とある監視所のお話   作:屋根裏散歩

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第57話 父と俺と…そして

「こうして親父と呑むの初めてだな」

 

俺は、入れ替えた非常食用缶詰をつまみに親父と呑んでいた。

 

「そうだな………こうして二人では初めてだな」

 

親父も頷いた。

 

「最初に隼鷹が来て、それから千歳、青葉、夕張、間宮、吹雪に白雪、初雪、深雪………」

「そうだな、青葉と千歳が親族と判明して………」

 

俺と親父はこの監視所が出来てからの事を思い出していた。

 

「あとは吹雪達も養女にして………紫苑が隼鷹さんにプロポーズして」

 

親父がしんみりと語っていた。

 

「姉貴の結婚もあったな………まさかの出来事だったよ」

 

俺は姉貴の結婚式の事を思い出していた、

 

「親父があの場で爆弾発言して、母さんにどつき倒されて」

「紫苑………あの事は………」

 

そうだった、親父が暴露して親族中から注目されて…大変だったな。

 

「紫苑、おつまみたりる?」

 

等と親父と話していたら隼鷹がビールとおつまみの追加を持って部屋に戻って来た。

 

「お義父さんもはい」

 

隼鷹がさり気なくお義父さんと呼び、ビールを手渡した。

 

「ありがとう」

 

親父も少し照れながら受け取ると、

 

「こんな良いお嬢さんと婚約して…大湊の時では考えられ無かったな………」

「あれは………もう済んだことだし、当事者二人も反省したから」

「そうかそうだったな」

 

隼鷹は俺の横に座ると寄り添い、俺と親父の会話を聞いていた。

 

「あたしも…………お義父さんにこの監視所配属を勧められて、紫苑と知り合えて…本当に良かった」

 

隼鷹の目に光るものがあった。

 

「隼鷹さん、紫苑………末永く幸せにな、紫苑になら出来る」

 

親父はそこまで語ると、それじゃ寝ると言って部屋へと引き上げていった。

 

「紫苑」

「隼鷹」

 

残った俺達はどちらからともなく口吻を交わすと、

 

「幸せになろう」

 

そう誓うと、ベッドへと………。

 

そして翌朝。

 

「あのあと………」

 

俺は裸で寝ていた、ふと隣を見るとやはりというか隼鷹も裸で寝ていた。

 

「この幸せそうな寝顔を………」

 

俺は隼鷹を起こさないように起きるとシャワーを浴びに浴室へと向かった………が、

 

「私も」

 

隼鷹もあとから入ってきた。

 

「おこしちまったか…」

 

俺達は二人してシャワーを浴びると、起きることにした。

 

「紫苑………昨夜は………」

 

隼鷹が少し顔を紅潮させていた。

 

「………」

 

俺は返事の代わりにそっと口吻をした。

 

「紫苑おはよう」

「お兄ちゃんおはよう」

 

その後は千歳達が起き出して来た。

 

「なになに、隼鷹さん幸せそうな顔して、あぁ~そういうことね」

「へっ!」

 

夕張がまだ少しだけ赤い顔の隼鷹をからかっていた。

 

「夕張あまりからかうなよ」

 

陽炎達はポカンとしていたが親父だけは、この光景を嬉しそうに見ていた。

 

「これが日常なんだな………心配は無いようだな」

 

親父達は午前中業務の視察をすると、何処かへ電話をしていた。

 

「紫苑、水曜までいることにしたよ」

 

親父はそう言うと、買い物に行くと言って俺の車で街へと出掛けていった。

 

 

 

 

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