乗りたい」

 

俺は直に青葉に車の所在を確認させた。  

 

「青葉、まだ有るんだったら持ってこいよ」

 

青葉が一瞬キョトンとしていたが次の瞬間電話に飛びつくと衣笠に電話しだした。

 

「うん、私……………久し振り、今はね鹿屋の監視所に勤務してる、そう、うん心配かけてごめんなさい、それでね所長が車有るなら持ってきてもいいって、ていうか車ないと不便だからって…そう……………えっ!まだあるの、なら、うん、そう今週末にフェリーに、うんお願い」

 

青葉は電話を切ると此方を向いた。

 

「まだ車あった……………ガサが維持管理してくれていて車検もあるって、今週末に有明からフェリーに載せてくれるって」

 

青葉が泣きながら話した。

 

「そうか、良かったな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




登場人物所有の車を下記に変更します
陸奥 91年式三菱パジェロショートワゴン
紫苑 88年式トヨタスープラ 2.0GT ツインターボ
青葉 93年式三菱ストラーダR
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