日本国召喚 カルトアルパス改変   作:文月之筆

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読者の皆様、作者の文月之筆です。

何とか第3話を書き上げましたが、かなり難産だった上に物語の脚本を書いていないため色々とおかしな所が生じている可能性があります。
(大まかなシナリオはありますが、脚本が無い感じです)

また、原作と変更している点があります。
(詳細はあとがきで)


第3話

神聖ミリシアル帝国 港町カルトアルパス

 

巡視船しきしまの船橋内では会議が開かれていた。それは、グラ・バルカス帝国の艦隊が襲撃を行ってきた場合に備えての対応についてだった。

「やはり、単艦で敵の水上艦艇を相手するのは無理があるな」

そう言ったのは船長の瀬戸衛だ。予想以上に単艦だけでは対抗することができない事に苦い顔をする。

この港にある軍艦のほとんどは巡視船にも劣るものばかりであり、戦力外と認識していた。その中で戦力として認識していたのはミリシアルとムーの計24隻だけだった。

「ですが、それ以上に脅威と言えるのは航空機です。潜水艦はフォーク海峡に敵艦隊が到着する前には来ていますが、航空機はそれよりも先に来ます」

部下の1人が話す。

現在、海上自衛隊の潜水艦2隻がカルトアルパスに向かっている。予想では敵の水上艦艇がカルトアルパスへの入り口であるフォーク海峡に達する前には到着しているだろう。その為、仮にフォーク海峡に水上艦艇が来ても潜水艦がなんとかしてくれる。

だからこそ、部下は脅威を航空機に重点を置いていた。航空機は潜水艦では対処できない。そして何よりも先に攻撃が行われる可能性を一番危惧していた。

「味方の航空戦力についてですが……。はっきりと言えば期待できません。期待できるのはミリシアルの天の浮舟かエモールの風竜ぐらいでしょう」

先ほどとは別の部下の1人が話す。

一応、ワイバーンやマリン艦上戦闘機もあるが、零式艦上戦闘機と同じぐらいの性能であると言われているアンタレス艦上戦闘機が相手では、歯が立たないだろう。

天の浮舟と風竜は異世界において最強の座を争う程の強さを持っているらしい事から、ある程度は張り合える可能性はあるものの、比較的少ない事から数で押されることが予想できた。

「なるほどな……」

瀬戸は頭を押さえる。

幸いにもしきしまは海上保安庁の巡視船の中で唯一、対空レーダーを搭載している事から対空戦闘が可能な船である。

一番懸念される事態に対応できる事に少し安心するが、しかし問題は数である。

敵の艦隊に関する情報が入ってきた。人工衛星がカルトアルパスから西にある群島にてミリシアルの艦隊を襲った段階にて確認されたものであるため確定ではないが、

 

空母6隻

戦艦2隻

重巡洋艦3隻

軽巡洋艦2隻

駆逐艦5隻

艦載機 推定504機(発進可能機数は約200機程度)

 

というものだった。

戦闘により多少は損耗しているだろうが、これ程の戦力が来れば普通ならばカルトアルパスの戦力だけでは全滅する可能性が高い。

だが幸いにも水上艦艇の大半は海自に任せられる。ただし問題は、それまでに航空機200機の猛攻撃を耐えられるかだ。

ほとんどの国の軍艦は対空兵装が無いか、非常に貧弱で無いも同じである。辛辣な言い方をすれば、弾除けぐらいの役割しかできないと言えそうだ。

「本艦最大の任務は、強大な航空戦力を前にいかに生き延びるかだな……。とにかく、弾の無駄撃ちは避けないとな」

その他にも数多くの懸念などに対しての議論がしきしまの船橋内で話し合われていった。

 

・・・・・・・・・・

 

第1文明圏 南方海域

 

本来ならば軍事交流の為にムーへと向かっている筈の潜水艦の2隻は急いでカルトアルパスへと向かっていた。

潜水艦せいりゅうの艦長の木村はある事を考えていた。

「(敵がフォーク海峡に来る前までに潜水艦は到着できるだろう。しかし、それよりも先に航空攻撃が来るはずだが果たして耐えれるのか?)」

潜水艦の到着が先でも、それよりも先に航空攻撃が行われることは木村も簡単に予想できた。戦列艦クラスが主力の艦隊に対して約200機もの大規模攻撃は流石に耐えられるとは思えない。

どうにかできないかと木村は頭を悩ませる。

「木村艦長、こくりゅうから入電です」

「分かった、繋いでくれ」

潜望鏡や通信用アンテナなどを出しながら航行している2隻は無線を取り合う。

「こちら、こくりゅう艦長の秋吉だ。木村艦長、事前の打ち合わせ通りで行こう。」

秋吉の言う事前の打ち合わせとは以下の物だった。

まず、木村が率いるせいりゅうがフォーク海峡に突入しない空母が居る艦隊を攻撃する。そして、フォーク海峡に突入するであろう戦艦などで構成された艦隊を秋吉が率いるこくりゅうが撃破する算段である。

事前の打ち合わせをしっかりと頭に叩き込んでいた木村にとって、再度の説明は不要だった。そもそも、最終確認はもう既に終わらせている。

「了解。武運を祈ります」

「ありがとう。ではまた」

無線が切れる。木村はふぅと一息をつく。

「(秋吉艦長、頼みましたよ。海峡に来る艦隊を必ず沈めてください)」

この作戦を成功させなければならないという強いプレッシャーに襲われる。もし失敗すれば、国民の犠牲者が出る。

体をこわばらせている様子の木村に副長が声をかける。

「大丈夫ですよ。きっと上手くいきますから」

「そうだな。ありがとう」

少し気が楽になる。それと同時に絶対に成功させる決意を固めた。

重大な任務を担った2隻は、戦いの場へと向かっていく。

 

・・・・・・・・・・

 

神聖ミリシアル帝国 港町カルトアルパス

 

アニュンリール皇国の大使が退場してから3時間45分後、先進11ヵ国会議の場に居た外交官たちの元に重大な命令が入ってきた。

「近藤大使、近藤大使!」

「なんだ!?」

息を切らせながら部下の井上が駆け込んできた。

「本国から引き揚げ命令が来ました。外務大臣にはもう伝えてありますので、あとは議長国に連絡を行うだけです!」

遅かったが、一番望んでいた答えに満足した近藤は手を挙げる。

「日本国の大使殿、何かありましたか?」

ミリシアルの議長が尋ねる。

「先ほど本国から連絡が入りました。直ちに巡視船と客船を引き上げるようにとの事です。これより出港を認めてください」

国際会議の場に衝撃が走る。列強国のパーパルディアを下すほどの強大国が引き上げると言ったのだ。

ざわめく会場を制するように議長が話し出す。

「分かりました、出港を認めます。連絡は我々の方が入れておきますので、準備が終わるまではここで待機していてください」

小さくなったざわめきが、また大きくなる。

1人の外交官が手を挙げる。それはエモールの外交官だった。

「なぜ引き上げるのだ?グラ・バルカス帝国など所詮、文明圏外国の蛮族であろう。ここにあるすべての国の艦隊が力を合わせれば、返り討ちにできるであろう」

近藤は、敵を舐めているエモールの外交官に心底呆れる。だが、説明しても聞かないだろうし余計にこじれそうだから適当に受け流す。

「いいえ、我々は会議に来ただけです。戦いに来たわけではありません。それに国からの命令である以上逆らうことはできません。それと、早めに避難することをお勧めします」

近藤はそう言うと、涼しい顔のまま荷物をまとめている。

それとは対照的に多くの外交官は困惑した顔をしていた。予想外の出来事に戸惑っていたのだ。

確かに言っている事は間違っていないだろうし、理解はしていたのだがエモールの言う蛮族に舐められるリスクの方が大きい彼らにとっては衝撃的だったのだ。

「(日本国の外交官が引き上げるという事は、まさか……)」

ムーの外交官は顔を青くする。ムーも周りの流れから迎え撃つことを選んだのだが、あの情報が脳裏に蘇る。

それは、日本の外交官が話した情報だった。もしそれが事実ならば勝ち目が無く全滅してしまう事は予想していたが、あり得ないとして信じていなかったのだ。

 

会場でのざわつきがピークに達した時に議長の声が響く。

「静粛に!静粛に!これから重大な発表を行います!」

会場が静粛に包まれる。

「先ほど我が国の哨戒機が、カルトアルパスの南方150kmの海域にグラ・バルカス帝国の艦隊を発見しました。現在、航空戦力で攻撃を行う事が決定しています。

そして、退避は間に合わないでしょう。その為、皆さまの示した連合軍で迎撃することになりすが、外交官達は我が国の鉄道で避難していただきます」

今度は近藤たちが呆然とする。安全に退避できるあと一歩で戦闘に巻き込まれる事になったからだ。

「(遅すぎたか……。畜生!もう少し早ければ……)」

やり場の無い怒りと不安が湧いてくる。

会場に多数の職員が入ってくる。各国の外交官たちはその案内に従って列車に乗ってカルトアルパスを脱出する事となった。

一方で外交官の護衛の艦隊はカルトアルパスの港を出港する準備を行っていた。

いつでも出撃できるように準備していたミリシアルの巡洋艦8隻と15分前から出港する準備を整えていた巡視船1隻が先に港を出ていった。

この時、可能ならば戦場から離脱する旨を日本の外交官は通知していた為、しきしまは敵の艦隊と衝突する前に離脱する事となっていた。

 

巡視船しきしまの船内では落胆のムードが漂っていた。戦わずして安全に避難できる手筈だったのに戦う事になったからだ。

そんな中、船長の瀬戸はある事を考えていた。

「(ここカルトアルパスの港から全力の25ノットで移動すればフォーク海峡まで、おおよそ80分で到着する。敵が第1戦速の18ノットで移動していれば、海峡に到達するまでに46kmほど近づくことになる。もしも30ノットならば74kmまで近づいている。

敵は海峡から90kmの位置にいるから34kmほどまで近づかれる事になる。また、30ノットで移動している場合は16kmまで近づかれることになり普通ならば大変危険だ。

だが、今から45分後には潜水艦は海峡の近くまで到着できるから艦隊については心配する必要は無いな)」

水上艦艇に関しては何とかなりそうに見えた。しかし、問題は別にあった。

「(しかし航空攻撃が先に来るだろうから、それで沈められる可能性がある事が厄介だな)」

航空攻撃により撃沈される可能性に瀬戸は頭を抱える。

流石に空母機動部隊の航空機を潜水艦では撃ち落とせない。これだけはここに居る戦力だけで対応するしかない。

瀬戸は一息つく。とにかく、航空攻撃を潜り抜けて生き延びることが最優先である。航空攻撃で沈められれば潜水艦が駆けつけてくれても無意味である。

「総員、気を引き締めてかかれ!何としてでも生きて帰るぞ!」

瀬戸が部下を鼓舞するように宣言する。先ほどの落胆ムードは消え去り、前向きなムードへと変わった。

 

前方をミリシアルの巡洋艦8隻が先行する。30ノットという高速で、先に出港していたしきしまを追い抜いていく。

だが一応しきしまも25ノットを出しているため、後から出た上に速度の遅いほとんどの艦隊を置いてきぼりにしていた。

「後続の艦隊は置いてきぼりにしていますが良いのですか?」

「ああ、かまわん。足を合わせていたら海峡から脱出できないからな」

カルトアルパスの内海を61隻の艦艇が航行していた。ほとんどの国の船の目的は、グラ・バルカス帝国の艦隊を返り討ちにすることだった。

先頭をミリシアルの巡洋艦8隻を筆頭に、続いて巡視船1隻、ムーの艦隊16隻、マギカライヒ共同体の機甲戦列艦7隻、それ以外の船29隻が進んでいく。

「すごい光景ですね。新旧様々な船たちが共通の目的で進むなんて、まるで映画ですよ」

「ああ、まったくだ」

そんな会話を行っている最中に大きな声で報告が入る。

「対空レーダーに感あり、方位は南西、距離140km、数は約200です!」

「来たか!」

思わず叫ぶ。

「よし、各国の艦隊に報告するんだ。直ちに直掩機を上げるように連絡を!」

巡視船に搭載されていた魔信を使って各国に報告する。

「カルトアルパスの方角から航空機を確認、数42!」

報告にあったミリシアルの制空戦闘機であるエルぺシオ3の編隊だろう。

瀬戸が期待を輝かせている中、部下から報告が上がる。

「エルぺシオ3に続き、エモールの風竜22機が発進したそうです。

さらに、ムーの艦隊からマリンが発艦しニグラートからもワイバーンが発艦始めました!」

次々と直掩機が上がり、空を埋め尽くほどの数が上がっていった。

「おお、これはすごいな……」

外を見上げる。これ程の航空戦力が在れば、意外と何とかなるのではないかと感じてしまいそうだ。

異世界の人々から見れば、世界中の精強な艦隊に強力な航空戦力の塊と言える臨時連合軍はフォーク海峡へと向かっていく。

 

・・・・・・・・・・

 

グラ・バルカス海軍 第1次攻撃隊

 

総勢200にも上る大編隊が空を進んでいた。彼らには重大な任務が課せられている。

先頭を戦闘機が陣取り、その後方には爆弾や魚雷を搭載している爆撃機や雷撃機たちが続く。どれもが帝国の誇る技術の賜物である。

「諸君、我々は皇帝から重大な任務を課せられた。それは、この世界に我が帝国の威信を見せつける事だ。

その任務の達成の為、我々は全力を尽くし戦うぞ!いいな!」

はい!という威勢の良い返事が入ってくる。士気は最高潮のようだ。

「こちら、空母マルカブだ。現在、そちらに42機の戦闘機と思われる機体が接近している。注意せよ」

「了解。……アンタレス隊は高度を上げて先行せよ!」

アンタレス艦上戦闘機が速度と高度を上げて編隊から離れていく。

編隊から離れたアンタレス隊は42機いたエルぺシオ3を全滅させると次の目標であるカルトアルパスの直掩機へと襲いかかった。




唐突ですが、いくらか説明をします。

まず、原作との変更点として
・カルトアルパスの150km南方にいるのは空母打撃群になっております。
(原作では戦艦群となっており、恐らくGAと駆逐艦3隻なのだと思います)

・一方、GAは別行動しておりミリシアルはそれらに気づいていないというシナリオになっています。
(日本側もGAを把握していないため、潜水艦が到着するよりも先にGAが到着します)

・また潜水艦の到着時間については、全く考えていないため本当にガバガバです。
(物語の展開上、どうしてもGAが海峡到着までには間に合わない事にしたからです)

そして小説についてなのですが、最近ひどいスランプに陥っている中で無理矢理書いた為に、本当に無茶苦茶に感じられるかもしれません。
本当に申し訳ありません。
(脚本については、頭の中に在るから良いだろうという甘い認識が生んだ出来事であり、自分の未熟さを痛感させられました)

また、修正については活動報告に詳細を書いていますので、そちらをご覧ください。

期待して見てくださる読者の皆様を裏切る様な事になり、誠に申し訳ございません。
これからは気を付けていきます。

小説のサブタイトルを新しく付けるべきかそうでないか。

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