「今、何時だ……」
俺はふと感じた尿意に目が覚めた。
「昨夜は呑み過ぎた…」
俺はベッドから起きた。
「ん、何だ?」
俺は周囲の様子に違和感を感じたが、気にする事なくトイレへと向かった。
「やけに静かだな……間宮のやつ寝坊か」
時刻は既に朝の5時となっていたのだが、台所の灯りはついておらず、ひっそりとしていた。
「ったく、仕方ねえな、あいつも疲れてんだろうな…今日くらいは俺が作るか」
俺は間宮に代わって朝食の準備をする事にした。
「何か変だ……」
俺は、此処でも違和感を感じた。
「朝飯作る前に確認してみるか……」
俺は隼鷹の部屋から様子を見る事にした。
「どういう事だ……」
俺は襖を開けて自分の目を疑った。
何故なら其処には隼鷹の姿はなく、いや……最初から隼鷹は存在しなかったかの様に部屋の中は何も無かった、そしてそれは隼鷹以外も同じだった。
「どうなってんだ……」
俺は夜が開けるのを待ってクソ親父に電話をした。
「親父か、「うちに息子はいないが、君は誰だ?」えっ……何…」
電話は向こうから切られた。
俺は続けて母さんにも掛けたが、同じような事を言われ切られた。
「何がどうなって……」
俺には、訳が分からなかった。
「どうなって…どういうことだよ!」
俺は兎も角教務はと思い、監視所のある土蔵に入った、そして目の前にはある物を見て叫んだ。
レーダーサイトの機材は愚か執務室も無く、其処は唯の倉庫だった。
俺は一旦自分の部屋に戻るとPCを起動させた。
『紅東 紫苑、事件、事故』
俺は自分の名前で検索を掛けた。
『被疑者/紅東 紫苑、被害者/高倉 柚香 殺人未遂』
等と物騒なワードが多数の引っ掛かった。
とあるニュースサイトから引用すると、俺は幼馴染の柚香を暴行の上、殺害しようとした事になっていた。
『ガラガラガラ』
玄関の引き戸が開けられた音が聞こえてきた。
「誰か来たのか?」
俺は玄関を覗いた。
「!」
其処には柚香の姉が立っていた、手に何かを握りしめて。
「よくも妹を!紫苑……殺してやる…」
「ヤバイ!」
俺は咄嗟に危険を感じるとその場から逃げようとした。
「ぐっ!」
だが、俺が動くより先にその女は俺の背後に迫ると、手に持っていた物を背中に突き立てた。
「!」
俺は背中を刺された痛みで目が覚めた。
俺は刺されたであろう場所に手を当ててみた、血は出ていなかった。
そして俺は安心した、先程までの事が夢であった事に。
それは俺の隣で眠る隼鷹の姿を確認したからに他ならなかった。
俺は隼鷹の額にキスをすると起床時間まで寝る事にした。
後日談
「紫苑さんがあんな怖い夢の話するから…」
吹雪が俺のことを恨めしそうに見ていた。
どうやら吹雪も見てしまったらしい、そりゃ寝る前にあんな話聞かされりゃぁ見るかもな……吹雪スマン!
そして今日も朝の食卓は賑やかだった。