第5話は予想よりかは上手に書けたと個人的には思います。
(少し気になる部分はありますが)
あと、サブタイトルを付けようと思いますがどうでしょうか?
アンケートで決めたいと思いますので、詳細はあとがきにて説明致します。
海上自衛隊 潜水艦 せいりゅう
時は少し遡る。
せいりゅうは目標の空母打撃群まで50kmの地点で停止していた。
「ソナーの分析が終わりました。4軸推進が計9、2軸推進が計4です」
ソナーマンの報告に木村は尋ねる。
「4軸推進の種類の内訳は分かるか?」
「ええ、似た音源が4つありました。その中で音源Aが6隻分ありますから空母でしょう。音源BとCとDがそれぞれ1隻づつで、戦艦、重巡洋艦、軽巡洋艦がそれぞれ1隻づつになっているのでしょう」
「うむ……。2軸推進は駆逐艦か?」
「駆逐艦です」
木村は考える。マグドラ群島での戦いで数を減らしたのか、あるいは海峡へ戦力を送り込んだのかは分からない。だが予想よりかは数が多く、少し疑問が残る。
「(カルトアルパスには巡洋艦が8隻いるが、それを倒すには少し数が少ないような気がするな……)」
マグドラ群島で確認された戦力と変わらず艦隊を全て海峡へ送り込んだとしても、送り込んだのは戦艦1隻、重巡洋艦2隻、軽巡洋艦1隻、駆逐艦1隻しか送っていない事になる。互角の技術力の巡洋艦8隻を相手するには、少し力不足ぎみだ。
思考の世界に入っていた木村は、急に現実へと戻される。
「艦長、ハープーン発射準備完了しました」
「分かった。まず最初に2隻の駆逐艦を狙ってくれ」
「了解。目標、駆逐艦2隻。……発射!」
せいりゅうからハープーン対艦ミサイルが入っているコンテナが2本発射される。コンテナが海面から出た瞬間、ブースターが作動して箱の蓋が爆ぜてミサイルが出てきた。
「(上手くいってくれ……)」
計画では航空隊を引き上げさせる為に攻撃を行うが、既存の雷撃よりも正体不明の対艦ミサイルの方が効果的だとしてハープーンで攻撃したのだ。
「モーター始動!前進せよ!」
せいりゅうはゆっくりと動き出す。空母打撃群に雷撃を行える距離まで接近するためだ。
木村は秋吉と練った計画を思い出す。木村の任務は無防備な空母艦隊を攻撃して、航空攻撃部隊を早期に引き上げさせる。航空攻撃部隊が引き上げた後は、残った艦隊を全滅させて終了だ。
同時に秋吉艦長のこくりゅうがフォーク海峡に向かい、艦隊を攻撃しようとしている水上艦艇部隊を撃沈する。予定では、先に潜水艦が到着することになっている。
上手く行くはずだ。木村はそう思った。
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グラ・バルカス海軍 旗艦ベテルギウス
艦隊司令のアルカイドは入ってきた情報に、ある程度満足していた。しかし完全な満足を期待していた彼にとっては不満が無かったわけではない。
「現在、確認されている情報を総合すると日本の巡洋艦の防空能力がかなり強力であり、1隻のみで24機も撃墜しています」
予想よりも強力な敵が現れたのだ。
「厄介だな……。よし、日本の船はフォーク海峡に突入するグレードアトラスターに任せて、他の船とカルトアルパスを爆撃するように伝えるんだ」
情報部によると、日本の軍艦は小口径の砲や機関砲しか積んでいない事から脅威にはならないだろうという分析だったが、非常に高い命中精度を誇る事が判明した。
水上艦艇で戦うのならばともかく、航空機で戦うのには圧倒的に不利である事が判明した今、戦術の変更は急務である。
部下に命令を伝えると、報告書の内容について考える。
その時、見張りから思わぬ報告が入る。
「右舷の超低空より飛翔体接近!」
「何っ!」
艦橋の窓から右舷を見る。その直後、駆逐艦2隻が爆発した。
「駆逐艦2隻、爆発!」
何が起きたのか一瞬理解できなかった。しかし、すぐに何であるかは悟った。
「敵の攻撃だ!航空隊を引き戻せ!引き戻すんだ急げ!」
呆然としていた皆を正気に戻すかのように叫ぶ。正気に戻った彼らは、急いで航空隊を戻そうとする。
「グレードアトラスターについてはどうしますか?」
短時間苦悩するが、すぐに結論を出す。
「そのまま突入するように命令せよ。ただし、警戒は怠らない様に伝えるんだ」
「分かりました!」
部下に命令を伝える。それと同時にまた別の命令を下す。
「重巡アルデバランと軽巡レグルスを東の海域に向かわせろ。本艦からも水上偵察機を発進させるんだ!」
先ほどの攻撃が何であるかは分からなかった。しかしこのままでは、空母がやられてしまうのは目に見えていた事から、アルカイドは飛翔体が来た東の海域に艦艇を派遣することにした。
「(さっきの飛翔体……。まさか日本か?)」
あの飛翔体について、攻撃した正体の候補が浮かぶ。しかし、それを裏付けする証拠がない。アルカイドはとりあえず判明するまでは置いておくことにした。
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海上自衛隊 潜水艦 こくりゅう
秋吉は焦っていた。その原因は部下の報告に合った。
「艦長!大変です!」
「どうした、何かあったのか?」
焦りを隠さない声色のソナーマンが報告をあげる。
「敵の艦隊が海峡に向かっています。船は恐らく戦艦クラス1隻と駆逐艦が3隻なのですが、予想よりも海峡に近い地点に居ます!」
「なんだと!?」
思わぬ報告で秋吉も驚いた。
「個人的な推測なのですが……。敵はグレードアトラスターなのでは無いでしょうか?」
「何だって!?」
マグドラ群島を襲撃した艦隊の中に金剛型戦艦に似た船は居たが、大和型戦艦に似た船は無かった筈である。
「マグドラ群島を襲撃した艦隊とは別にグレードアトラスターが待機していたのではないでしょうか?マグドラ群島で確認された戦艦は金剛型クラスであり、流石に単艦と駆逐艦3隻で襲撃するのはリスクが高いです」
頷く秋吉。少し考えた末にある事を思い出し、全てを悟ったような顔をした。
「グレードアトラスターの戦場伝説を作る気だ、間違いない!……世界各国の軍艦を沈めて、無敵の戦艦として外交的・軍事的な切り札にするつもりだ!」
乗組員たちも納得する。列強国レイフォルを1隻で滅亡させるパフォーマンスをしてみせた事からも確実だろう。
「敵を雷撃できる位置まで、あとどれぐらいかかる?」
「あと10分ぐらいでしょう。ひょっとしたら、もう少しかかるかもしれません。」
10分という数字はあくまでも位置取りができるまでの時間であり、魚雷を発射して到達するまでには、さらに時間がかかる。
「分かった。今のうちに魚雷発射管に魚雷と対艦ミサイルを装填するぞ」
「了解しました。それで内訳はどうしますか?」
「グレードアトラスター用に89式魚雷を3本と駆逐艦用にハープーンを3本搭載しろ。ハープーンはいつでも発射可能なようにするんだ」
秋吉は魚雷が敵艦に着弾したときの爆音で他の魚雷が命中しない事を考えて、対艦ミサイルで撃沈可能な駆逐艦には89式ではなくハープーンを用意するようにした。
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臨時世界連合艦隊 巡視船 しきしま
敵の航空隊が引き上げた。何故か爆弾や魚雷を積んだまま帰投していったのだが、瀬戸はおおよその目途は立っていた。
「(恐らく、海上自衛隊の潜水艦が攻撃を行ったのだな。空母艦隊に攻撃できるほどまで近づいたのだろう)」
後は、フォーク海峡へと近づいている戦艦艦隊を蹴散らすまで長くないはずだ。そう思った時、不幸な報告が入った。
「こちら神聖ミリシアル帝国の航空隊。ケイル島の南側12kmの地点で大型の戦艦と小型艦3隻を確認!
……大型戦艦の艦種判明!大型戦艦はグレードアトラスターだ!」
船橋内に衝撃が走る。予想されていた事態と大幅に異なっていたからだ。
「なっ!?」
フォーク海峡を襲った艦隊が向かってくる事は知っていたが、グレードアトラスターが来るとは思っていなかったのだ。
だが、それよりも重要な事がある。
「敵は海峡から12kmの位置に居ますから、先に敵が海峡に到着します!」
こっちが海峡に到達するより先に敵が海峡へと到達するだろう。だが、潜水艦が海峡に到達するのには時間がかかる。
「こちら、カルトアルパス所属の海軍航空隊だ。12機はこれより航空攻撃を行う」
魔信を聞いた副船長が尋ねる。
「船長、上手い事行きますかね?」
瀬戸は首を横に振る。
「無理だろう。流石に数が少なすぎるし、魚雷を持っているわけではないから損傷はさせられるだろうが、有効な一撃を与える事は無理だろう」
実際、出撃したジグラント2に搭載されていたのは520kg魔導爆弾のみでありグレードアトラスターには有効な一撃を与えるのは難しいと言えるだろう。
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神聖ミリシアル帝国 カルトアルパス海軍航空隊 第1飛行隊
上空から12機のジグラント2が爆弾をぶら下げて、グレードアトラスターへと接近していた。
ニグラート連合のワイバーンたちは速度が遅かったから攻撃に同行できず、ムーのマリンは爆装を行うために空母へと引き返していた。その為、グレードアトラスターに対する一番槍はミリシアルが取る事になった。
「いいか?目標はグレードアトラスターだ。お前らも巨大な戦艦に520kg爆弾を叩き込みたいだろう?」
隊長が鼓舞するように魔信へ叫ぶと、はいと威勢の良い返事が返ってくる。
「隊長!グレードアトラスターが主砲をこちらに向けようとしています!」
副隊長が魔信に向かって叫ぶ。前方にある2基の3連装主砲をこちらに向けていた。
「全機、右にバンクしろ!俺についてこい!」
言い終えると同時に、グレードアトラスターが発砲する。急いで全機が右へ操縦桿を切ったため、対空主砲弾は全て外れた。
12機のジグランドは大きく右に回り込むように動いていた。主砲から逃れると同時にグレードアトラスターの横腹を喰らいつこうとした時、1人が気づく。
「後部の主砲、こっちに向いています!」
後方にあった1基の主砲がこっちに向いていた。大きく旋回した後のため、回避しようにも時間がかかる。
「発砲!」
艦橋よりも巨大な爆炎がはっきりと見える。慌てて回避行動を取ったものの、遅れた数機の内、1機が爆発に巻き込まれ撃墜される。
「くそっ!」
判断の遅れにより部下を失った事に隊長は後悔する。しかし、ずっと後悔している訳にはいかない。
「良し、全機突撃せよ!仲間の仇を取るぞ!」
11機のジグランドはグレードアトラスターへと向かっていた。少しずつ降下していき、速度を上げて向かう中で敵も高角砲をどんどん撃ち上げていく。
グレードアトラスターの3連装高角砲が吠える。近接信管と射撃管制装置の連携により、3機のジグランド2が撃墜される。
5kmを切った所で多数の対空砲が火を吹く。尋常ではない程の弾幕により、8機いたジグランド2が少しづつ撃墜されていく。
「くそっ!」
生きている機体は残り4機にまで減っていた。大きな犠牲を払いつつも4機は投下できる距離にまで近づいた。
「投下!」
隊長が魔信に叫ぶと同時に、4機のジグランド2は搭載していた爆弾を投下する。
「離脱しろ!」
急降下をしていた4機のジグランド2は速度を落とさない様にゆっくりと機首を上げながらグレードアトラスターの上空を飛び去ろうとするが、1機が対空砲火に引っかかり黒煙を上げていた。
「隊長がやられた!」
味方の1人が魔信に叫ぶ。被弾したのは隊長機だった。
隊長は出血している腹を押さえながらエンジンの計器を見ていた。出力が下がっており、帰還できそうに無い。
「くそっ!……こうなれば!」
隊長機のジグランド2は上昇せず、グレードアトラスターに向かっていく。グレードアトラスターの右舷にある対空砲群の1ヵ所が炎上し、周囲に3本の大きな水柱が上がっていた。
「部下の仇だぁぁっ!」
最後の力を振り絞り、操縦桿をグレードアトラスターへと向けていく。
撃ち落とそうと対空砲は発砲を続けるが、撃ち落とす前にジグランド2はグレードアトラスターの対空砲座群へと突入していった。
大きな爆発と共に甲板上が火の海に包まれる。グレードアトラスターの水平装甲は貫徹できなかったものの、強い衝撃により艦の電子機器の幾つかが故障を起こした。
突入したジグランド2の機体から漏れ出した液体魔石燃料が激しく燃え上がり真っ黒な煙を上げている。それは対空砲座にいる兵士にとって、有害であり窒息する者が多数現れた。
グレードアトラスターの乗組員たちは、燃え盛る甲板の消火活動に追われることとなった。
一見すれば満身創痍に見えるものの、任務を達成する上では支障をきたす程の被害ではない事からグレードアトラスターは引き返す事無く、任務達成の為にフォーク海峡へと向かっていく。
その様子を見た臨時世界連合の多くの国は脅威を強く感じる事になったが、グレードアトラスターに目に見えるほどの損害を出せた事から、わずかながら油断する者も現れた。
サブタイトルを付けるかどうかに関するアンケートを行いたいと思います。
期間は2020年7月30日の正午にて締め切らせていただきます。
誤字報告を行ってくださった
本鮪 様
誤字報告をしていただきありがとうございます。
小説のサブタイトルを新しく付けるべきかそうでないか。
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付けるべき
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付けなくてもよい