お久しブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブリ大根ですわ皆さん!!(コピペ)
帰ってきたぞ帰ってきたぞ、どの面下げて〜♪私は戦え!ウルトラマンも好きです。
これだけは言っておきます、遅れてごめんなさい(土下座)
そしていつもいつも感想、誤字報告ありがとうございます!是非どんどん送ってください!
そういえば久々にps3のペルソナ5起動したんですけどタイトル前の電車の音でめちゃくちゃワクワクしました。当時もこれで心奪われたんだよなぁって勝手にしみじみして初期春ちゃん見て爆笑した。キャラ違いすぎやろ君。
そして・・・うおおおお!!ペルソナ5Tうおおおお!!ペルソナ3R!!うおおおおお!!(遅い)
楽しみ過ぎてヤバい
そんなら今回も、術式反転『巻』
前回、丸喜とあれこれした後日、ストーカー美男子を捕獲したら斑目一流斎がログインしてきた。突然の超大物人物の登場に固まる杏と鈴井だったが、蓮は呑気にきなこ棒を食べていた。竜司はまだ痙攣している。
突然の斑目に気を取られ美男子の存在を忘れていた杏だったが、マイペースな彼が事情を話し始めたので取り敢えずそれを聞くことにしたようだ。しかし機嫌は斜めであり、半目で彼をジロリと睨んでいる。可愛い。
「車から見かけて、追いかけずにはいられなかった。先生の着信に気が付かないほど・・・でも良かった。追いついた。」
「へ!?な、何言って・・・」
ペルソナリアリティショック!*1突然美男子から飛び出した殺し文句。人生で初めて言われた漫画やドラマでしか聞かないようなアチチなセリフに思わず紅潮して後退る杏。しかし美男子はその距離すらも詰めてきて更に聞く方が恥ずかしくなりそうなセリフを浴びせかかる。
「君こそ、ずっと探していた女性だ!ぜひ俺の・・・・・・」
「え、ちょ・・・」
「わぁ・・・」
「おぉ」
美男子の凄まじい熱。それに圧倒される杏。まさかまさか!と期待に胸を高鳴らせる鈴井、相変わらずお菓子を食っている蓮、痙攣してる竜司。
今まさに、一世一代の告白が・・・・・・!!
「ぜひ俺の、絵のモデルになってくれ!」
「・・・・・・は?」
「・・・・・・え?」
「おぉ」
行われなかった。
代わりに行われたのは絵のモデル勧誘。予想していた熱い告白などまるで陽炎のように消え去り、残されたのはまさかの斜め上の回答に思わずポカンと呆ける杏と鈴井。
「モ、モデル・・・?」
「俺は今まで納得のいくものが描けなかった。君からは他の人には無いパッションを感じる!」
「いや、怪しすぎんだろ・・・」
ペラペラと喋り続ける美男子を見てこぼしたモルガナの呟きに同意する蓮達。これはいくら何でも警戒するに決まっている。彼は情熱はあるようだが、その情熱が強すぎるが故手順を完全に間違えていた。
まずは自分がどういう人物なのか明かさなければ信用もされないだろう。だが、蓮はもちろん彼の事を
するとリラックスゲルが効いたのか冷静になった竜司が復活し、美男子に食い付く。
「なんか変な状況になってっけど、それってやべースカウトじゃねぇの?」
「失敬な!そんなわけあるか!それで、協力してくれるのか?どうなんだ?」
竜司の言葉に憤慨するが、すぐに切り替えまた杏に詰め寄る美男子。普通に絵面は事案である。そろそろ我慢の限界を迎える鈴井がもしもしポリスメンしそうなので竜司と蓮が間に入って彼を止めた。
「待てって、まずお前誰よ?」
「自己紹介は大事だ」
「む、確かに。俺とした事が、失礼した。俺は洸星高校美術科2年、『喜多川祐介』だ。」
そう言うと鉄壁の竜司と蓮の間からずいっと顔を乗り出して、杏の眼前まで迫ってきた。これに小さく悲鳴を上げて1歩下がる杏。再びスマホを耳に当てる鈴井を何とか宥める蓮。彼はそれすらも気にせずに図太い精神で杏にアピールを続ける。
「俺は斑目先生の門下生で住み込みさせてもらってるんだ。画家を目指している。」
「え、斑目って・・・あの!?じゃあやっぱりあの車の人は・・・!」
「ああ、先生本人だ。」
「?知ってるか?蓮。」
「有名な日本画家だ、なんでも世界で評価されるとかなんとか。」
「へぇ・・・」
蓮の説明に興味無さげにそう返す竜司。きっと彼の頭の中では既に斑目の話はラーメンや牛丼の事に侵食されているだろう。それぐらいの興味関心の無さであった。ほら、もう顔がラーメンになってきた。
しかしその名前に記憶の奥底からメメントスでの事を引っ張り出してきたのか、コソコソと蓮に耳打ちをする。
「なぁ、蓮。斑目ってよ。」
「ああ、同じだな。」
「だよな・・・あの中野原が言ってた名前だ。これあれか、鳩が豆背負ってきたってやつか。」
「そのようだ(ツッコミ放棄)」
正しくは『鴨が葱を背負って来る』である。
すると、車の中から笑っただけで今まで静観していた変なおじさんこと、斑目がチラリと時計を見たあとに喜多川に向けて声をかけてきた。
「祐介、そろそろ」
「は!すみません先生!今、戻ります!」
「あの爺さんが斑目・・・?ほーん」
どうやら、時間が押しているらしい。喜多川は慌てた様子で杏に何かのチケットを差し出してきた。というか無理矢理握らせた。
「明日から駅前のデパートで斑目先生の個展が始まる。初日は、俺も手伝いにいくんだ。是非来てくれ。モデルの件、その時にでも返事を貰えると・・・。どうせ絵画に興味は無いだろうが、チケットは人数分、渡してやろう。」
杏にはご機嫌そうに矢継ぎ早に説明をしていたのに、竜司の方を見ると一転して不快そうに皺を寄せ、そう吐き捨てる喜多川。まるで氷のようなその態度に竜司は「お?やるか?お?」と喧嘩腰で睨みつけるがそれもスルーされ、今度は蓮と目が合う。
「君は・・・少しは分かりそうな人間だな。まぁ楽しんでくれ。そこの彼女も。」
「ああ、ありがとう」
「どうも・・・」
芸術家としての目が蓮の審美眼*2を見抜いたのか、竜司よりかはかなり柔らかい雰囲気でそう言う喜多川に礼を言う蓮の後ろから更にがんを飛ばす竜司。かなり面白い顔になっている。だが彼はそれすらもスルーして最後に再び杏の前に行き、目を輝かかせて別れの言葉を告げた。
「じゃあ明日、ぜひ会場で!」
そう言って喜多川はウキウキムードで車に乗りこみ、そのまま去っていった。いやはや、爆発するかのように現れ、消える時は嵐のように過ぎ去るを体現する様な美男子だったと蓮が考えていると竜司がケッと不機嫌そうに遠ざかる車を睨んで口に出す。
「わっかりやすい奴。そんで?どーするよ杏」
「・・・行ってみようかな」
「え〜マジか〜、まぁ斑目探るってんなら仕方ねぇか」
「いや、別にそういう訳じゃ・・・」
竜司が声をかけると、杏は少し迷ったがそう言った。竜司は調査の為とは言えアイツに会うのは気が引けるなとゲンナリしていると、杏がスマホで時間を確認する。そして慌てて鈴井の手を取った。
「やば、時間!ごめんまた後でね!行こ、志保!」
「え、あ、うん。後でね、2人とも!モルガナちゃんも!」
そう言って走り去ってしまった2人。その速さに竜司は止める暇もなく見送ってしまった。蓮?止めるわけないじゃんこいつが(辛辣)
「お、おい!・・・行っちまった。」
「杏殿を狙うとは・・・ユースケ、顔覚えたからな!」
去った喜多川の背中に向けてふしゃー!と威嚇をするモルガナ。ふふ、そんなことしても可愛いだけだぞと頭を撫で繰り回す。あ、痛い、噛まないで。
「というか俺達も急がないとマズイぞ」
「あ?何が?」
「ん」
何も分かっていない竜司にポケットからスマホを取り出し、現時刻を見せつける蓮。そこに表示される時間は登校時間ギリギリを指していた。
一瞬の静寂の後、2人揃って無言でクラウチングスタートを構え全力ダッシュをかます。
「・・・・・・急ぐぞレンレン!!Bダッシュだ!!」
「今通じんのそれ?」
みんなもBダッシュを、聞こう!そう宣伝しながら蓮達は学校へ日常のみおちゃん並の速さで走っていくのであった。
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そんでもって何とかHRに間に合った蓮達は連日続いていた試験も終え、放課後を迎えていた。結果?待つまでもなく満点である。最早寝ぼけてても五分で終わるので残り時間は適当に生物教師の蛭田先生の超絶美化した似顔絵を描いていたら彼から「やるね、君」と言うような視線を貰ったりしたがまぁ些細なことである。
4人それぞれ違う表情を浮かべて集合し、杏はやっと試験が終わった解放感に伸びをし、鈴井は何とかやり遂げたとやや疲れた顔をし、最後の一人は魂を試験に囚われていた。この一日で体重10キロくらい減った?
「ん〜、やっと終わった〜!」
「終わったね〜」
「ああ、終わった・・・」
「いや朝と違いすぎだろ・・・どんだけ絶望的だったんだよ」
「るせー・・・なぁ、蓮はどうだった?」
疲労困憊の竜司にそう聞かれ、難しい顔をしながら蓮はスッと手を広げて掲げる。お手上げ侍とも取れるそれを見て、竜司の瞳が同士を見つけたと言わんばかりに目が光りよろよろと蓮に擦り寄った。
「ま、まさか・・・!」
「全て五分で片付けた」
「裏切り者ーッ!!」
だがそれは知恵の泉の主による卑劣な罠であった。HAHAHAとガッシュのギャグ顔調になって笑う裏切り者をガクガクと揺さぶる竜司。その姿はまるでマラソン大会で置いてけぼりを食らったかのような哀れさを感じさせる。ごめんね知恵の泉で。
「だぁー!もう試験の話やめ!んな事よりも、斑目の事だ。そういや、探る訳じゃないって言ってたよな。どーゆー事だよ杏。」
「あー、それね」
「ま、まさか杏殿・・・あの祐介とか言う奴に一目惚れを・・・!?」
「なわけないじゃん!前にテレビで絵を見た時結構良かったからタダで見れるならいいかなって思っただけだっての。」
そう言ってプンッと頬を膨らませる杏。確かにプロと評される人物の作品が金を払わずに見れるならそう考えるだろう。まぁ自分はあんな継ぎ接ぎ博物館を積極的に見に行こうとは思わないが。蓮がそう考えてると杏の言葉に同意した鈴井が確かにと頷いた。
「確かに、絵を無料で見れるならいいかもね」
「うむ」
「ええー?タダって言っても絵だぜ?腹も膨れねーじゃん。」
「お前は食い物の事しか頭にないのか?」
退屈そうに頭に両手を組みながらそう言う竜司。違うよ、食い物の事だけを考えてる訳じゃなくて芸術というものから1番遠い場所にいるだけだから。野生に生きてるだけだから。
「勿論、メメントスでの情報についても探るつもりだよ?」
「ったりめーだ。情報を掴む絶好のチャンスだぜ、逃す手はねー。」
「とはいえ祐す・・・彼は俺達に対して興味を抱いていない。杏以外には話を聞くことは出来ないだろう。」
「確かにな、アイツ杏にベタ惚れだったし」
「変な事言うな!」
「あだ!?事実じゃねーか!」
竜司がニヤつきながらそう言うと、今朝のことを思い出してしまったのか頬を染めて彼の頭を割と強めに叩く、というか殴る。ゴチンといい音を立て立派な山を作った竜司の頭に鈴井が湿布を貼ってあげている。流石は女神だ。
そして竜司が痛い目にあってやや上機嫌なモルガナが猫状態で可愛らしく腕を組みながら杏に嘆願する。
「となると話を聞けるのは杏殿だけか。悪いが頼む。変に踏み込まなくていい、それとなく探ってみてくれ」
「う、うん。いけそうなら、頑張る」
皆からの期待を背負い、両手を握り締めて頑張るぞいと気合を入れる杏。大変可愛らしい。鈴井もニコニコだ。
という訳で情報収集の為に全員で個展会に行く事になり、早めに解散した次の日。惣治郎のコーヒーをキメ、朝早くから集合したものの生憎の雨が降り、なーんかやな感じとぼやく竜司を宥めて指定の建物へと入場した。
やはり有名人の個展ということで雨の日でも賑わいを見せるブースの中からこちらを見て嬉しそうな顔をしながら喜多川がパタパタと駆け寄ってきた。その嬉しそう度たるや、彼に尻尾があったなら横にブンブンと降っていただろうというくらいだ。
「来てくれたんだね!」
パアッと花が咲くような笑顔を見せてから後ろでメンチを切る竜司を見てあからさまにテンションを落とし、チベットスナギツネの様な目を向ける。
「本当に来るとはな」
「てめーが券置いてったんだろ!それとこいつに変なことしねー様にな」
「ふん、下品な奴だ」
「あぁ?」
顔面強者に対して当たりの強い竜司のリード*3を離さないように掴んでおく。このままでは中に入れないので鈴井に頼んで頬伸ばし「めっ!」して貰う。竜司は彼女に対して強く出れず尻に引かれているので効果はテキメンだ。
叱られた犬のように大人しくなった竜司を置いて喜多川に挨拶をする蓮。挨拶は大事、ペルソナ全書にもそう書かれている。挨拶しないと100%にならないから気をつけよう(大嘘)
「チケットありがとう」
「構わない、折角だ。先生の作品を存分に楽しんでくれ。」
「ああ」
やはり竜司よりもだいぶ柔らかい対応だ。笑みすら浮かべている。芸術を理解してるか否かでこれほどまで差が出るのが芸術家というものなのだろう*4。
そしてまたチベスナ目になって竜司に釘を刺していく。
「決して他のお客様の迷惑にならないようにな、いいか、決してだぞ。」
「わーってるわ!ガキじゃねんだから騒がねーよ!」
「どうだか・・・さ!案内するよ!俺の描きたい絵の事も、色々話したいんだ。」
「あ、うん。じゃ、後でね。」
「気をつけて」
杏の方を向くと一気にニコニコになる喜多川に若干引き気味ながらも付いていく。その際に小声でそう伝えるとウィンクをして応え、彼の案内の元場内を周りに行った。
「チッ、嫌味なヤローだぜ。んでどうするよ、このままゲージツ鑑賞するか?」
「雨宮くん、この絵凄いね」
「うむ」
「あれぇ!?ふつーに楽しんでらっしゃる!?」
彼を置いて既に絵画を見ている2人にもしかしてこれに興味無いの俺だけ!?と軽くショックを受ける竜司。表面上取り繕ってるだけでこの絵の事情を知っている蓮も興味は無いので安心して欲しい。とはいえそれを気取られる訳には行かないので普通に楽しんでるから結局味方はゼロである。どんまい。
「うぇえ、ここで待つだけってのは勘弁だぜ。入るしかねぇか・・・。」
このまま行くと自分だけ入口で取り残される羽目になりそうだと思った彼は特に見たくもないが中へ入り適当に絵を眺め始めた。壮大なタッチの絵から繊細な筆の絵までまるで1人が描いたとは思えないほどの幅広い表現の仕方。
それらに特に感情の揺れ動きもなくボーッと絵を見ていた竜司だったが、ふと目に止まった絵にピタリと動きを止めた。
「これが芸術ねぇ、俺にはなにがなんやら・・・ん?」
その絵は他の絵画に比べれば派手さも儚さも無かった。特に何の変哲もない様な、田舎の風景の中に子を背負う母親。どこか懐かしさを思い起こさせるような平凡な日常を切り取ったそれは何故か竜司の心の中に入り込んできていた。
「これ・・・なんか・・・」
酷く心が揺さぶられ、そして同時に思う。これは本当にあの爺さんが描いたのか?と。どうしてそう思ったのかは自分でも分からないが彼は絵と作者の間にある齟齬のようなものを感じていた。とてもでは無いがこれをあの爺さんが描けるとは思えないのだ。
タイトルも『故郷』と淡白なもの。そんな簡単に言い表すものでは無いのではないかともやもやが募る。
そんな言葉に出来ない違和感を感じていると耳に入ってきたつい最近聞き覚えのある声に反射的に振り向く。その視線の先には彼らが怪しんでいる張本人。『斑目一流斎』がインタビュアーに囲まれて質問を受けている真っ最中であった。
「なぁ蓮、あれ」
「ん、ああ、本人だな」
「取材中みたいだね」
それを確認した蓮達は鑑賞を中断し、様子を伺いながらバレないようごく自然に近づき、あたかも作品を見て感動している若者を装って声が聞こえるギリギリの範囲に陣取り聞き耳を立てる。
「先生のイマジネーションにはいつも本当に驚かされます!全てを1人の人間が描き出したとは到底思えない縦横無尽の作風、いったいどこからこれほどの着想が?」
「そうですな、言葉で伝えるのはなかなか難しいのですが・・・泉にひとつ、またひとつ泡が浮かぶように心の内から自然と湧き出てくるのですよ。」
「自然と、ですか」
「重要なのは、金や名声などの俗世から離れることですな。私のアトリエはあばら家ですが、美の探求には充分なのですよ。」
などとあっっさい回答をする斑目をよいしょして褒めちぎっているインタビュアー。随分とまぁ、そんな中身の無い事が言えるものだと冷たい視線を送る蓮。なにが泉から泡が〜だ、どころか沈んだお宝を独り占めしているくせに。
と、ここまで来れば皆さん察するに余りあると思うのだがこの斑目、かなりの外道である。詳細は後ほど明かすが、人の作品を自分の作品として発表している芸術家の風上にも置けないような事を平然とやっているのだ。縦横無尽な作風?そりゃそうだ作者が違うのだから。
だが傍から見ればそんな事分かりっこない上に斑目自身ビッグネームだからどんなに作風が変わろうが必ず評価されるというたちの悪さ。
芸術家の皮を被った悪鬼と言うに相応しいだろう。
そんな奴の反吐が出る話を聞いていると竜司が何かを察して辺りを見渡す。
「あばら家、ねぇ・・・・・・ん?なんか・・・」
「見て!斑目先生よ!」
「本当だ!」
「やっぱり初日に来て良かった!」
「是非お話を!」
「先生!」「先生!」「先生!!」
ドダダダダ!!!
「人多くね!?」
「これはまずいな」
「とにかく避けんぞって、うお!?入口まで埋まってやがる!?」
そう、彼らの周りにはいつの間にか斑目目的の客が溢れ返っており、しかも全員が斑目に凸仕掛けようとしていた。キャーキャーと喧しい黄色い悲鳴を上げて群がる姿はまるでゾンビパレード。
しかし割とマジめにこの人数の人波に巻き込まれたらたまったもんじゃない。竜司は慌てて蓮と鈴井の手を取りその場から退避した。だが、どこから湧いたと言わんばかりの人だかりは入口付近まで続いており、奥に戻ろうにも既に後ろは人集りで埋まっている。
こうなったらと竜司と蓮は互いに頷き合い、モルガナの入った荷物を鈴井に預けて自ら先陣を切って道なき道を切り開いて外に出るのであった。その際、蓮は眼力による圧力を50%ほど解放した事で人が退きやすくなり肘鉄を受けることも無くなっていたという。
「だはぁー!キッツ!んだあの人の量!」
「まるでバーゲンセールみたいだった」
「いや、それよかマシだな・・・」
予想外の出来事に予想以上の疲弊を受けた2人は(正確には1人)はゲンナリとしてため息を吐き、連絡通路で座り込んでいた。
人混みの激しさをバーゲンセールに例えた蓮だったが、その過酷さを知る竜司は否定し母親に連れてかれたあの戦場を思い出す。血で血を洗う主婦の戦場、あれに比べたらまだまだ可愛いものだと身震いしながら一笑した。
「くそ、あいつ巻き込まれてねぇといいけど」
「心配だね・・・」
「あの二人は最奥にまで行ってたから多分大丈夫だろう」
「だとしてもあの騒ぎが落ち着くまで合流は出来ねぇな・・・杏殿ぉ・・・。」
寂しそうにみゃーと鳴くモルガナの喉を優しく撫でて数秒後に指を噛まれていると何かを思い出したらしく「そういや・・・」と呟くとスマホを弄って何かを探し始める。そして数分するとやっと見つけ出したようで画面を3人に見せてきた。
「これ、見ろよ」
「んん?なんだ、怪チャンじゃねーか。それがどうした?」
「そうだけど、これ!この書き込みだって!」
首を傾げるモルガナに竜司は画面を更に拡大して見やすいようにしてからまた見せつける。それを覗き込むように見るモルガナと鈴井。読み上げてみるとそのとんでもない内容に驚愕した。
「えーと、『日本画の大家が弟子の作品を盗作している。テレビは表の顔しか報じていない』・・・盗作!?」
「まだ続きがあるぜ、『アトリエのあばら家に住み込みさせている弟子への扱いは酷く、こき使うだけで絵など教えて貰えない。人を人とも思わない仕打ちは、飼い犬を躾けるかのよう』・・・だとよ」
「酷い話だが、これがなんだって言うんだ?」
「これ、斑目の事かもしんねぇ」
「え!?」「にゃんだと?」
「さっき爺さんがインタビュアーに答えてた時に聞いたんだ。
「ふむ、確かに。日本画家の大家にあばら家という要素の合致。たまたまでは済ませられない、か。」
あまりにも似通いすぎている類似点。誰がどう考えてもこの件は斑目が絡んでいる事は明確だと思えるほどのものだ。全員の中で疑惑が確信に変わった時、怒り足でずんずんと迫ってくる者がいた。勿論、置いてけぼりを食らった杏である。
「ちょっと!なんで先帰んの!」
「いーでで!!違ぇって!俺ら人だかりに巻き込まれて・・・というかお前も聞け!」
「は?何を?」
合流して早々に竜司の頬をぐにーんと引っ張り、ゴムのように引っ張った杏に慌てて怪チャンを見せて今話していた事を痛みに耐えながら伝える。見てるだけで痛そうな光景に蓮とモルガナは自身の頬を抑えて震えていた。
「え!?盗作!?ホントなのそれ!?」
「限りなく黒に近いグレーってとこだな。けど、俺は確実にやってると思うぜ。こんな一致ありえねーって。」
「もしホントだとしたら、喜多川くん・・・」
先程まで一緒に絵を見ていた張本人が作品を取られていたかもしれないという不安に苛まれる杏。しかもそれを殆ど顔に出さず、尊敬する師の絵だと語る姿を思うと・・・酷く胸が痛んだ。
「されてっかもな、あいつも」
「だとしたら相当な悪党だぞ。一体どれだけの被害者がいるか・・・。」
「何にせよ、本人に聞いて見なきゃ分かんねぇだろ・・・って言っても流石に信じらんねぇか。メメントスとか1から説明するわけにゃいかねーし。」
「それに現実で表立って動いたらマダラメ本人にバレる可能性がある。変に探るのはマズイぞ。」
「一応、斑目先生のアトリエの住所は喜多川君から貰ってるよ」
行動に対するリスクを考え、うーんと考え込む竜司とモルガナ。杏の言葉を聞いても決心がつかず、尻込みしてしまっているようだ。怪盗団を続ける理由に自己呈示欲が薄れ他者救済の意思が強くなった影響が出てしまったかもしれない。そこで蓮は少し2人の背中を押すことにした。
「・・・行動しない事には始まらない。とりあえずやれる事を最大限やろう。」
優しい熱の篭ったその言葉に立ち止まりかけた2人の意識は再び歩みを始め、前向きになっていく。相手は大物なのだ、ここで止まってしまっては何も出来ずに終わってしまう。怪盗団を掲げる以上、そんなことはしたくない。
「それもそうだな、うし!んじゃ明日行ってみっか、
「え、明日!?モデルは、その、急に言われても・・・」
そんな気合いを入れ直した竜司のセリフに顔を赤くして慌て始める杏。そんな彼女に彼は不思議そうに首を傾げた。
「あん?ちげーよ、喜多川に話聞きに行くんだよ」
「あ、ああ、そっちね・・・良かった」
「杏、私は反対だからね」
「う、うん?志帆、なんか怖いよ・・・?」
あの時の祐介の行動を思い返してスンッと表情が冷たくなった鈴井。どうやら想像以上にヘイトを買ってしまったらしい。南無三、祐介。事件解決後、どうか生きてますように。
「・・・って事はあの絵も盗作っつー事か?」
「ん?どした、竜司。変なもの食ったか?」
「ちっげーよ!あの個展会で1枚だけいいなって思った絵が盗作って考えると、なんかモヤッとしてな」
「・・・そうか。ま、気にすんな。」
「おう」
そうこぼした竜司にモルガナはからかいの言葉をかけることなく、手短に気使かった。それに既に切りかえた竜司も軽く返す。胸の取っ掛りも少し消えていた。確かな男の友情を感じた蓮だったが、竜司の心を裏切った斑目に対し向けた怒りで僅かに浮かべた不機嫌顔に鈴井と杏は軽く頭を撫でるのであった。
という事で後日!
電車内で人形扱いされてご立腹なモルガナをあやしながら斑目のあとりえ前までやってきた怪盗団御一行。日本を代表する画家の家とは思えないほど驚愕のオンボロさに蓮を除く4人は絶句していた。知らないでみれば倉庫か何かかと勘違いしてしまいそうな程、ボロボロなそこに近づき表札を確認すると確かに『斑目』と書かれている。どうやらマジのようだと4人がまた絶句してボロ屋を見上げた。
「これはひどい」
「なんつーか、想像以上っつーか。」
「思ってた斜め上を行く感じ・・・」
「うん・・・」
「にゃあ・・・」
「とりあえず、ピンポンしてみよう」
「う、うん、そうだね」
蓮に促されるままに玄関にまで行き、チャイムを押す杏。周囲に響く絶妙に古臭い音に竜司の微妙な表情は更に深まる。
「いきなりぶっ壊れねぇだろうな」
「タライが落ちてくるかもな」
「そこまで行くと面白屋敷だろ」
なんて言って笑っているとインターホンから祐介の声が聞こえ、それに杏が返答すると即座に中からバタバタと慌ただしい音が聞こえ始め、勢いよく玄関が開かれた。
「高巻さっ・・・お前らもか」
出てきた瞬間は超絶スマイルだったのに竜司の姿を確認した途端に急激にテンションが下がり、半目になる祐介。甘い卵焼きかと思ったらしょっぱい卵焼きだった時くらいのテンションの急降下である。あまりにもあからさまな彼の態度に早くも慣れたのか竜司は軽く挨拶を返す。
「うぃっす。悪いな、今回はモデルの話じゃねぇんだわ。」
「ならば何の用だ」
しかもモデルの件でも無いと聞いて祐介の機嫌はいよいよ最低値にまで下がっていた。機嫌の悪さを隠そうともせず睨むように竜司を見る彼に言いずらそうに頭を掻きながら話を始める。
「あ〜、ちょいデリケートな話なんだけどよ。思い切って聞くぜ、お前、虐待とかされてねぇか。あと、盗作に心当たりとか。」
「・・・なんだと?」
いっそ清々しい程ストレートな質問に祐介は最低値をぶち破って超不機嫌となった彼はズカズカと竜司の前まで押し迫り、そのまま突き刺さんばかりに指を差し向ける。指先にまで力が篭っており、正に怒り心頭と言った感じだ。
「巫山戯るのも大概にしろ!ネットの記事でも鵜呑みにしたか!?虐待するほど子供が嫌いなら住み込みで弟子など取るものか!」
彼のもっとも
「それに今、住み込みの門下生は俺一人。俺が無いと言うんだから疑う余地は無いだろう。」
完全な、反論の余地もない論破を叩きつけたと思っているのだろう。祐介はどこかしてやったりと言った感じの子馬鹿にする様な笑みを浮かべて竜司を睨む。確かに、本人にそうまで言われてたらこちらから出せる言葉は無い。
だが、その本人の論という部分に竜司は目を付け、今度はこちらの番だと言わんばかりに踏み込んで行った。
「お前が嘘ついてる可能性はあんだろ」
「そ、れは・・・」
鋭い指摘に、今度は祐介が言葉を詰まらせる。明らかに
「・・・くだらない。身寄りの無い俺を引き取って、ここまで育ててくれたのは先生だ!これ以上俺の恩人を愚弄するのは許さん!!」
「お前・・・」
「どうした祐介?大きな声を出して。」
そうして玄関前で騒いでいると中からインチキおじさん・・・ならぬ、斑目が人の良さそうな顔を貼り付けてあとりえからひょっこり姿を現した。
この瞬間、某逆転裁判並の迫力で本人しか知り得ない情報を突き付けると面白いくらい取り乱して即座に警察に連絡し、祐介を連れて異世界に行ける短縮ルートがあるのだが・・・竜司達から疑心を買い、特に祐介から深い猜疑心を持たれ最悪仲間にならないという可能性があるので面白半分でやらないようにしよう*5
さて、この先は正直言って茶番なのでカットさせて頂く。簡単に説明すると怒った祐介から事情を聞いた斑目がこういう時と為に用意しておいた好々爺の仮面を被ってこちらを笑って許すという流れだ。
お前どんな気持ちでそんな演技してんの?と聞きたくなるほど本性とはかけ離れた控えめな笑い方をする斑目に思わず丸ボタンを連打したくなるような気持ちに襲われる。そして最後に声を荒らげていた祐介を諭すと家の中に帰っていった。鴨志田といい、演技の道に入った方が良かったんじゃないか?
「・・・すまない、非礼だったな」
「え、あぁ、いや、こっちこそ悪かった」
斑目の言葉を受けて人の気持ちを考えてなかったと反省した祐介は蓮達に素直に頭を下げる。それを受けてこちらも真実を明かそうとするあまり踏み込みすぎたと謝罪する。互いに折り合いが出来たところで、祐介があるものを見せてくれた。
「そうだ、あの絵を見れば先生を信じて貰えるかもしれない。」
「あの絵?」
「先生の処女作であり代表作、『サユリ』だ」
そう言って出されたスマホの画面には、まるで天女の如き女性が柔らかく暖かな笑みを浮かべているシンプルながら非常に趣きのある絵が表示されていた。細やかな色合い、表情、絵全体から滲み出る儚さと包容力。そのどれもが見る者を魅了する不思議な雰囲気に包まれていた。
思わず、「おお」と声を漏らす蓮を除いた3人(+1匹)に祐介は満足そうに笑う。
「フ、分かって貰えたようだな。そして、高巻さんを初めて見た時、この絵を見たのと同じ感動があった・・・」
「え!?これと!?ハードル高くない!?」
「そうだぜ、これと比べたら月とスッポ、ンッッ!?!?」
杏に同調した竜司は井上尚弥を彷彿とさせる強烈なレバーブローによって崩れ落ちた。口は災いの元、南無三。
「俺はこんなに美を追求したい、君を描くこともその一環だと思っている。どうかモデルの件、よろしく頼む。」
そう語る彼は真剣そのものであり、美という終わりの無い果てしない道程を歩む者としての矜恃を感じられた。最後に、祐介は丁寧に腰を折ると玄関へと入っていく。
「折角訪ねて貰ったところ悪いのだが、今日はこれから先生の手伝いなんだ。また日を改めて話そう・・・それじゃ。」
そう言ってパタムと閉じられた玄関。中から聞こえる足音は奥へと消え去っていく。『サユリ』の衝撃から抜け出せないのか3人(+1匹)は未だに言葉を発さない。いや1人は物理的に喋れない状態。
とりあえずご近所さんに変な目で見られないように少し離れようと竜司を引きずりながら向かいのガードレール付近まで移動する。
「なんか、いい人じゃない?2人とも」
「あぁ、なんか話で聞いてたのと違ったよな。ぐぅ・・・!」
杏の言葉に痛みを堪えながら同調する竜司。無理しなさんな。
「だがそういう外面を取り繕ってるって可能性もありうる」
「うん、そうだよね・・・」
そこに待ったをかけたのがモルガナと鈴井。モルガナは斑目から感じたきな臭さから、鈴井は鴨志田と似たような表情の裏に隠れた悪性を僅かに感じとったからだ。特に悪人の裏を見抜く事に長けた2人だからこそ気づけた僅かな違和感に蓮も流れに乗って便乗する。
「ああ、上手いこと隠していたがコイツにはお見通しのようだ」
『ヒットしました』
「「あ!!」」
「イセカイナビが反応したってことは・・・」
「うむ、『大当たり』だぜ」
『マダラメ』『盗作』『あばら家』、3つのキーワードが埋まり残すのは斑目があばら家を何と勘違いしているか。信じられないと絶句する竜司と杏、やはりかと確信を得るモルガナと鈴井を横目に振り返ってあばら家を見つめる蓮。
先程まではただの古ぼけた家にしか見えなかったものが、一転全てを騙す為のハリボテのように映る。あの裏に隠された虚飾に塗りたくられた悪辣な本性が、認知を歪める程にパースの狂った醜悪の怪作が不気味に笑っているように見えた。
それを無感情に見つめながら最後のキーワードに四苦八苦している4人を他所に、蓮は静かに呟いた。
「キーワードは、『美術館』」
『ヒットしました、ナビゲーションを開始します』
「え?」
「開始って、おわ!?」
「きゃあっ!?」
現実が歪み、認知が彼らを迎え入れる。
ぐにゃりとした視界が晴れてくると、そこに現れたのは・・・・・・
「おいおい、こりゃ随分と・・・」
「これが、斑目先生の認知世界・・・」
「マジかよ・・・」
「パレス、あばら家の認知がこんななんて・・・」
下品に金で装飾され、デカデカと自分の名前を貼り付けた悪趣味な美術館の姿があった。
「第2ステージ、開始だ」
欲まみれの美術館を捉えて、ジョーカーは僅かに微笑んだ。
第2章、本格スタート
いやほんと、遅れてごめんなさい。マジでエタる気は無かったんですけど、なんというか、やる気が出なくってぇ・・・仕事にイベントに忙しくってぇ、暑さにもやられて疲れちゃってぇ・・・サムライの方は更新してたろって?あれは別腹のストレス発散というか・・・はいすみません。
お詫びに小話の方で使いそうなネタを置いときます。お詫びになるか分からんけど。ストーリー上のネタバレを含みますのでご注意下さい・・・・・・今更か!!
『もしも、佐倉惣治郎がペルソナ使いだったら?』
双葉の心の闇がオリジナルよりも深く、母の呪いが強まっていた世界線によるお話。ジョーカー達怪盗団は双葉のパレスに巣食う闇の根源、『一色若葉』が歪んだ形で具現化した認知存在に追い詰められていた。
「くっ!?何だこの強さ!?尋常じゃないぞ!」
「多分、双葉の恐怖がアレを強くしてるんだ!」
「しっかりしろ双葉!アレはホントにお前の母親か!?違うだろう!」
「分かってる・・・分かってるけど・・・うぅ」
「駄目!このままじゃ双葉を追い詰めるだけだわ!彼女を下げさせて!」
「とは言っても・・・!」
『ふぅぅぅたぁぁぁばぁぁぁ!!!』
「ひっ!?」
(くそ!マズイぞ、今までよりも数段階強い!このままじゃ・・・仕方ない、やるしか・・・)
怪盗団の成長の為、過度な力は使わないつもりだったが、やむを得ない。ジョーカーは自身に秘められた更なる力を解放しようとして・・・後ろから聞こえてきた声に動きを止めた。
「・・・・・・随分と、待たせちまったな」
「・・・えッ!?!?」
「嘘、なんで・・・」
「マジでか!?」
そこに居たのは、本来この場に現れるはずの無い特大のイレギュラー。双葉の義理の親であり、ジョーカーの預かり先である佐倉惣治郎がいつもの白い服を着こなしながら歩いていたのだ。
その場にいた全員が困惑で動きを止めてる間に、双葉の下へ行きその頭を優しく撫でる惣治郎。双葉も思わずぱちくりと目を丸めている。
「ぇ・・・惣治、郎・・・?」
「あぁ、ごめんな双葉。こんなになるまで、俺ァ何も出来なかった。いや、しなかったってのが正しいか・・・お前らも、悪いな。」
双葉と怪盗団のメンバーを見ていつもと違う黒い帯の帽子を外して柔らかい笑みを浮かべる惣治郎。どうやら怪盗団についても全てお見通しな様だ。ちなみにジョーカーはそれどころじゃなくてフリーズしている。
『お前はぁぁぁぁ!!何故ここにぃぃぃ!!??』
「決まってるだろ、決着を付けに来たんだよ。俺の罪にな。」
一色若葉の化身が突風を吹き荒らすも、涼しい顔で受けて帽子を被り直し、懐から銃を取り出す。それはかの有名なリボルバー『S&W M19』であった。
『うっ・・・ぐっ!?なんだお前はぁぁ!?シ、ネェェェェ!!』
その姿に異常なまでの危機と心を侵食してくる謎の懐かしさに、警戒度を一気に引き上げ彼に向けてこれまで以上の威力を誇る疾風を叩きつける。
「佐倉さん!!」
「マスター!!」
「惣治郎ッ!!」
全員の悲鳴が響く中、ジョーカーが動こうとするが直後に止まる。なぜなら、その視線の先で惣治郎が鋭い目で彼を制していたから。そした、そのまま疾風の中に巻き込まれた彼は無惨に引き裂かれ・・・
『ペルソナ』
バギィィィィンッッ!!!
その疾風の中を我が物顔で歩き、ゆっくりと出てくると彼の後ろに付き従う鎧を着込んだペルソナがその手に持つ槍で風を裂き払う。
「1つ、俺は娘の心に巣食う闇を祓え無かった。」
全身を包むのは、先程までの白い服とは真逆の漆黒のスーツ。所々に白いラインが走りマントのようにはためく上着に、首元には紳士的な白いマフラー。
「2つ、娘に歩み寄るのを、躊躇ってしまった」
顔を包む仮面は無い、代わりに深く被った帽子のツバが彼の目元の冷たさと、優しさを隠してくれる。
「3つ、そのせいで娘を泣かせた」
「・・・俺は俺の罪を数えたぜ、若葉」
その姿は正に、ハードボイルド。
「さぁ、お前の罪を・・・数えろ」
この世界線における最初のペルソナ使い、あえて言うなら怪盗団ナンバー『0』。
コードネーム『バリスタ』
渋い漢が愛する娘の為に、かつて愛した者と対峙する。
『Wにさよなら/貴女に愛の花束を』
※本編とは何も関係ありません
ってな訳で思いつきネタです。惣治郎が昔の研究で密かにペルソナに覚醒していたっていう世界線。この時以外に使ってないし、危険すぎるので使う気も無かったけど双葉の苦しむ姿と怪盗団が彼女の為に奮闘するのを見て使う事を決断した。ちなみに戦うのはこれ1回きり。
双葉に使えなかった理由は他にも『心を操ってはい終わりで本当にいいのか』『そもそも後遺症は残らないのか』『どの程度影響が出てしまうのか』『心の中など安易に踏み入っていいものか』『自分にその権利があるのか』と様々な不安要素に雁字搦めになっていた事が原因。
コードネーム『バリスタ』
勿論、珈琲職人の為。他にもギムレットとか、バーボン、ジェスターとか色々あったけど若葉と双葉との思い出を重要視するならこれ以外ないと思ったので。
怪盗服はスカルマンと仮面ライダースカルを足して2で割ったような感じ。そこに戦う覚悟を決めた時にだけ被る黒い帯の帽子を被っている。仮面は付けておらず、目元は常に帽子のツバで隠れており、ペルソナを使ってそこから青い炎が覗いても目元が見えることは無い。
覚醒ペルソナ『ヘクトール』
護る者、子を想う父としての力が顕現したペルソナ。防御力がとにかく高く、弱点も無い。寧ろ耐性や無効の方が多い。特性『兜輝きし者』はあらゆる攻撃を半減させる。バフをかけるとそれはもう酷い事になる。物理攻撃が中心でスキルはオマケ。オマケなのにステが高く普通に火力が出る。なんだコイツ。初期属性は祝福。
見た目はデュエマの「命」の頂き グレイテスト・グレートにFGOのヘクトールの槍を持たせたみたいな感じ。
初期ペルソナ『ビリー・ザ・キッド』
後世において義賊として語られることになったガンマン。速のステータスが高く確実に先手を取り早期に仕留める。銃撃に特化しており、呪怨が弱点。祝福と火炎に耐性。特性『刹那の早撃ち』は銃撃ダメージを1.5倍にする。見た目は黒いジョリーザジョニー。
ちなみに登場時からヘクトールなのでビリー・ザ・キッドは設定上でしか確認できない。不遇ポジション。絆を深めると使える・・・かも?
これらの元ネタは勿論、鳴海荘吉と次元大介。銃はS&W M19だし、武器のステッキの名前はフィリップ。バリバリやないかい!だって?
そうだよ(開き直り)
関係ないけどスカルのひかりのまちMADが好きでした
近々、小話更新もするかもだし、本編もなるはやで進めますので皆さんどうか気長にお待ちください・・・良ければサムライソードの方も見てね。