辺りは暗闇に包まれている
少し開けた場所で3人が火を囲んでいる
意識が薄らと覚醒していく
微かにパチパチと木が燃える音が聞こえる
内容は聞き取れないが複数の人が話しているようだ
記憶が混同している
何をしていたんだ
恐る恐る目を開けると見えたのは
金属のロープで縛られている自分の姿だった
「なんだこれ」
「おや目が覚めたか」
「ここどこだよ?」
「先程我々が戦ったところから少し離れた場所だよ」
縛られているゴリラがしょぼくれた様子でため息をこぼす
「はぁ俺は負けたのか」
(ドクなぜ僕らは生かされているのか)
(そして彼らは誰なのか聞いてみて)
「なぁどうして俺を殺さなかった」
「このように我々と意思疎通ができると思ったからだ」
「今すぐに拘束を解こう」
「シンバ」
弟子に解くように合図する
しかし弟子はおどおどしながら聞く
「師匠大丈夫ですか?危なくないですか?」
「安心しな噛みつかんよ」
「だから早く解いてくれ」
ふてぶてしく言う
「はぁ」
と諦めたようにロープを解いていく
「おおありがとう」
身体をほぐしながら言う
「では話をしたいのだがいいかな」
厳つい男が聞く
「まぁええよ」
「ありがとうでは」
「君は何者だい?」
目を鋭くし聞きてくる
(ここで嘘をついて信頼をなくすのは良くないと思う)
「顔怖いけど悪い奴じゃ無さそうだしな」
(ドクこの人を信じてみようよ?)
「ヒロが言うんならそうするか」
「よっしゃ」
「それじゃ」
「俺の名前はドクヒロ=カシミール」
「まぁ種族で言うとキメラアントだな」
満面の笑顔でそう答える
キメラアントという言葉を聞いた瞬間に
弟子の二人は戦闘体制をとろうとしたが
師匠がそれを止めた
「待て」
「彼には敵対心はない」
「ああ戦っても絶対に勝てないしな」
「今は絶しかできないからな」
(ドクあまり弱点とか言ったらダメだよ)
「あ!今の無しな」
気まずい雰囲気になったところで厳つい男が咳払いをした
「話を戻すとしよう」
「魔獣ではなくキメラアントと言うのだね」
「キメラアントと言うとNGLや東ゴルドーなどで確認されたキメラアントかな?」
「ああ多分そうだよ」
「俺は半年くらい前にNGLから逃げてここに来たんだ」
「大変だったんだぞ」
「一生船には乗らないと思ったな」
「どうしてNGLから逃げようと思った?」
「女王が死んだことで戻ったんだ」
「ほうなにが戻ったんだい」
「それはな俺の前世の記憶だよ」
ここ一番の満面の笑顔でそう答えるのだった
「「「はい?」」」
驚いた3人の顔を見て
ドクは笑うのであった
「ハハハハハ」