とある監視所のお話   作:屋根裏散歩

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間宮と夕張が横須賀に研修で不在のとある長閑な日曜日のお話し。


第35話 インターミッション とある夏の一日 (改2)

「ん…何時だ?」

 

俺はベッドサイドに置いたスマホを見た。

 

「6時半か……」

 

俺は隼鷹を起こさないようにベッドからそっと出ると、台所に向かった。

 

「牛乳…卵…バター…水…ホットケーキ粉…必要な物はこれだけか…」

 

俺はそれらを計量して混ぜた。

 

「おっ、予熱終わったな…」

 

俺はソレをとある焼き機に流し込んだ。

辺りにホットケーキが焼けるいい匂いが漂っていた。

 

「何かいい匂いがします!」

 

青葉が匂いを辿ってやってきた。

 

「朝御飯はホットケーキてすか?」

 

だが、目の前にある炊飯器を小さくしたような機械から匂いと湯気が出ていた為に首を傾げていた。

 

「あら、美味しそうな匂い」

 

次にやってきたのは千歳だった。

 

「ワッフルメーカーですね、紫苑さん買われたんですね」

 

流石は千歳だった。

 

「まあね、気になったから」

 

俺は焼き上がったワッフルを皿に積み上げていた。

 

「おはよー」

 

隼鷹が台所にやってきた。

 

「もうすぐ焼き上がるから、紅茶を頼む」

 

いつの間にか起きて、テーブルに張り付いていた吹雪達がワラワラと準備を開始しだした。

 

「確か、こないだ買ったフルーツヨーグルトが残っていた気がする」

 

隼鷹が、冷蔵庫を漁っていた。

 

「あった、あった、ブルーベリーとイチゴと桃にリンゴ」

「マヌカハニー…」

 

俺はとある蜂蜜を出した。

 

「これって!」

 

千歳が、蜂蜜の瓶をまじまじと見ていた。

 

「健康に良いらしいから、買ってみた」

 

焼き上がったワッフルがあっという間に無くなった…。

 

「ごちそうさま」

 

食べ終えると、隼鷹と青葉が後片付けをしてくれた。

 

「おーい、皆布団干しとけよ、今日は一日晴れらしいからな……」

 

俺は声を掛けると、自分の布団を干しだした。

 

そして……千歳が、洗濯を始めた。

 

「皆さん、こまめに出してくださいね」

 

洗濯機の前には山になった洗濯物が溢れていた。

 

「目のやり場に……」

 

千歳が、洗濯物を干しだしたのだが……何故に俺の部屋の前に下着ばかり干すのだろうか?

 

「紫苑さん、すみません少しの間だけ我慢してください」

 

どうやら陰干しするには俺の部屋の前が一番良い場所らしい……。

 

「それじゃぁ、私達は鹿児島観光してきますね、帰りは明日の夕方になります」

 

そう言うと、千歳は吹雪達を連れて出掛けた。

 

「私も、ちょっと日南海岸行ってきます、帰りは明日のお昼過ぎくらいです」

 

青葉がカメラ片手に、バイクで出ていった。

残されたのは、俺と隼鷹だけとなった。

 

「あいつら……」

 

そうみな気を使って外出してくれたのだ、二人っきりにするために。

 

俺は感謝すると、隼鷹と二人きりの貴重な時間を満喫した(……朝からドッキングしてしまった)

 

流石に一撃必中とはならなかった……。

 

「昼何食う?」

 

俺は隣で満足そうにゴロゴロする隼鷹に聞いた。

 

「何かあっさりした物がいいねぇ」

 

俺は隼鷹の返事を聞くと、

 

「素麺にするか?」

 

隼鷹がそれでいいと頷いた。   

そして昼も食べ終わり、二人でビデオを見ながら過ごすと、干してあった布団やら洗濯物を俺が取り込み、隼鷹が畳んで各自の部屋へと運んだ。

 

「これから街に行かね?」

 

俺は隼鷹を誘った、

 

「いいよ、買いたい物もあるしね」

 

俺達は着替えると、車で街へと向かった。

 

「しかし、何時もながら紅東建設の謎の技術には呆れるな」

「確かにね」

 

俺達が呆れた原因は、当初は車で町まで2時間掛かっていたものが、保養施設を建設するにあたって、トンネルやら新道を造っていった結果…驚くべき事に25分で着けるようになってしまったのだった。

 

鹿屋の町に出ると、俺達はショッピングモールを見て回った……その光景は偶然にも目撃した姉貴の談によると、爆ぜろリア充だったそうだ。

それから大型ディスカウントストアに立ち寄ると、

 

「紫苑、コレコレ」

「これつまみによくね?」

「桜大根??これ駄菓子?漬物でしょ」

「串カツ……何だこりゃこんなペラッペラッなのありか?」

「チロルチョコ、これは箱買いでしょ」

「アンズバー??これってアイスなの?」

 

俺と隼鷹は駄菓子を取ってはなんやかんやと言いながら買い物かごに入れていった。

 

「おっと、これを忘れちゃいけないなぁ」

 

俺は缶ビールをかごに入れた。

 

「ついでだ隼鷹、今日の晩飯どうする?」

 

俺は隼鷹に声を掛けた。

 

「うーん、何でもいいよ」

 

俺は隼鷹を連れて、フレンチカフェに入った。

その店はリーズナブルな価格と、普段着で入れるフランス料理の店だった。

 

「…あーら紫苑、随分とおしゃれなお店知ってたのねぇ」

 

背後から姉貴が冷やかしてきた。

 

「げっ!姉貴……」

 

姉貴の後ろで義兄が済まんと言う顔をしていた。

 

ともあれ、俺は姉貴夫婦と一緒に夕食を楽しんだ。

 

「本格的ね」

 

隼鷹が、メニューを見て感心していた。

何故ならフォークやナイフの置き方に始まり、料理に至るまで本格的なコースメニューとなっていたからだ。

 

俺達は満足して店を出た。

 

「姉貴達はどうする、もしよかったら家泊まる?」

 

俺は久し振りに姉貴を家に呼んでみる事にした。

 

「そうねぇ……悪いけど、お邪魔虫にはなりたくないから遠慮しとくわ」

 

そう言うと、姉貴は義兄と去っていった。

 

「なら、俺達も帰るか」

 

俺と隼鷹は、その後も本屋等を巡って帰宅した。

 

翌日、外出から戻った青葉が意味深なニヤケ顔をしていた。

 

 

 

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