周回プレイヤージョーカー君   作:文明監視官1966

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うわぁーい!小話の時間よー!

というわけでやりたかったウマ娘クロスオーバーのお話です。細かいことは気にせずに楽しんで頂ければ幸いワイワイです。


ジョーカーとウマ

俺の名前は雨宮蓮、牢屋(ベルベットルーム)に捕まっちまったぜ。やれやれだぜ。

 

何股したか分からないくらい手を出してたらベルベットルームでギロチンの刑に処される事になっちまったぜ。やれやれだぜ。

 

けど、処される直前に合体事故が起こった結果、俺は世界から弾き出されちまったぜ。やれや(

 

 

そしてやってきたよへいらっしゃい、不思議の国の俺氏。何故か頭の上から耳が生えた少女達が蔓延る別世界に流れ着いていた。アリスなら俺の中で寝てるよ。

 

しかもどうやらこの世界の俺・と同化してしまったようで、この世界についての知識が土石流のように溢れて来る。わぁお、これが知識の泉ってやつですか。ガリレオみたいに知識が頭の中を駆け巡る。実にぃ面白ぃ(福山〇治並感)

 

過去と未来の俺が1つに・・・(?)

 

これがサイクロンジョーカーエクストリーム!!真ん中が黄ばむ!

 

 

そんなこんなでトレーナーとやらになった俺はウマ娘なる不思議生物な彼女達を支える為、トレセン学園で働くことになった。同化したおかげで知識とかもそのままなのでそこら辺は助かった。これで右も左も分からなかったら世界の中心で愛を叫んでいたかもしれない。旧エヴァは愛どころか哀だし、なんなら鬱にもなるぜ。

 

いやそれにしても凄い。何が凄いって、レースの迫力だ。彼女達ウマ娘は見た目は普通の少女なのにウマソウルなる不思議パワーで人間の数倍の身体能力を持つらしい。200kgのベンチプレスとか、バカでかいタイヤ引きずったりとか、時速70kmで走るとか人類の上位種ですか?と思うくらいだ。え?ペルソナ使うお前も大概?またまた(笑)

 

そんな彼女達は元いた世界における競馬のように本能的に走りで競い合うらしい。というかまんま競馬だ。だってレースの名前とかまんまだし。なんなら知ってる名前のウマ娘とか普通にいた。その代わりなのかこの世界には四足歩行の方の『馬』はいない。まぁ当然か。その影響で歴史もかなり変わってて軽くトリップしたが持ち前の現実逃避で事なきを得た*1

 

それにしても走る事に青春を費やす彼女達の姿は美しい。容姿も相まって人気が出るのも頷ける。青春を駆けて時に勝って、時に負けて、喜び笑って、悔やんで泣いて、そんな彼女達に夢を見る人々。

 

何ともドラマティックである。かく言う俺もちょっとレース映像見ただけで軽く虜になりかけていた。競馬の歴史を知ってると尚更来るものがある。ループの中で競馬で荒稼ぎしてた頃を思い出す。いや、思い出さない方がいいなこんな汚い思い出。賭け事、ダメ絶対。おれはしょうきにもどった!

 

さて、それにしてもどうしたものか。自分には担当と呼ばれるウマ娘はおらず、なんならチームも持ってない。完全フリーな状態な訳だ。別にダメな訳では無いが早いとこスカウトしないと理事長に呼び出されて説教されるかもしれない。

 

だがこちとら半分異世界人なのである。半分こ怪人よろしく2人分の人生経験を持つ俺は今正直理解が追いついてないし、いきなりそうしろと言われても気が乗らない。ぶっちゃけめんどい。

 

まぁなるようになるかと適当に仕事を切り上げ、気分転換に外に出る。今日もいい天気☆だし、風も心地いい。適当な坂の上で横になり走り込む少女達を見ると青春だなって感じる(語彙力)

 

なんか変態みたいな言い回しになったな、危うく鴨志田になるとこだった。脛にシダ植物が生えるのは勘弁だ。

 

平日の昼間からゴロゴロ〜ゴロゴロ〜。あーあ、G1バだけの厨パが出来たらなぁ〜。

 

なんて下らないことを考えていると、突然顔に影が差し()()()()()()()()()()()を反射的に避けた。寝っ転がっていた場所でビチビチと跳ねる真鯛。どうやらかなり新鮮なようだ。早いところ締めて上げて欲しいがあの真鯛を持ってきたのは誰だろうか。

 

「お!こんな所にいたのか海老蔵!探したぜまったく!」

 

そう思った瞬間、突然現れた美しい芦毛の少女が真鯛の尾を持ってどうぶつの森のようにポケットにしまうのを目撃した。おい待て、その質量をどうやって詰め込んだ、というか鯛に海老蔵ってどんなセンスしてんだというツッコミを放棄して取り敢えず服に着いた草を取り払って彼女を見てると彼女もこっちに気づいたのかニパッと笑って声をかけてきた。

 

「おう、おめー見ねー顔だな!どこの星からやってきたんだ?」

 

「並行宇宙の太陽系第三番惑星だ、姓は雨宮、名は蓮。そういう君は?」

 

「アタシはゴルゴル星からやってきたゴルシちゃんだぜ!お?トレーナーバッチしてるって事はもしかしなくてもおめートレーナーか?」

 

「いえ、ハイパーエージェントです」

 

「グリリバァ!?」

 

「残念、福○潤だ!!」

 

グリッ○メェェェェン!!!ベイビダンダン

 

お前はウルトラマンだろ!いい加減にしろ!

 

そんなツッコミも置いてけぼりにして会話は続いてゆく。

 

「ちょうど良かったぜ!活きのいいトレーナーを探してたとこなんだ!アタシと共にアマゾン奥地三丁目に住む虹色の秋刀魚を捕獲しに行こうぜ!」

 

「ほぅ、この秋刀魚ソムリエである俺に声をかけるとは。中々いい目をしているな、シルバーバレット。」

 

「へっ、あったりめぇよ。アタシちゃんは100m先の信号を右に曲がって木魚の音を聞き取る事だって出来るんだからな。トマトの薄皮なんてお茶の子さいさいだぜ。」

 

「あらヤダ奥さん、そのトマト、ウニでしてよ」

 

「マジか!道理でチクチクすると思ったぜ!オラァチンゲン菜アタック!」

 

「なんの!将棋バリアー!」

 

 

チェスの盤でガードする蓮。将棋はどこにいった。

 

 

「中々漬け込まれたトレーナーだな!どうだ?ゴルシ様と共に佃煮の道を極めねぇか?」

 

「面白そうだ、乗った。もつ煮込み2級の俺に任せろ。」

 

「うーし!んじゃあ今日からおめーはゴルゴル星特別部隊の一員だな!給料無しの24時間営業だがよろしく頼むぜ!」

 

「ドブラックで草。よろしくゴールデンカムイ。」

 

「おう!トレーナーニシパ!」

 

 

 

そうして始まったゴルシとの日々は正に混沌を極めたと言える*2

 

ある時はどこにあるか分からん餓鬼ヶ原樹海に6本角のカブト虫を取りに、ある時はチベットの奥地にあると言われる伝説のコンビニに、ある時は海へ鯛でエビラを釣りに行ったり。数え切れないほどの奇々怪々な出来事に見舞われながらも楽しく過ごしていた。

 

「ふぅ〜 ⤴︎ ⤴︎見ろよトレーナー!!ゴルシちゃん特製旬の物超ミックスハチミーだぜェ!!綺麗な断層が出来てっだろ!!」

 

「まるで人類の進化の歴史を見ているようだ、俺から教える事はもう何も無いな・・・・・・」

 

「そ、そんな!師匠!うっ!今まで、クソお世話になりましたオラ飲めこらァ!!」

 

「俺のそばに近寄るなァァァァ!!!」

 

練習はたまにしかやらないが、そんな頭おかしい日々を過ごしているからかそれを抜きにしても彼女の肉体は日々鍛えられていた。日常の中にこそ鍛練はあると某映画も言ってたし、そういうことなのだろう。

 

後は彼女が天性の肉体を持ってるのも大きい。恵まれた体格タッパに頑丈な骨身、強靭な筋肉に持久力。何をとっても超一流。鍛えれば鍛えるだけそれらは伸びていく。普段の奇天烈な態度から気付かれにくいが彼女は天に選ばれたと言ってもいいくらい最高の肉体をしているのだ。

 

「なぁトレーナー、知ってっか。人って一生の内、寝てる間に10匹以上は蜘蛛とか虫を食ってるらしいぜ。」

 

「へぇ、でも俺はヴェルタースオリジナル。おじいさんがくれた初めてのキャンディ、今では私がヴェルタースオリジナルブラック。おじいさんは福神漬けになりました。つまり俺は飴のように甘くない男ってことだ。分かったならアンクル付けろオラァ!!」

 

「おっと!その手には乗らねぇぜ!!あばよォとっつぁ〜ん!!」

 

「ゴルシは大変な物を盗んでいきました。マックイーンのおやつです。」

 

「ブチ切れですわ」

 

「テメェ、トレーナーァァァァ!覚えてろォォォ!!」

 

頭だっていい。知識はそこらの教師を軽く凌駕し、知らない事は直ぐに取り込む。特に雑学に関しては知らない事は無いと豪語する程だ。試しに適当な質問を投げつけても適切な答えが返ってくるからマジなのだろう。テストだってやれば満点を取ってくる。やればね。

 

つまり彼女はそのおかしな精神構造から理解されにくいがかなりの高スペックウマ娘なのだ。その精神構造だって根は聡明だからこそ道化を演じてるだけであってマトモな時はマトモだ。それでもイカれる時はあるが。

 

「なぁ、トレーナー。アタシちゃん更に速くなる方法を思いついたぜ。」

 

「その心は?」

 

「螺旋階段、カブト虫、廃墟の町、イチジクのタルト、カブト虫、ドロローサへの道、カブト虫、特異点、ジョット、エンジェル、紫陽花、カブト虫、特異点、秘密の皇帝!」

 

「おめェチートコード使おうとしてんじゃあねぇぞぉぉぉ(GKU並感)!!」

 

「感じたぞ!位置が来る!」

 

「させるかぁあァァッッ!!黄金の回転!スイーツの!熱回転エネルギー!」

 

「やる気アップスイーツだとォォーッ!?メジロが黙ってねぇーぞォー!」

 

「やめろめろめろメジロめろ!」

 

「メジロはアタシのおもちゃのちゃちゃちゃ!」

 

「メジロは天皇賞にて最強!」

 

「メジロマァ・・・(ックイーン)!!(フルフルニイ…!!)」

 

 

「なんなんですのこの人達・・・・・・。」

 

 

こんな感じに*3

 

そんな彼女でも、レースで必ずしも勝てるとは限らない。

 

時として運を求められるそれは例え万全な肉体であっても、残酷な結果をもたらす事もある。ペース配分を間違えたら、バ群に呑まれたら、怪我をしたら。だからこそウマ娘は三女神からの寵愛を祈るのだ。

 

まぁゴルシの場合、そこに気分も乗っかってくるが。アイツ気分が乗らないと平気でサボるからな。ちょっと発破かければ走るけど、あの性質には困ったものだ。

 

大体「オラー!ひよってんじゃねーぞ黄金艦!テメーの脚はお飾りかぁ!?」とか「不沈艦(笑)」とか煽ってやるとキレて殺る気出すので問題ない。その後?ドロップキック(割とマジ蹴り)されます。

 

まぁそんなこんなでデビュー戦は最下位をかまし、なんとか次レースで勝ってホープフルステークスで逆に快勝をしたゴルシはその世代の最高峰達が集まるクラシック三冠の峻険なる道のりを超えて行った。

 

先輩達からの熱い洗礼や激励を受けながらも、飄々と、しかし誠実な所のあるゴルシは全て己の力に変えて走り続けた。

 

そして今、彼女はG1レースの一つ。『宝塚記念』に出場していた。

 

控え室で柔軟運動をし・・・ないで人生ゲームの上でトランプタワーを作っているゴルシ。壁に背を預けながら話しかける。

 

「これに勝てば()()に加えて宝塚二連覇の称号が貰える。黄金が更に輝く訳だ。良かったなゴールデンフリーザに1歩近づいたぞ。」

 

「かぁー!ゴルシちゃん益々煌びやかになっちまうぜ!参ったなこりゃ!!」

 

「そうだな、この際勝負服も金ピカにするか?」

 

「えー、成金みてーでやだな。いや、ゴッドガンダムだと思えばワンチャン・・・?派手で目立つからありだな!つーかよ、勝つ前提で話してっけどいーのか?こういう時は油断すんなーとか、調子付くなーとか言うんじゃねぇの?」

 

トランプタワーを素早く回収し、一瞬で束にしたゴルシがそう言うのでキョトンとした顔をしながら返してやる。

 

「ん?だって勝つだろ?」

 

それを聞いて呆けるように目を丸くしたゴルシはニッと眩しい笑顔で照れ隠しに背を向けた。

 

「・・・・・・へへっ!そーだな!勝つもんな!そりゃそーだ!」

 

「よし、んじゃ行ってこい、ゴルシ」

 

「おう、行ってくるぜトレーナー!」

 

 

威風堂々とサムズアップをしながらパドックへ向かったゴルシ。その後、レースでは文句無しの走りを見せ、見事一位をもぎ取ってみせた。こうして彼女は三冠に加え、宝塚記念二連覇という偉業を成し遂げたのだ。

 

 

現役最強ウマ娘、苦難の波濤を乗り越えて進み続ける者。

 

故に『黄金の不沈艦』の異名を与えられた、そのウマ娘の名は

 

 

『ゴールドシップ』

 

 

数々の強敵を打ち破ってきたその強さは、そしてその奇想天外さからくるエンターテイナー気質は多くのウマ娘と人々を色々な意味で震撼させた。

 

 

 

「見ろよトレーナー!世にも珍しい副会長のにゃんにゃん(猫語実習)写真だぜー!」

 

「そうか、楽しそうで何よりだ。それはそうとこっち来んな!エアグルーヴさぁぁん!!俺は被害者でぇーす!あれ、なんで速度上げんの?おかしない?」

 

「あははは!!ほら逃げないと捕まっちまうぞトレーナー!!」

 

「仕方ない、付き合ってやる。10秒間だけな!(種族差の壁)」

 

 

今日も今日とて、彼女は自分の波で波乱を巻き起こす。それを心地いいと感じるのも、まぁ、悪くは無いなと思う蓮君なのであった。

 

ちなみにこの後きっちり10秒で捕まってこってりと絞られた。びえん。

 

 

続く?

*1
得てない

*2
既に極めている

*3
ブーメラン




このジョーカーと1番相性がいいのはゴルシじゃないかなと思います。多分、大体のウマ娘と相性がいいけど沖野さんに近い扱いになると思う。

ちなみに私の最推しはゴルシとライアン、推しはウマ娘全員です。タイトルホルダーウマ娘化お待ちしております。

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