とある監視所のお話   作:屋根裏散歩

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第42話 青葉の影響(改2)

「夕張、何か荷物が届いたぞ」

 

俺は宅配のドライバーからさほど大きくない段ボールを受け取って夕張に声を掛けた。

 

「ありがとー」

 

夕張が俺から荷物を受け取った。

 

「何買ったんだ?」

 

俺は気になって聞いてみた。

 

「それはねー、じゃ~ん」

 

夕張が段ボールから取り出したのは一台のカメラだった。

 

「夕張ちゃんカメラ買ったんだ」

 

青葉がやってきて話に加わった。

 

「ペンタックス買ったんだね」

 

夕張からカメラを受け取ると青葉がアレコレと操作していた。

 

「この子、専用バッテリー要らないんですよね、単3の充電池4本で使えるから重宝するんですよね」

 

青葉が俺の部屋から持ってきたレンズを取り付けて機能のチェックをしていった。

 

「ライブビューは遅くて流石に……ですが普通にファインダーを覗いてだったら問題ないですね、そうだ、紫苑のカメラ貸して」

 

俺は青葉に自分のカメラを渡した。

 

「やっぱり……紫苑、ファームウェアのアップデートしないと駄目ですよ、SDカード認識しないじゃないですか」

 

俺は青葉の言っている意味が理解できなかった。

 

「アップデートしないと2GB迄しか認識してくれないんです…」

 

青葉がいつの間にか用意していたのかファームウェアの入ったSDカードをカメラにセットするとアップデート作業を始めていた。

 

「ハイ、これで大容量のカードも認識出来ます」

 

因みに俺のカメラはペンタックスのistDSというこれまた古いデジカメだ。

夕張が同じメーカーのカメラにしたのは単純にレンズは俺のを借りればよいという発想だった。

 

「夕張ちゃんもカメラ買ったって」

 

隼鷹がカメラを片手にやってきた。

 

「へーペンタックスにしたんだ」

 

隼鷹の手にはニコンD70と云うこれもまた古いデジカメが握られていた。

 

…この時点で一番新しいのは青葉のニコンD5600だった。

 

「ニコン派とペンタックス派なのな」

 

俺は呟いた。

 

「あっれー?私に買ってくれたカメラを選んだのは紫苑じゃなかったかなぁ?」

 

青葉がツッコミを入れてきた。

 

「私、ソニー…」

 

いつの間にかやってきた間宮が手にしたソニーのハンディカムを指差していた。

 

「みんなはカメラの保管どうしてるの?」

 

青葉がカメラ好きならではの質問をしてきた。

まぁ答えは聞くまでもなくだった。

 

「卓上保管!」

 

全員のハモった答えに青葉が呆れた。

 

「レンズにカビ生えます!」

 

青葉は少し怒りながら、通販サイトで何かを購入していた。

 

「今、カメラ保管用の防湿庫を買いました、今後この中に使用時以外は入れて!」

 

俺たち青葉が買った大型防湿庫の画像を見せられた。

 

「これって小型冷蔵庫並にでか「全員のカメラとムービー、交換レンズを入れるためです」」

 

俺は黙るしかなかった、カメラに関しては青葉に反論出来なかったからだ。

 

数日後、運送業者が俺の部屋の片隅に防湿庫を設置していった。

 

「上段は紫苑、二段目は夕張ちゃん、三段目が間宮ちゃん、四段目は隼鷹さん、一番下は共用の小物類をいれてね」

 

青葉が仕切っていった。

 

「お前のは?」

 

俺は青葉に聞いてた。

 

「私はちゃんと専用のを買ってるから」

 

青葉がサイドテーブルの上に置かれた二段式の防湿庫を指差した。

 

そして休みの日には…動植物を被写体にした撮影会兼写真教室が開かれるようになった……いつの間にか千歳まで、買っていた……それも今時なフィルムカメラを……ペンタックスMZ-Lだそうだ。

千歳曰く、紙焼きの写真の方が味があって好きなんだそうだ…現像(ネガのPC取り込みと紙焼き)は青葉がやっているそうだ。

 

そして防湿庫の一番下は共用から千歳のカメラが収まる事となった……。

三段目の片隅にパナソニック製のコンデジが何時の間にか置かれていた……吹雪達もお金を出し合って買ったそうだ。

 

青葉の趣味が全員に伝染し、週末の夜は作品の発表会となっていた。

 

 

 

 

 




レンズについて。
青葉と紫苑は純正、隼鷹と千歳はタムロン製を使用しています

実際にペンタックスのkマウントとソニー(旧ミノルタ)のαマウントは例外なく使えるという優れ物ですね(ニコンとキャノンは一部に制約があって使えなかったりします)
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