エンジン:5,727cc 水冷V型8気筒 OHV
最高出力:240PS/4,400rpm
最大トルク:47,0kgm/2,800rpm
トランスミッション:4AT
駆動方式:FR
サスペンション:F ストラット R トルクアーム
ブレーキ:F ベンチレーテッドディスク R ディスク
全長:4,970mm
全幅:1,880mm
全高:1,300mm
ホイールベース:2,565mm
車重:1,580kg
これがオリジナルスペックですが、明石の魔改造でどうなる事やら…現実ではあり得ない改造とかも出てきますがそこは謎の妖精さんスキルでと言う事で宜しくなのです。
番外編1 あの車!Take1(改1)
俺は2月のとある祝日の木曜日から金曜を挟んで日曜までの4連休を取った。
「それじゃあ、行ってくる、金曜は千歳が俺の代行で指揮を執ってくれ、土曜の夕方には戻る予定だ」
俺は千歳に代理を託すと、隼鷹と東京行きの飛行機に乗った。
「紫苑…東京行きって、何か用事でも、私まで…」
隼鷹が聞いてきた。
「実家と同期で退役した明石の所に、用事があってね」
その前日の事。
「夕張、スープラお前にやるよ」
「えっ、お兄ちゃんいいの?」
「まだ秘密で夕張にだけ教えとく、90年式ファイアーバード・トランサムGTAっていう車に買い替えたから…明日、隼鷹と東京迄取りに行ってくる」
夕張は何となくではあるが察していた。
「トランザムねぇ…やっぱり黒?」
「勿論」
「気を付けてね」
「ああ」
こんなやり取りを夕張としていたのだ。
隼鷹を実家に連れて行くという任務のついでと云うか…。
「ふぅ、やっと着いた」
俺は郊外の豪邸の前にいた。
「此処が紫苑の…」
隼鷹が家を見て言葉が出て来ない様子だったのだ。
それもそのはず、紅東本家なのだから。
「私、変なとこ無いよね」
隼鷹がワタワタしながら容姿を気にしていた。
「大丈夫だ」
俺は隼鷹の手を取ると玄関の扉を開けた。
「ただいま」
俺の声にばぁちゃんが顔を出した。
「おや、紫苑と隼鷹さんかい、おかえり」
俺は爺さんの仏前に隼鷹を紹介すると、さっきから感じていた気配についてばぁちゃんに聞いてみた。
「何か、家の中増えてね?」
「気づいてたのかい、出ておいで」
ばぁちゃんに呼ばれて5人の女の子が出てきた。
「紫苑さんお久しぶり」
そこには、時雨、夕立、陽炎、不知火、黒潮が立っていた。
「ワシの養女にした」
俺は頭を抱えた、そう妹が増えたのではなく、叔母がふえたのだ、それも見た目中学生位の。
俺はもはや何も言わなかった、それは隼鷹も同じだったようで、呆れていた。
その日は実家で陽炎達と過ごすと、翌日俺は同期が経営する外車専門店に向った。
「明美いるか?」
俺は事務所の扉を開けると声を掛けた。
「あら、紫苑早かったわね、車出来てるよ」
そう言うと、明美は車の鍵を寄越した。
「注文通り、90年式ファイアーバード・トランサムGTAで色は黒、注文通りの改造とエンジンはオーバーホール済み」
明美はトランザムを指差すと、
「ちょっと説明するね、まずエンジンはオリジナルのV8じゃなくて2JZ-GTEに載せ替えてインタークーラー付ツインターボにしてあるの…スペック的には純正と違いはないけどゴム類は新品に交換してるわね、ラジエーターはアルミの新品、インタークーラーと給排気系は全てHKSで纏めてあるわ、勿論足廻りも同じくね」
そう言うと明美がボンネットを開けて説明してくれた。
トランザムのエンジンルームにトヨタマークのエンジン……綺麗に収まっていた。
「ビッグブロックのV8から国産の直6そんなに難しくなかったわね、ハーネスや電装品もトヨタのを流用してるから安心して」
明美が何処にどの部品を流用したか改造箇所を丁寧に説明していた。
「これなら安心か…しっかしよくA80スープラのエンジン関係トランザムのボディ載ったなぁ」
俺は明美の謎技術を感心した。
まぁ切った貼ったはかなりやっているらしいが一見しても説明されないとわからないレベルだった。
「それじゃ、エンジン掛けるわね」
明美がキーを撚った。
「おはようごさいます、マイケル」
聞き覚えのある声が車から聞こえると、エンジンが始動した。
「内装の説明するね、先ずこの2つのモニターは小型のアンドロイド端末を埋め込んでいてネットにも繋がるし、ナビ、音楽や動画再生に使えるの、一応スピードメーターはkm表示に変更してあるから…あとハンドルだけど今付いているオリジナルの物と円形のハンドルを用意してあるわよ」
「明美、取り敢えず慣れるまでは普通のハンドルにしておいてくれ」
俺は明美にハンドルの変更を頼んだ、これから高速道路を使って鹿屋まで帰るのだから慣れない変形ハンドルよりは安全だからだ。
「分かったわ、後はシフトレバーはコンソールが張り出した分操作しにくいと思うから、ステアリング脇の操作スイッチ内に移してあるから」
俺は明美の説明にあった、操作スイッチ類を見た。
そこには、本来はフロアにあるオートマのセレクトスイッチがあった。
その後も明美から説明を受け車を受け取ると、俺は一旦実家に戻った。
「あのローストビーフ作って、少し仮眠したら鹿屋に帰る」
母さんとばぁちゃん、時雨達にローストビーフを作ると、俺と隼鷹は少しの時間仮眠をした。
「じゃあまた来るな、時雨達も何時でも遊びに来ていいからな」
俺は見送りに来た、時雨達の頭を軽く撫でると、隼鷹と鹿屋に向けて出発した。
「紫苑…この車目立つね」
すれ違う度にドライバーから見られていた。
「確かにフロントのあの行ったり来たり目立つしな…」
東名高速では、同じようなナイトライダー仕様のトランザムが寄ってきてサービスエリアで話し込んだりした。
そんな事を繰り返しながら何とか下関まで辿り着いた。
「なぁ隼鷹…フク刺し食べてかね」
俺は隼鷹をフク料理の店に連れて行った。
「ウソ!向こうが透けて見える」
隼鷹がはしゃぎながら食べていた、勿論俺も食べた。
「しかし、明美も凝ったな…」
ナビの音声が吹替版のキットの声になっていたのだった。
「あと少しで家につくな」
夜九時、敷地内に辿り着いた。
「今敷地内に入ったよ」
隼鷹が千歳に電話していた。
ヘッドライトの灯りの中に夕張や間宮が浮かんだ。
「やっぱり……ナイト2000」
夕張が呆れていた。
「お兄ちゃん、この車のエンジンの音何か変?」
夕張が興味津々と云う顔でいながらエンジンが違うことに気付いた様子だった。
「お兄ちゃん、このトランザムエンジン載せ替えてる?」
「ああ、明美が2JZ-GTEに載せ替えた」
「国産の3リッターツインターボエンジン……オリジナルの物よりはパワーもトルクも上なのね……」
「明日じっくり見るといい、今晩は入った入った」
俺はトランザムのエンジンを切った。
「おやすみなさい、マイケル」
またもキットの声で挨拶された。
「あいつも凝り性だな」
俺は隼鷹とそんな事を話しながら部屋に向った。
翌日、朝から夕張が俺の部屋にやってきてトランザムよく見せてと言って鍵を持ち出していった。
まぁトランザム…黒…とくればあの車ですね。
テレビドラマ「ナイトライダー」に出ていたもう一つの主人公ナイト2000ことキットです。
明石にかかれば再現するのも容易いようです。