とある監視所のお話   作:屋根裏散歩

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第53話 災難というか………。

「お兄ちゃん、ご飯食べたら本屋に行きたいから乗せてって」

 

夕食時、俺は吹雪からそう頼まれた。

 

「構わないぞ、どうせ俺も買い物あるしな」

「私も!」

 

白雪や初雪、深雪も行きたいと言い出した。

 

「じゃあ、飯終えたら行くか」

 

俺は夕食を終えると、

 

「街に吹雪達と買い物行ってくる」

 

隼鷹にそう伝えた。

 

「ならさ、ついでにファミマの焼き鳥宜しく」

 

ついでの買い物を頼んできた、

 

「了解」

 

俺は深雪を助手席に乗せ、あとの三人を後席へと座らせると、街へと向かった。

 

「じゃあ、本屋さん行ってくるね」

 

吹雪達が本屋へと駆けていった。

 

吹雪達を見送ると俺は隣の家電コーナーで映画ソフトを物色することにした。

 

「お待たせ、お兄ちゃん」

 

吹雪達が家電コーナーにやってきた。

 

「何買ったの?」

 

初雪が俺の買った袋を覗いていた、

 

「エイリアン………陰陽師………トラ・トラ・トラ………エイリアン観たい」

 

初雪がエイリアンシリーズに興味を示した。

 

「帰ったら観るか?全シリーズのセット物だからな」

 

そして俺達はコンビニで焼き鳥や駄菓子等を買って車に戻ったその時だった。

 

「お巡りさん、こいつです!」

「幼女誘拐犯です!」

 

俺はど派手な服を着た中年の女性二人から意味不明な事を言われた上に、誘拐犯扱いされいつの間にか警察に通報されていた。

 

「はい?………誘拐犯だって?妹達と買い物をしているだけだが………」

 

どうやら警察官も地元の駐在ではないようで、俺の事を完全に誘拐犯だと思っている様子だった。

 

「大人しくしろ!」

「さぁお嬢ちゃん達もう大丈夫だから、こっちへいらっしゃい」

ど派手なオバハン二人が吹雪達においでおいでをしていた、勿論吹雪達は首を傾げていた。

 

「お兄ちゃんが誘拐犯………お兄ちゃんと買い物に来ただけで………何で?」

 

警察官とオバハン二人は執拗に怖くないだとかもう安全だからだとか繰り返していた。

 

「紫苑君、どうかしたんですか?」

 

騒ぎを聞きつけたコンビニの店長が顔を出した。

 

「いやね、この警察官が俺の事を誘拐犯だとか決めつけてね………」

 

店長は俺の話を聞くと、警察官に向かって、

 

「お巡りさん、この娘達は間違いなく、この紅東紫苑君の妹さん達ですよ」

 

警察官はそれでも何か疑いの眼を向けていた。

 

「お巡りさん、疑うのは勝手ですけどね…その行動は君の身を滅ぼすよ、さっき私はこの紫苑君の苗字教えたよね?」

 

ようやくか警察官とオバハン二人ようやく理解したらしく、今度は顔面蒼白となっていた。

 

「紅東………まさか…そんな………紅東って」

 

オバハンがようやく口を開いた。

 

「その紅東だよ」

 

俺と吹雪達の軍籍手帳を提示した。

 

「見ての通りこの娘達の苗字も紅東だ、確認できたな君達は無実の人間を捕まえて誘拐犯呼ばわりしたんだ、覚悟はできているな?」  

 

俺は、オバハン二人と警察官を問い詰めた。

まぁその間にコンビニの店長が地元の駐在員を呼んでくれていた。

 

「紫苑さん、災難でしたね」

 

駐在が、笑いならやってきた。

 

「お二人共パトカーに乗ってください」

 

駐在はオバハン二人をミニパトに乗せると、俺の事を誘拐犯呼ばわりした警察官に向かうと、

 

「今すぐ県警本部に出頭してください、本部長カンカンに怒ってますよ」

 

警察官は顔面蒼白のままパトカーに乗ると、引き上げていった。

 

「じゃあ自分はこれで」

 

駐在もオバハン二人を本所へ連行するといってミニパトで去っていった。

 

「とんだ買い物になったな………」

 

俺は溜息を付くと吹雪達を乗せ帰宅することにした。

 

 

 

 

 

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