「紅東 紫苑海軍大佐、以下の者は鹿屋第十三監視所勤務を命ず」
俺は一枚の辞令を受け取った。
其処には新たな配属先が書かれていたのだが……。
「鹿屋か…遠いな」
俺は今、横須賀にいる。
そして昨日までの勤務地は大湊だった。
「しかし紅東大佐、君は一体全体何をすれば半年で艦娘から解任要求を出されるような事を」
上官から疑問を投げかけられた。
「私にも解りません、極普通に運営して……」
俺にも解らなかった、いや解るはずがなかった。
これはかなり後で知らされたのだが間宮の艦娘からの魔の手だったらしい。
「それと、君の監視所だが…間宮、明石の配属は無い、代わりに夕張を工作艦の代替として配置する、残りの艦娘については秘書艦から聞くように」
そうこの間宮の配属に関する事が後々俺の解任要求を解明してくれた。
「海軍大佐 紅東 紫苑謹んで拝命致します」
俺は答礼をすると上官の執務室を後にした。
「紅東大佐お待ちしていました、こちらへ」
陸奥が執務室の外で俺を待っていた。
「大佐の部下となる艦娘ですが、軽空母『隼鷹』『千歳』 重巡『青葉』 軽巡『夕張』『天龍』『龍田』 以上六名よ」
陸奥から彼女達の辞令を受け取った。
「それとね、実は夕張以外は軍の拘置所からなの……」
陸奥が個別の経歴書を俺に見せた。
「隼鷹と千歳はと…命令無視と酒税法違反?何だこりゃ?」
俺は首を傾げた。
「お酒の密造したの…」
なんとなく納得した。
「天龍姉妹は…暴行傷害と」
「これは私達も天龍達の味方よ」
陸奥の説明によるとロリコン提督から駆逐艦を守る為の行為だったらしい。
「駆逐艦が居ないのはどうかと思うが監視所の戦力としては上出来だな…それじゃ姉貴行ってくる」
俺は最後にだけ姉と弟の関係に戻った。
「全く…気をつけてね」
陸奥も最後は姉の顔になっていた。
俺は九州行のカーフェリーに乗船していた。
フェリーで36時間、朝の6時に門司フェリーターミナルを出発、あとは高速道路をひた走り約6時間……やっと鹿屋の街に入った……、そこから更に山道を2時間、
「やっとついた…鹿屋っていったって殆ど外れじゃねぇかよ…しかも最寄りの町まで車で2時間とかありえねぇ!」
俺は監視所に着くと施設を確認して回った。
「此処が居住空間で…食堂に艦娘用の個室と……ハァァ何で俺の部屋まで同じとこにあるんだよ!」
俺は絶叫した、何故なら艦娘用の部屋と俺の部屋が襖一枚で仕切られているだけなのだ!
というか監視所という大層な名前が付いていながら実は大きな武家屋敷の様な海沿いに建つ一軒家だった(土蔵や離れ迄あった)。
……一軒家ということは、
浴室は無駄にデカかった、そしてトイレは……一応別れてはいたが小便器と大便器とである(田舎のあるある)。
そして何故か冷凍車(2tトラック)と保冷車(2tトラック)が裏の駐車スペースに止まっていた。
「必要な物は自分達で買いに行けと……間違いねぇなクソ親父の差し金だなこりゃ」
俺は愛車のキーを捻ると町に必要な物の買い出しに出ることにした(これが後悔の元だった、何故なら乾物と缶詰、レトルト食品、と呑み物しか買えなかった……結局冷凍車で出直す結果となった)。
主人公の車ですが…
88年式GA-70トヨタスープラ 2.0GT TWIN TURBO(5Fマニュアルミッション)とします、以降のトランザムやファルコンの話はifルートとします。