とある監視所のお話   作:屋根裏散歩

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夏といえば!
そう心霊話ですよね……な筈がやっぱり紫苑の周りで起きる陣取り合戦……。



第16話 夏といえば!……(改2)

「今日、夕食後皆でビデオみない?」

 

夕張がみんなに聞いてきた。

 

「俺は別に構わないが……」

「勿論、紫苑の部屋だよね」

隼鷹が食い付いて来た。

俺の部屋なんだが…等と思っていると、

 

「勿論!」

 

夕張が即答しやがった。

となれば、皆の答えは見えていた。

 

「行きます!」

 

残りの奴らの声が見事にハモった。

 

 

そして夕食後……

 

「千歳と隼鷹は間宮を手伝って後片付けを、残りの者は風呂先に入ってから俺の部屋に集合な」

 

俺は段取りを付けると、部屋に戻りビデオ鑑賞会(?)の準備を始めた、まぁ青葉が風呂から上がると何時ものタンクトップとホットパンツ姿で手伝ってくれたが。

準備の出来たやつから俺の部屋に集まりだした。

先ずは吹雪達からだった、吹雪達は其々極普通のパジャマ姿で俺の部屋に来た。

次は姉貴だった、此方もアニマル柄の普通のパジャマ姿でだった。

最後は千歳、隼鷹、間宮と夕張だった。

間宮と夕張も至って普通のパジャマ姿だった…千歳と隼鷹だけはやっぱり浴衣だった。

 

「えっとみんな揃ったのでそれでは始めたいと」

「ちょっと待て……」

 

俺は夕張の話を途中で遮った。

何故なら約三名の位置がどうしても気になったからだ。

と云うのも、先ずは青葉から…俺の左側に寄りかかる様に座っている、これはいい…。

千歳は右側に青葉と同じ様な姿勢で座っている……これもまぁ許せる、最大の問題は隼鷹の座った場所だった、其処は、俺の前に座り俺を背もたれ状態にしていた…わかりやすく言うとあすなろ抱き状態だ。

 

「……お兄ちゃんの周りは私達には不可侵だから!」

 

そう言って夕張はスルーし姉貴は冷やかしを入れた、そして夕張が一枚のディスクをPS3にセットした。

 

『本当にあった怖い話』とタイトルが表示された!

夏といえばこれだよな。

俺はヤケクソになって、隼鷹の顔の位置は気にしない事にした、俺の頬に隼鷹が顔を寄せていた………、そして隼鷹が俺の代わりにおつまみを代わりに取ってくれるのだが……俺に渡さず隼鷹の手のまま俺の口に入れてきた……つまり隼鷹の指が俺の口に、隼鷹はそのまま次のおつまみを取ると自分の口へと運んだ、それもごく自然な行動ように。

うん…両側からも同じ事をされた、隼鷹ずるいと呪詛のような呟きのあとに。

後ろから「きゃー」だの「あれって間接キッス!」等と小声が聞こえたが聞こえないふりをした…いや反応しづらかった。

そして、本当にあった怖い話は終った、

 

「まだ、寝るには早いからもう一本見るか?」

 

俺は後ろの吹雪達に声を掛けた。

 

「ハイ、お願いします」

 

俺は吹雪の返事を聞いて、隼鷹にコントローラーを取ってもらった。

 

「隼鷹、コントローラー取ってくれ」

 

俺はコントローラーを受け取ると、PS3を操作して保存されているとある映像集を再生させた。

 

『ガチで怖い心霊映像!』

 

それは俺がネットで集めて編集した心霊映像集だった。

これが不味かった……。

見終わったあと、吹雪が遠慮がちに言ってきた、

 

「あのぅ、紫苑さん……私達ここで寝ても、いえ寝かせてください」

 

理由は簡単だった、先程の映像が怖くて一人で寝れなくなったのだった。

 

「いいぞ、吹雪達はベッド使って構わない」

 

吹雪達はそのまま俺のベッドで布団に包まると寝てしまった。

 

「ヤレヤレ……さて俺達はどうすっかな」

「私達は、部屋に戻るね」

 

そう言うと、青葉と夕張、間宮は其々の部屋へと戻っていった、因みに姉貴は既に撤収済み。

俺はソファーの背もたれを倒すと簡易ベッドにした。

 

「ほれ、千歳、隼鷹ベッド出来だぞ」

 

酔からか眠たそうな二人をお姫様抱っこで抱き抱えてベッドに寝かせた。

 

「二人とも、かわいい寝顔しやがって」

 

俺は隼鷹と千歳の髪を指でそっと撫でると、もう一つのソファーをベッドにすると、そのまま眠りについた。

 

 

そして翌早朝の事。

「うん?……」

 

俺は両側に触れる何かの感触に目を覚ました。

 

「何か温かくて柔らかいものがあたってる?」

 

俺は起き上がろうしたが、何かに押さえつけられていた。

俺は左右をみた、そしてその原因を目の当たりして言葉が出なかった……それは隼鷹と千歳が何時の間にか俺をサンドイッチにして寝ていたのだ。

つまり触れている何かとは……二人のたわわな二つのおやまの感触だったのだ。

俺が困惑していると静かに襖が開いて姉貴がカメラ片手にニヤニヤしながら侵入して俺達の寝姿を写真に取るとまた静かに撤退していった。

その日は一日中、姉貴と夕張からさんざん冷やかされ、クソ親父にご丁寧にもその画像が送られ、クソ親父からは、二股がどうのと誤解からのお説教を受ける羽目になった。

 

 

 

 

 

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