この素晴らしい特撮(チート)で瞬殺に!   作:カーナビレッスン

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リーン編のラストになります。
とうとう反撃開始です!


チックタックバトル

 

ーA空間ー

 

もうダメだ…なんて言える人間はまだマシなんだろうな。

俺は今、リーンと共に肉塊にされてしまっている。あの後、しばらくの間体中を撃たれてまはや意識すら薄弱なままになっていった。

このまま殺される…いや殺してくれるのなら…俺は…俺は…もういい…

 

完全に諦めていた。しかし、それは思わぬ形で解放された。

 

リーン『はぁ…はぁ…はぁ…大丈夫…カズマ…』

 

なんとリーンが俺を背負い最後の攻撃を手で貫通して弾道をずらしていた。

 

どういうことだ?

あの回復力はそれに…今のリーンはまるで…

 

キブー『ば、化け物め!!消えろ!!消えろ!』

 

そう、キズがついていた部分がまるで鎧のような鱗になりリーンの体を修復していた。

いや変化といった方がいいかもしれない。

人間としてはさっきまでの攻撃で体のいくつもの場所が被害を受けて使用は出来なかった。

俺は何とか時間を置く事で直撃をさけていた目だけは助かったが微かにしか状況判断が出来ず混乱していた。

 

リーン『化け物…確かにそうかもね…でも…これであんた達を殺せるんだったら化け物にでもなってやるわよ!!…カズマ…ちょっと待っててね。あの時の借りを返すから!!』

 

リーンは俺を地面に置いた後にすぐさま背中に羽を生やして飛翔し、攻撃していたデーチョとシロガーの体を爪が生えた手で貫通した。

 

デーチョ『な、なんだと…』

 

シロガー『ま、また死ぬなんて…』

 

リーン『まずは二人…』

 

その手を引き抜き二人の心臓を取り出して握りつぶして見せた。

 

ギネーカ『ひっ、ひいいっ!!来い!暗殺怪獣グラール!連射ロボットブラックナイト!爆弾ロボットブロンズデーモン!この化け物を片付けろ!!』

 

三体の巨大な怪獣がリーンの前に立ち塞がる。

流石に武が悪いのか攻撃を避けるしかリーンには出来なかった。加えてグラールは火炎ブラックナイトは銃弾、ブロンズデーモンは爆弾を投げて遠距離からリーンに攻撃している。

 

リーン『辛いわね…でも、この二体なら…』

 

クエストに出まくっているリーンは相手の強さも理解している。

そのため、明らかに強そうなグラールはそもそも相手にせずブラックナイトとブロンズデーモンに近付いている。

あいつらならなんとかやれると感じたのだろう。

近付いて攻撃を仕掛けるが流石に射程には届かないし届いたところで絶対的な致命傷は与えられないはずだろ?なんで…

 

ギネーカ『グラール!!何してる!とっとと火炎で倒してしまぇ!』

 

グラールがギネーカの指示を受けて火炎を連射した。

 

リーン『これを待ってたのよ!!』

 

ヒュン!

 

リーンはブラックナイトとブロンズデーモンの背後に隠れた。そうか!こいつらを倒すためにはグラールの火力が必要だったのか!!

予想通りブラックナイトとブロンズデーモンは攻撃を受けて爆発した。

 

しかし、それでも状況は劣勢だった。

まだ奴らには護衛のAロボ、グラール、ムザン星人がいる。

 

リーン『はあっ…はあっ…』

 

リーンの体も辛そうだ。そろそろ限界かもしれない。にしてもあのAロボはなんであの二人を守らなかったんだ?単にリーンの反応についてこれなかったと考えてもいいけど…

 

キブー『はっはっはっ!どうやらそこまでだな!死ね!』

 

膝をついたリーンにキブーが巨大化し、踏み潰そうとした。

もうだめだ!

 

と思った時!!空にもう一度穴が空いた。

 

[カズマ!access grande!]  

 

[グレート!パワード!ゼアス!]

 

カズマ『無敵の力と勇気がスパーク!』

 

[ウルトラマンZ!シグマアドベンチャー!]

 

カズマ『ゼスティウムプラズマー!』

 

キブー『うわあああああっ!!!』

 

大きな巨人がその穴から出てきて腕を大きく広げて電撃を辺りに発射してキブーを爆発させた。

な、何?何が起きたんだ。

 

アクア『私でもこれくらいは!!セリグリッド・ハイネスヒール!』

 

アクア!!

上空から降りたアクアの手により俺とリーンの体の傷は綺麗に消えた。

しかし、なんだかアクアが小さいんだけど?

 

カズマ『あ、アクアか!にしてもなんだその姿まあいい、ともかく助かったぞ。』

 

アクア『この姿には事情があってね。それにあたしはあんたの知るアクアとは厳密には違うから。』

 

ん?どういうことだ。

確かに背丈などはアクアとは違うがこのスキルは完全にアクアだ。えっ?

 

カズマ『おいアクア!なんでお前スキル使えるんだよ!』

 

アクア『あーっ、あのスキル妨害してた機械なら壊しといてあげたわよ。さっき放ったあの電撃がその機械をショートさせたから。』

 

あ、なるほど!だから電撃を…なら、ここから形勢逆転ってやつだな!

 

カズマ『ナイス!でも今は…リーン!お前の体は大丈夫なのか…』

 

リーン『うん、大丈夫。確かに混乱はしてるけどあんまり違和感はないよ。』

 

アクア『そうなったのはね。あんたの体には魂が2つ分くらい入ってるからなの。』

 

カズマ『えっ?どういうことだ、アクア?』

 

俺はよくわからない事を話すアクアに問いかける。

 

アクア『その体は山下貴子という女性が転生した姿なんだけど…その女性の魂の一部は死後もしばらくその世界に在り続けた。そのため、魂の一部が無くなってこのままでは魂自体が消えそうになった。

これをなんとかするために魔族と呼ばれる存在がいた世界から魂を持ってきたの。』

 

リーン『えっ!?私魔族の生まれ変わりなの!』

 

アクア『落ち着いてリーン。魔族といってもこの世界の魔族じゃない。この世界よりカズマの元いた世界に似た世界では魔族と人間の戦争が起きてたの。そしてその世界で空襲によって魔族の母親の腹の中で死んだ赤ん坊の魂と欠けた山下貴子の魂を合体させて産まれたのがリーンの魂なの。

それぞれは単体では存在出来ないけど二つを合わせた事でこの危機を脱したの、たまにある事だからそんなに珍しいことではないわよ。』

 

カズマ『なるほど、だからリーンはあの姿になることが出来たけど今まで知らなかったのか。』

 

アクア『そう、それに魔族といってもこの世界の魔族みたいに全面的に化け物とかじゃなくて人間とちょっと違って鱗と角と羽と魔獣化っていう特殊能力があるだけだからね。』

 

リーン『そうなんだ…じゃあさっき見たあの記憶は山下貴子って人の記憶だったんだ。』

 

アクア『死の際にこの特殊な空間が作用して記憶を呼び起こしたのね。でも安心してあなたは山下貴子じゃない。リーンよ。』

 

リーン『わかってるわ、でも少しは前世に感謝しないとねじゃなかったらカズマを守れなかったから。』

 

カズマ『おいおい、俺は正ヒロインかよ。』

 

楽しそうに笑っている余裕がある。さっきまではありえない事だった。それに…

 

別世界のカズマ『これでキメるぞ!ゼスティウム光線!』

 

ギャァァァァァァ!!

 

巨人は十字に組んだ腕から光線を出しグラールを倒した。グラールは火炎を吐き巨人の光線をぼあしながら耐えていたが巨人が目を紅くして腕を十字からXに変えた事により威力が上がったためにグラールは耐えきれなくなり爆発四散した。

 

これで残るはただ1人!!

 

カズマ『形勢逆転だな!ギネーカ!さぁ!ここから出してもらおうか!!』

 

その場にいた全員がギネーカを睨みつけて巨人も腕を十字に構える。

 

ギネーカ『ひっ!ひいいっ!!』

 

ギネーカは情けない声を上げながら逃げ出しAロボにすがりつくがAロボはさっきのゼスティウムプラズマの影響で動かない。

 

ギネーカ『おい!Aロボ!何やってる!くそっ!あの男め!ろくでもない不良品を渡して…』

 

Aロボを何度も何度も叩くが反応はないと思われたが…

 

ブシュ

 

ギネーカ『うっ…』

 

Aロボ3体がギネーカを一瞬で取り囲みその腕でギネーカの体を貫通した。

 

カズマ『な、なんだと!!』

 

ギネーカ『ま、まさか…津田沼…これは…』

 

そういうと1人の白衣を纏った男がAロボ三体の背後から出てきた。あの男が津田沼ってやつか。

 

津田沼『君達は用済みだよ。私の作ったAロボ達のいいデータをとってくれてありがとうそしてさようなら。』

 

ギネーカの目から光が消え体はそのまま地面に落ちていった。

自業自得とはこのことを言うんだな。

 

カズマ『お前がAロボをこいつらに…』

 

虎松『そうだ。私は津田沼丑松が息子津田沼虎松だ!かつてAロボとBロボのクリスマス大決戦によって破れた父の仇を討つべく!Aロボの性能をあげてもらうために邪教団・幻魔空界に入るため…ファイヤ様の命を受けてここに来た!』

 

クリス『邪教団・幻魔空界ってスペース・スクワッドが狙ってる超犯罪組織のこと!あの組織は12の犯罪組織で出来ているけどそれに入ってどうするの?』

 

虎松『簡単なことさ、私の技術をあの組織のために使ってもらうのさ。宇宙忍デモストの忍法を解析しただけでこの世界に来れた。なら?幻魔空界でもっと知識を高められたら私の研究はもっともっと発展するのさ!私の知識欲を満たす!それが何よりも大事なのだ!』

 

カズマ『そのために俺たちを…』

 

虎松『そうさ、君を狙えば必ず君の周りにいる誰かがくっつくようムザン星人の技術とアリエナイザーの技術を使った宝石型変形手錠を作り君ともう1人を連れてくるようにしたのさ!』

 

アクア『まさか別世界の私を狙ったの!』

 

虎松『そうだね。君か紅魔族の少女かあの金髪女でも良かったがそこのウィザード君の隠された能力を引き出してこうして手に入れるためにね!』

 

リーン『うわあああっ!!!』

 

カズマ『リーン!!』

 

虎松はおもむろにラッパラッターを取り出してリーンの力を引き出して手に持っていたメダルに注いだ。

リーンの鱗に包まれた体は元の人の姿へと変わった。

 

虎松『これで魔族の力を手に入れた…残るは…ふふっ、そうだ?どうだい?これから私はこの穴を超えた世界に向かうが1日だけ動くのを待ってやる。その間に君達はその小さな子どもを回復させたらどうだ。』

 

アクア『!!あんた…ファイヤからどこまで聞いてるの?』

 

虎松『さあね、ともかく私は行くよ。あ、いいこと教えてあげよう。前、君達がいった世界にはまだ敵がいるんじゃないかな?それではさらばまた会おう!』

 

といって津田沼丑松はAロボ三体と共に穴に入っていった。

 

カズマ『勝ったのか…俺たち…ははっ…勝てた。』

 

ドサッ

 

俺は緊張感が抜けたためそのまま地面に倒れて眠ってしまった。

ああ、本当に疲れた…

 

ー元の世界ー

ーカズマの屋敷ー

 

カズマ『うっ…頭痛っ…ってここは?俺の屋敷なのか…』

 

俺はベットから起き上がる。

まさかさっきまでのことは夢だったのか?

いや、でもあの痛みは明らかに本物だった。

どういうことだ?

 

俺が扉を開けて廊下に出ようとするとノックの音が聞こえてきた。

 

リーン『カズマー!今大丈夫?』

 

リーンの声だ。まさかあれは本当にあったことか?

 

カズマ『ああいいぞ。』

 

俺はリーンを部屋に招き入れる。

するとリーンは扉を開けるなり抱きついてきた。

 

リーン『よかった!生きてる!生きてる!カズマが生きてる!もう駄目だと思ってたけど…よかった…ほんどゔによがづだ!!!』

 

大声で泣くリーンを俺はギュッと抱きしめた。

もう離さない…これからも…ずっと…

 

カズマ『リーン…俺はお前を一生大事に…』

 

 

バン!!!アクアが近づいて来た。

 

アクア『ねぇー、カズマさーん!プレミアムモルツない…』

 

もーっ!全くこんんのっ!!駄女神はーーーーっ!!!!!

 

俺はアクアの肩を掴む。邪魔者は退散だ!

 

カズマ『ドレインタッチ!』

 

別世界のカズマ『ゴーデス細胞オン!』

 

アクア『ぎゃああああ!!!!』

 

アクアはその場で肩を落とす。

 

カズマ『うるさいっ!あっちいってろ!さあ、リーン…続きをしようか。』

 

リーン『う、うん…そ、それじゃあね。』

 

2人は2日ほど部屋から出てこなかったそうな。

 

 

ー屋敷の上ー

 

俺は奪ったエネルギーをアクアに渡した。

アクアの体も心なしか少し成長した気がしたが全体的にあまり変わってはいない。

 

別世界のカズマ『とりあえず逃げはしたが…めでたしめでたしって訳にはいかないな。』

 

そう、津田沼虎松…奴はビーロボカブタッククリスマス大決戦にてAロボを消しかけて来た津田沼丑松の息子といったな。

親が親から子も子だよ。

しかもスペース・スクワッドの邪教団・幻魔空界の力も一部使ってるとは…やれやれ…

にしてもリーンの魔獣化の力を手に入れて知識欲を満たすといったが一体何をする気なんだ。

 

クリス『そうだね。まずは目先の問題から解決していこうよ。前の世界(レッドアイズシティー)で起きた紅魔族の少女達による別世界の君の襲撃…これの主犯がまだいる。厄介だね。』

 

カズマ『とりあえず分離させる事は簡単だと思うからやってみる。』

 

アクア『そういえば前の世界の事件を仕組んだ奴はファイヤだけど主犯は結局誰なの?』

 

カズマ『主犯の名は族長いや族長に取り憑いていたセレブロだよ。奴は上手く族長になり切っていたが途中小声だがキエテカレカレータと話しているのが聞こえたのに加えて明らかに矛盾した言葉を発していた。』

 

セレブロ

ウルトラマンz に登場する敵

寄生生命体として宇宙を渡って来たがウルトラマンz と地球人の手により敗北し、ジャグラスジャグラーの率いた人間の手で捕獲されていた。

 

しかし、ファイヤの手により脱走することに成功した模様。

 

アクア『矛盾?そんな言葉どこにも…』

 

アクアは記憶を振り返ってみるようだがわからなそうだったのでもう答えを教えてやる事にしよう。

 

カズマ『それはな…この発言だよ。』

 

族長『そうそうそう、それでいいんだよ。大体外に出ている若い女も全員ここにいる!!』

 

カズマ『この発言で全員その場にいると族長は言ったがおかしくはないか。なんせその場には自らの娘のゆんゆんがいなかったからな!』

 

そう、あの場には"ゆんゆん"はいなかった。

自らの娘の事を忘れる親なんていないのだ!

 

アクア『あっ!!!そういえばそうだったわ!』

 

クリス『アクア先輩本当に忘れてたんですか?前にゆんゆんから名乗りで説明受けたような…』

 

アクア『とにかく!1日待ってもらえるなら!すぐにそのセレブロをなんとかするわよ!』

 

俺たちは前の世界に戻っていった。




閲覧ありがとうございました。
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ちなみに途中の元ネタは

「息子が可愛くて仕方がない魔族の母親」
「パワポケ9」になります。

見てみたい特撮とアニメのコラボ小説は?各小説のコラボするアニメについては回答のスペースの関係上あらすじに書いておきます。

  • ガオレンジャーVSタイムレンジャー
  • ボウケンジャーVSマジレンジャー
  • キュウレンジャーVSジュウオウジャー
  • 令和セカンドジェネレーション
  • 映画ウルトラマンZ

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