とある監視所のお話   作:屋根裏散歩

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今回もまた怖いものみたさにですが……


第18話 夏といえば……弐(改2)

「また、心霊番組見ようぜ」

 

俺は青葉に声を掛けた。

 

「勿論、紫苑の部屋でだよね」

 

俺の部屋で…確定しているらしい。

 

「隼鷹さんと千歳さん、間宮ちゃんに声かけときますね」

「おぅ、なら俺は吹雪達と姉貴と夕張を誘っとくよ」

 

俺と青葉は一端分かれると、其々の部屋に戻った。

 

「今回は、これにするか」

 

俺は『ほんこわ』と書かれたディスクと外付けHDDを用意した。

 

「紫苑いい?手塞がってるから開けてくれると助かるんだけど」

 

青葉が戻ってきた。

 

「ああ、ちょっと待ってな……今開けるから」

 

俺は襖を開けて青葉を招き入れた。

 

「おつまみこれでいいかなぁ」

 

青葉がお手製のカナッペを用意していた。

 

「へぇお前、上手いじゃん」

 

俺は青葉の腕前に素直に感心した。

 

「こっちも出来たぞ、オニオンリングとイカのリングフライだけどな」

 

そして全ての準備が終わると、俺は内線で全員を呼んだ。

 

「準備出来だぞ」

「ビールとチューハイでいいよね」

 

隼鷹と千歳がアルコール類を持ってきた。

 

「お邪魔します」

 

吹雪達もやって来た。

 

「はい、吹雪ちゃん達はこっちよね」

 

間宮と夕張がコーラ等のアルコール以外の飲み物を持ってきた。

そして皆其々適当に座った……はずだった、何故なら今回もまた隼鷹が俺の前を占領していた。

俺も悪い気はしなかった……だって隼鷹いい匂いで、それで柔らかいし……!

 

等とイチャコラしていても始まらないので、俺はPS3を起動させた。

 

「じゃぁ、始めるぞ」

 

心霊写真や再現ドラマが変わるたびに吹雪達からキャーと声が上がっていた。

大人組もそれなりに怖かったみたいだ、何故なら隼鷹が俺の腕にしがみつき(ああっ、腕に何か柔らかい物があたる感触が!)、青葉と千歳は俺の肩を盾に隙間から覗きながらワァーキャー言っていた。。

 

そして俺は、新しい物を再生した。

 

「ネットから集めた映像集だけど結構怖いらしいぞ」

「紫苑さんちょっと待ってください…私達…お手洗いに」

 

吹雪達がお花を摘みに行った。

 

「私も行ってこよ」

 

夕張と間宮が連れ立って吹雪達のあとからついていった。

 

「ビールとチューハイ、おつまみをもう少し用意しますね」

 

そう言うと千歳が立ち上がって、台所へと向かった。

そして全員が戻ってきたのを確認すると。

 

「それじゃぁ続きを始めるぞ」

 

俺は再生を開始した。

今回の物はすべて心霊映像だったので、リプレイと称してその画面が何回か繰り返されるという物だった。

 

「マジかよ」

 

俺の後ろで深雪が泣きそうな声で呟いていた。

 

「やめとくか?」

 

一応俺は吹雪達に聞いてみた。

 

「最後まで見ます!」

 

怖いものみたさからなのか興味からなのか最後まで見たいそうだ。

俺はそのまま再生を続けた。

アルコールのお陰なのか、俺は然程怖いとは思っていなかったが…姉貴のとある行動のお陰で一瞬心臓が止まるかと思った。

それは酔っ払って寝てしまった姉貴が持っていた空き缶を落としたその音にだった。

 

「こぉんのぅ、幸せそうな顔で寝やがって……」

 

後ろで吹雪達もその音に固まっていた。

まぁ今回も吹雪達は俺のベッドを占拠して寝る事になった。

ただ前と違うのは、朝起きると千歳だけはソファーベッドに一人で寝ていた…隼鷹だけが俺にしがみついて寝ていた。

 

「ったく、俺の何処がいいんがた」

 

俺は隣で寝ている隼鷹の頭をなでた。

 

 

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